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CRM視点で考える広告運用
~ビジネスゴールを見据えた集客施策で、潜在市場を開拓~
展示会メインの集客体制からの脱却を目指し、新たなマーケティングアプローチの方法を模索されていたNTTスマイルエナジー様。都道府県ごとの発電データという独自の情報資産を活かして、今まで接点の薄かったエンドユーザー様に価値ある情報を提供し、メインサービス「エコめがね」の認知向上をおこなえるようになりました。
このプロジェクトがうまく進んだのは、「Webからのコンバージョン(CV)だけではなく、顧客化・CRMの領域までを見据えた施策をおこないましょう」というシナジーマーケティングの提案に対して、両社間で意識を合わせられたからこそ。
今でも毎月定例会を重ねながら〝二人三脚〟で施策をブラッシュアップしている両社の担当者たちが、提案時のエピソードと今後の展望を語ります。
西向 敏子 氏
株式会社NTTスマイルエナジー 営業サービス開発部
光山 誠一
シナジーマーケティング株式会社 西日本事業部 西日本プロデュースG
井上 健吾
シナジーマーケティング株式会社 西日本事業部 第二営業G
展示会頼みのマーケティングから脱却
井上 まず最初に御社についてについて聞かせてください。メイン商品であり圧倒的なシェアを誇る太陽光発電遠隔監視サービス「エコめがね」は太陽光発電の施工店を通して販売されていますが、他のメーカーと比較したメリットは何でしょうか?
西向氏 エコめがねの大きな特徴は、施工店様側も施主様の発電量を確認できるところです。発電状況を事務所やオフィスから確認できるので、トラブルがあったときにいち早く検知し、すぐに対処できる点が評価されています。早期のトラブル対応は施主様から施工店様への信頼の醸成にもつながるからです。
井上 今回弊社がご支援した施策の中で特徴的なのが、施主様に対して御社から直接情報提供を行った点だと思います。これには、どのような理由や背景があるんですか?
西向氏 展示会メインの営業体制を変えるためです。もともと、年間を通して3回の展示会に出展していました。1回あたりの展示会で数百件の施工店様の見込みリストを集め、次の展示会までに営業担当がフォローして案件を作るという施策がメインでした。
ただ、このような展示会頼みの営業体制には2つ課題がありました。1つめは、展示会で獲得した限られた数の施工店様にしかアプローチできないため、アプローチ先が先細りしてしまうことです。2つめに、展示会で思うような集客ができなかった場合、営業予算に大きなマイナスインパクトがあるといった懸念がありました。
このような背景があり、「展示会任せの営業体制ではいけない」「これまでに実施していなかったアプローチもしていくべきだ」という気運からマーケティングチームが生まれ、マーケティング手法を見直すという観点から20社程度にWeb広告の提案を依頼しました。
集客~CRMまで一気通貫したご支援で売上拡大に貢献を
光山 それまでWeb広告関連はどんな施策を実施されていたのですか?
西向氏 リスティング広告を実施していましたね。そこでは商品のPDF資料をクリックするだけで閲覧できる形式にしていたため、顧客情報は取得できていませんでした。そういった背景もあり営業のための見込みリストがなかなか集まらず、広告の効果を実感できていませんでした。
光山 私たちも広告の効果を実感できないという声を聞くことが多いのですが、Webからのコンバージョン(CV)のみを効果測定の指標にされているお客様が多いように感じます。
WebからのCV=その企業のビジネスゴールの達成ではないですし、お問い合わせが必ずしも成約につながるわけではありません。CVから成約に至るまでを見すえて集客施策を行っていくことが重要です。
井上 今回20社もの中から弊社のご提案を採用いただいたわけですが、その理由を教えてください。
西向氏 集客から顧客化、CRMの領域までを含めたご提案をいただいたからです。広告代理店の方が広告メニューは豊富ですし、集客のアイデアはたくさんお持ちでした。ただ、集客したお客様を育成して成約につなげるまでの道筋の提案はなく、結局私たちで考えないといけなかったんです。
その点、シナジーマーケティングは集客をゴールとせず成約まで一気通貫でお手伝いしてくださる提案だったので、とても頼もしく思いました。
井上 提案で意識したのは、西向氏がおっしゃられたとおり「広告からCRMまで一気通貫でご支援できる」ということです。CVをゴールにするのではなく育成からその先にある売上目標の達成まで支援できるということが、集客の支援から自社開発のCRMシステムを持つ弊社の強みであるとお伝えしました。その点を評価していただけたようでうれしいです。
