JPXのブランド・アイデンティティーを確立するWebサイト統合プロジェクト
~デザイン思考によるWebサイト制作~

株式会社 日本取引所グループ

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写真左から

岩永 智朗
シナジーマーケテイング株式会社 西日本事業部 西日本プロデュースG

鈴木 友晃
シナジーマーケティング株式会社 西日本事業部 クリエイティブG

下山 倫央
シナジーマーケティング株式会社 ソリューション開発部 第一ソリューションG

門倉 慎太郎 氏
株式会社 日本取引所グループ 広報・IR部 課長

谷口 亮 氏
株式会社 日本取引所グループ 広報・IR部 ウェブサイトグループ

日本取引所グループ(以下、JPX)は、東京証券取引所グループと大阪証券取引所(現・大阪取引所)が経営統合してできた国内最大の取引所で、上場する企業の時価総額合計(2015年3月末時点)は、ニューヨーク証券取引所と米ナスダックに次ぐ世界第3位の規模を誇っています。

JPXでは、経営統合の一環として、両取引所の株式市場、デリバティブ市場及び清算機能の統合を行ってきましたが、更なるプレゼンスの向上、JPXブランド・アイデンティティを確立すべく、Webサイト統合プロジェクトがスタートしました。その1年4か月に及ぶ壮大なプロジェクトについて、JPXのプロジェクト担当者とシナジーマーケティングのプロジェクトメンバーに話を聞きました。

  • 課題
  • 調査・分析
  • 戦略立案・設計
  • 構築・プロジェクト推進
  • 運用・PDCA
  • プロジェクトに対する評価

課題

―― 東京証券取引所と大阪取引所の2つの巨大ブランドを統合するという巨大プロジェクトです。多くの困難な課題があったのではないですか?

門倉氏 JPXのWebサイトは、個人投資家や機関投資家、上場企業をはじめとする社外から、社内の関係各部署にいたるまでステークホルダーがとても多く、さらに取り扱う情報からも間違いが許されません。そういった意味で、本当に困難なプロジェクトになることは当初から予想していました。
また、「2つの巨大ブランド」とおっしゃいましたが、そこが経営課題のひとつでした。東京証券取引所としては、ニューヨーク証券取引所やロンドン証券取引所と並んで世界に知られていますが、JPXとしての認知度はまだそこまで高くありません。JPXの知名度をどのようにして上げていくのかということも、今回のプロジェクトの大きな課題でした。

―― 新しくできたJPXというブランドを、Webサイトを通じてどのように表現し世界に浸透させていくのか、ということですね。 

門倉氏 そうです。ブランド・アイデンティティーを検討する上で、今や企業の顔とも言えるWebサイトの位置づけは重要です。
今回は、大きなブランド力を持つ東京証券取引所と大阪取引所が統合され、JPXとしての一体感を出していくことが経営陣からも求められていました。それを実現できるようWebサイトを統合するプロジェクトが2013年3月よりスタートしました。

―― そのコンペの中で弊社が選ばれたわけですが、そのポイントは何だったのでしょうか?

谷口氏 今回のプロジェクトにあたっては公募形式で、7社から提案を受けました。決め手として大きかったのは、シナジーマーケティングには大阪取引所のWebサイト制作の実績があったということですね。また、今回のプロジェクトも同じメンバーでやってもらえるということで大きな安心感がありました。

門倉氏 実績は7社ともにある中でそれに加えてさらに実績があったということです。また、失敗は許されないプロジェクトであるため、東京証券取引所のシステム開発の基準を参考にして提案を評価しました。
要件を機能面や非機能面、システム面などに分けて、弊社から各要件の提案を依頼しました。それに対して、まずは的確な提案や回答ができているかなどを項目ごとに採点し、各提案を評価しました。その点数が低い企業は候補から外しました。その上で、実績や具体的な提案内容の確認とそれに見合ったコストが提示されているかを確認していきました。

―― かなり厳密に評価されているのですね。

門倉氏 ”はい。加えて、体制、スケジュール、プロジェクトの推進方法などを重点的に確認しました。特に体制面は、一年間一緒にやっていくメンバーなので実際に面談して考え方やフィーリングなども重要視しました。シナジーマーケティングは提案内容もそうですが、メンバーに対する評価も高かったです。”

