銀行×プロスポーツクラブの”協賛”を脱却した
タイアッププロモーションの実現!

仙台銀行 × 仙台89ERS

シナジーマーケティングは「仙台銀行」と、日本のプロバスケットボールリーグであるbjリーグに所属する「仙台89ERS」のスタジアムを活用し、スポンサー権利を活用したプロモーション施策をご提案。ソーシャルを中心としたWebと、窓口を基軸としたリアルの両軸、いわゆるオムニチャネルの施策によって、仙台銀行の認知度向上と新規顧客獲得はもちろん、89ERSの認知度向上、集客に貢献するという両者Win-Winの結果をもたらしました。

※2015年8月27日に開催した「顧客ロイヤルティー数値化によるファンクラブ活性化セミナー ~プロ球団が語る! CRMにおける個客の推奨度(NPS)の重要性~」のレポートをお届けします。

プロモーションの概要

実施場所

2016年2月~4月

目的

仙台89ERSを活用したプロモーションによる新規顧客の獲得と、スポーツを活用したプロモーションによる認知度向上とイメージUP

ターゲット

89ERSのゲーム観戦に来るファン層

施策内容

  • 89ERSのWebチャネル(Facebook、Twitter、Webサイトバナー)を活用したプロモーション
  • 89ERSのスタジアムフロアへのロゴ掲載
  • ホームゲームでのVIPルームやチケットなどのキャンペーン提供権利
  • マッチデイでのプログラムへのフライヤー配布
  • 本キャンペーンに合わせたYahoo!プレミアムサーチディスプレイを活用したプロモーション
  • ローン商材申し込みに向けた応募データへのナーチャリング(CRM)施策

成果

  • 施策全体として約1,500件の将来顧客にリーチ
  • メールのコンバージョン率が28%
  • キャンペーン応募者から個人ローンの仮申し込みが発生
  • 仙台銀行の顧客に向けて89ERSの認知度向上のためのプロモーションを実施

仙台銀行と仙台89ERS、双方にとって“メリットしかない”コラボキャンペーンを展開

中村氏(仙銀) 以前にも、普段は全く交わることのない、「スポーツクラブ」×「銀行」というコラボをシナジーマーケティングと一緒に実現していました。この施策において、双方にとってのメリットを追求しながら享受していく中で、一定の成果を得られました。
そこで今回は、仙台を代表するスポーツクラブである89ERSと一緒にプロモーション施策をやっていきたいと考えていました。ですから、OKいただけたのはありがたかったですね。通常はスポンサーという形で関わらせていただいて、仙台銀行としても89ERSには他のチームに比べても強い思い入れがあります。今回の取り組みは、ぜひ成功させたいと強く思いました。

土居(シナジー) 89ERSは、昔から仙台銀行さんにスポンサーとして支援いただいていました。その流れからの今回の提案について、率直にどう思われたのか、お聞きしたいです。

青山氏(89ERS) 我々としても前例のない取り組みになるので、どういう風になるのか楽しみな部分が大きかったです。ただ、ほかの取り組も事前に見ていたのですが、果たしてこれを私たちの会場でどうやるのかなという不安もありました(笑)。

ゼビオアリーナ仙台

土居(シナジー) 今回、試合会場とWeb、両方のチャネルでの取り組みでしたが、これまでそういう形で実施されたことってありますか?

青山氏(89ERS) 無いに等しいですね。SNSはチームで所有して発信はしていますが。

土居(シナジー) 仙台銀行さまのチラシを試合会場で配らせてもらいましたが、そのような取り組みも初めてだったのでしょうか?

青山氏(89ERS) 仙台銀行様以外のスポンサーのチラシを、何かしらの形ではさみこんだりということは以前からやっていました。ただ、あくまでスポンサー単独のものであり、89ERS×企業というカタチで、何かを配布したのは初めてかなと思います。

試合会場で配布した仙台銀行のチラシ

上野(シナジー) 今回、チラシのクリエイティブを担当させていただきました。今回の89ERS関係の各種施策では、チラシからの応募完了がTOP3に入っています。ある一定の効果が出ていると判断できますね。
会場のゼビオアリーナは89ERSのホームなので、お客様にも人気があります。演出も迫力があってすごいですし、アリーナだから初めて行こうかなというお客様もいるので、新規のお客様が増えたということも理由のひとつかと思います。

土居(シナジー) 今回のチラシも含めたデザインで、意識したことは何かありましたか?

上野(シナジー) 表現したかったのは、“チーム感”です。選手という最大のアセットを活用したクリエイティブにより、効果を最大化できたと思います。

青山氏(89ERS) キャプテン2人の写真を使用したことで、ファンの方にはとても注目していただけたと思います。特に志村選手は在籍が一番長く、仙台高校出身で震災も経験している選手です。

中村氏(仙銀) 89ERS=志村さんというイメージはありますね。160cm代でバスケットの世界では小柄な部類に入る選手ですが、第一線で活躍されているのはすごいですよ。また、選手=チームの価値ですので、クリエイティブでも訴求効果が高いですよね。今回のデザインはとても響いていると思います。
あとは上野さんに押される形で採用した“ダブルチャンスキャンペーン”ですが、キャンペーン対象者の半分が応募するという、すごい成果に繋がりました。

土居(シナジー) キャンペーンの見せ方もよかったですよね。目玉となるプレゼントを最初に持ってきて、抽選に外れてもまた再抽選するよっていう見せ方もまた良かったんだと思いました。プレゼントそのものも魅力的でしたし。バスケットに興味ない方であっても、行ってみたら面白いだろうと思ってもらえるプレゼントがラインナップされているので、とてもいいキャンペーンだったと思います。

仙台銀行が抱える60万人の顧客に、89ERSをPR!

