第8回「CRM MEETUP」開催レポート

開催日:2018.09.20

CRM MEEETUP Vol.8 パートナー企業がシナマケを本音で語る!

「CRM MEETUP」は、マーケティング担当同士の悩みを共有し、ワイワイ話しながらお互いに学べる場として、シナジーマーケティングが主宰で立ち上げたコミュニティーです。通常のセミナーなどとは違い、乾杯から始まり、軽食をつまみながら参加するというざっくばらんな集まりです。

第8回は、2回目の大阪開催。日頃お世話になっているパートナー企業様にお集まりいただき、改めて代理店が商品を販売するということについて、また、パートナー様に対するシナジーマーケティングの姿勢などをお伝えする会となりました。

弊社前岡のオープニングトークで幕を開けた今回のMEETUP。トークセッションでは、7年のお付き合いとなるアド・セイル株式会社の川添様に香川からお越しいただき、Synergy!販売に携わってきた歴史と、様々なサービスの提案・販売をしていく中での失敗談も含めたお話やヒントをご紹介いただきました。続いて弊社杉本からはシナジーマーケティングの目指すデータマーケティングについてお話ししました。

シナジーマーケティング株式会社 前岡

第8回CRM MEETUP開催概要

【テーマ】パートナー企業がシナマケを本音で語る!

  1. 世界シナジー化計画(アド・セイル株式会社 川添さん)
  2. シナジーマーケティングが提供するデジタルマーケティングと考え方(シナジーマーケティング 杉本)
  3. ミートアップタイム

世界シナジー化計画

製品ありきの販売戦略の失敗

講演は、アド・セイル株式会社の川添さんから見たシナジーマーケティングとは?から始まりました。

アド・セイル株式会社 川添さん

今でこそSynergy!アカウント導入40社以上の実績を持つアド・セイル様ですが、協業当初は販売に際して本当に苦労されたとのこと。大々的な販促キャンペーンを実施したものの、「初年度100件という成約目標に対し、結果は10件」だったという苦い経験をお話しいただきました。

我々が考えるべき2つのこと

この失敗を経て、川添さんはこう感じられたそうです。

我々のやっていたことは、客先にとってみれば
「こういう新しい仕組みがあるんですけど、どうやったらあなた(お客さん)がこれを我々から買ってもらえるか、あなたたちの時間と労力と頭を使って考えてもらえませんかね?せっかくこうしてみんなで来てるんだし」
というふうに聞こえるのでは?

Synergy!はあくまで道具に過ぎず、道具のスペックをいくら語っても、人は動かせない。道具だけでは売れない。

Synergy!を客先に提案・販売していくにあたって、「我々が考えるべきことはSynergy!に関する知識そのものよりも他にある」ということに気がついたと語られました。

では、製品知識より考えるべきこととは何なのか。川添さんは、以下の2つを挙げられました。

  1. 顧客理解

    お客さんは、自分の仕事以外に興味がない。
    「顧客理解」とは、客先業務への理解のこと。ただ淡々と、とにかく「客先の仕事について、客先担当者とできる限り同じ目線で話せる」ことを目的として動くこと。どれだけ客先の状況を「我がこと」化できるか。これがないと、顧客が自分(代理店)から商品を買う必然性がない。

    そう語られた川添さん。さらに講演では、「では顧客を理解するためにはどうすればいいのか?」のヒントを2つご紹介いただきました(2つのヒントについては、参加者特典ということで、本レポートでは割愛します)

  2. 編集能力

    顧客理解が進んだら、仕事は7合目。
    顧客のことを観察していれば、顧客の課題やボトルネック、KPIをはっきりさせることができます。課題が明確になると、解決施策が選択肢としてあらわれてくる。

    そこで求められるのが「編集能力」で、これが考えるべきことの2つ目だと川添さん。編集能力とは、課題に対して、「世の中にあふれる様々な人や才能、施策、ツール、システムなどを、課題に対して最適な解や成果をもたらすために、有機的に機能するように再構築すること」と定義されました。

    ここでは、マトリクス化すると課題が理解しやすくなるということで、カスタマージャーニーマップのサンプルが配布され、参加者のみなさんは興味深げにご覧になっていました。

「顧客理解」と「編集能力」を意識していると、仕事の質と精度が変わってくる。
当たり前と思えることを、意識してやり続けることの大切さを改めて感じさせられた講演でした。

