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レコメンドメールは本当に効果があるのか?

今回からは実践的に具体的なメールマーケティングの手法について触れていきたいと思います。今回はレコメンドメールについて取り上げます。

そもそも、レコメンドメールとは?

例えば、ある百貨店のテナントAから商品を購入した顧客がいるとします。Aの店長としては、商品を購入いただいたことはとてもありがたいと思うところですが、その顧客がはたして、次もまたAから商品を買っていくでしょうか。もしかすると、たまたまAで気に入った商品が見つかっただけで、今後はAで商品を買うことはないかもしれません。

1度商品を購入してくれた顧客に、何度もリピート購入してもらうためにはどのような方法が考えられるでしょうか。

1度来店した顧客の心をつかむには、Aの店員の方が書く手書きのお礼はがきも温かみが感じられ有効な方法です。しかし、メールマーケティングをうまく使えば、更に顧客の心を容易につかみやすくなります。その手法の1つが、レコメンドメールです。

レコメンドメールは、購買履歴を基に分析したおすすめの情報を、メール本文に差し込み、ユーザーごとに異なる商品情報を紹介するというメールです。

通常の配信であれば、年代や都道府県、性別といった顧客属性に基づいてセグメント配信を行なうことが一般的です。しかしこれだけでは、そのユーザーが本当に欲しいと思っている情報をメールで伝えることが出来ず、メールマガジン会員の離反を招いてしまいます。また、パーソナライズ化されていないコンテンツを毎回作成することは、かえって購買意欲をユーザーから削ぎかねず、無駄なコンテンツを量産することになりかねません。

メールマガジンの登録ユーザーは、登録しているメールマガジンには、自分に役立つ、タイムリーな情報が配信されてくることを常に期待しているのです。例えば、ダイバーウォッチの情報が欲しいのに、ビジネスシーンで付けるウォッチの情報ばかりが配信されてきても関心が持てないし、そんなメールマガジンなど受け取りたくなくなるのではないでしょうか。そのために、ユーザー自身が欲しいと思う商品情報を、絶妙なタイミングで配信する必要があるのです。

レコメンドメールをうまく生かす方法

では、レコメンドメールはどのように配信すればいいのでしょうか。

具体的な手順としては、以下のようになります。

  1. あらかじめ、取り扱い商品ごとのコンテンツを用意する

  2. メールマガジンの会員登録時に、メールアドレスや個人情報以外に、興味があるもの(チェックボックスで複数選べるようにする)、サイズ、好みの色、記念日(誕生日など)を、専用の登録フォームで登録してもらう

  3. 購買履歴(商品購入日、購入した製品、購入店名など)を、メール配信システムのデータベースに登録する

  4. 購入してしばらく経ってから、先日の商品の購入に感謝する文面および次に見てほしい商品の案内メールを自動配信する

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また、他にどんな商品があるのか、メール本文のリンク先URLから店舗サイトにアクセスし、商品を探索するということも行なってもらいやすくなります。さらに、閲覧履歴を配信システムのデータベースに持たせ、興味のある商品をより分類して配信することも可能になります。

このような仕組みを用意して配信するだけで、単純にユーザー向けに自社製品全般の案内メールを配信するよりも、クリック率や開封率が数倍に増えるはずです。

しかし逆にいうと、興味のある商品をうまく見せることが出来ないと、せっかくのレコメンドメールの威力が発揮できません。そこは、配信のたびに興味のある商品のURLのクリック率などを分析し、コンテンツの内容や配置について検討を進め、店舗にとってよりよい商品の見せ方を追求することが重要です。

「レコメンドメールは必要か?」という問いの答えとしては、「必要」が正しいのですが、その代わりこうした分析と検討を重ねた上で考えていくことが前提になります。レコメンドメールは、顧客の属性情報だけでなく、これに行動履歴を加えることで、よりユーザーの購買意欲を高めるには非常に威力を発揮します。ぜひ試してみてください。

 

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※記載されている内容は掲載当時のものであり、一部現状とは内容が異なる場合があります。ご了承ください。

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