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「こんなはずではなかった」を防ぐ!マーケティングツールの安定運用3つのポイント

マーケティングツールには、CRMシステム・MA・SFAなど、さまざまなツールが存在します。それぞれマーケティング活動を進める上で効果的なツールではありますが、運用を行っていくと、次のような問題が生じる場合があります。 

  • 不要なデータが蓄積されていく(メンテナンス不足)
  • 想定していたフローになっていない(設計ミス)
  • 操作ミスが起こる(システムに対する理解が甘い)

これらは必ずしもマーケティングツールに限ったことではなくシステム全般に言えることですが、運用が始まる前にはあまり問題視されず、いざ運用が始まるとあとから「こんなはずではなかった!」と問題になるものばかりです。このような安定運用を阻む原因となる事柄を認識して対策をとっておくと、運用がスムーズにまわり、マーケティング活動も確実に活性化されます。

それぞれ、どのような対策をとるべきかをご紹介いたします。

不要なデータが蓄積されていく(メンテナンス不足)

運用を開始してからある程度経過しデータを抽出しようとすると、不要な項目やデータがたくさん出てくるといったことはないでしょうか。
マーケティングツールでデータベースを活用していると、データの一部がリード顧客(見込顧客)でなくなってしまったり、メールを配信してもエラーになってメールが送れなくなったりメルマガを解除されるなどして、活用できないデータが溜まってきます。

データはそのまま保管していてもよいのですが、利用用途のないデータを多く抱えることは企業にとってはリスクになります。万一抽出したファイルを紛失するといった情報漏えいがあると、企業責任を問われかねません。使えないデータを残しておくとメール配信などに誤って使われてしまい、クレームになる恐れもあります。このため、活用できないデータを削除するために、定期的にメンテナンス作業が必要となります。

データを削除するという操作になるため、メンテナンスを行う際は、操作前に以下の点を検討します。

1. どのデータを削除するか

削除対象のデータを間違うと、誤って本来残すべきデータを消してしまう恐れがあります。あらかじめ、どのデータを削除するのか、対象を絞り込む必要があります。

2. どの時点のデータを削除するか

削除対象が絞れても、あまり直近のデータを削除対象にしてしまうと、例えば分析のために過去に遡ってデータチェックを行おうと思っても確認ができない場合があります。どのくらい過去の情報であれば削除してよいのか、確認が必要になります。

3. 削除により、マーケティングツールでの運用に影響は出ないか

例えば、メール配信後にクリックカウントや開封などの計測をしていたり、会員が自動でログインできる応募フォームURLを載せてメール配信をしている場合などでは、データを消してしまうとそうした計測結果が取れなくなったり、自動ログインできずにフォームにアクセスできなくなったりしてしまいます。削除により、運営側や利用者に影響が出ないかも検討が必要です。

メンテナンスの際は、削除前にあらかじめ削除対象のデータをマーケティングツールから抽出し、データファイルを一定期間(可能なら3ヶ月程度)保管するようにします。削除後、特に問題がなさそうであれば、抽出したファイルも定期的に削除します。これらの削除については、定期的なメンテナンススケジュールを決めておくこともおすすめです。

想定していたフローになっていない(設計ミス)

運用開始時には、今後どのように適用するかということを考えてツールを設計されたかと思います。しかし、実際に運用を開始すると、想定したフローとは異なる状況が発生することがあります。例えば、以下のようなケースがあります。

ケース1)メルマガ配信の対象者が想定と異なる

既に運用中のメルマガ会員組織があり、新たにメルマガ会員を募集するキャンペーンを実施した。キャンペーンを通じてメルマガ会員データを受け付けていたにもかかわらず、運用中のメルマガ配信の配信条件に含まれない形でデータを取得していた。このため、その後のメール配信で、新たにメルマガ会員になった人が配信対象に含まれてこない、という事象が起こってしまった。