光山 すでにトップクラスのシェアを持つエコめがねをさらに販売していくためには、潜在的な市場を開拓していく必要性があると感じていました。いまはまだ太陽光発電の監視システムに興味を持ってない人に対して、広告だけで訴求をすることには限界があります。潜在顧客にアプローチして顧客情報を取得し、その人に合ったコミュニケーションを取ることで需要を喚起する施策をご提案しました。
同時に、費用対効果についてもかなり意識しました。顕在ニーズの代表的なキーワードである「太陽光発電」などでは、クリック単価が高騰しています。ここで集客できたとしても、ビジネスに貢献できるかどうかは厳しいと判断しました。今回の施策では、ビジネスゴールから逆算した集客面での費用対効果を考慮しつつ結果も残せた点が良かったと思います。
独自の資産を魅力的なコンテンツに
西向氏 私たちが従来から持っていた構想を、シナジーマーケティングが一緒に頭をひねって形にしてくださった点を評価しました。エコめがねを通じて電力関連のデータがたくさん集まってくるので、漠然とこのデータを活用して何かできないかな、とは思っていました。御社とのやり取りの中でで、このデータを顧客情報を取得するためのフックにしようと決まったんですよね。
光山 「広告で獲得した顧客情報をもとに、メールで顧客を育成する」というシナリオイメージはあったんですが、顧客情報を取得できる有効なコンテンツがなかなか決まりませんでした。キャンペーンも検討しましたが、どうしても一過性のものになってしまいます。できれば、スマイルエナジー様の独自資産を活かした、他にまねできないコンテンツにしたいと思っていました。
そのアイデア出しの時に、「都道府県ごとの発電量データをお知らせするサービス」という案が出たんです。「太陽光発電売電価格」「太陽光発電量」といったキーワードによる検索数が月間16,000強もありながら、売電価格を積極的に公開している企業が少ないこともわかっていたので、これはニーズがあるはず!と確信しコンテンツ化を進めることになりました。
開封率40%、クリック率7%!関心を引くステップメールで潜在顧客を育成
井上 顧客情報を取得したお客様に対しては発電通知メールだけではなく、その後もメールでフォローをされていらっしゃいますよね。
西向氏 はい。登録日を起点として、ステップメールを送っています。文面は、施主様向けと施工店様向けで変えています。
井上 配信を始めて半年ほど経った今でも、開封率40%、クリック率7%を維持しています。ここまで高い数値は他ではなかなか聞きません。
西向氏 発電量などをちゃんとモニタリングしたいという意識の高い方がたくさん登録してくださってるんだと思います。
光山 発電通知サービスというコンテンツが本当に必要とされているからこそですね。単にWeb広告を出稿してLPを設置するだけではなく、その先に良質なコンテンツを用意することができたからこそ成功しているんだと思います。
西向氏 それと、もうひとつこんなエピソードもありました。今年3月の展示会の時に、突然の法令変更の都合上展示会で獲得したリストに対してすぐにアプローチすることができなかったんです。
しかし、今回シナジーマーケティングにお手伝いいただきながらコンテンツを考えて、直接アプローチができるタイミングまでメールでコミュニケーションを取っていった結果、6月に新サービスに関する説明会の開催案内を送った時に、以前に比べて10倍以上の方が申し込んでくださったんです。外部要因に影響されないフォローのスキームを構築できたことは大きいですね。
目指すのは、さらなる細やかなアプローチの実現
井上 最後に今後実現したい構想を教えてください。
西向氏 データを整理して、地域別に施策を行っていきたいと思っています。太陽光発電は地域ごとに制度が異なるので、サービスの機能ひとつをとっても地域によって必要性が大きく変わります。ですので、まずはお客様がどの地域なのかをしっかり把握した上で、お客様一人ひとりにあったアプローチができる体制を作る必要性を感じています。
光山 弊社としては、購買のきっかけ作りに関してもご支援したいと考えています。半年間で2,500件以上顧客情報を取得できたので、潜在顧客への啓蒙や需要の喚起はできてきていると思います。
次は、施主さんに実際に施工店へ足を運んで購入してもらう後押しする施策を行っていきたいですね。
西向氏 引き続きいろんなことにトライしていきたいので、これからも一緒に頭をひねっていただけたらと思います。
井上 もちろんです!これからもよろしくお願いいたします。
※記載されている内容は取材当時のものであり、一部現状とは異なることがありますが、ご了承ください。