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【BtoB向け】顧客事例インタビュー・取材をうまく行う8つのコツ

前回は個人を対象にしたインタビューを想定してインタビューのノウハウをお伝えしましたが、今回は企業が顧客インタビューをコンテンツ化する際のポイントをまとめてみます。

なぜ企業サイトにお客様インタビューが必要なのか

How toを語る前に、インタビューにはどんな価値があるのかということですが、以下の3つの観点から考えられます。

  • 自社にとっての価値
  • お客様にとっての価値
  • 事例を見る見込みのお客様にとっての価値

まず自社にとっての価値とは、やはりお客様に直接語っていただくことで、お客様との間にしっかりとしたリレーションがあるということを証明できる点です。それによって、自社の信頼性や認知度を高めることにつながり、すぐにとはいかずとも将来のリード獲得に向けての種を蒔くことができます。

2つ目に、お客様にとっての価値とは、取引先の媒体(Webサイト)を使って自分たちの取り組みを知ってもらうことができ、製品認知・情報伝達・積極的なイメージの普及につながることです。インタビューは相手あってのものであり、先方の同意なしには実現しません。だからこそ、お客様にもメリットを感じてもらう必要があることは忘れずにおきたいところです。

そして3つ目に、事例を見る見込みのお客様にとっての価値とは、冒頭で話したことにも関連しますが、選定の際の参考情報とすることができることです。その企業と取引のあるクライアント様の声を聞くことで、「この企業は信頼できるのか」「このサービスで自分たちの課題が解決できるのか」などをおおよそ把握することができるのではないかと思います。また、上司に導入を提案する際の説得材料に使えるかもしれません。

このように、すぐには自社の売上につながらなくとも、将来的な目線で見るほど多方面に好影響を与えるのがお客様の声を届ける事例インタビューです。

では、具体的な手順を見ていきましょう。

1. インタビュー先企業の選定

まず、どのお客様の取り組みを事例化したいか選定をおこないます。

選定の基準には、以下のようなものがあります。

  • リレーションがとれているか
  • 知名度のある企業か
  • 今ホットな話題性を持っているか
  • 先進的な取り組みをしているか

直接お客様と接点のある営業から「ぜひ事例化したい!」との声が上がることもありますし、画期的もしくは成功した取り組みがあれば社内の各所からその噂が聞こえてくるでしょう。インタビュー担当者は普段からアンテナを張っておくことが求められます。

2. 営業担当へのヒアリング

インタビューする企業が決定した後は、その案件に関わっていた営業担当やディレクターにヒアリングをおこないます。

その際に注意すべきことは、「〇〇というサービスを導入して△%売上が上がった」などの数値的な情報に加えて、お客様にどんな背景や課題があったから自社で支援する経緯になったのか、自社はどんな仮説を持って提案をしたのかなどについても聞くことです。それらを聞くことにより、その企業独自のストーリーが作られ、読み手を飽きさせない記事につながります。

ヒアリングの際、併せて営業担当にお客様のパーソン情報(雰囲気や性格、好きな話題など)についても聞いておくことができれば、よりインタビューがスムーズに進められます。

3. シナリオを作る

関係者からヒアリングすることで、自社が支援することになった背景、お客様が抱えていた課題、課題を解決するためにおこなった施策、その施策がもたらした効果などが浮かび上がり、それをもとに骨子となるシナリオを作ります。

流れとしては、背景・課題→選定理由→おこなった施策の概要→結果、などが一般的です。ここで手を掛けてシナリオを作っておけば、インタビュー後に割く文字起こしと編集の時間を短縮することができます。また、シナリオを事前に作成しておくことで、インタビュー当日に大きく流れが逸れて先方を戸惑わせてしまったり、目的が果たせないインタビューになってしまうことを防げます。

質問票を作成し、先方にあらかじめ共有するのはもちろんのこと、社内チェックが厳しいお客様であれば、事前に広報担当者に宛てたインタビュー依頼状を作成し送付しておきましょう。

4. 当日の準備物

必須なのは、ICレコーダー、カメラ、筆記用具とメモ(自分用と先方用)です。

ポイントは、「先方用の筆記用具とメモを用意すること」です。これによって、言葉で説明しにくい部分を図示して説明していただくことができる効果があり、お客様への配慮にもつながります。

5. 聞き方について

大事なことは、安心感のある雰囲気づくりです。

大抵の場合、担当者様は取材に答えるのは初めてです。相槌を打つことで「きちんと聞いているし、あなたの話は理解できていますよ」ということをアピールする、事前に先方の企業が属する業界の動きや会社の最新情報を仕入れておくことで先方と対等に会話ができるよう準備をする、など心がける点は複数あります。

6. 文字起こし

取材の後、文字起こしをして記事を作成していきます。

事前にシナリオをしっかり作っておけば、インタビューすべてを文字に起こす必要はなく、想定と違ったところを削って、新しく知った事実や印象的だった先方のセリフを追記していくだけでも記事の肉付けは完了します。

7. 記事の完成後

記事が完成した後は、社内での確認と先方確認を経て、掲載となります。掲載先は自社のコーポレートサイトや製品サイト、カタログなど冊子への印刷等さまざまです。各媒体によって管轄の部署が変わったり、媒体の目的が変わる場合があるので、関係各所との調整が大切です。

最後に、普及するインタビュー動画

最近さまざまなところで目にする機会が増えてきているのが、インタビュー動画です。記事より気軽に見ることができることに加え、WebページやPDFを見ている時間でより多くの情報を提供できるという時間あたりの情報量の多さがメリットです。

では、動画が増えることで記事は色褪せるのかというと、そうとは限らないように感じます。1つの予想にすぎませんが、これからは動画がより広告媒体のような役割を担っていくのではないでしょうか。動画によって興味を喚起され「もっと知りたい!」と思った見込みのお客様が、記事からより多くの情報を得て、選定の参考にする。そんな流れが生まれる気もします。

ただ、あくまで大事なことは、「自社がお客様とともにどうやって課題を解決したのかが明確にされていること」であるため、その目的が果たせられればツールはどちらでも構わないでしょう。

見込みのお客様が思わず読み込んでしまうような事例インタビューを作成してみてはいかがでしょうか。

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※記載されている内容は掲載当時のものであり、一部現状とは内容が異なる場合があります。ご了承ください。

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