Salesforceの「データローダー（DataLoader）」とは、Salesforceのデータを一括で・インポート（作成、更新、削除）、エクスポートするためのクライアントアプリケーションです。利用にはPCへのインストールが必要です。CSVファイルを介して、5万件から最大500万件までの大量のレコードを処理できます。すべての標準オブジェクトおよびカスタムオブジェクトに対応しており、コマンドラインインターフェース(CLI)を使えば、定期的なバッチ処理などの自動化も可能です。

データローダー（DataLoader）とデータインポートウィザードとの違い

データローダー（DataLoader）とデータインポートウィザードは、目的や機能が異なります。

  • 操作
    データローダー（DataLoader）はインポート（作成、更新、削除）、エクスポートが可能ですが、データインポートウィザードは主にインポート（登録、更新）に特化しています。
  • データ量
    データローダー（DataLoader）は最大500万件の大量データを扱える一方、データインポートウィザードは最大5万件までです。
  • 対象オブジェクト
    データローダー（DataLoader）はすべてのオブジェクトに対応しますが、データインポートウィザードは主要な標準オブジェクト（取引先、取引先責任者、リードなど）とカスタムオブジェクトに限定されます。
  • 利用形態
    データローダー（DataLoader）はインストールが必要なアプリケーションですが、データインポートウィザードはSalesforce内の機能であり、インストール不要ですぐに使えます。
  • 自動化
    データローダー（DataLoader）はコマンドラインでスケジュール実行などの自動化が可能ですが、データインポートウィザードには自動化機能はありません。
  • 重複防止
    データインポートウィザードはインポート時に項目を指定して重複レコードの作成を防ぐ機能がありますが、DataLoaderの重複チェックは限定的です（Upsert操作での外部ID照合など）。

データローダー（DataLoader）が適しているケース

5万件を超える大量のレコードを処理する場合。
データのエクスポート（バックアップ）や一括削除を行いたい場合。
データインポートウィザードが対応していないオブジェクト（商談、ケースなど）を扱いたい場合。
夜間バッチ処理など、定期的なデータ連携を自動化したい場合。

データインポートウィザードが適しているケース

処理するレコード数が5万件未満の場合。
取引先、リード、カスタムオブジェクトなど、ウィザードが対応するオブジェクトへデータをインポートする場合。
インポート時の重複レコード発生を簡単に防ぎたい場合。
アプリケーションをインストールせず、Salesforceの画面から手軽にインポート作業を行いたい場合。