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メールマーケティングの基本 Vol.2
~目的を明確にする~

何から始めるか

メールマーケティングを始めるにあたり、まずどのような準備を行えばよいでしょうか。

  • 送るターゲットを決める?
  • コンテンツを考える?
  • 配信するシステムを探す?

これらはすべてメールマーケティングに必要な要素ですが、「初めに行う準備」という意味では、いずれも正解とは言えません。

まず、初めに準備をしなければならないのは、「目的を明確にする」ということです。それには、メール配信によって現状をどのように変えていきたいのかを考えていく必要があります。

メールマーケティングはCRM活動の一環であり、長期的にお客様との関係を構築していく戦術となります。無論、それによって売上向上につなげていかなければならないわけですが、そのような関係に至る前の過程で、企業は通常いくつかの課題を抱えています。

  • 新規顧客が増えておらず、会員数が伸び悩んでいる
  • 見込顧客を多く抱えているが、なかなか成約に結び付かない
  • 既存顧客の情報を多く保有しているが、うまく活用できていない
  • 既存顧客の離反が増えており、これに歯止めがかからない

これらの課題が、実際の企業の事業活動の阻害要因となっているかを考えるうえでも、「目的の明確化」が必要になります。

例えば、「見込顧客からの成約率を高め、長期的な顧客関係の維持を図る」という目的が明確になっていれば、その目的達成の阻害要因として、「見込顧客からの成約が伸び悩んでいる」ことが課題だということがわかります。そこで、見込顧客を引き上げるための施策を検討する、ということを考えていくことになります。

実際には、新規顧客・見込顧客・既存顧客によって施策内容が変わってきますので、それぞれにおいて潜在する課題を抽出し、その解決を図るために優先順位を付け、どのような施策を実行することが適切かを検討する必要があるのです。

メールマーケティングは、事業活動の目的を明確にしたうえで、現状の課題と照らし合わせることにより、課題解決を図りその目的にたどりつく手段の一つとして活用を検討するということになるのです。

戦略を練り、実行し、効果を検証する

次に、メールマーケティングを導入して目的達成に向け動くにあたり、どのようにメール配信をしていくか、戦略(企画)を練る必要があります。

その場合、概略として次のような要素を考えていきます。

ターゲット

お客様の性別、年代、居住地域、家族構成などの属性情報や、過去の購買頻度などを基に、目的到達のために、とりわけ大事にすべきお客様(優良顧客)をセグメント化していきます。

具体的には、予め配信対象となりうる顧客リスト(データベース)を作成した上で、リストとアンケートやキャンペーン・クリック率などの反応の良さ、過去の購買金額などお客様の実際の行動とを組み合わせ、リストの誰が優良顧客となるのかを明確にしていくことになります。

メールの内容(コンテンツ)

ターゲットを基に、どのような内容を発信していけば、興味を持ち、メールを見てもらいやすくなるか、その核となるコンテンツを考えます。メールの件名のほか、テキストメールのみか、あるいはHTMLメールでも送るのかも考えます。

ここで重要になるのは、受信者にいかにうまく情報を伝え、受信者がその情報に反応し、副次的に第三者に情報を伝播してもらえるかという点です(口コミ効果)。したがって、その狙い通りにコンテンツを形作っていく必要があります。

メール配信の方法

一斉配信にするのか、またはステップメール(予め設定されているメール内容を決まったスケジュールごとに自動配信する手法)にするのかを考えます。

一斉配信は定期的なメールマガジンの配信に向いており、年代別や都道府県別といった配信にも使われます。一方ステップメールは、個別のお客様への細かなアプローチに向いています。

例えば、購入いただいたお客様に、商品到着予定日に無事に商品が届いたかどうかの確認メールを自動配信し、その数日後に商品の使い心地がどうかを伺うメールを自動配信する。といったように、定期的にフォローしていくことでお客様の信頼感を高め、次の購買につなげるといった効果を狙えます。

タイミング

月に何回、あるいは週に何回配信するのか、何時ごろに配信すれば見てもらいやすいのか、といった配信のタイミングを考えます。

例えば、主婦層に向けた来店促進者を目的としたセール情報を配信するのであれば、開店前の朝8時半~10時頃が望ましく、社会人向けのビジネスに関する読み物であれば、昼休みや帰宅後の18時~20時頃に配信するといった具合に、配信時間帯を工夫することが必要です。

戦略を練った後は、実際にメール配信を行ない、その結果どのような効果が得られたかを検証します。もしその戦略に沿った方法で効果があれば継続し、効果がなければ何が問題だったのかを振り返った上で、企画を練り直すことになります。

つまり、メールマーケティングの全体的な流れとしては、以下の1~4のサイクルを繰り返すことになります。

  1. 計画(PLAN):目的を明確にし、企画(戦略)を練る。
  2. 実行(DO):考えた施策を実行する。
  3. 評価(CHECK):実行した結果を分析し、振り返りを行なう。
  4. 改善(ACTION):思ったような効果が出なければ、再度企画を練り直し、再トライする。

このようなPDCAサイクルを回すことこそが、メールマーケティングの基本となるのです。

次回は、企画を行なった上での具体的な動きについて触れたいと思います。

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※記載されている内容は掲載当時のものであり、一部現状とは内容が異なる場合があります。ご了承ください。

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