編集長制を導入し、最大で週35本ものメルマガを配信!
1コンテンツ×1ターゲットに絞ったメール配信で集客率が7倍に
阪急交通社は、国内トップクラスのシェアを持つ総合旅行会社です。店舗ではなく新聞広告や会員誌を中心にしたメディア販売により、たくさんのお客様に旅する喜びを提供しています。そんな阪急交通社にとってメールは売上に直結する重要なメディアの1つであり、最適なメール配信にクラウドサービス「iNSIGHTBOX」が活用されています。今回は、iNSIGHTBOXの導入に至った背景やメルマガ運用の現場の声、メールの成果をお届けします。
株式会社阪急交通社
営業企画部 ウェブ戦略課 一係長 宇和川 匠 氏
メルマガ運営メンバー:リーダー1名/編集長4名
シナジーマーケティング株式会社
西日本プロデュースG 丸野健太郎
CRMアウトソーシングG 松村博之
阪急交通社でのメルマガ運用体制
最大週35通のメール配信をスムーズに行うため、編集長制を導入
丸野 御社は、メディア販売に特化した旅行会社さまです。販売を目的にしたメルマガをかなりの頻度で配信されていますね。
リーダー そうですね。最大で1週間に35回のメール配信をしています。平均すると週20回くらいですね。今年の6月くらいから配信回数を増やしていまして、その関連でシナジーマーケティングにはとてもお世話になっています。
丸野 かなり配信回数が多いですが、どのようにしてメルマガの関連業務をされていますか。
リーダー 編集長制を採用し、配信号ごとに分担しています。編集長は、掲載する内容を決定し結果に責任を持つ最終責任者であり、配信ミスを事前に防止するための最終確認者でもあります。
丸野 複数人の編集長を立てて運用している企業様はなかなか聞きません。どのような背景からですか?
リーダー 企画の独立性と効率よく業務を進めることが目的です。企画立案する編集長に権限を与えないと、周りの意見に振り回されかねません。それでは企画自体が弱くなってしまいますし、なかなか業務が進まなくなってしまいます。そういった事態を防止し、しっかりとしたメルマガをお届けするために編集長制を採っています。
メールの効果を高めるためiNSIGHTBOXを導入し、メンバー皆で運用
丸野 逆に分担していてもお困りだったことはありますか?
リーダー 業務に関しては誰かに負担が偏ることもなく標準化もできているので、特に課題は感じていません。メリットの方が大きいですね。編集長制とは関係ないですが、メルマガの読者数や開封率、旅行申し込みの数に関しては伸び悩みを感じていました。
編集長Aさん そんな時期にシナジーマーケティングのセミナーに参加して、丸野さんのメールマーケティングに関する講演を聞きました。内容はiNSIGHTBOXを使った施策の事例で、こんなツールがあるのか!と目から鱗でした。そこで、他のメンバーにも共有したいと思い、シナジーマーケティングにお願いして社内で勉強会を開いてもらうことになりました。
丸野 そうでしたね。その後のテストマーケティングを経て、6月からiNSIGHTBOXをご利用されていますが感想はいかがですか?
編集長Cさん 最初にレクチャーを受けたときは、「難しすぎて自分には使えない!」と思いましたが、今では慣れて簡単に操作できています。
編集長Bさん しっかりとした理解ができているわけではないですが、説明書にしたがって進めている感じです。この作業によって、どういった効果を得ることができるのかについては、結果を見て実感しています。
常駐支援のメリットは「疑問に即答してもらえること」
丸野 普段の業務には慣れてらっしゃるようで安心しました。今回は、iNSIGHTBOXの運用定着化を支援するため、弊社の松村が週に一回御社に常駐しましたが、いかがでしたか。
リーダー やはり常駐してもらうことの一番のメリットは、即答してもらえることですね。スタッフ全員業務が忙しいので、メールや電話を掛けてまで聞こうと思わない事柄がどうしても発生してしまいます。それが後で大きな問題に発展することもあるわけです。そういったことがなくなりましたね。
編集長Bさん 松村さんの優しさにいつも助けられています。以前短時間で配信設定をしなければならず、焦って手順がわからなくなってしまったことがあったのですが、優しく冷静に教えてくださったおかげで、落ち着いて業務に取り組むことができました。
松村 ありがとうございます。iNSIGHTBOXを利用した配信がいよいよ始まるというタイミングから、皆さん目の色が変わって吸収力が一気に増しましたよね。理解したからこそ日々質問が少なくなる状況に、安堵すると同時に少し焦る自分がいました。
編集長Dさん ただそこにいるだけで安心感があるなと感じていました。社内にいてもすごく自然でしたし。
松村 弊社は代行業務も行っているので、メールの企画・デザインから配信まですべてを請け負うケースが多いですが、やはり長く運用してメールからの成果を出していただくためには、お客様自身が自分たちでしっかり運用できるようになっていただくことが理想です。
今回はメルマガの配信が主業務ということもあり、1日でも早く運用を定着させたいと思っていました。また、阪急交通社さま自身が非常にやる気が強いこともあり、一番成果がでる体制として常駐による支援を実施しました。
丸野 いろいろお話しいただき、ありがとうございました!
iNSIGHTBOX導入の背景とメール施策の成果
1コンテンツ×1ターゲットに絞ったメール配信で、旅行申し込み率が7倍に
丸野 iNSIGHTBOXの本運用が始まってから3ヶ月が経ちました。先ほど現場のリーダーや編集長の皆さまにお話しを聞きましたが順調なようです。責任者である宇和川さまはどのような感想をお持ちですか?
