ステルスマーケティングとは
ステルスマーケティングとは、消費者に特定の商品やサービスについて、宣伝と気づかれないように商品を宣伝したり、商品に関するクチコミを発信する行為のこと。ステマ、と呼ばれることも多い。
情報発信に関して企業の介在があるにもかかわらず、そのことを消費者に隠したり偽ったりして行われる情報発信全般のことをいう。
ステルスマーケティングの主な手法
ステルスマーケティングの多くはネットやソーシャルメディア上で行われており、その手法は大きくは2つに分類される。
- なりすまし型
- 利益提供型
なりすまし型
なりすまし型は、企業や個人が関係のない第三者を装って、自社の製品を宣伝することを指す。これは従来、日本で「サクラ」や「やらせ」と呼ばれていた手法と類似している。
一般消費者になりすまして商品の写真や動画を投稿することで、宣伝だと気づかれないように商品の宣伝を行うことが狙いである。
例)
- レストランやコスメなどのクチコミサイトに、偽のクチコミを投稿する
利益提供型
利益提供型は、影響力のある芸能人やインフルエンサーに報酬を支払いするにも関わらず、広告であることを隠して商品を宣伝することを指す。インスタやYouTubeなどSNSの利用が活性化するにつれて、このような手法のステルスマーケティングが流行している。
例)
- 企業が、芸能人に報酬を支払い、広告であることを隠しながら好意的な記事を作成させる
- 企業が、インフルエンサー(ソーシャルメディア上で影響力を持つ者)に報酬を支払い、広告であることを隠しながら好意的な商品レビュー動画を投稿させる
ステルスマーケティングの問題点やリスク
ステルスマーケティングの問題点
ステルスマーケティングの問題点の背景に、「クチコミ」が消費者の購買行動に大きく影響するようになったという消費者行動の変化がある。
ステルスマーケティングが行われることによって、本来一般消費者に行われるはずだった商品に対する適切な評価がコントロールされてしまい、どれが第三者の声なのか判別がつかない状態が起こる。結果、消費者はその商品に対する評価や検討・購入判断を正しく行えなくなる。
ステルスマーケティングを行う企業側のリスク
ステルスマーケティングを行っていたことが発覚した際、消費者はその企業に対して確実に「だまされた」「不利益を被った」などの不信感を抱く。一度企業に対してネガティブなイメージが付いた場合、失った信用を取り戻すのは非常に困難であり、長期的にビジネス成長に悪影響を及ぼすと考えられる。
実際にステルスマーケティングが発覚して企業や関わった芸能人が謝罪をすることになった事例は多数存在する。
ステルスマーケティングに関する法規制
ステルスマーケティングが問題視される中、景品表示法の「不当表示」の対象にステルスマーケティングが追加され、2023年10月1日から施行されることが決定した。
同日以降、ステルスマーケティングとされる表示は「不当表示」とされるため、自社が関与する表示が当該規制に接触しないよう、表示作成を委託する際は第三者との間の契約内容見直しなど、対応を検討する必要がある。
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