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メールマーケティングの基本 Vol.3
~メールマーケティングの実行を阻む3つのわな~

戦略をうまく実行(Do)するためには?

メールマーケティングの戦略を立てたものの、実行段階(Do)でメールマーケティングがスムーズに実行できないケースがあります。綿密なプランを練ったはずなのに、結果的に失敗してしまう。それはどのようなケースだと思いますか?プランニングが甘かったのでしょうか?

いえ、もっと基本的なことがあります。代表的なケースをあげてみましょう。

  1. 役割分担が明確になっていなかった
  2. 関係者間の対応不備・準備不足
  3. 誤配信の発生(内容の記載ミス、メールの文字化け、配信対象者を間違えてしまった等)

1.役割分担が明確になっていなかった

関係者が複数の部署や企業にまたがっているような場合に起こりえます。この場合、各担当が戦略の中身は理解していても、自分が何をすべきか、どこまでを担当してよいかわからず、関係者間で混乱を招くことになります。

これを防ぐには、最初から役割分担を明確にすることです。メールマーケティングを実行するには、次のような役割が考えられます。これらの役割は、兼任したり、一部を外注に出すことが考えられます。

  • ディレクター
    メールマーケティングの企画・遂行を管理し、関係者間を調整して全体を統括します。
  • ライター
    配信するメールの記事を考え、原稿を作成します。
  • HTML制作担当者
    HTMLメールを配信する場合は、その元になるメールコンテンツの制作を担当します。
  • 配信担当者
    配信して問題ないかチェックし、正確な配信作業を進行します。
  • 分析担当者
    配信結果のレポーティングを行ない、配信効果の分析や検証を行ないます。

これらの役割は、各関係者または所属する部署・企業の事情を考慮しながら、どの役割を担うのかを調整する必要があります。

2.関係者間の対応不備・準備不足

配信原稿の作成が遅れてしまった、配信原稿が想定と違っていた、何度も原稿の修正が発生してしまった、などということがあげられます。

これを防ぐには、あらかじめ関係者間でMTGを行ない、運用資料を作成・共有する必要があります。いつまでに各担当が何を行なうのかスケジュールを明確にし、どのようなものを制作しなければならないか、原稿修正や手戻りが最低限で済むにはどうするかを考えておくべきです。

3.誤配信の発生(内容の記載ミス、メールの文字化け、配信対象者を間違えてしまった、etc.)

運用上最も致命的な問題です。誤って送ってしまったということになれば、関係者間はもとより、肝心のメルマガ購読者の信頼を失ってしまいます。誤配信後にお詫び配信を送らざるを得ないような状況は避けなければなりません。

なぜ、このようなケースが起こってしまうのでしょうか?それは、配信作業を軽視しているためです。配信作業は、どうしても人的な作業になることから、チェック漏れなどヒューマンエラーを引き起こしやすいのです。

これを防ぐには、しっかりした配信チェックシートを用意する必要があります。

  • 件名や本文の内容に問題はないか?
  • 誤字・脱字はないか?また日付表記やリンク先に誤りはないか?
  • 配信システムでの日時の指定や配信対象は間違っていないか?
  • 実際の配信前に、関係者にのみテスト配信し、メールの表示や内容をチェックしているか?

このチェックシートのベースになるものとして、件名や本文、差出人や配信日時、テスト配信先アドレスや配信対象者などがあらかじめまとめられた配信設定書を用意すべきです。そして、配信作業を行なう場合は、最低2人以上の担当者によるチェックで進行し、誤りのないよう万全の態勢で行なうことが大切なのです。

このことからも、メールマーケティングを実践するには、その体制と整備がとても重要であることがお分かりいただけるのではないかと思います。これら3つのわなに掛からないよう意識すべきでしょう。

継続的な運用スケジュールをたてる

メールマーケティングは、継続的な運用を前提にするため、半年から1年というスパンの中でどの時期にどのような配信を行なっていくか、あらかじめスケジューリングしていく必要があります。

企画をしっかり行わず、毎回の配信で思いついたかのように場当たり的なコンテンツの作成を行なっていると、半年・1年後にはネタが尽きるようになってしまい、読みたい気も起こさないコンテンツが配信され続け、メール配信の購読者の離脱を引き起こしかねません。そのためにも、事前に半年・年間を通したスケジュールを立てることは重要なのです。

では、どのようにスケジュールを立てるべきでしょうか。

まずは、メール配信の内容に関するコンセプト(誰のために、どのような内容を発信していくか)を元に、年間を通してどのようなコンテンツを都度作成するかを決めておきます。季節ごとにイベントやキャンペーンなどを行なっている場合であれば、あらかじめその時期に合わせたコンテンツを提供する、ということを考えます。

次に、月1回の配信で、1年のスパンで運用していくということであれば、12回分のコンテンツの概要ないしテーマ(必要に応じてキーワード)を考えていきます。あとは、配信時期ごとに、あらかじめ決めた概要やテーマに沿って、コンテンツの細かな内容を考え、スケジュールに従って制作・配信を進めていくことになります。

これにより、毎回何を配信するか、配信時期になるたびに悩む必要がなくなり、あらかじめ策定したメールマーケティング戦略の元に理想の形で進行することが出来るのです。

次回は、配信作業における具体的な流れを解説していきたいと思います。

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※記載されている内容は掲載当時のものであり、一部現状とは内容が異なる場合があります。ご了承ください。

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