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展示会の名刺を成約につなげる!リードナーチャリング10個のポイント

毎年決まった展示会に出展する、という企業様も多いのではないでしょうか。一度に大量の名刺をリード(見込み顧客)として獲得できる展示会ですが、そのリード、有効活用していますか?大量に名刺は集めたけれど、その効果はいまひとつ……という方も多いのではないでしょうか。

ここでは、弊社の実例をもとに、大規模展示会を有効なリード獲得の場とするための10個のポイントをご紹介します。

展示会は名刺獲得がゴールではない

展示会で大切なことは、多くの名刺を獲得することではなく、獲得した名刺をリードとして実際に成約につなげることです。以下のファネルにあるように、多くのBtoB企業では展示会で名刺を獲得した後もいくつかのプロセスを経て成約に至ります。そのため成約に結びつけるには当日だけではなく、展示会終了後のきめ細やかなフォローが重要です。 

展示会で名刺を獲得した後の実施プロセス例

ただ、展示会出展者の多くが当日までの準備および運営に追われ、事後フォローにまで手が回らない、という声をよく聞きます。そんな展示会出展者の方に、リードを成約につなげる方法を事前準備・展示会当日・展示会終了後の時系列ごとに紹介していきます。

展示会当日までにやること

展示会はかなりのコストをかけていることが多いと思いますが、そのコストを無駄にしないために「見た目」以外に用意しておきたいことをまとめました。

1. 「どのようなリードを獲得したいか」を明確にして、関係者でブレないようにする

展示会で獲得したリードから最終的な成約につなげるために、その展示会で獲得すべきリードとはどのようなリードなのかを明確にしておきましょう。それは展示会出展の担当者だけでなく展示会に関わる全ての人との間で共有しておきます。そのリード(見込み顧客)獲得にも種類があります。以下でよくある例を見ていきましょう。

潜在リード……まだニーズが発生していないリード。会社について知ってもらう、サービスについて知ってもらう必要があるので、強く印象付けるブースデザイン・販促物にする
顕在リード……すでにニーズがあるリード。すぐにでもサービスの導入など売上につながる可能性が高いので、営業を配置し、アポイントを取れるような人員構成にし、詳細な販促物を作る

このように、獲得すべきリードが違うだけでブースデザイン、販促物、そして参加してもらう現場のスタッフにも違いがでてきます。それが明確になっていればなにかを判断する際に迷わず、参加者全員が常に適切な対応を実施することができます。

2. 「獲得すべきリード」から導き出される、達成すべき指標(数字)を決める

上記で決定した獲得すべきリードから、クリアすべき指標となる数字を決定します。「なんとなく出展し、なんとなく終わる」から脱却するために、迷いのない指標の決定が重要です。先程と同じく、「リードの種類」を例に考えましょう。

潜在リード……より多くのリードに知ってもらう、ということが目的になるため、KGIは名刺獲得数
顕在リード……すぐに売上につながるリードの獲得はもちろんだが、KGIはその後の成約数

このように、追いかける数値によって用いるコンテンツや人員が変わります。より効果的にリードを獲得するために、明確にしておきましょう。

3. 獲得したリードの対応ルールを決める

展示会来場者は有益な情報を得るために会場に来ています。そんな来場者を適切にフォローするために現場と合意の上、対応のルールを決定しておきましょう。「現場と合意の上」という点がとても重要です。実際に対応する現場とすり合わせを行わず決定すると、リードの粒度や優先度の認識が人によって異なり、フォロー時に混乱が生じます。以下に当社の例を記載します。

当社では新規リードからアポイントが取れるまで育成をするリードナーチャリングの部署があります。そのリードナーチャリングの部署と営業にて分担してリードフォローしています。翌日以降すぐに訪問につながるリードもあれば、後日じっくりヒアリングを重ねて訪問につながるリードもあります。そのようなリードを振り分けるために、現場で接客をする営業には事前に以下ヒアリングシートを記載してもらう旨を伝えています。営業は対応した内容に応じて、1~5の中からフォローのレベルを選択します。

  1. 翌日架電(リードナーチャリング担当)
  2. 会期後架電(リードナーチャリング担当)
  3. メルマガ対応
  4. 営業対応
  5. フォロー不要

展示会ブースでのヒアリングシートサンプル

上記のように設定しておくことで、誰がいつどのようにフォローするのかを明確にすることができます。

4. 後日フォローのシナリオを組む

獲得したリードのフォローシナリオについて具体的に決めておくことが重要です。他の会社の連絡に埋もれる前に、どこよりも速く・後で焦らずアプローチできるよう獲得するリードに合わせたシナリオを検討しましょう。ここで先述した優先度が効いてきます。以下に当社のフォロー事例をご紹介します。

