DMP活用を見据えたCRMプロジェクトの立ち上げで
「沖縄旅行といえば沖縄ツーリスト」を目指す

沖縄ツーリスト株式会社

沖縄ツーリスト株式会社は、広告を中心に新規のお客様を獲得する施策を行い順調に売上を伸ばしてきました。しかし、国内旅行者の減少や若者の旅行離れなどから〝沖縄ツーリストのファン〟を増やす必要性を感じ、固定客化やリピート促進といったCRMの取り組みを始めました。
CRMは今まで全く実施したことの無かった沖縄ツーリスト様が、どのような背景からプロジェクトを結成したのか、どのようなプロセスでCRMを進めたのか、そして今後どういった構想をお持ちなのかについて、お話を伺いました。

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-INTERVIEW-(写真左より)

吉岡 正彦 氏
沖縄ツーリスト株式会社 ICT戦略室 室長

古賀 裕人
シナジーマーケティング株式会社 東日本事業部 カスタマーサクセスグループ 

山田 晃平
シナジーマーケティング株式会社 東日本事業部 東日本プロデュースグループ

※部署名は取材当時(2015年11月)のものです

新規獲得だけで売上を伸ばし続けることに限界を感じ、動き始めたCRMプロジェクト

古賀 今回はCRMプロジェクトの立ち上げからご支援させていただきました。これまで新規獲得が主だった御社がCRMの必要性を感じたきっかけを、あらためて教えてください。

吉岡氏 ここ数年、海外から沖縄に訪れる旅行者は増えている一方で、国内からの旅行者は減少していました。さらに若者の旅行離れが進むなど、広告による新規獲得だけで売上を伸ばし続けることに限界を感じていました。
そこで必要と思ったのが、ブランディングとCRMです。「沖縄 旅行」で検索し、検索結果に表示された複数社の中で比較検討されるのではなく、「沖縄ツーリストで沖縄旅行に行きたい!」と思い指名検索していただけることが理想の形です。積極的にお客様との関係を深めることを目的にCRMプロジェクトを立ち上げ、まずは過去に沖縄ツーリストをご利用いただいたお客様への情報発信を始めることにしました。

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古賀 発足されたCRMプロジェクトは、さまざまな部署からメンバーを集めて構成されています。それはなぜですか?

吉岡氏 会社全体でCRMを正しく理解し、推進していくためです。CRMはお客様と一部署の間ではなく、お客様と企業との間で築く関係性だと思います。部署ごとに描いているお客様像もお客様との接点も違う中で、一部署だけの判断で方針を決定し施策を推進しようとしても、他部署の人間は混乱してしまいます。全部署の人間が「沖縄ツーリストのお客様はこんな方だ」「沖縄ツーリストが実施しているCRMはこれだ」と言えるくらいの共通認識を持ちたいと思い、今の形態にしました。

勘に頼らない施策を行うために、まずは顧客データの分析を実施

古賀 CRMプロジェクトを立ち上げ、推進していくパートナーとして弊社を選んでいただきました。立ち上げからご支援できる機会はそう多くないので、僕としても嬉しかったです。

吉岡氏 CRMを行ううえで、まずは取り掛かりやすいメールマーケティングから始めようと考えていました。シナジーマーケティングのメール配信システムは管理画面がわかりやすかったので、初めてメール配信を行うメンバーでも無理なく使えると感じました。
そして、何より魅力的だったのが古賀さんと山田さんの姿勢です。CRMのことが何もわからない状態だった私たちに、システムの提供にとどまらないさまざまなご支援と丁寧なアドバイスをくださったので、お二人と一緒に仕事がしたいと思いました。

古賀 ありがとうございます。弊社からは、メールでのアプローチを含めた「施策を行う」という軸に加えて、データ分析を中心とした「お客様を知る」ための軸からも提案をさせていただきました。
CRMはすでに接点のあるお客様と関係性を築いていくことなので、まずは保有しているデータを分析することでお客様の傾向が見え、施策を行う足がかりになります。その考えに共感していただけました。

吉岡氏 メンバーそれぞれ、「お客様にはこんな方が多いのではないか」という勘は持っていましたが、各自の勘だけを頼りに施策を進めると、短期的な結果に振り回されどんどん方針がぶれてしまう恐れがあります。客観的に現状を明らかにしているデータがあればその懸念は無くなるはずと感じていたので、分析からお願いしました。

山田 まずはこれまでに蓄積されていたデータを、お客様を知るということに役立つあらゆる切り口から紐解いて分析することから始めました。
ただ、やみくもに分析をしても活用できるデータは出てこないので、目的や課題を明確にしてから分析を行うことが重要です。今回の目的は「ブランディングとCRM/お客様との関係性構築」だったので、単純に購買回数や購買金額からお客様の傾向を把握するだけでなく、「どんな属性の人が何月に旅行に行っていて、どんなことを旅行に求めているのか」といった価値観軸での分析も実施しました。そのように多面的な視点からお客様を見ることで、プロジェクトメンバーの共通認識を作り上げ、施策に活用できそうな結果を拾っていきました。

