CRMとは

CRMとは、Customer Relationship Management(カスタマー リレーションシップ マネジメント)の略で、日本語では「顧客関係管理」または「顧客関係性マネジメント」などと訳される。

製品やサービスを提供する企業が、顧客との間に信頼関係を作り、購入してくれた顧客をリピーターに、リピーターからファンになるような活動を行い、顧客と企業の相互利益を向上させることを目指す総合的な経営手法である。

CRMでのマーケティング活動例

以下のような取り組みが、CRMでのマーケティング活動例としてあげられる。

  • 美容院でカットをした数日後、担当の美容師さんから「先日の髪型はいかがですか?」と書かれたハガキが届く
  • 誕生日になると、お祝いのメールと特別クーポンが届く
  • 注文したサンプルが手元に届くころ、使い方の説明動画がメールで届く
  • システムの使い方に不明点がありサポートページを見ていると、営業担当の方から「お困りごとはありませんか?」と連絡が入る

どんなアプローチをされたら嬉しく感じてもらえるのか、動かすことができるのかを丁寧に考え、それを一人ひとりに実行すること。

商売をする上であたりまえに大切なことながら、規模が大きくなればできなくなると思い込んでいたコミュニケーションを実行していくことがCRM活動である。

CRMに取り組むメリットとデメリット

メリット

CRMに取り組むメリットとして、以下の2点があげられる。

  • LTVの向上(企業の継続的な売り上げ創出)
  • 顧客情報を会社の資産として一元管理できる

企業と顧客の関係性を向上させるCRMの取り組みは、結果としてLTVの向上につながる。また、1:5の法則では、新規顧客を獲得するのは既存顧客維持の5倍コストがかかると言われており、既存顧客に対するアプローチを中心とするCRMの取り組みはコストパフォーマンスの面でもメリットがある。

CRMに取り組む上で必要なのは顧客に関する情報である。顧客一人ひとりが必要とするアプローチを行うには、顧客を理解し、行動を把握するための情報が必要不可欠となる。企業としてCRMに取り組むことでその顧客情報が集約・一元管理されることになる。結果、CRMのためだけでなく会社の試算としてあらゆる取り組みに活用することができる。

デメリット

CRMに取り組むにあたって、大きなデメリットはないが、以下2点は認識しておくことを推奨する。

  • システム導入/維持や運用に関する人件費が発生する
  • 即効性があるものではないため、長期的な視点で評価をしていく必要性がある

CRMは顧客データを管理し顧客ニーズを把握した上でそれぞれが必要とするアプローチを行うため、顧客数やデータ項目量が増えるに伴い、手動での運用が困難となる。CRM活動で効率的に成果を上げるために有用なのがCRMシステムの導入であるため、その運用維持コストの発生は予め認識する必要がある。

また、あらゆるアプローチを経て顧客との関係性を徐々に構築していく取り組みであるため、短期的に目に見える成果が出づらいケースが多い。施策単位での細かな振り返りはしつつ、全体の投資対効果は数年単位で見ていく方が良いとされる。

CRMシステムの機能

CRMシステムの代表的な機能として、以下のようなものがあげられる。

  • 顧客情報管理機能
  • メール配信機能
  • 問い合わせ管理機能
  • プロモーション管理機能
  • 営業管理機能
  • 検索機能

類似する製品としてよくSFAマーケティングオートメ―ション(MA)があげられるが、それぞれ以下の図のように得意とする領域が異なり、目的によって適切な製品を選ぶことが重要である。

導入目的に応じて異なるシステム分布図

具体的な機能の違いや導入のメリット・選ぶ際のポイントは以下の記事にて解説している。

【ブログで学ぶ】CRMシステム・SFA・MAの違いとは?具体的な機能や導入のメリット、選ぶ際のポイントなどを解説

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