シナジーマーケティング株式会社

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韓国のインバウンド・マーケティング事情
~ブログを中心に~

はじめまして。新入社員のキムと申します。入社して間近な身ではありますが、弊社コーポレートブログに投稿できる貴重な機会をいただき、皆様にご挨拶できるようになったことをすごく嬉しく思います。まだまだ浅いものでして、ものすごい情報を伝えることはできませんが、面白いものに仕上げたいと思います。

文頭の名前でお気付きになられた方もいると思いますが、私は韓国の出身です。

そんな私が日本で社会人生活の一歩を踏み出し、日々の学びの中、何回も耳にした言葉がありますが、それはインバウンド・マーケティングです。

インバウンド・マーケティングでは消費者に直接に近づいていくのではなく、むしろ見つけてもらうことを大事にするとのことでしたが、これを聞いて「自分こそインバウンド・マーケティングのターゲットではないか」としみじみ思ったわけです。

何故なら、私は買い物をする前にインバウンド・マーケティングの大事なツールであるブログで使用後記を必ず探してから買うようにしているからです。もちろん、私ばかりがこういう消費活動をしているわけではありません。少なくともネットに慣れている若者たちは私みたいなことをやっているのです。

ということで、韓国ではすでにインバウンド・マーケティングが主なマーケティング手法になっているのではないかと思い、皆様に紹介しようとしていました。

しかしながら、インバウンド・マーケティングというキーワードで韓国のポータルサイトで情報収集をし始めたところ、まさかのことが起きてしまいました。インバウンド・マーケティングの定義さえも載っていなかったのです。

1、2件くらいあてはまる内容のブログなどを発見しましたが、投稿日時が2012年で割と最近のもので、それはたぶんマーケティングにある程度知見のある人がどこかで得た情報を共有したくらいのものだと思われます。
つまり、まだ韓国では少数の人が知っているだけで、インバウンド・マーケティングという概念が流行ってはいないということになるでしょう。

さて、私は何故インバウンド・マーケティングに馴染みを感じたのでしょう。既に言及しましたが、その理由はブログです。

韓国では何年か前から個人のブログがとても流行っています。そして、そのブログの流行りを先導したのが、日本にも進出しているNAVERです。

 【NAVER:http://www.naver.com/】

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NAVERはここ何年間、韓国の検索ポータルサイトトップの位置を守っています。世界的な検索ポータルサイトGoogleが韓国に入ってNAVERのせいでなかなか力を発揮できず、2009年にはGoogleならではのメイン画面をあきらめてNAVER風にアレンジしたこともあるくらいです。

NAVERの話はこの辺にしておいて、本格的にNAVERブログの話をしてみましょう。

2004年、韓国のTVにはブログという初めて聞くものを宣伝するCMが流れ始めました。トップ女優チョンジヒョンがイメージモデルで活躍し、その効果でNAVERブログ利用者が5倍増加しました。4,900万人口の中3,300万人がNAVERユーザーで、その中1,600万のブログがアクティブに更新され、今でも新しく開設されるブログ数は一日15,000に達します。

皆様はパワーブロガーという言葉がご存知ですか?すごい影響力を持つブロガーのことを指しますが、NAVERでは毎年、各分野別にパワーブロガーを選定、任命しています。各分野で一番情報量が多い上、訪問者も多いブログが対象です。

ここでは美容系ブログを例に挙げてみます。

ある程度の訪問者を持つビューティーブロガーが新しく買った化粧水の使用後記を自分のブログに載せたら、たまたま同じ化粧水の情報を探していた人が「使ってみよう」と思い購買する。

最初はこういうサイクルの繰り返しでその商品が売れるようになるパターンでした。
このサイクルが色々なブログで展開され、広告効果が大きくなっていたのです。そしてパワーブロガーが選定されはじめ、そこに企業が入ったわけです。パワーブロガーと契約して、ブログに企業の広告バナーを貼り付け始めたのです。

面白いのはここからです。企業がブロガーに所定のインセンティブと、ただで自社の商品をあげ、「使ってみてブログに使用後記載せてください」と願い始めたのです。まるで、芸能人みたいな存在になったわけです。

今までブログで情報検索をしていたネットユーザーたちは、いつの間にか企業化した、広告だらけのブログと向き合うことが避けられなくなりました。ブロガーたちはだんだん企業寄りになり、客観的な情報を与えることができなくなってしまったのです。

自分の載せたブログにたくさんの人が反応してくれる、情報を得てありがとうと言ってくれることに喜びを感じていたブロガーたちは金目当てにパワーブロガーになりたいと思い始めました。すべてがこじれてしまったのです。
ある意味韓国ではそれを指す名称がなかっただけで、インバウンド・マーケティングが横行していたとも言えるかもしれません。

今、横行という言葉を使いましたが、それには意図があります。企業たちがインバウンド・マーケティングをどうとらえるか、どう展開していくか次第で結果は異なってくるでしょうし、少なくとも韓国は決して良い方向に向かっていたとは言えないですね。
それでもまだNAVERブログは多大な影響力を持ち続けています。これはたぶん、NAVERの力でしょう。

同じインバウンド・マーケティングの視点で、SEOのことも少し調べてみましたが、韓国ではまだSEOの需要があまりないようです。何故かというと、SEO対策を立てるよりNAVERに広告を出した方がよほど良いという認識が蔓延しているからだそうです。

インバウンド・マーケティングは見つけにきてくれる人にどれだけ良い情報を提供できるかということが大事だと思います。

韓国でも最初は良いインバウンド・マーケティングが行われていました。しかし、そこにお金が介在してから一変、見がたい光景になってしまいました。
けれども、ブログが良いマーケティングの環境であることは事実です。その良い環境を維持し続けるためには、マーケティングを広げる側の役目が問われる時代が来るのではないでしょうか。

インバウンド・マーケティングは「コミュニケーションしに来てください」と掲げてる以上、今まで以上の工夫が必要になってくると思います。

 

※記載されている内容は掲載当時のものであり、一部現状とは内容が異なる場合があります。ご了承ください。

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