シナジーマーケティング株式会社

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分析力だけでは武器にならない
~“データ活用”を成功させる4つのポイント~

はじめに:分析力だけでは武器にならない

“統計学が最強の学問である”が大ヒットしており、“ビッグデータ”、“データサイエンティスト”への注目が集まり、分析のニーズは高まっている。
しかし、その一方で、
「分析はしている。・・・ただ、そこからアクションにつながっていない。」
「分析レポートは出されてくる。『で、それで?』となる。」
という話を聞くことが後を絶たない。

これは分析への過度の期待=誤った認識があることが原因ではないかと思う。

これまで“データ分析”だけではなく、“データ活用”をすることが重要と言ってきた。

  • (“データ活用”の実践には、)まず、分析の範囲(限界)と、分析後に必要なプロセスを理解しなければなりません。大切なのは“分析”自体ではなく、業績が向上する“CRM施策の企画立案・実行”です。“分析”はプロセスの一部に過ぎず… 実践!データ活用のススメ
  • 分析は重要である。それに異論はない。しかし、分析力だけでは武器にならない。
    高まるCRMデータ活用ニーズ

この続きを詳しく書いていきたい。

「データ活用って、要はエクセルができればいいんでしょ?」
というのも大きな誤解で、エクセルが上手く操作できることは、“データ活用”のごく一部の要素でしかない。

「ああ、ロジカル・シンキングでしょ?」
これも正しくはなく、部分的な話になる。
(※この場合のロジカルとは、演繹と帰納のことを意味する。)

では、「“分析”とは何なのか、“データ活用”するためには何が必要なのか?」
今回は、成功するための4つのポイントを挙げていこうと思う。

【ポイント1】“データ活用”を7つのプロセスで理解する

“データ活用”を実践するには、下図の7つのプロセスを回し続けることだ。

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※上述のコラム:実践!データ活用のススメより「2.情報収集・データ統合」を追加し、「5.要約」と「6.総合」を分けた。

上図のように、また費やすリソースを考慮しても、“分析”は7つの中の1つのプロセスでしかなく、やはり分析力だけでは武器にならないというのが現実である。なお、私の場合エクセルを使うのは主に「3.集計・分析」のプロセスだけで、他は別のツールを使用することを推奨している。

【ポイント2】
“分析”より“総合”、“ロジカル思考”より“クリエイティブ思考”

“データ活用”のプロセスを回すためには、「“分析”より“総合”、“ロジカル思考”より“クリエイティブ思考”が重要だ!」と、あえて言い切ってしまおうと思う。(これまでは、「双方が必要だ」と言ってきたのだが。)

実際、分析に結構取り組んでいる企業も多く、分析手法やロジカル・シンキングのノウハウも普及している。エクセルの達人といわれる人も少なくない。そして、データもある。では、なぜ“データ活用”がうまくいかないのか。

ある方は「要は、想像力でしょう。」と仰った。それは“総合の技術”や“クリエイティブ思考=発想法”がボトルネックとなっているということであろう。
その現状において、ポイント2のように言い切ってしまうことは過言ではないのではないと思うがどうだろうか。

ポイント2の締めとして下記を紹介したい。

“マーケターに求められることは、一定のレベルで解析データを読み解く能力だ。高度な統計分析の手法はそれほど必要ではない。変化し続ける中で切り出されるその瞬間のデータが持つ意味を見極められる力こそが重要だ。
そのためには、社会や世の中の動向と、自分の感性・感覚を同期させることが必要だ。“[1]

【ポイント3】データの“業務活用”から、“マーケティング活用”へ

“データ活用”が重要だと言っているが、実務現場において蓄積データが全く活用されていないということはないだろう。しかし、業務処理や最低限の検証にのみデータを使用しているにとどまり、マーケティングに十分活用しきれていないということはよくあるのではないだろうか。

たとえば、ECサイトであれば、受注発注の業務処理だけではなく、購買データから顧客購買行動の“特徴”を発見し、顧客との関係を強化するための効果的な“新しいマーケティング施策”を創出していくところまでデータを活用していくということである。

ここでいう“新しいマーケティング施策”の創造というのは、広告・メールなどの成果検証・改善というレベルではない。顧客データからマーケティング成功のヒント、自社の“勝ちパターン”を見出し、それを明確に理解することで新規顧客獲得、既存顧客活性化の両方向に活用する新しいマーケティング施策を企画立案・実行し、業績を向上させるレベルのことである。

ポイント1、2を実践し、“マーケティング”活用まで実現することが重要である。

【ポイント4】データROAを最大化させる

データを資産(Asset)と考えると、それを活用して利益(Return)を得ることができているか、つまりデータROAがどの程度レベルかという視点で確認することも重要だ。

前述したように、受注発注などの“業務処理”にのみ活用しているレベルでは、データROAは低い。売上金額、CPA、CVR、ROASなど結果指標をチェックし改善ポイントを確認している“結果検証”レベルでも、まだまだ高くない。

データROAが高いというのは、データからこれまで気がつかなかった「顧客セグメント」や「顧客行動パターン」などを“発見”し顧客理解を深め、そこから新しい戦略・施策を創造し、実行するにより業績向上を実現することと考えている。

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このような高いデータROAレベルを目指すには、社内データベースのデータだけを活用するということでは不十分だ。データベースに管理されていない社内の暗黙知となっているようなデータや、さらに社外のデータも含めて、定量だけではなく定性データをも総合活用していくことが必要になる。

最後のポイントは、ただ新しいマーケティング施策を実施すればいいわけではなく、“マーケティング活用”の結果、利益(Return)をどれだけ創出できているかを確認することが重要である。
※データ活用の実践事例として、鳴海製陶様(2012年CRMベストプラクティス賞受賞)が好例の1つ

今回は“データ活用”を成功させるための4つのポイントを紹介したが、今後は【ポイント1】“データ活用”の7つの各プロセスの詳細についてを紹介していこうと思う。

しかし、「分析とは何か?」(次々回予定)、「“統合・総合”とは何か?」などのプロセスの各論に入る前に、もう少し全体像をおさえておきたい。次回は、「そもそも“総合”や“クリエイティブ思考”が、なぜ“データ活用”に必要なのか?」について、まとめていこうと思う。

参考文献

[1]実践インバウンド・マーケティング~成功の鍵は戦略PR×インバウンド×CRM~(西江肇司・谷井等)より引用

※記載されている内容は掲載当時のものであり、一部現状とは内容が異なる場合があります。ご了承ください。

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