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複雑化するデジタルマーケティングをさらに一歩進める『プロジェクトマネジメント』とは?

現在では多くの企業がデジタルマーケティングに取り組み、Webサイトの運用やインターネット広告への出稿、SNS活用などさまざまな施策を実行し、その取り組みはますます拡大する傾向にあります。その拡大する取り組みに対し、次は何を行えばよいかと悩まれている企業担当者も少なくはないのでしょうか?

そうした中で、一歩進めた取り組みを始めるには『プロジェクトマネジメント』の考え方を取り入れることが成功の鍵になります。『プロジェクトマネジメント』は、プロダクトやサービスの開発だけでなく、マーケティング活動にも活用できるものです。進捗管理だけでなく、目的を整理してチームの目標を整理できる、ゴールまでの計画をたてて実行できる、などさまざまな活用メリットがあります。

私自身15年以上に渡り、ディレクター/プロジェクトマネージャーとして大小さまざまなデジタルマーケティング支援に携わる中で、『プロジェクトマネジメント』の重要性を実感する機会が幾度もありました。

デジタルマーケティングを取り巻く環境がどのように変わったか、そしてデジタルマーケティング活動にどのように『プロジェクトマネジメント』を取り入れるべきかのポイントをご紹介します。

なぜいまデジタルマーケティングに「プロジェクトマネジメント」が必要か?

それは、デジタルマーケティングを取り巻く環境が急激に変わり、業務領域の拡大や社内外の関係者の増加が発生し、全員の目線を合わせるために既存の体制を含めコミュニケーションの全体像を計画する必要が高まっているからです。

デジタルシフトの急速な進行

マーケティング活動においてデジタルマーケティングが占める重要性はますます高まってきています。電通日本の広告費(https://www.dentsu.co.jp/knowledge/ad_cost/)のインターネット広告費の伸びからも、企業活動のデジタルシフトが急速に進んでいることが読み取れます。

また、コロナ禍によりBtoCのみならず、BtoBの企業活動においてもウェビナーやオンラインでのイベント、展示会など、これまでは対面などリアルの場において行われていた経済活動がこの1年間でオンラインにシフトしていくという急激な環境変化がおこりました。

これまではオンラインのみ、オフラインのみと分けて考えられていた業務も、オンライン・オフラインを問わずユーザー環境に合わせてUXやコミュニケーションの全体像を最適化することが望まれています。

デジタルマーケティング実行の難易度が上昇

デジタルシフトの進行とともに、実行に至るまでの難易度も上昇してきています。

  • 考慮すべき内容や準備すべき環境など、理想的な実行に向けて事前準備が必要となる範囲が広がっている
  • 集客や刈り取りなどフェーズごとに多様な施策があり、どの施策を実行すべきかという選択が難しい
  • 自社内のマーケティング部門だけでなく、営業部門や製品開発部門など部署の垣根を越えた連携の必要性が高まっている

など、いままでは部分最適の施策実行でもよかった状況から、全体最適を考えて施策実行を求められるケースが増えています。全体最適を行うためにも、デジタルマーケティングへの取り組み方自体をいま一度整理し、体制を組みなおす必要性が高まっています。

マーケティング支援の相談内容の変化

上記の変化から、マーケティング支援企業である弊社へご相談いただく内容にも変化が表れています。これまでのような施策単位での企画・実行だけでなく、以下のような目的やゴールの見直しなど全体設計から携わるような案件が増えています。

  • 社内からの業務依頼のボリュームや内容の変化により、人手不足やノウハウ不足が顕著になっており、始めたくても手が回りきらない
  • やるべきことが多く、どこからスタートするとスムーズなのか業務や環境の設計で悩んでいる
  • 社内で顕在化した課題に対し、取り組みの優先度を決め切れず、取り組みの立ち上げや計画がまとまらない

また、ご相談された課題を解決していくために、我々から「既存の施策や環境ありきではなく、一度フラットにマーケティング施策の全体像の検証から始めませんか」というご提案をさせていただくケースも増えてきています。

このような、目的やゴール設定などの上流工程から携わるシーンでは、「プロジェクトの目的を明確にしゴールまでの全体像を計画していく」というプロジェクトマネジメントのノウハウを有効活用しています。

プロジェクトマネジメントと、その導入メリットとは?