吉岡氏 分析によってお客様の傾向の見える化ができ、それがメンバーの共通認識になりました。狙い通り、意思決定や施策を推進していく際の判断基準にもなっています。また、分析結果の中には意外な事実もあって興味深かったです。特に、沖縄旅行に行ってから1年以内に再び沖縄を訪れている方が多いことは意外でした。予想以上に沖縄ファンの方が多く、一度沖縄ツーリスト経由で沖縄旅行に行かれた方たちとの関係性をしっかりと築いていくべきだとあらためて感じました。

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メールやDMPなど、さまざまなチャネルを活用したCRMの実践

古賀 分析結果を活用したCRM施策を行うフェーズに入ってからは、メールマガジンの配信を始める前に、まずはライティングのイロハを学んでいただくためのワークショップを実施させていただきました。弊社ライターによるワークショップはいかがでしたか?

吉岡氏 メール作成業務に携わるメンバー皆でメールの書き方や考え方のポイントを共有できた良い機会でした。おかげさまでメンバーの知識とスキルの平準化ができ、誰が書いても軸がぶれないメールの作成ができています。

古賀 1回目の配信では、数万人に対してメールを配信して約10%の方がキャンペーン応募に至り、かなり良い結果が出ましたね。

吉岡氏 そうですね。予想以上にたくさんのお客様から反応をいただいて驚きました。欲しい情報がわかりやすい形で届けば、お客様はメールを開封しリアクションしてくれるのだと実感できました。販売促進やお客様との関係性を構築するうえでメールにはまだまだ可能性があると感じています。

古賀 メールに続き、Yahoo! DMPを用いての施策も今後実施されます。DMPにはどんな期待をお持ちですか?

吉岡氏 弊社にとっての今までの広告の役割は、お客様が沖縄旅行を比較検討するときに候補に入れてもらうためのリマインドという意味合いが強かったのですが、CRMデータと組み合わせた広告配信ができるDMPを活用することで、より検討度合いの高いお客様にアプローチすることが可能になります。ですので、すぐに旅行申し込みに繋がるような直接効果を出せるチャネルになるのではないかと期待しています。

山田 私たちにとっても、DMPを提案できるようになったことで、これまでメインで提案を行ってきたメールというチャネルだけではカバーしきれなかった領域まで支援できるようになりました。分析結果を施策に落とし込むうえでは、色々なチャネルでデータの活用ができることが望ましいと思っています。

吉岡氏 メールもDMPも、CRMを実現するためのひとつの手法でしかないと思っています。そういった意味では、弊社がCRMを進めていくうえで本当に必要なことを、お持ちの商材やサービスにとどまらず提案してくださる古賀さんと山田さんには、大きな信頼を置いています。

古賀 おっしゃるとおり、CRMはメールやDMPといった手法とイコールではなく、「顧客との関係性を醸成しLTVの向上を追求すること」ですよね。そのためには、メール・広告・LINEなどのソーシャルといったさまざまなチャネルが出てきた環境の中で、ばらばらに施策を走らせるのではなく、それらを組み合わせながら最適なアプローチを行うことが必要です。だからこそ私たちは、自社の商材に縛られず、どうすればお客様の理想とするCRMにたどり着けるのかということを常に考え続けながら提案するスタンスを大切にしています。

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吉岡氏 CRMにゴールは無いのかもしれませんが、あえて設定するとすれば、『マーケティングをしなくても、お客様の口コミで沖縄ツーリストの名前が広がること』だと思います。そのためには、まずはお客様が沖縄旅行に行くときに沖縄ツーリストを選んでいただくこと、また沖縄に行きたいと思ってもらえること、そして2回目以降も沖縄ツーリストのプランで沖縄旅行に行きたいと思っていただく必要があります。このゴールにたどり着くために、今後も御社と一緒に面白いことをたくらんでいきたいですね。

山田 一緒に色々なチャレンジに取り組み、沖縄ツーリスト様の強みを最大限に引き出すようなご支援をさせていただければと思います。ぜひ面白いたくらみを実現し、「CRMプロジェクトのその後」としてまたここでご紹介させてください!

※記載されている内容は取材当時のものであり、一部現状とは異なることがありますが、ご了承ください。

沖縄ツーリスト株式会社
ICT戦略室 室長
吉岡 正彦 氏

沖縄ツーリスト株式会社

沖縄ツーリスト株式会社は、沖縄を発着地とする旅行プランを提供する沖縄旅行を専門とした旅行会社です。地元旅行会社ならではの地の利を活かし、他では手に入らない沖縄の情報やユニークな旅行プランの提供で、多くの旅行者にとっての思い出深い沖縄旅行を演出しています。

メールマーケティングやWeb広告施策など、CRM活動をトータルにご支援した弊社事例の2015年度版。5事例を掲載。