ケース2)キャンペーンフォームに必要な情報がない

プレゼントキャンペーンを実施し、応募フォームで受け付けた。しかし、キャンペーン終了後に該当者に当選メールを配信しようとしたところ、応募フォームに当選通知のためのメールアドレスを取得する項目が設定されていなかった。このため、当選メールの配信ができなかった。

これらを防ぐには、あらかじめ全体フロー図を作成し、本来の最終目的に沿い、そのフロー通りになるにはどのような設計が必要かを関係者で話し合っておく必要があります。
フロー図は、最初手書きでいいので大まかに全体像を書き出し、フロー内のそれぞれの工程でどのような設定が必要になるのかを洗い出します。

例えば、ケース1の場合ですと、新たなメルマガ会員も含めてメールが配信されることが最終目的となるため、このように設定内容を書き出します。

書き出した内容を踏まえて関係者で検討し、問題がなければ設定内容に従って実際の設定を行います。

設定後は、実際に自分たちが想定したフローになっているか、公開前に余裕を持った期間を確保し、動作検証を行いましょう。動作検証は実際にテストデータを登録して行うことで、どのような不備が出てくるかも洗い出すことができ、本番公開までに修正することができます。タイトなスケジュールにしてしまうと、それだけチェックに時間が取れなくなり、あとで問題の発生が起こりやすくなります。

なお、設定の際には、フォームやメールの画面にどのような文言を表示させるのかなど、細かな記載や設定もあらかじめ全て決めてからツール側で設定するようにすると、あとで修正する手間が軽減できます。

操作ミスが起こる(システムに対する認識が甘い)

いざ運用を開始し、実際の作業フェーズになったとき、マーケティングツールの操作ミスが起こることがあります。操作ミスで比較的多いのが、誤配信です。
本来であれば、想定していた対象者のみ配信すべきなのに、誤ってデータベースにあるメールアドレス登録者全員に通知してしまった、というようなケースです。
それ以外にも、フォーム作成中に必須で設定すべき項目を誤って任意項目で設定してしまったり、フォームが自動的に閉じる日時を設定するときに日時を誤ってしまったりというケースなども上げられます。

操作は担当者1人で行うことが多いかと思いますが、1人での操作の場合は思い込みで設定してしまったり、あまり深く考えずに設定をしてしまいがちなため、操作ミスが極めて起こりやすいです。ツールの設定自体が煩雑である場合や、内容の違う操作を都度行うような場合は、特に注意が必要になってきます。

このような操作ミスの対策として、ぜひ行っていただきたいのがチェックシートの運用です。
あらかじめ、工程や設定内容を書き出しておき、それぞれ確認をしているかどうかチェックをします。
チェックシートの記載通りに使えば、誰でも操作ミスなく作業することができます。チェックシート作成にあたっては、思い込みを防ぐために、可能な限り操作されている以外の複数の人にもチェックシートに記載する内容の意見または確認を仰ぐようにしておきます。

下記に、メール配信の場合のチェックシートの例を載せていますので、参考にしてください。
特にメール配信のように利用者に直接影響しそうな操作をされる場合には、操作時には内容に不備がないかを確認する担当者もつけておき、テスト的な動作検証を含め2人体制で行うことをおすすめいたします。
>> チェックシートをダウンロードする

公開をしたあとで利用者からクレームを受けるのは、担当の方になってしまいます。そうならないようにするためにも、あらかじめ万全を期してマーケティングツールの安定稼動を心がけましょう。

なお弊社では、安定稼動のために担当者の方を含む企業様を支援するサービスとして、メール配信代行やキャンペーン事務局代行、運用監査サービスなどの代行サービスを提供しております。利用者に信頼され、より効果の高い成果を出していかれるためにも、サービスに興味がある方はぜひご連絡ください。

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※記載されている内容は掲載当時のものであり、一部現状とは内容が異なる場合があります。ご了承ください。

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