谷口氏 また、プロジェクト当初は、まずは、東京証券取引所のWebサイトのリニューアルを行ってから、その後に大阪取引所のWebサイトをトーン&マナーを合わせる形でリニューアルしようという計画でしたが、業者選定を行っていく中で、東京証券取引所と大阪取引所のWebサイトをまとめてリニューアルし統合しようということになりました。そこで、初回に提案してもらった企業様のうち、評価が高い企業2、3社に対してWebサイト統合の提案を依頼しました。

下山 その時は本当に慌てましたね。ですが、大阪取引所のWebサイトを3年間運用してきた実績があり、システムの安定稼働とWebサイトを効率良く運営するためのノウハウは、ほかの企業には負けない自信がありました。絶対に弊社でプロジェクトをお手伝いしたいという思いで提案書を作成しました。

谷口氏 そうして各社からの提案書を評価させていただいたところ、こちらの希望納期に応えてくれたのがシナジーマーケティングだったのです。
加えて大阪取引所での実績もあり、シナジーマーケティングとプロジェクトを一緒に進めていくことに決めたのです。

調査・分析

―― プロジェクトを実際に進めるにあたって、「調査、分析」を重視しかなり時間をかけたと聞いています。

門倉氏 「調査、分析」は一番重要なフェーズと位置付けていました。なぜなら、JPXは国内最大の取引所であり、ほかに参考になる存在は国内にはなく、自分たちで作り上げなければならないため、全員で納得した上で進めないといけないと思っていました。そこで、シナジーマーケティングにも全面的に協力してもらい、プロジェクトメンバーの一員として立ち上げから調査、分析に加わってもらいました。

岩永 調査は、大きく分けて5種類の方法で2か月かけて実施しました。
1つが「利用者調査」です。上場会社、証券会社(取引参加者、公開引受、証券アナリスト)、監査法人などの市場関係者を訪問しインタビューを重ねました。私たちも同行させてもらったことで、いままで見えてこなかったニーズを掴むことができました。2つめがJPX様の役員を始めとする「キーパーソン・インタビュー」です。3つめが、弊社側で行った「ブランドアンケート」です。その内容に基づきJPXブランドを定義していきました。4つめが、世界の取引所含む競合サイト調査で、最後がアクセス解析です。
このように定量と定性の2つの軸で調査と検証をすることで、現在の状況をより客観的に分析できました。今回のプロジェクト規模でここまでの調査をできる機会はそうありませんので貴重な経験でした。

門倉氏 プロジェクトで行った調査に加えて、前年に行った個人投資家向けのWebアンケートの結果もすべて展開して分析してもらいました。その結果、どのようにブランド・アイデンティティーを確立していくべきか、あるべきWebサイトの姿とはどんなものなのか、といったものが見えてきました。最終的に「先進性」「革新性」「信頼性」という3つの柱が立ち上がり、Webサイトも「見やすい」「使いやすい」という方向性にまとまりました。言葉にすると本当に簡単ですが、背景には緻密な調査と分析があって成り立っているものです。

谷口氏 Webサイトに対しては、社内のニーズと社外のニーズがあります。そのニーズをどのようにして洗い出して課題としてまとめ上げ、統合というプロジェクトの中で解決していくのか。そのアプローチにおいてシナジーマーケティングのノウハウが役立ちました。

―― 今回の長期間のプロジェクトを進めていく中で、調査、分析の結果得られたアウトプットが活用されたシーンとはどのようなものですか。

岩永 複数のデザイン案を検討する時の判断軸になりましたね。要は、いままでと同じようなデザインを選ぶのか、それとも思い切って変えてしまうのかという二択があった時、「このWebサイトはこうでなければならない」と全員が思える基準になっていました。

谷口氏 そうですね。その結果、「あっ、サイトが変わったな」と見ただけで伝わるものになったと思います。さらに「使いやすい」という点で言いますと、統合前は、東京証券取引所と大阪取引所で同じような情報をそれぞれのWebサイトで異なるカテゴリで公開していました。そうすると、両取引所のWebサイトを利用するお客様にとっては、情報が探しにくいものとなっていました。それを1つのWebサイトにまとめてコンテンツを再配置したことで、情報が見つけやすく使いやすいWebサイトになったと思います。

