バリュープロポジションとは、「顧客が、他社ではなく自社の商品やサービスを選ぶ理由」を表したものです。
商品企画や販促戦略を立てるうえで考える軸として活用されます。
バリュープロポジションを考える際は、次のような順番で整理していくと、顧客視点に立った価値提案を組み立てやすくなります。
- 顧客が自社の商品やサービスに感じている価値は何か
- 顧客が競合他社の商品やサービスに感じている価値は何か
- そのうえで、自社だけが提供できる独自の価値は何か
この順番と主語(顧客)を意識することで、自社の技術や想いをただ起点にするのではなく、市場や生活者のニーズを土台にした戦略設計が可能になります。
そして顧客が感じている価値を捉えるためには、以下のような方法があります。
- 顧客インタビュー
- 行動観察
- 営業活動への同席
- 問い合わせ内容の分析
- レビュー、SNSなどの顧客の声(VOC)の分析
- アンケートや購買データの分析
また、「どんな場面で選ばれるのか」といった状況や背景(文脈やオケージョン)を理解することも、顧客理解を深めるための有効な視点のひとつです。
→ 詳しくは 文脈理解やオケージョン のページをご覧ください。
バリュープロポジションは、企画書の一文や販促コピーとなるだけでなく、社内で認識を統一し、開発からマーケティングまで一貫性を持って進めるための土台になります。どんな人たちに、どんな価値を届ければよいのか。その本質を言語化することが、強いブランドや商品をつくる第一歩です。
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「選ばれる理由」が見えるから新たな価値が生み出せる
DAYS GRAPHY(デイズグラフィ)
生成AIを使って顧客像を描き出し、購買場面を把握することで顧客理解を深める仕組みをご紹介します。