宇和川氏 おかげさまで運用も順調ですし、成果も出ています。メール施策の強化に繋がっていると思います。
丸野 iNSIGHTBOXの提案では、1メールあたりの配信を「1コンテンツ×1ターゲット」にすることが最適ですとお伝えしました。
宇和川氏 そうですね。例えば、全員に「北欧旅行」と「宮島の牡蠣食べ放題」の情報が掲載されたメルマガを送るのではなく、コンテンツを分割し、響く内容だけを掲載したメルマガを響く人にだけ送りましょう」という提案をいただきました。
その効果を検証するためA/Bテストを実施し、メルマガAグループには通常のメールを、Bグループには1コンテンツに絞ったメールを送りました。どちらのコンテンツを充てるかは、メールのクリックデータや旅行申し込みデータをiNSIGHTBOXにインプットした上で、どちらの内容が響きそうかを導き出し、その結果にもとづいてメールを送りました。
丸野 実際に成果も出ているようでうれしい限りです。
宇和川氏 はい。複数コンテンツで構成されたメルマガと比べて、開封率が3倍、クリック率が4倍、旅行申し込み率が4~7倍(注:申し込み数ではない)、解除率が1/2になりました。
今年6月からメルマガの配信回数を増やしていることと、1コンテンツにしたことで勝ちパターンが見えてきています。それを組織の知見として残すために、すべての結果を記録して残しています。メルマガごとの目標と結果、配信件数やコンテンツ内容、それについての担当者のコメントなどを記録しています。
もちろんiNSIGHTBOXを利用したかどうかもです。このようにして記録と知見を残していくことは重要ですね。
解除されないメールにするため、iNSIGHTBOXで配信の最適化を実現
丸野 店舗ではなく、メディア販売を軸にする御社にとってメールは売上に直結する重要なチャネルの1つかと思います。従来からの主力メディアである新聞広告との違いはありますか。
宇和川氏 そうですね。新聞広告の出稿は減少傾向ですが、新規のお客様の獲得や認知度の向上に役立つメディアであることは変わりありません。一方、会報誌やDM、メールは既存の会員様に対してのコミュニケーションツールであり、再購入促進やリテンションの役割を果たしています。それぞれの役割があると思っています。
丸野 現在はiNSIGHTBOXを利用したメルマガ改善を実施されていますが、その背景とは何でしょうか。
宇和川氏 メール配信の最適化を図る必要性があると感じていたからです。現在メール配信に利用しているシナジーマーケティングのクラウドサービスの料金体系は、DMと異なり購読者に対してメールを何通配信してもコストは一定です。
それに、メルマガを送れば送るほど旅行申し込みが増えるのも事実です。それならば、『もっと送ろう、毎日送ろう』と企業が考えるのも当然のことです。そこで、配信回数を増やすことが決まったのですが懸念がありました。
丸野 懸念とは?
宇和川氏 メルマガの購読者にわずらわしく思われる可能性があることです。そう思われてメルマガの購読を解除されることは、当社にとって重要な資産である顧客を失うことです。それは避けたいと思っていたので、それぞれのお客様にとって最適なメルマガを送れないだろうかと考えていたときに提案されたのがiNSIGHTBOXでした。
iNSIGHTBOXは、企業目線ではなくお客様のニーズからターゲティングできるツール
丸野 過去に「メール配信の最適化」という点で他のツールを使われたことはありますか?
宇和川氏 いいえ。こうしたメールのターゲティングツールを使うのは初めてでした。「ターゲティング」というと年齢や居住地に応じた分類もありますが、これらは企業目線で一括りしたものに感じます。データ解析によりその人が求めている情報が何なのかを導き出し、ターゲティングできるツールは今までありそうでなかったですね。
丸野 それは「それぞれのお客様に応じたワントゥワンのコミュニケーション」だと思います。必要だと言われて久しいもののまだまだ根付いていないこうした考え方の実現にiNSIGHTBOXは役立つと思っていますがいかがですか?
宇和川氏 社内ではいまだにメールはセールスチャネルの1つという認識が強いため、正直なところ弊社にとっては「ワントゥワン」や「CRM」といった言葉はまだまだ馴染みがありません。ですので、iNSIGHTBOXを利用したメール配信最適化の取り組みは、将来そういったことに力を入れていく段階を見据えたチャレンジでもあります。
丸野 チャレンジのご支援ができて光栄です。どのメンバーの方も非常に意欲的にお仕事に取り組まれている貴社の成果に今後もっと貢献できるよう、弊社としてもより力を尽くしていきたいと思います。
※iNSIGHTBOXはサービスを終了いたしました。価値観での顧客セグメンテーション「Societas」は引き続きサービスを提供しております。
※記載されている内容は取材当時のものであり、一部現状とは異なることがありますが、ご了承ください。