WordPressへお問い合わせフォームを追加。自社に最適な設定方法の選び方、おすすめを紹介!
今や多くのWebサイトで使われているCMSの1つ、WordPress。拡張機能であるプラグインの種類も豊富にあるためカスタマイズ性が高く、思い通りのサイト構築や運用を簡単に実現できる優れたツールです。
多くの場合、Webサイトやホームページは、自社への問い合わせを促すための重要な役割を持っており、必然的にWordPressにお問い合わせフォームを設置することは必須となっています。
しかし、いざお問い合わせフォームを設置しようとしたとき、以下のような疑問がでてくるのもよくあることです。
- 設定にはどんな方法があるの?
- プラグインはどうやって選んだらいい?
- 自分で設定するのは難しく時間がかかるのでは?
そこでこの記事では、WordPressにお問い合わせフォームを設置するにあたって、どんな設定方法があるのかについて具体的に解説します。また、プラグインを使った設定方法を選択する場合のプラグインの選び方やおすすめもご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
<目次>
WordPressお問い合わせフォームの設置方法を徹底比較
実際にWordPressにお問い合わせフォームを設置する場合、以下4つの方法のうちどれを選べばいいでしょうか。まずはそれぞれの特徴と、メリットデメリットについて解説します。
- 手軽さと多機能性が魅力:プラグインを利用する
- 高度なカスタマイズが可能:コードを記述する
- より専門的な機能を求めるなら:フォーム特化の外部ツールの活用
- 登録後のデータ活用まで重視するなら:CRM・MAシステムの活用
手軽さと多機能性が魅力:プラグインを利用する
WordPressでお問い合わせフォームを設置する主な方法として、プラグインを利用する方法があります。プラグインは、コーディングの知識がなくても簡単にフォームを作成できる便利なツールです。多種多様なプラグインが存在し、それぞれ特徴や機能が異なります。
メリット
- コーディングの知識がなくても、簡単かつ短時間で設置できる
- 多種多様なプラグインがあり、豊富な機能の中から必要なものを選べる
- デザインのカスタマイズが比較的容易
- スパム対策機能が充実しているものが多い
デメリット
- プラグインの数が増えると、サイトが重くなる可能性がある
- プラグインの互換性によっては、不具合が生じる場合がある
- 有料プラグインの場合、費用がかかる
代表的なプラグインの例
- Contact Form 7
- WPForms
- Gravity Forms
高度なカスタマイズが可能:コードを記述する
コード記述によるフォーム作成は、自由度が高くサイトも軽快になりますが、HTMLやCSSなどの専門知識が必要です。設置や修正に時間がかかり、セキュリティ対策も自分で行う必要があります。
メリット
- 完全にオリジナルのフォームを作成できる
- 不要な機能を省き、サイトを軽量化できる
デメリット
- HTML、CSS、PHPなどの専門的な知識が必要
- 設置や修正に時間と手間がかかる
- セキュリティ対策も自社で行う必要があるため、高度な知識が求められる
- 初心者にはハードルが高い
より専門的な機能を求めるなら:フォーム特化の外部ツールを活用
フォーム特化型の外部ツールは、ドラッグ&ドロップで直感的に操作できるフォーム作成機能や、回答データの収集・分析機能、さらには多様なデザインテンプレートや高度なカスタマイズ性を備えています。これにより、専門知識がなくても、見やすく使いやすいフォームを簡単に作成できます。また、使うツールによってはCRMやSFAなどと標準で連携をしているものもあり、運用面の負荷を軽減させることも可能となります。
メリット
- 高度な機能(条件分岐、決済機能など)や洗練されたデザインを持つサービスが多い
- WordPressサイトの負荷を軽減できる場合がある
- 専門的なサポートを受けられる場合がある
- 特別な操作をせずともCRMやMAと標準で連携できる場合がある
デメリット
- WordPressサイトとは別のサービスを利用するため、管理画面が複数になる
- 埋め込み方法によっては、デザインの調整が難しい場合がある
- 外部サービスの利用料がかかる
代表的なツール例
- formrun
- WEBCAS formulator
登録後のデータ活用まで重視するなら:CRM・MAシステムの活用
CRM・MAシステムにはフォーム作成機能を備えたツールも多くあります。フォーム特化型のシステムと連携することも可能ですが、連携のための開発や追加のシステム導入の費用がかかるため、フォーム運用から登録されたデータの運用も考えてCRM・MAツールを導入するのもよいでしょう。
メリット
- フォーム登録された情報を自動でデータベースに連携できる
- 専門的なサポートを受けられる場合がある
- メール配信など他の機能を使い、登録データを利用したマーケティング活動ができる
デメリット
- システムによっては費用が高くなる可能性がある
- デザインのカスタマイズ性はコード記述やプラグインより低くなる場合がある
代表的なツール例
- Synergy!