>>アド・セイル様とシナジーマーケティングの成功事例(中国総合信用株式会社様)はこちら

シナジーマーケティングが提供するデジタルマーケティングと考え方

続いて、川添さんと二人三脚で顧客開拓に回っていた弊社杉本の講演です。パートナー企業の担当として長くお付き合いするなかで、シナジーマーケティングの扱うサービスや考え方を、パートナー企業さんにうまくお伝えできていないのではないかという思いを抱えているという杉本。顧客理解を深めるメリットや、代理店のみなさまから見たパートナーとしてシナジーマーケティングができることについて語りました。

シナジーマーケティング株式会社 杉本

製品(手段)ありきの販売戦略は失敗する

まず川添さん同様、当初は製品を売ることに奔走し、失敗したと語ります。その失敗を踏まえ、現在は「手段だけの提供はほとんどしない」と断言します。

さらに「手段が目的になっていませんか?」と参加者に問いかけました。例えば、バナーを作りたい、LPを作りたい、広告を出稿したい、企業サイトをリニューアルしたいといった、顧客からの依頼を単にこなすことに終始していないか?というこの問いかけは、みなさん感じるところが多かったようです。

杉本は企業がマーケティング施策を行う目的は、儲け続ける仕組みを作ることであり、「施策をすること」で満足してはだめで、施策で現状の課題を解決し、結果的に利益を獲得しないと意味がないと続けました。

そのために大切なのは、お客様に寄り添って的確に課題を抽出すること。手段を提案する力より、顧客の課題を発見する力の方がよほど重要だと語りました。

ここでは、ヒアリングを重ねても目的があいまいな顧客に対し、「では○○さんが出世するために、我々は何をお手伝いすればよいですか?」と問いかけ、そこから顧客の課題解決のための施策を考えたという経験談も飛び出しました。

課題解決のために必要な考え方

課題発見のために弊社が活用しているのが、川添さんの講演でも紹介されたカスタマージャーニーマップです。カスタマージャーニーマップは、顧客(企業)が想定する顧客行動のうち、今どこで何が足りていないのか?を見つけ、解決手段を考えるために利用します。 見つけた課題の解決手段を考えるためには、企業にとっての顧客を理解する必要があります。それは例えば、先ほどの「企業サイトをリニューアルしたい」という企業からの依頼であれば、「サイトはどんなお客様が対象か?」ということを知らなければ、最適な提案はできないからです。

顧客を知る手法の1つが、弊社の提唱するCRM(顧客との関係性管理)であり、CRMを軸に置いた課題解決とは、「点の提案ではなく、目的に向けた面の提案をすること」だと杉本は語ります。そして、弊社の提供するSynergy!は手段(道具)の1つであるものの、面の提案をするための基盤であると続けました。

最後に、シナジーマーケティングが提供するSynergy!を中心としたクラウドサービスと、エージェントサービスについて改めてご紹介しました。
そこでは、顧客理解のためにカスタマージャーニーマップ(コミュニケーション戦略設計)だけではなく、ペルソナ設定(顧客像の明確化)にも力を入れていること、このようなフレームワークを通じて顧客理解を深め、担当者間で共通のものさしができることについての6つのメリットについてお話ししました。さらに、既存顧客データを活用した集客施策の1つであるアドレサブル広告についてご紹介し、講演は終了しました。

ミートアップタイム

参加者のみなさんは、座席があるにもかかわらず、軽食を配置したテーブルを中心に、自然といくつかのグループに分かれて立食形式で意見交換をされていました。
「(提案における問題点が)まったく同じなんですよ!」という共感の声があがるなど、同じ代理店として抱える課題で共通するものが多くあったようです。
共催セミナーをやりませんか、というようなお声も飛び出すなど、「同業種での交流」という開催の目的に適った活発な懇親会でした。

ミートアップタイムの様子

お客様の声 ※原文ママ

―弊社でかかえている課題と共通していて、かなり共感でき、改めて確認することができました。(講演について)

―同業種の人たちとの交流(MEETUP全体のよかった点や得られた気づきについて)

―顧客理解の具体的手法が知れたこと。改めて代理店営業の在り方を考えれた。(MEETUP全体のよかった点や得られた気づきについて)

参加者全員が「とても満足」または「満足」され、今後聞きたいテーマについても多くのご意見をいただくなど(アンケート結果より)、改めてMEETUPの手応えを感じたイベントでした。