購買重複の法則とは、消費者は同一カテゴリ(市場)のブランドにおいては、どのブランドも市場シェアの大きなブランドと顧客を共有しているという、消費者行動に関する統計的な傾向を示す法則です。簡単に言えば、「人は一つのブランドだけを使っているわけではなく、複数ブランドへのスイッチを頻繁に行っている」という事実をデータで裏づけた考え方です。
たとえば、Aという炭酸飲料ブランドの購入者の多くが、BやCといった競合ブランドも買っている。しかもその重複の仕方は、Aと似たような規模・シェアのブランドであれば、ほぼ同じ割合で重複していて、これが購買重複の法則の本質です。
この法則は、「うちのお客様はうちを特別に選んでくれている」「あのブランドのお客様は違うタイプの人たち」といった、ブランドごとに顧客がくっきり分かれているという思い込みに対して、実際には多くの顧客が複数のブランドを使用しているという事実を示して否定しています。
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DAYS GRAPHY(デイズグラフィ)
生成AIを使って顧客像を描き出し、購買場面を把握することで顧客理解を深める仕組みをご紹介します。