プロジェクトマネジメントとは

プロジェクトマネジメントの知識体系である「PMBOK(Project Management Body of Knowledge)」では、プロジェクトとは「独自の所産を創造するために実施する、有期性のある業務のこと」と定義されています。

プロジェクトマネジメントとは、このプロジェクト業務の目的を期限内に達成できるよう計画・コントロールし成功に導く手法のことです。

マーケティング活動への導入メリット

マーケティング活動もプロジェクト業務に該当しますので、プロジェクトマネジメントを導入することで以下のようなメリットを得ることができます。

  • プロジェクトを定義し、プロジェクトチームのゴールを明確にできる
  • 計画性を持って実行することで優先度を整理できる
  • 課題を早期に発見・解決できる体制とすることで、品質を管理できる

ゴールまでの全体像を計画し可視化する

特に社内外のスタッフとチームとして動く環境では、ゴールまでの全体像を計画し、チーム共通の「ものさし」が作られているという点は、スタッフ間での方向性や優先度のズレを最小限におさえることができ目的達成に向けて大きな強みとなります。

プロジェクトマネジメントと聞くとスケジュールやタスクの管理などの業務をイメージされ、現在の業務でもそれらを管理できるプロジェクト管理ツールを導入されている企業も多いと思いますが、ツールを使いタスクを管理するだけではなく、誰に向けて何をするかといったプロジェクトゴールの定義も重要な業務となります。

このプロジェクトゴールの定義や、ゴールまでの全体像を計画するプロセスを業務に取り入れることが、プロジェクトを成功に導く第一歩となります。もちろん、このプロセスの導入にあたっては専門的なノウハウも必要となりますので、弊社がプロジェクトマネジメントの領域をお手伝いさせていただくことも可能です。

プロジェクトマネジメントの導入でどのような変化を起こすべきか

領域が広がり関係者も増えているという現在の環境では、施策ありきではなく、ゴールまでの全体像を計画し、チーム共通の「ものさし」を作るというプロセスに取り組むという変化を起こし、プロジェクトマネジメントの基本に忠実に進めていくことが望ましいと考えています。

プロジェクトマネジメントには、プロジェクトライフサイクルという考え方があります。これは、プロジェクトを「立ち上げプロセス」→「計画プロセス」と順を追って進めていくことです。

プロジェクトには、初期段階では計画変更にかかるコストが小さく、作業が進み完了に近づくにつれコストが大きくなるという特性があります。初期の計画プロセスで、目的に対し実施予定の施策や体制が適切なのか全体像を可視化し検討することは、成功率を上げるだけでなく、後々のコスト増を防ぐことにもつながります。プロジェクト失敗の原因はこの立ち上げや計画での要件定義の不足によるものが約50%という調査もあり、計画プロセスをしっかりと取り入れることが重要となります。

デジタルマーケティング活動においても、いままでのように施策ありきでは立ち行かなくなる場面が増えているからこそ、計画プロセスでプロジェクトをデザインし、ゴールや目的や体制を改めて整理し見直すタイミングが来ているのではないでしょうか。

シナジーマーケティングでも、エージェントサービスとして支援しているプロジェクトでは、要件定義やその一歩前の要求事項の整理からジョインし、お客様と共に計画を詳細化していくところからスタートすることが増えています。

プロジェクトの立ち上げや計画には専門家のノウハウも必要です。目的に対してどのような環境を構築する必要があるか、既存施策を再構成しどのように優先度をつければよいか、などの課題感をお持ちであれば、弊社へご相談ください。限られたリソースを有効活用しプロジェクトの成功確率を上げるための変化を起こすお手伝いができればと考えております。

事例のご紹介

弊社事例としてご紹介している千總様のプロジェクトにおいても、計画プロセスから携わり要件定義~環境構築、施策実行までを支援しています。

このプロジェクトでは、要件定義から入ることで以下のようなメリットが生まれました。

  • 当初の目的をブレイクダウンし、実行の優先度やマイルストーンを整理できた
  • 当初の計画には欠けていた視点や施策をプロジェクトに組み込むことができた
  • お客様社内や弊社も含めたプロジェクトチーム内で共通認識を作れていたため、コロナにより対面での打ち合わせが難しくなってもスムーズなコミュニケーションがとれた
  • 最終的な成果物に対して認識齟齬によるリテイクがほぼ発生せず品質向上に時間を使うことができた

このように「プロジェクトマネジメント」の考え方を導入することは、デジタルマーケティングの取り組みにさまざまなメリットを生み出します。いまの進め方でよいのだろうか?という課題感や迷いを持たれていれば、まずは計画段階の進め方から変化を起こすことを検討されてはいかがでしょうか。シナジーマーケティングでは、デジタルマーケティング推進に向けた戦略立案から継続的なプロジェクト推進まで包括的にご支援可能です。デジタルマーケティングプロジェクトの計画段階からのお悩みがあればご相談ください。

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※記載されている内容は掲載当時のものであり、一部現状とは内容が異なる場合があります。ご了承ください。

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