岩永 情報とコンテンツ設計の部分では、機能軸でいくのか法人軸でいくのかで議論がありましたが、その点でもお客様のニーズに応えるWebサイトにするにはどちらがいいのか、という基準で判断することができました。調査、分析の結果は、今回のような正解を創り上げていくプロジェクトにおいては、同じ目標に向かって進むために不可欠な土台となっていました。

門倉氏 そうですね。本当に必要なプロセスだったと思います。情報に振り回されるシーンもありましたし、少し足踏みした時期もありましたが、そうやって紆余曲折を経て仕上がってきたものは、押さえるべきポイントは押さえられているわけです。その時は分からなかったのですが、振り返ってみて分かることもありました。弊社とシナジーマーケティング双方で確認し合いながらプロセスを遂行していくことの重要性を改めて認識した時でした。

戦略立案・設計

―― 調査、分析の結果をもとに、情報やコンテンツ設計、デザインに進んでいくわけですが、デザイン面ではいかがでしたか。

谷口氏 デザインは、鈴木さんが一番ご苦労されたと思います。デザイン案を何回も何回も出していただいて、こうじゃない、ああでもないというようなことをいっぱい言わせてもらいました(笑)。最終的には、シナジーマーケティングのオフィスに行って、細かい箇所の調整を短い期間でやっていただきましたね。

鈴木 やりましたね。1日でやりました(笑)。

門倉氏 提出してもらったデザイン案は、段ボール一箱をゆうに超えてましたね。実は、鈴木さんが作ったデザイン案など全部保管していたんですよ。どうしても捨てられなくて(笑)。この前ようやく踏ん切りがついて整理することができました。

鈴木 調査、分析の結果をどのようにデザインに落とし込んでいくのかということは、非常に困難です。ブランディングで言うと「らしさ」が大事ですが、その「らしさ」をどこで出していくのかに本当に悩みました。また、今回はモノを売るようなサイトではないので、使いやすさやデザインの良さとか、ブランドを浸透させるためのイメージでどうやってお客様に強い印象を与えていくのか、トライ&エラーを繰り返して何度もデザインを提出することで、デザインのイメージを両社の現場で広げていくことができたのは、すごくいい形だったと思います。
また、コンペを含めると約1年4か月かかりっきりでしたので自分の人生にとっても大きな時間をかけたプロジェクトでもありました。同時にJPX様自体が国内唯一の存在で、デザインの答えをだれかが持っているわけではありません。その答えを形として出し続け、さらにそれに対してJPX様から返ってきた意見を取り込んで、両社として納得できるデザインに仕上げていく。とても難しいですが、本当にやりがいのあるプロジェクトでした。

谷口氏 TOPページの提案時に、A案、B案、C案ときて、最後にD案が現れたことがありました。A、B、C案は従来のWebサイトのレイアウトに添ったものでしたが、D案だけまったく新しい形のものでした。大きく異なっていたのはグローバルメニューの使い方で、通常画面の上部に横並びでレイアウトされているものが、D案は画面の横に縦に並ぶ形でレイアウトされていたのです。その中からデザインを選択する時に、調査、分析したことで「革新性」と「使いやすさ」の判断軸をもとに決めることができました。

岩永 JPXのWebサイトは、お客様の種類も多いですし、それぞれのニーズも多い。プロジェクトを進めるための決断が難しい中、今回のような思い切ったデザインを選択できたのは「あるべきWebサイトの姿」が共通認識としてできあがっていたからだと思います。

―― そのプロジェクトの中で、JPXとしてのトーン&マナーを創り上げ、クリエイティブ・ガイドラインという形にまとめ上げていかれたのですね。

門倉氏 そうですね。また、今回のプロジェクトから生まれたWebサイトのクリエイティブ・ガイドラインは、WebサイトにとどまらずJPXが発行する書籍やガイドブック、ポータルサイトなど、社内の関連各部署でも活用されていくことになります。今後のJPXブランドの全体としてのトーン&マナーという協調性を成立させるための、1つの指標になっていくと思います。

