One to Oneコミュニケーションをデジタルで実現。
~“顧客に寄り添う”コンサルと徹底した“データ分析”で実現したCRM立ち上げ支援~

アルペンローゼ株式会社

ナチュラル化粧品やヘアケア製品の製造・販売に特化し、直営店も展開しているアルペンローゼ株式会社。「直営店のような接客をオンライン上でも実現しよう」と、CRM立ち上げを決意します。まずはECサイトやWebコミュニケーションの強化に着手し始めましたが、ECシステムに搭載されたメルマガ配信機能は、お客様一人ひとりに適した内容のメールを送ることができない状況でした。

そこで、シナジーマーケティングのCRMツール「Synergy!」を導入します。弊社のコンサルタントも交えCRM実現に向けECサイトの購買動向を徹底的に分析。月に一度の定例会で密にコミュニケーションをはかり、継続的に各フェーズに合わせた施策を提案・実施することで、顧客とOne to Oneのコミュニケーションが実現できる環境を整えていきました。

今回は、データを基にした施策立案から効果検証を行った本プロジェクトのポイントや成果について、弊社担当を交えて、アルペンローゼ株式会社の蒔苗様と松保様にお話を伺いました。

インタビュー参加者写真

写真左より

松保 聡子 氏
アルペンローゼ株式会社 WEB事業部 セクションマネージャー

蒔苗 直樹 氏
アルペンローゼ株式会社 WEB事業部 ゼネラルマネージャー

長島 潤也
シナジーマーケティング株式会社
東日本事業部 アカウントセールスグループ

東山 晃輔
シナジーマーケティング株式会社
東日本事業部 Webコンサルタント

※部署名・役職は取材当時(2020年12月)のものです

直営店のようなOne to OneコミュニケーションをWebでも実現したかった

課題について語る蒔苗様

長島 はじめに、アルペンローゼ様がCRMに取り組もうと思った経緯を教えてください。

蒔苗様 当社は、美容室向けのヘアケア商材を展開する株式会社パシフィックプロダクツから派生した企業で、ナチュラル化粧品の製造販売に特化しています。看板ブランドであるヘアケアブランド「ラ・カスタ」は、1996年に精油を取り入れたナチュラルヒーリング化粧品です。

当初は、百貨店やバラエティショップのみでラ・カスタを販売していましたが、「直接お客様と接客して、対面で商品を販売したい」という思いから、2008年に直営店をオープンしました。直営店では、単に商品を販売するだけではなく、カウンセリングを行い、お客様の髪の状態や頭皮の状態に合わせてケアの方法や商品を提案しています。その後、直営店が全国10カ所ほどに増え、お客様からカウンセリングを評価していただくなかで、ECサイトでもカウンセリングに近い接客を実現できないかと思うようになり、CRMの導入を検討し始めました。

ヘアケアブランド「ラ・カスタ」の商品写真

長島 ECサイト上で直営店のような接客を実現するにあたって、どのようなことが課題となりましたか?

蒔苗様 単に商品を販売するだけでなく、One to OneのコミュニケーションをWeb上でも実現したいと思ったのですが、当時のECシステムに搭載されたメルマガ配信機能は一斉配信しかできない状況でした。One to Oneコミュニケーションを行ううえでは、お客様一人ひとりに適した内容のメールをご案内することが重要です。また、ゆくゆくはLINEを使ったOne to Oneのコミュニケーションも考えていたため、そのような機能が搭載されたツールを検討していきました。

決め手は、初めてのツール導入・CRMへの取り組みに寄り添ってくれた姿勢

ツール選定の決め手として担当者への信頼について語る蒔苗様

長島 ツール導入にあたって、弊社を含めた複数社のお話を聞かれたと思います。弊社を選定いただいた理由を教えていただけますか。

蒔苗様 MAツールは複数検討しましたが、シナジーマーケティング様以外は話を聞く限り、大企業や大型案件向けに設計されている印象で、活用事例を聞いても当社の課題感や要望にフィットしないように思いました。また、「これだけの機能が揃っているので、どんなことでもできますよ」といった提案を受けましたが、「運用は自分たちでがんばってください」というスタンスに感じてしまったんですね。

一方、シナジーマーケティング様は、初回の打ち合わせから当社に寄り添った支援をいただけると感じました。私から課題をお伝えし、さらに「ツールの導入が初めてで進め方がわからない。また、メイン担当者がひとりしかいなくてマンパワーも足りないため、ぜひ取り組みをリードしていただきたい」とお願いしたところ、とても親身になって一緒に考えてくれました。ツールの機能だけでなく、そうした営業担当者の方への信頼が決め手となりました。

