Webサイトリニューアルから始める
「マーケティングとセールスのプロセス改善」

株式会社日本経済新聞社

これまで、シナジーマーケティングは主にクラウドサービスで日本経済新聞社様を支援してきました。今回のWebサイトリニューアルのコンペではTAM社とタッグを組んで提案し、Webサイトリニューアルプロジェクトを支援することになりました。その取り組みも最初のステージを終えたところで、振り返りと今後の展望などを語った3社による対談をお届けします。

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-INTERVIEW-(写真右より)

山田 崇 氏
株式会社日本経済新聞社 デジタルメディア局テレコン事業部 次長

松井 亜沙美
シナジーマーケティング株式会社 マーケティングプランナー

野口 栄晴 氏
株式会社TAM ディレクター

ITを活用しマーケティングとセールスを変える

松井 日本経済新聞社様と弊社のお付き合いは古く、クラウドサービス「Synergy!」をご契約いただいたのが2008年12月です。

山田氏 そうですね。その後2012年にシステム化対象業務を営業支援まで拡張することにした際に、シナジーマーケティングからのご提案を受け「Salesforce」と「Synergy!LEAD」を導入しました。

松井 両社のそういった過去の経緯はありつつ、今回は弊社が支援した「サイトリニューアル」についてお伺いします。まず、リニューアルのきっかけは何だったのでしょうか?

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山田氏 今回リニューアルしたのは、弊社の提供するサービス「日経テレコン」のプロダクトサイトです。日経テレコンは、国内外のビジネスパーソン50万人以上、企業数では1万1000社以上に利用されています。数字だけ見ると「どこでも使われている」ように思われますが、実際にサービスを日常利用しているお客様は実は多くないと思っています。
また、日経テレコンの売上の大半は長くご活用いただいている大口のお客様によるものです。こういった大口のお客様と、これから活用していただきたい数多くのお客様とでは、適切な対応アプローチは異なるものと考えています。しかし、従来は「セールス部門(販売パートナー各社)にすべてお任せする」といった単一のアプローチだったため、非効率が発生する一方で対応不十分が散見する、といった状況でした。
そこで、ITを活用することで、日経テレコンをこれから活用していただきたいお客様に対して特に効果的なお手伝いができるのでは、と思ったのです。それがきっかけですね。

目指したのは優良リードの獲得装置と活用できる体制構築

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松井 Webサイトで見込み顧客に効率よく効果的な情報を提供し、一方で優良顧客または既存顧客に対しては人によるフォローにより注力できるような仕組みを作るということですね。

山田氏 そうですね。リニューアル前のサイトは2008年に作ったもので「こんなサービスありますよ」というようなカタログ型の作りになっていました。日経テレコン導入の意思決定時にスペックを最終確認する時など、購入プロセスの終盤には寄与していたと思います。しかし、日経テレコンがお役に立てる課題をお持ちだけれども、そもそも日経テレコンの存在に気づいていないような潜在的見込み顧客とは出会えないし、出会ったとしても日経テレコンがその課題のお役に立つことを適切にご理解いただけるようにはなっていないと思っていました。購入プロセスへのエントリー、及びプロセスの前半への貢献度を挙げることが必要だと感じたのです。

松井 まずは日経テレコンのWebサイトを見込み顧客に見つけていただくこと、そして来ていただいた見込み顧客に自分の課題を解決できるサービスだと気づいていただくコンテンツが必要だということですね。

シナジーマーケティングの課題を解決したチームが提案に

山田氏 はい。そうしてWebサイトのリニューアル企画を始めた段階で、シナジーマーケティングが単なるツールベンダーでなく、Webサイト構築からマーケティングプランの策定までお手伝いしていることを知りました。同時に、シナジーマーケティング自体が取り組むマーケティング活動についても知ることができたことは、今回のコンペの決め手のひとつでした。というのも、弊社が実現したいことは「優良なリードを獲得するための装置とそれを活用できる体制構築」であり、Webサイトやツールそのものではありません。今回はコンペでしたが、Webサイト制作の専門企業様やツールベンダーと比較して、同じ課題に取り組んだことのあるシナジーマーケティングの提案は、弊社のやりたいことに最もフィットしていました。

松井 確かに弊社も御社と同じサービス提供者であり、同じような課題を持っていました。こういった背景があることで、同じ目線で会話ができたことはほかの企業様と大きく違う点だと思います。加えて、その課題解決に関わったメンバーがご支援しますとお伝えしました。結局、最先端のデジタルマーケティング手法やトレンドなどの話はほとんどしていなかったと思います。すべて半年前に弊社で取り組んだ実体験をもとにご提案しました。

山田氏 そうですね。バラ色の未来をご提案に一切含めてこなかったという点は大きいですね(笑)。

松井 現在の弊社の取り組みをそのまま活用してもらえるという、ノウハウや知見の提供が何より御社のお役に立つものだと考えました。そもそもSynergy!LEADのWebサイトもTAMによるものです。今回の提案もTAMと一緒だからこそできる内容でした。

野口氏 弊社もシナジーマーケティングと一緒に提案することで、マーケティングプロセスにとって最適なWebサイトを制作できると思っています。

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プロジェクト成功の秘訣はフラットな体制作り

松井 今回のプロジェクト推進にあたって、重視したポイントは何でしょうか?