鈴木 Webサイトはもちろんのこと、ガイドブックなど含めたコンテンツは外部とのコミュニケーションでもあります。その1つの基準となるものをクリエイティブ・ガイドラインとして提供できたことは、JPXのブランドイメージを作り上げることに少しはつながっていると思います。

門倉氏 そうですね。少し、と言うより大きく貢献してもらっていると思います。

―― Webサイト統合の課題の1つであった「JPXブランドの浸透」についてはいかがでしょうか。

門倉氏 東京証券取引所と大阪取引所のWebサイトを統合することで、ブランドイメージの統一化を図る出発点に立つことができました。ただ、グローバルに向けてのJPXブランドの浸透はまだまだこれからと思っています。国内のお客様には「見やすい」「使いやすい」サイトになりましたが、海外のお客様にとってはそうではないと思います。これからは、海外のお客様にとって「見やすい」「分かりやすい」Webサイトにしていかねばなりません。そこにはまだ改善の余地があると思います。

構築・プロジェクト推進

―― プロジェクト推進についてお聞きします。JPX様はWebサイトに関わる部署も多く、プロジェクトの推進においてさまざまな困難があったのではないですか?

下山 そうですね。関係する部署が本当に多いのでなかなか決まらないことも多々ありました。サイトマップは、ページ数が膨大なため予定スケジュールより時間がかかりました。私も、谷口さんと一緒に部屋にこもって1行ずつサイトマップを確認しながら整理していったのを覚えています。そしてそれを谷口さんが各部署を回って最終調整をしなければならなかったため本当に大変だったと思います。

谷口氏 JPXのWebサイトには、ほぼすべての部署が関わっています。各部署は日々の業務を行いながら、Webサイト統合に必要な作業を進めてもらわなければなりません。おまけに部署によっては400ページくらい担当している部署もあったので、そう簡単には作業が進みませんでした。
また、東京証券取引所と大阪取引所では企業文化が違いますので、意見も異なったりしていて、Webサイトの構成を揃えていく調整が本当に難しかったですね。

門倉氏 東京証券取引所も7年ぶりの全面リニューアルですので、コンテンツの分野や構成がある意味ツギハギになっていました。それらについて棚卸を行い、谷口が入って各部署と調整して、下山さんと膝を突き合わせて進めたからこそ、サイトマップという形でサイトの骨格が成り立ったのだろうなと思います。スケジュールも厳しいなと正直思いました。

下山 やるべきことや要望は数多くありました。しかし、リリース日を守ることを最優先で考えて、「いま」何をするべきなのかということを考えてプロジェクトを推進していました。最終的には開発メンバーがかなり踏ん張ってくれたことで、予定通りリリースすることができました。開発メンバーには本当に感謝しています。

―― そうしてできあがっていったWebサイトですが、運用面での評価はいかがですか。

下山 各部署の皆さまが「安定的に情報を発信できる」と同時に「運用負荷をなるべく少なくする」ためにCMSテンプレートの見直しを行い、データの持ち方からすべて再設計しました。そのために、すべての部署に仕様をヒアリングし設計書のレビューまでを行い、丁寧にCMSテンプレートの設計と開発を進めました。以前のものに比べると入力のしやすさなどは上がっていると思っていますが、実際に運用してみての評価はいかがでしょうか?

谷口氏 社内からも編集作業がしやすくなったという声が圧倒的に多いです。従来のCMSでは、一覧表などで何件ものデータを掲載するページを編集するのが非常に処理が重く、更新するのに時間がかかっていました。それを解消し、さらに編集負荷を下げることを課題にしてCMSテンプレートを開発していただきましたが、結果は確かに出ています。各部署からは、編集効率が向上し、編集しやすくなったと喜ばれていますね。私どもとしても、お客様に提供するコンテンツの品質も向上できたと思いますし、本当に良かったと思っています。

運用・PDCA

―― Webサイトリニューアルも予定通り完了した後の保守運用面はいかがでしょうか。

谷口氏 保守契約を結んで、計画的に運用してもらっています。下山さんにも連絡がいつでも繋がるよう体制を整えてもらっていますし、急ぎでない場合もメーリングリストで連絡すればプロジェクトメンバーの方に比較的すぐに対応してもらっています。私どもは結構ワガママを言いますが、それに順応してもらっていますね(笑)。