長島 「寄り添ってくれた」というご評価をいただけたのは、弊社としてとてもうれしいです。

蒔苗様の選定理由を聞いて喜ぶ長嶋

蒔苗様 当社は直営店でも、お客様に対して前のめりでの接客は行いません。お客様の悩みを最初に聞いたうえで、最適なケア方法や商品を提案して、お客様が良いと判断されたら買っていただきたいと考えています。シナジーマーケティング様は、当社が大事にしているこのスタンスも理解してくれて、単に売上を上げるためではなく、当社らしいコミュニケーションをWeb上で行うにはどうすればいいかということを一緒に考えてくれたこともありがたかったです。

まずは購買データ分析を実施し、現状と課題を明らかに

導入にあたっての提案について語る東山

東山 導入にあたって、弊社からは3つの提案をさせていただきました。ひとつ目は、One to Oneコミュニケーションを可能にするための、「CRMの環境構築」です。ECサイトと連携して購買情報を繋ぎ込む想定でSynergy!を導入いただき、まずはメールマガジンやバースデーメールなどこれまで行っていた施策の移管から始めました。

ふたつ目は、課題の特定と、施策の優先順位を付けることを目的とした、「顧客状態の可視化」です。ECサイトの購買データを分析したうえで、今後取り組むべき施策の設計をご提案したいとお伝えしました。

そして3つ目に、施策の効果検証を行う「定例会の実施」です。結果を振り返り次の施策の方針を決めるために、毎月定例会の時間を設けて一緒にCRMを推進していきましょうとお話させていただきました。

提案前の入念なデータ分析のついて語る松保様

松保様 特に購買データ分析に関しては、東山さんが「最初に1カ月半ほど期間をいただいて、5年分のデータを分析させてください」とおっしゃってくださいましたね。ECサイトのお客様の動向を知るには、データ分析が一番重要だと思っているので、施策の提案の前に時間を掛けて細かな分析をしていただけることに期待が高まりました。

東山 購買データを分析して見えてきた課題感のひとつは、初回購入者を2回目購入に引き上げる必要性です。ECサイトのF2転換率の平均は20~30%程度が一般的ですが、ラ・カスタのリピート率はおよそ40%とかなり高く、特に2回目購入者の3回目購入率は80%超えていることが大きな特徴です。これはお客様が使い続けたくなるような商品だからこその結果で、この点から2回目購入に至っていないお客様に対してラ・カスタの魅力を届けるアプローチをすべきだと考えました。

松保様 ECサイトで初めて購入する商品が「リフィル(詰め替え用商品)」であるお客様が多いという分析結果も印象的でした。以前、自社でカスタマージャーニー分析を実施した際にも、「直営店で購入後、ECサイトに訪れるお客様が一定数いそうだ」という結果が出ていたのですが、実際にその数が多いことがシナジーマーケティング様の分析データからも証明されました。そこでリフィルを買われた方のリピート率も高かったことから、ECサイト上でリフィルをもっと訴求することの必要性を感じましたね。

ラ・カスタのリフィル(詰め替え用商品)の商品写真

分析結果を基に施策を設計。初回購入者向けステップメールとキャンペーンから実施

東山 この分析結果を基に、大きくふたつの施策を開始しました。初めてラ・カスタの商品を買った方がリピート購入したくなるように、メールでブランドの魅力を届けるステップメールの導入と、リフィルと専用ボトルのセット販売企画です。ECサイトを訪問するお客様にリピート率が高い、リフィルを前面に出した販売キャンペーンをやってみましょうと提案させていただきました。

実施したメール施策について語る松保様

松保様 シナジーマーケティング様と相談した結果、初回購入者に対して計4本のメールを送る施策を設計し、1、2本目はブランド訴求とお役立ち情報の提供に徹して、お得なリフィルのセットを訴求するのは3本目以降としました。

具体的に1本目は、「はじめまして!」ということでラ・カスタブランドの特徴を説明する内容です。ラ・カスタは、日本のブランドという認知があまりされていないため、「日本生まれの日本育ちです」というコピーを添えて、香りや泡など性能面の魅力を伝えるものにしました。2本目は、「シャンプーの正しい洗い方はできていますか?」という件名で、予洗いの大切さなどを説明しました。

東山 実際のステップメールの効果はいかがでしたでしたか?

松保様 当初は、2本目は商品のUSPを訴求する内容にしたほうがいいのではないかと思っていたのですが、シナジーマーケティング様から「アルペンローゼ様にとっては当たり前でも、お客様にはこういった情報を知らない方も多く、非常に需要のある内容だと思います」とアドバイスをいただきました。実際にその内容で配信したところ、1本目がクリック率40%台、2本目がクリック率50%台ととても反応が良く、コンバージョンも生まれて驚きましたね。

東山 試しに初めて買ってみたブランドからいきなり販促色の強いメールが来ると、むしろあまり良い印象がもたれないケースが多いんですね。カウンセリングやお客様との対話を大切にするアルペンローゼ様のスタンスを踏まえても、まずはブランドのことを知って好きになっていただくための情報をお客様に伝えるべきだと考え、提案させていただきました。

