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【社長インタビュー】国産CRMの今後とYahoo! JAPANとの取り組み(前編)

早いスピードで移り変る市場環境や世の中の潮流、そして内部環境としてはYahoo! JAPANグループの一員に。こうした変化に囲まれた中でシナジーマーケティングが目指していくこととは?
トップの言葉を直接聞いてみました。

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CRMはデータ中心の考え方にシフト

―まずはCRMの潮流の変化について伺いたいのですが、数年前と比べて変化してきた点はどんなことがありますか?

ここ3~5年間での一番の変化は、お客様の考え方がデータ中心に変わったことです。今までマーケターの直感や感性で施策を考えていたところが、「もしかすると経験に基づく直感よりも、データに基づく判断の方が確かなのではないか」と考えられるようになり、データを見ること、分析することにチャレンジしてみようといった企業が増えてきた時代だと思います。それもひとつのデータだけを見るのではなく、さまざまなデータを組み合わせたり、自社以外のデータも参考にしながら施策を打たないと通用しない、と考えられている時代だと思います。

世の中の変化って、僕らベンダーサイドや売り手がいくら提唱してもそんなに大きく動くわけじゃない。けれど、ユーザーサイドの認識のコンセンサスができると大きく進んでいくんですよね。ここ数年でデータ中心の考え方が浸透したことによって、デジタルマーケティングの市場も一気に伸び始めています。
加えて言うと、データといっても、広告周りのもの、CRM周りのもの、ソーシャル周りのものなどさまざまなデータがあるけれど、それらをどう掛け合わせていこうかと考えているフェーズだと思います。

―ここ数年、マーケティングオートメーションを謳った海外製品が台頭してきていると思うのですが、時代の変化やライバルが増える中で、当社が勝ち抜くためにどのような手を打つのか、考えはありますか?

創業当時から、「日本市場において、お客様の求めているものと提供する側のサービスがかけ離れすぎたらいけない。二歩も三歩も先にいっちゃだめで、いつも後ろを振り返りながら半歩くらい先に立っていないといけない」という考えは変わっていません。
最先端のデジタルリテラシーを持ち、新しい技術やサービスに対するマーケターの感度が非常に高いアメリカに比べると、日本のマーケティングにおけるデジタルの活用はまだまだこれからという段階であることも事実だと思います。

確かに、海外製品やライバルの動向にはもちろん注視していかなければいけないし戦っていかなければいけないのですが、「あの海外製品を使いこなせる日本企業がどれだけあるだろうか」とも思うのです。1,000社は無いと思いますからね。
当社の考えは、「より多くの企業様に無理なく使っていただけるCRM製品を提供することにより、多くのお客様に成果・結果を出してもらうこと」なので、このスタンスは守り続けていきたいと思っています。

―先ほどおっしゃられた「半歩先を行く」度合いの調整ってとても難しいと思うのですが、そのポジションを守るために意識していることはありますか?

今年はお客様、中でも責任者の方と話す機会を増やしています。なぜかというと、変化の激しい世の中でお客様が当社に対してどんなことを期待されているのか、その期待値を知るためです。
お客様の期待値やリテラシーはもちろんさまざまです。中にはアンチデジタルの方もいらっしゃるので、そういった方々にどうやって当社のサービスを理解していただき、利用いただくのかを考えることはすごく重要だと思っていますし、僕たちもデジタル万能主義になってはいけないと思っています。

また、責任者の方にはデジタル化やオートメーション化に対して危機感をお持ちの方もおられます。
というのも、情報システムを使うと仕事の効率化ができるため、「デジタルに依存して部下が知恵を絞らなくなり、企業全体の力が減衰するのでは」と思っておられるからです。
僕らは単なるシステムベンダーではなく、マーケティングにおけるお困りごとの解決を支援をするためにクラウドサービスとエージェントサービスを用意しているわけで、時としてどうしても「システムの提供だけでなく一貫した支援をおこないます」「何でもお手伝いしますよ」と言いがちなのですが、それはあまり好ましいことではなくて、最終的にはお客様ご自身が自社のCRMのPDCAサイクルを回せるよう、エンドユーザー様に喜んでもらうために知恵を絞ってもらえるよう、僕らはプロデュースしていく立場なのだという意識が大切ということを、最近よく感じています。

Yahoo! JAPANとの業務提携で実現したいこと

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―では、Yahoo! JAPANとの業務提携に関して伺えればと思うのですが、まずはパートナーにYahoo! JAPANを選んだ理由を教えていただけますか。

まずは、長期的に当社が実現を目指している消費者行動予測のために欠かせないパートナーだと思ったからです。マーケティングの成果や効果を予測するためには、予測のロジックを組むためにさまざまなデータが必要となり、当社のようなBtoB企業は保有していないBtoCのデータももちろん必要です。そのような情報資源を多く保有するYahoo! JAPANとぜひ手を組みたいと思ったことが1つ目の大きな理由です。

次に、デジタル広告とCRMの領域が密接に近づいているといった外部環境も理由の1つです。
お客様も興味を持ってそこにチャレンジしていこうという気概を持っている中で、当社がCRMの部分のみに領域を狭めているのはおかしいと思ったからです。広告とのつながりをより考えていくべき状況の中で勝ち抜くためには、やはりデジタル広告の分野で圧倒的なポジションにいる企業と組みたい。どの企業よりも早く組もう。そう考えたからです。

―企業として、あるいは谷井さん個人としてもとても大きな変化であり決断であったと思いますが、迷いなどはなかったですか?

全く無かったです。目指すビジョンが明確なので、それを実現するために最善の道であることは明らかでしたし、何より当社の行動規範を記したA Sense Of Valueの中に書いてあるじゃないですか、「Innovation 変化の先導役になれ」って。だからこの打ち手は間違いなく正しいと思って決断しました。

人も企業も、無意識のうちに安定していることを望みます。けれど、安定していることって将来の保証じゃないんです。可能性があることに対してチャレンジし続けること、それが唯一の将来の保証だと思います。チャレンジし続けていればその過程の中で失敗があってもいいし、失敗を恐れて現状維持を選んだ結果、世間やお客様から取り残されることほどリスクのあることは無いと思ったので、僕は自分が先導役になることを選びました。ただもちろん、当社の企業文化など良いところは残したいとも思っていたので、Yahoo! JAPANの企業文化は慎重に話を聞かせていただき、価値観の面でも相性がいいと思ったので迷いなく決断をしました。

後半はこちら
(後半では「今後の構想」について語っていただきました)

※記載されている内容は取材当時のものであり、一部現状とは異なる場合があります。ご了承ください。

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