顧客便益とは、商品やサービスを利用することで、顧客が得られる“具体的なメリット”や“良いこと”を指します。これは企業側が「提供したつもり」の特徴ではなく、あくまで顧客の視点から「得られた」と実感できる価値である点が重要です。

便益には大きく分けて、以下の3つの種類があります:

  • 機能的便益:時短になる、収納力が高い、音が静かなど
  • 情緒的便益:安心感がある、気分が上がる、自信が持てるなど
  • 自己表現的便益:自分らしさを表現できる、センスが伝わるなど

たとえば、高価格のワイヤレスイヤホンが「ノイズキャンセリングで集中できる」(機能的便益)、「洗練されたデザインで気分が上がる」(情緒的便益)、「音楽にこだわる自分を演出できる」(自己表現的便益)など、複数のレイヤーで便益を提供しているケースは多く存在します。

マーケティングや広告の現場では、商品の特徴(Feature)ではなく、便益(Benefit)を訴求すべきとされます。たとえば「軽量アルミを使用」という特徴よりも、「持ち運びがラクになる」という便益の方が生活者にとって実感しやすいからです。

また、便益は顧客価値(Customer Value)を構成する要素でもあります。便益は「何が得られるか?」にフォーカスし、顧客価値は「得られた結果がどんな意味を持ったか?」に焦点を当てます。

DAYS GRAPHY(デイズグラフィ)

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