- Synergy!LEAD
失敗しないWordPressのフォーム設定方法の選び方!3つの重要ポイント
WordPressの設定方法については大きく3つの種類があります。
どのような点を意識して選択すればよいか、3つのポイントを押さえましょう。
- 設定のしやすさ:スムーズな導入とカスタマイズ
- 導入後の運用:効率的な管理と活用
- コスト:予算に合わせた選択
ポイント①設定のしやすさ:スムーズな導入とカスタマイズ
初めてフォームを設置するという場合、設定のしやすさは非常に重要です。プラグインを選ぶときには、以下のような観点で確認するとよいでしょう。
管理画面の使いやすさ
直感的に操作できる管理画面であることは、ストレスなく設定を進めるうえで不可欠です。ドラッグ&ドロップで簡単に項目を追加・編集できるものも多くあり、それらを活用することがおすすめです。
フォーム項目の種類の豊富さ
お問い合わせ内容に合わせて、テキスト入力欄、ラジオボタン、チェックボックス、プルダウンメニューなど、多様な項目を選べるか確認しましょう。
デザインカスタマイズの柔軟性
サイトのデザインに合ったフォームを作成するために、色の変更やレイアウト調整などが柔軟にできるとよいでしょう。CSSの知識がなくてもカスタマイズできる機能があるとなおよいです。
ポイント②導入後の運用:効率的な管理と活用
フォームはただ設置すればいいのではなく、登録された問い合わせデータをどう活用するのかまで導入前に考えておく必要があります。登録された後のお客様データの運用方法を想定しながら、必要となる機能があるプラグインを選びましょう。
受信データの確認・管理方法
送信された問い合わせ内容をWordPressの管理画面上で一覧表示したり、CSVファイルとしてエクスポートできる機能があると、データ管理が楽になります。
自動返信機能の有無と設定の柔軟性
お問い合わせ送信後に自動で確認メールを送信できる機能は、ユーザーに安心感を与えます。返信内容を自由にカスタマイズできるとさらに便利です。
スパム対策機能の充実度
スパムメールはわずらわしいもの。reCAPTCHAなどのスパム対策機能がしっかりと搭載されているか確認しましょう。ブラックリスト設定などができると、より安心です。
他のツールとの連携
入ってきた問い合わせは営業部門などでフォローを行うことが多いです。その際に、よりスムーズに営業がアプローチできるように、CRM(顧客関係管理)ツールやMA(マーケティングオートメーション)ツールなどと連携できると、顧客管理やマーケティング活動を効率化できます。
ポイント③コスト:予算に合わせた選択
WordPressのフォームプラグインには、無料のものから高機能な有料のものまでさまざまな種類があります。自社の目的や予算感にあわせて最適なものを選ぶことが非常に重要です。
必要な機能が無料版で利用できるか
多くのプラグインは、無料版でも基本的なお問い合わせフォームの作成が可能です。まずは無料版を試してみて、必要に応じて有料版へのアップグレードを検討するのがおすすめです。
長期的な運用コストの考慮
有料プラグインの場合、年間費用などを考慮して、長期的な運用コストを把握しておきましょう。有料版には、買い切り型とサブスクリプション型があります。長期的な利用を考えたうえで、どちらがよいかを検討しましょう。
目的別!おすすめのWordPressへのフォーム設置手段
それぞれのメリット・デメリットを押さえたうえで、おすすめの設定方法をご紹介します。お問い合わせフォームを導入する目的にあわせて選択しましょう。
【設定しやすいツールで早く運用を始めたい】シンプルなお問い合わせフォーム:Contact Form 7
設定のしやすさ
比較的シンプルに設定できますが、HTMLの知識が少しあるとより柔軟なカスタマイズが可能です。
運用のしやすさ
フォームから受信したデータはメールで確認する形が基本です。他のプラグインと連携させることで、WordPress管理画面での一元管理も可能です。スパム対策機能も標準搭載されています。またSalesforceなどのCRMへ問い合わせ情報を連携することもできます。
コスト
完全無料
WordPressへの設置方法
Contact Form 7は設定後、生成されるショートコードをコピーして投稿や固定ページに貼り付けることで、簡単に作成したフォームをページ内に埋め込むことができます。ただし、フォーム送信後に自動的に完了画面へ移行する機能はないため、サンクスページが必要な場合は固定ページなどで作成し遷移させる設定をする必要があります。
また、プラグインの利用にあたっては対応しているWordPressのバージョン確認、PHPやWordPress本体の更新時の互換性確認、プラグインそのものを最新の状態に保っておくことや、reCAPTCHAなどのセキュリティ対策が必要になります。
Contact Form 7は、長年多くのWordPressユーザーに利用されている定番のプラグインです。シンプルなお問い合わせフォームであれば、十分な機能を備えています。