柳町氏(仙銀) 一般的に銀行がプロスポーツのスポンサーになる場合、協賛という感覚が抜け切れていない感じがありますよね。今回の取り組みでは、銀行とプロスポーツクラブの双方にとってメリットのあるカタチでのキャンペーンを実現したいと考えていました。
当行のメリットは、新規顧客になっていただきたいお客様層に応募していただくことで、今までリーチできなかったお客様層にリーチできることです。89ERSのメリットは、今60万人ほどいる仙台銀行の顧客に、窓口などで89ERSの広告を露出でき試合への動員効果などが期待できることです。

中村氏(仙銀) 今までのスポーツクラブと企業の協賛というのは、語弊があるかもしれないですけど、すごく一方的なものではないかと思います。お金を協賛してあとは運営していくという形では、寄付という意味合いがすごく強いと思うんですね。
ただ、89ERSと仙台銀行の関係は、お互い地元を盛り上げて活発にしていきましょうという意味が強い協賛です。お互いメリットを享受することができるので、これは対等な関係だと考えています。この意味合いを多くの企業に理解してもらえれば、今回のようなキャンペーンに賛同してくれる企業やスポーツクラブが増え、多様なやり方がもっと出てくると思います。

青山氏(89ERS) 実はわたしたちは、同じ仙台に拠点を置く楽天野球団より前に創立されているんです。ですが、楽天野球団は全国的に知名度もありますし、わたしたちの方が後に設立されたと多くの人に思われています。
わたしたちは小さい会社ですから、仙台市内や宮城県以外での活動は困難です。そういった意味でも、今回の取り組みのような機会で認知度を広めていただけるのはありがたいですね。

インタビュー風景

土居(シナジー) 通常であればプロモーション費用がかかるところを、うまく他の企業と連携しながらPR活動ができます。自社でお金をかけなくてもできることは、他のプロスポーツクラブも真似できる要素がたくさんありますね。

広告ではなく、コミュニケーション。シナジーマーケティングがもたらした“小さな一歩、大きな変化”。

土居(シナジー) 今回の取り組みを通じて、皆さまのビジネスチャンスが広がったと感じていただけましたか?

青山氏(89ERS) そうですね、広がったと思います。そもそも、こういうキャンペーンをやりたいのはメーカーさんだと思っていましたが、今回の取り組みが成功したことで商品を販売している会社さん以外にも提案ができるようになるかなと思っています。

中村氏(仙銀) 当行にとって重要なことは、生活のさまざまなシーンでお役に当てる商品があることを多くのお客様にお届けすることです。現在、メルマガなどを活用してその情報をお届けしているのですが、より多くのお客様にお届けできるようにしていきたいと考えています。
そのためには、リーチできるお客様層の裾野を広げることができる今回のようなコラボはとても重要です。今回の試みは、確実に新しい顧客層の獲得につながっています。将来的に財産として生きてくるのかなという実感はありますね。

土居(シナジー) ありがとうございます!最後にもう一つだけ(笑)。シナジーマーケティングと一緒に仕事をして、感じたことなどありましたらお教えいただきたいです。

青山氏(89ERS) オールスターゲーム近くでかなり忙しい時期に重なったので、主導して進めてもらえたのは本当にありがたかったです。ほぼメールでのやり取りになってしまいましたが(笑)。個人的にはもっと打ち合わせして、一緒に進めていきたかったですね。お任せしっぱなしだったので!

中村氏(仙銀) 調整力が本当に優れていると感じました。まず、片野さんについては、89ERSとの交渉をしっかりと推進いただき、本当に助かりました。土居さんは、データをもとに、ちゃんとプロモーションの成果までふくめて俯瞰して見ながら89ERSとの交渉と、上野さんのクリエイティブディレクションに携わっていただきました。上野さんについては、いつも素晴らしいアウトプットを出してくれるのでありがたい限りです。
こちらの想いをカタチにできる方々だと改めて認識し、シナジーさんの素晴らしさを感じました。ありがとうございました!

インタビュー風景

※記載されている内容は取材当時のものであり、一部現状とは異なることがありますが、ご了承ください。

株式会社仙台銀行
推進部 個人営業課 課長代理
中村 圭 氏

今回のタイアッププロモーションを、単なるスポンサー権利を活用したキャンペーンにとどまらない両社にとって価値ある施策となるようためのコントロール役を務める。

株式会社仙台銀行
推進部 個人営業課 課長代理
柳町 俊悟 氏

Webサイトや広告クリエイティブなど、仙台銀行サイドの全体ディレクションと関係各所との調整を務める。

株式会社仙台89ERS
営業部
青山 美奈子 氏

89ERSサイドでの企画進行のディレクションと会場を利用したプロモーションの進行を務める。

仙台銀行 × 仙台89ERS

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