展示会で獲得したリストの会期後フォローシナリオ例

当社の場合、展示会当日から会期後しばらくの間、リードを育成するリードナーチャリングの部隊が電話やメールでアプローチします。アポイントを獲得できなかったリードはメルマガフォロー施策のリストに回すことで、小さな接点でも持ち続けるようなナーチャリングシナリオの枠組みの中に入るようになります。

展示会では多くの名刺を獲得します。そのリストを架電からメール配信まで全て手動で行うことは現実的ではありません。そこで当社では、リストデータに展示会の開催日を含めておき、展示会から●日後に配信というメール施策をあらかじめ設定しています。そこからセミナーに参加してくれたら改めて当日のご挨拶や、参加後のお電話で接点を作り、セールスにつなげる動きをしています。

5. 現場リーダーを決める

展示会の現場では運営側の人員だけでなく、接客の対応をする人員も多く参加してもらうことになります。現場を盛り上げてくれるような人に現場リーダーを任せて、リーダーを中心に現場全体に情報を漏れなく伝えるようにしましょう。

展示会当日にやること

6. 現場で接客をした営業に記憶の鮮明なうちに、対応ルールに従って優先度をつける

営業はイベント当日に大変多くの来場者と接することになります。先述した、その後どのようなフォローをすべきなのかについては覚えているうちにメモをしておいてもらうべきです。優先度と対応メモを記載できる営業向けヒアリングシートを用意し、都度記入してもらいます。

また、予想したよりもリードの数や質が異なることもよくあります。基準を随時見直し、現場リーダーに情報を共有しましょう。

7. 得た名刺情報をデータ化する

「4.後日フォローのシナリオを組む」で設定した展示会後の施策を円滑に進めるために、取得した名刺はすぐにデータ化しましょう。弊社では名刺管理アプリに名刺を取り込んでデータ化しています。その際に、優先度も付与できる名刺管理アプリを使っており、後日データを見てすぐフォローできるような運用にしています。

展示会終了後にやること

8. 翌日からすぐに電話フォローを始める

多くの来場者は会場でたくさんの企業と接触しています。初回の連絡が1週間も2週間も後になってしまうと、展示会に行った興奮も冷めて忘れられてしまいます。翌日やその翌日くらいであれば、印象も残っており、改めてのアポイントにつながりやすいです。当社ではリードナーチャリングの部隊が、翌日から架電をしています。

ここでポイント!

ブースに何か分かりやすい工夫をしておこう!

当社では過去2年真っ赤なブースを出展しています。ブースに特長があれば来場者の印象にも残ります。弊社の場合、「角の赤いブースで……」と言うとお客様が思い出してくれ、話がすすめやすくなることも多いです。お客様に記憶してもらうということは展示会でも重要なことです。ブースの色や何か変わったノベルティを渡すことで思い出してもらうための工夫をしておきましょう。

展示会ブースデザイン

9. 漏れなく対応するために、しっかり管理する

獲得した名刺の対応をする人を決定したら、その進捗をしっかり管理しましょう。展示会リストはスピードと忍耐が大切です。すぐにフォローして、あとは粘り強く育てていきましょう。対応に関わるメンバーで情報を共有し、リードのフォロー状況を一覧化しておくことをおすすめします。HOTかもしれないリードを取りこぼすことなくフォローし、進捗しないリードはメルマガフォローのステータスにしておくことで、リードの状況に応じて適切に育てていくことができます。

10. フォローセミナーは参加者と必ずコミュニケーションを取る

フォローセミナーは来場者ともう一度会えるチャンスです。事前にリマインドとして電話やメールをして忘れられないようにしておきましょう。また、セミナー終了後も改めて架電をし、積極的に接点を持ちましょう。そうすることで、会社のことを覚えてもらうことができ、すぐに案件化しなくても今後何かあった際に頼ってもらえる可能性がでてきます。

ここでポイント!

事前にキャンセルの連絡をくれた方にも積極的に連絡しましょう。当日キャンセルではなく、事前に連絡をくれたなら、モチベーションが高い可能性があります。せっかくなので軽くお話できませんか、と持ちかけるとアポイントが取れる可能性が高まります!

いかがでしたでしょうか?ここまで展示会で獲得したリードを成約に至るまで逃さないためのポイントを書いてきました。体制上どうしてもトライできないこと、というのはあるかと思いますが、システムでカバーできることなど取り組めることから始めてみてください。インターネットが普及し、対面でないコミュニケーションが気軽に行えるようになり、ビジネスでも主流になりつつあります。ですが、やはり実際に会うというリアルなイベントはお客様の心に残りやすいものであることは変わりありません。ぜひ展示会での出会いを活かし次のビジネスにつなげてもらえたらと思います。

 

展示会運営の流れを冊子にまとめています。こちらもあわせてご参照ください。

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※記載されている内容は掲載当時のものであり、一部現状とは内容が異なる場合があります。ご了承ください。

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