Salesforceの問い合わせ受付機能Web-to-リード
設定のしやすさ
Salesforceの設定画面からガイドに従い、数ステップでフォーム用のHTMLコードを自動生成できます。基本的なフォームの項目追加の操作などはすべてボタン操作のみで実施でき、簡単にお問い合わせフォームの用意が可能です。
運用のしやすさ
Webサイト経由の問い合わせが自動でSalesforceのリード情報として直接登録されるため、データ入力の手間が大幅に削減されます。リードの割り当てルールや自動レスポンスルールと連携し、迅速かつ効率的な顧客フォローを実現します。reCAPTCHA設定でスパム対策も可能です。
コスト
Salesforce Sales Cloudなどのライセンスに含まれる標準機能であり、追加の費用は発生しません。ただし、1日あたりのリード登録数には上限(通常500件)が設定されています。
WordPressへの設置方法
Salesforce側でWeb-to-リードの設定を行い、フォーム用のHTMLコードを生成します。そのHTMLコードをコピーし、WordPressの固定ページや投稿に貼り付けることでフォームの設置が完了します。設置したフォームにデザインが必要な場合は、適宜CSSなどを用いて調整が必要です。
Web-to-リードはSalesforceをお使いの企業は誰でも使える機能です。
Web-to-リードの詳細情報が気になる方は下記のコンテンツも参照ください!
【Salesforceで効率的にデータ管理したい】Synergy!LEAD
設定のしやすさ
基本的なお問い合わせフォームを直観的に操作することで作成することが可能です。また、フォームに登録された情報を自動でSalesforceへ連携でき、入力項目もSalesforceのオブジェクトに柔軟に対応できます。
運用のしやすさ
多くの企業で使われている、Salesforceですべての問い合わせを一元管理ができるようになっています。また、自動返信メールの設定やWebアクセス履歴の取得などマーケティング活動や営業活動に問い合わせ内容を即座に活用することができます。Salesforceの管理画面上で利用できるため、すぐに使いこなせる点も魅力です。
コスト
従量課金制で月額費用がかかります。
WordPressへの設置方法
Salesforce上で作成したフォームのURLをWordPressに貼り付けることで設定ができます。また、HTMLの知識があればフォームの要素を取り出して使用することで、すでにあるデザインを利用したり柔軟な対応が可能です。
Synergy!LEADは、特にBtoB企業において、リードジェネレーションからナーチャリング、そして顧客化までを効率的に進めたい場合に有効なツールとなります。
【データを活用してマーケティング活動を促進したい】Synergy!
設定のしやすさ
Synergy!は、HTML/CSS/JavaScriptによる自由なカスタマイズが可能な高機能フォームを簡単に作成できます。既存フォームのコピー機能や、多様な入力項目により、貴社のWebサイトに最適なフォームをデザインできます。
運用のしやすさ
フォームから得られた顧客データはSynergy!のデータベース内で一元管理が可能。メール配信やWebトラッキングと連携することで、フォームから始まる顧客との関係性を深め、効率的に育成できます。フォームのアクセスレポート機能もあるため改善しながら成果を向上させられることも魅力です。
コスト
無料プランはありませんが、獲得したリード情報を最大限に活用し、売上アップに繋げるための投資と捉えることができます。詳細な料金は個別見積もりとなります。
WordPressへの設置方法
フォーム作成時に生成されるURLを遷移先としてページに貼り付ける方法と、フォーム公開用のHTMLソースをSynergy!の管理画面よりコピーしWordPressの固定ページや投稿に設置して利用する方法があります。
Synergy!は、単純なフォーム設定ではなく、設定後のデータ活用を通して顧客との「繋がり」を深め、ビジネスを加速させるための強力な武器となります。
まとめ
この記事では、WordPressにお問い合わせフォームを設置するための基本的な知識から、具体的な方法、そして活用方法までを解説しました。
WordPressのフォーム選びは、設定のしやすさ、導入後の運用、そしてコストの3つのポイントを考慮することが大切です。これらを考慮し自社の事業フェーズやサイト設置の目的に沿った手段を選んでみてください。

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統合顧客管理(CRM)システム「Synergy!(シナジー)」
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※記載されている内容は掲載当時のものであり、一部現状とは内容が異なる場合があります。ご了承ください。