山田氏 弊社が今やらなければならないことを冷静に意識することと、弊社メンバーだからこそ貢献できるような役割に徹することです。
現在マーケティングオートメーションツールが話題に上ることが多いですが、弊社はまだ活用できるステージには到達していないと考えています。今、弊社がすべきことは「お客様がどんな動きをしているのか」という情報を正しく集めることです。複雑なことから手をつけるのではなく、シンプルなツールを使ってシンプルな取り組みをきちんと行うことで、まずはデータを見て悩むことに時間を使いたいと思っていました。
また、Webサイトの制作会社とツールベンダーの間に弊社が入ってしまうことで取り組みの品質と効率を下げてしまわないように、フラットで無駄がなく、常に高い熱量を持ったチームを作りたいと考えました。

松井 こういったプロジェクトでは、コミュニケーションのストレスがないことは重要ですね。

山田氏 今回の体制は本当にフラットな状態だと思います。そうすると、商品説明や営業現場の生の声の収集、さらには販売パートナー各社を含めたワークショップなど、弊社は自分たちだからこそ貢献できるような役割に集中することができます。こういった体制はプロジェクトの品質を左右する重要な要素ですね。

野口氏 弊社もプロジェクトを進める上で一番重視したのは、日本経済新聞社様とシナジーマーケティング、そして弊社の3社間のコミュニケーションを常に取り続けることができる体制作りでしたね。

ワークショップにより埋もれたインサイトが見えてくる

松井 次は、Webサイトの具体的な内容についてです。リニューアル前のWebサイトは「日経テレコンがどのような時に役立つのか」「どんな使い方ができるのか」といったコンテンツがありませんでした。このようなコンテンツを増やすことで、Webサイトの来訪者には「このサービスなら課題が解決できる」とわかってもらい検討の選択肢に入れてもらうことと、販売パートナーに「このリードはこんなコンテンツを見ているな」という情報を提供することでより的確な提案ができるようなWebサイトにしたいという方向性を決めました。

野口氏 さまざまな課題をお持ちの見込み顧客にマルチエントランスという考え方のもと、想定したシナリオとそれに合わせたコンテンツを用意することと、その結果を振り返ることができるデータを取得できるようにするというのが大枠の設計でした。

マルチエントランスでのサイト設計

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山田氏 こういったことを決めるために実施した、販売パートナーを含めたワークショップから得るものは多かったですね。共通の認識とやるべきこと、ゴールが明確になったということはもちろんですが、今回のようなワークショップ形式だと、普段はなかなか共有されない営業の最前線で本当に起こっている状況を聞くことができました。こういった情報をもとに、注力するコンテンツ(例えば「料金関連のサポートは手厚くしましょう」など)を決めていくことができました。さらには、販売パートナーの担当者らにも、私たちのこだわりや覚悟を知っていただくことができたとも思っていますね。

リードの質とともに営業の意識も変化

松井 そういったことを含め、リニューアルの効果を実感することはありますか。

山田氏 Webトラッキング機能を活用したことで、販売パートナーとの間で「こちらのリードですが、Web上の行動からするとどうもお問い合わせの商品とは別のサービスを軸にご提案を仕立てたほうがフィットしていそうですよね」といった会話が増えました。従来は、「問い合わせが来たらとにかくまず連絡を」といった画一的なアクションだったのが、対応前に最適な提案のための予習ができるようになったことが大きな変化ですね。もうひとつの重要なポイントは、リードの評価に定量的な観点が加わったことです。例えば、問い合わせ種別ごとの成約率が明確に可視化されたことで、対応の優先順位における販売パートナー担当者ごとの無駄なバラツキを回避することができつつあります。

野口氏 この数値はWebサイトの動線やコンテンツ改善の情報源にもなっています。

山田氏 また、成果という面でも効果を感じています。従来のWebサイトでは実質ゼロといっても良い「組織利用を前提とした大口のリード」の獲得ができており、また商談化率も大きく向上しています。大口向け商品は商談期間が長いため、最終成果である成約数の劇的な変化はこれからですが、リードの質は確実に変わってきています。

次のステージはマーケティングとセールス間の体制作り

松井 では最後に、今後の展望についてお聞かせください。

山田氏 私共の事業部門は元来「データプロバイダー」であり、作り手のDNAなんですよね。プロダクトに対するこだわりは強いけれども、マーケティングについては「モノには自信があるから、あとはいかに広く告知するか」というのが従来のスタイルでした。また、マーケティングといえば「プロダクトポートフォリオの作成」や、「新サービス開発のための市場調査」を指し、セールスのためのマーケティング領域については、明確な役割定義や体制がありませんでした。マーケとセールスとの「間」の領域、ナーチャリングのプロセスを含めた真のマーケティング体制を、この取り組みを通じて整備していきたいと思っています。

松井 本日はありがとうございました。

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「Marketing Activation!」サービス

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※記載されている内容は取材当時のものであり、一部現状とは異なることがありますが、ご了承ください。

株式会社日本経済新聞社
デジタルメディア局テレコン事業部 次長
山田 崇 氏

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