また新型コロナウイルスの影響もあり、オンラインでお買い物をする人が増えて、会員数が施策開始当時から5000人ほど一気に増えましたが、開封率やクリック率は大きく落ちていません。これは商品への信頼の証であり、私たちも施策に確信が持てる結果となりました。

長島 リフィルと専用ボトルのセット販売企画については、いかがでしたか。

松保様 「売り切れるまでに1年ほど掛かるのでは?」と思うほどの在庫を用意していたのですが、2カ月で完売してしまうほど大好評でとても驚きました。ECサイトのトップページでリフィルを訴求する導線に変えたことも良かったのだと思います。

東山 リフィルと専用ボトルのセットの購入者は他の商品の購入者と比べて10%リピート率が高いという結果も出ており、リピート率の高い新規顧客を獲得する施策として効果を発揮しています。「おうち時間が増えたからいろいろな商品を試してみたい」という動機で初回購入される方が急増すると、リピート率は一次的に下がってしまうものですが、そのなかでもこの結果を残せたのは良かったと思います。

ECサイトと直営店の顧客データを統合して細やかな接客の実現を目指す

定例会の重要性について語る蒔苗様

長島 定例会の感想についても教えてください。

松保様 1カ月に1回の定例会の実施は、施策を走らせ成果を確認して次の施策を考えるのに、ちょうど良いペースだと思っています。数値報告にとどまらず、CRMの推進に向けた議論を行っており、施策のアイデアが生まれやすいように感じています。

蒔苗様 シナジーマーケティング様は、多種多様なクライアントに提案をされているからこそ、定例会で客観的な視点から当社の立ち位置を教えてくれます。「当社のF2転換率が平均より高い」といったことも、自分たちでは気づけなかったことでした。他社事例なども含めていろいろなことを質問できて、すぐに次の施策に繋げられる点は助かります。

東山 定例会を通じて、結果を基に現状の目線合わせを行うことができていると私たちも感じています。そうした話し合いから、会員登録後、まだ購入に至っていないお客様に対して定番の商品ラインナップを紹介するメールを送ったり、10日間お試しで使えるミニセットのPR強化など、新しい施策も次々と始められているので、引き続き各施策のPDCAサイクルを回していけたらと思います。

松保様 ときには準備に時間が掛かるものもありますが、数値という形で結果がすぐに見えるのでやりがいがありますし、結果を見ながら施策に肉付けをしていくこともできるのがうれしいですね。これまでご提案いただいたことはすべて一定の成果が出ているので、社内でも企画を通しやすくなり、スピード感を持って動けるようになったと思います。

長島 最後に、これから取り組みたいことについて教えていただけますか。

蒔苗様 購買データ分析やアンケートの結果によって、直営店とECサイト両方でお買い物をされているお客様が多いことが明らかになりました。初回は直営店で買った後、2回目はECで購入されて、悩んだら再度直営店に相談に行くお客様も多くおられます。だからこそ、早くECサイトと直営店の顧客情報を一括管理できる環境を構築して、お客様に対してより細やかなコミュニケーションやサポートを実現しなければと感じています。しくみの見直しが必要なので1~2年掛けての取り組みにはなりますが、注力していきたいですね。

今後の展望について語る松保様

松保様 今は新規のお客様の引き上げ施策をメインに行っていますが、その方たちがリピート購入してくださってファンになっていただいた先のことも考えなければと思っています。そのため、何度も買っていただいているお客様一人ひとりに、最適なタイミングで最適な商品をご案内できるような施策にも来年度以降は力を入れていきたいですね。また、将来的にはECサイトと直営店のデータを統合して、購入チャネルに関係なく、ラ・カスタブランドを好んでくださるお客様全員とコミュニケーションを取れるようにしていきたいと考えています。

東山 ECサイトと店舗のデータ統合、両方のデータを踏まえたコミュニケーションのニーズは近年非常に高まっています。貴社でその環境が構築できれば、直営店でのカウンセリングデータなどに基づいて、お客様の体験価値向上に繋がる細やかなコミュニケーションが取れるようになると思います。ぜひ実現したいので、引き続きサポートさせてください!

※記載されている内容は取材当時のものであり、一部現状とは異なることがありますが、ご了承ください。

蒔苗 直樹 氏
アルペンローゼ株式会社 WEB事業部 ゼネラルマネージャー

松保 聡子 氏
アルペンローゼ株式会社 WEB事業部 セクションマネージャー

アルペンローゼ株式会社

アルペンローゼ株式会社は、「植物が持つ生命力と癒し」をコンセプトに、オーガニック植物を活かしたナチュラル化粧品「ラ・カスタ」を製造および販売をする企業です。工場は北アルプスの麓、長野県大町市に位置し、製品に使用する水にはすべて地下100mの水脈を流れる清らかな天然水を利用しています。「ラ・カスタ」は直営店や、ECサイトでも販売され、多くのファンに愛され続けています。

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