下山 コンペ時に提案したリソースとスケジュール通り、きちんと計画立てて対応できていると思っています。今後も改善点や新機能追加などもどんどん増えていくと思っていますので、引き続きこの体制を維持して対応していきたいと考えています。

―― Webサイト統合の効果はどうでしょうか。

岩永 先日、統合の振り返りミーティングでKPI、KGIについてもご報告しました。基本的な方針として、単純にWebサイト統合の前後比較だけではなく、2年3年というフェーズで効果を検証する場合には見るべきKPIは違ってきますので、そこを今後詰めていきましょうという話しをしている段階です。
もちろんアクセス分析の結果も見ています。統合前後の比較であるとか、情報の構造や量も大きく変化しているので、単純にPVが増えているか、ちゃんと導線が機能しているかなどを仮説検証しています。あとは、今後どのようなWebサイトを目指していくべきかというゴールに合わせて、KPIを決めていければいい形になると思っています。

門倉氏 Webサイト統合の結果は弊社内でも評価しましたし、シナジーマーケティングからもアクセス分析の結果を報告してもらいましたが、統合によって少なくとも悪くなったところはないと思っています。顕著に効果が出ている点を挙げるのなら、TOPページにメガドロップを採用したことで下層ページへの流入が明らかに増えました。分析と評価をしっかり行ってプロジェクトを推進できたことで、お客様にとって「見やすい」「使いやすい」Webサイトにするという目標は達成できたのかなと思います。
ただ、大きな課題であるJPXブランドの浸透は引き続きの課題です。今回のプロジェクトで、統一的なWebサイト運用のためにCMSテンプレートを設計し、それを使って安定的に運用していくための体制構築やJPXブランドとしてのトーン&マナーを定めたクリエイティブ・ガイドラインを整備しました。また、運用ルールや運用指針、品質基準を定めるWebガバナンスを制定することができました。この土台をもとに、Webサイトをもっと活用して情報発信していき、JPXブランドを浸透させたり、株式の売買制度などをもっと分かりやすく説明したりするなどしていきたいと考えています。

プロジェクトに対する評価

―― では最後に、このプロジェクトを終えての感想とシナジーマーケティングへの感想や要望などあればお願いします。

谷口氏 まず、今回のプロジェクトをシナジーマーケティングにご協力いただけたことを、本当に感謝しています。とはいえ、やっとJPXとしてWebサイトがひとつになったというスタート地点でもあります。まだコンテンツ内での表記が統一されていない箇所も多くあるので、そういった細かい点を修正しつつより良いWebサイトにしていきたいと思います。
現在、関係者に振り返りのヒアリングをお願いしたり、Webアンケートを実施したりして、Webサイトをご利用いただいている皆様の声を集めて課題を洗い出しているところです。洗い出された課題は、下期から来期にかけて改善していきたいと思っていますので、引き続きよろしくお願いします。

門倉氏 私も一緒にプロジェクトを推進することができて、本当に良かったと思っています。有難うございました。プロジェクトですから、スケジュールや費用などの多くの制約があります。その中で、一つひとつプロセスを着実にこなしながら認識を共有しつつ進めることができた結果、本当にいいWebサイトができたと思います。私は今回のプロジェクトは、「成功したプロジェクト」だと思っていますし、胸を張ってもいいのかなと思います。
また、本当にいいメンバーに囲まれてやれたなぁ、というのが感想です。チーム、プロジェクト、組織といえども、結局はメンバーであるヒトが動かしていくものです。思い返してみると、表情が見える打ち合わせの積み重ねでしたし、それが本当に活きたプロジェクトでした。
今後は、マーケティングツールとしてのWebサイトの活用を確立していくための検討を始めたいと思っています。ぜひ、引き続きプロジェクトに一緒に携っていってもらいたいと思います。

―― 長時間にわたり詳細にお話しくださり、本当にありがとうございました。

※記載されている内容は取材当時のものであり、一部現状とは異なることがありますが、ご了承ください。

株式会社 日本取引所グループ
広報・IR部 課長
門倉 慎太郎 様

株式会社 日本取引所グループ
広報・IR部 ウェブサイトグループ
谷口 亮 様

株式会社 日本取引所グループ

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