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顧客管理(CRM)に今すぐスマートフォン対応が必要な4つの理由

顧客管理(CRM)を行うなら、Webサイト・Webフォーム・メール配信の「スマートフォン対応」が必須です。特に、2014年前後からますますその必要性は高まっています。
なぜ必要なのか、今回はその4つの理由についてご紹介します。

今回の記事は、

  • 今年こそ自社サイトのスマートフォン対応を行おうと考えている
  • スマートフォン対応って具体的に何をするのかあまりよくわからない
  • スマートフォンに関して他社がどうしているか気になる

というマーケティング・販促担当者にオススメです。

1. スマホの方がガラケーよりユーザーが多いから

株式会社博報堂が2014年4月11日に公表した、第9回「全国スマートフォンユーザー1000人定期調査」の分析結果によると「日本のスマートフォン保有率は58.1%」になり、とうとうガラケー(フィーチャーフォン)とスマホ(スマートフォン)のシェアが完全に逆転しました。他社の統計を見てもこの傾向は同じで、もはや「日本国内ではスマートフォンが携帯電話の主役になった」と言っていいでしょう。

一般的に、スマートフォンは若年層ほど普及率が高くなります。博報堂の調査でも、スマートフォン保有率は15-19歳で88.6%、20-29歳で84.9%、30-39歳で69.0%、 40-49歳で53.6%とあります。こちらも他社の統計から同じ傾向が読み取れるので、50歳までの人たちの間では、すでにスマートフォンが主流になっている」と思って問題ないでしょう。

このような背景を受け、2014年前後から、特に若年層・30・40歳代向けターゲットの商材を扱う企業では、その業態(BtoC/BtoB)や商材に関わらず、急速にWebサイト・フォーム・メールのスマートフォン対応が進んでいます。

 ※統計に関する詳細は下記の記事をご覧ください。
【スマートフォンの今】 2014年4月時点のスマートフォン関連統計まとめ
【スマートフォンの今】 2013年下半期のスマートフォン関連統計まとめ

2. ユーザビリティーはコンバージョンレート(CVR)への影響が大きいから

Webサイトへの訪問がどれだけ多くても、訪問者にとって使い勝手が悪かったり、そのサイトの目的が達成できなければ、顧客管理(CRM)を行う意味がありません。

「ユーザビリティー」とは「使いやすさ」のことです。パソコンの画面でWebサイトを見た場合と、スマートフォンでWebサイトを見た場合とでは、画面の大きさや機能の違いから、使い勝手(ユーザビリティー)は大きく変わります。

たとえ、パソコンで見た時には訪問者にとって使い勝手が良いサイトでも、スマートフォンで見た場合もそうとは限りません。そして、このことはWebサイトだけにとどまらず、Webフォームや配信するメールも、Webサイトと同様に、スマートフォンで見られることが多くなってきたためです。

「コンバージョンレート(CVR)」とは、「Webサイトの訪問者数に対する、そのサイトで商品を購入したり会員登録やアンケートの回答を行ったりした人の割合のこと」で、一般的に「サイトの目的達成度合いを計測するための重要な指標のひとつ」と考えられています。たとえば、サイトに来た人全員が会員登録すればCVRは100%、全員会員登録しなければCVRは0%になります。

このCVRの良し悪しを左右する要素は、大きく分けると2つあります。ひとつは「ビジネスモデルなどに関わる要因」、もうひとつは「サイトの構成などに関わる要因」です。

ビジネスモデルなどに関わる要因

たとえばサイトで扱っている商材の「購買頻度」や「価格」などがそれにあたります。
トイレタリーのような消費財は繰り返し購入され(購買頻度:高)ますし、比較的1つあたりの価格も安いですが、不動産のような商材は一生に一度の買い物(購買頻度:低)であり、かなりの高級商材です。このような要因で、価格が安く何度も購入するであろうトイレタリーの方が、CVRが高くなります。

サイトの構成などに関わる要因

一例として、ユーザビリティーの問題があります。
たとえば、訪問者がAという商品がほしいと思ってWebサイトに来訪したのに、その商品がどこにあるかわからなければ、商品を探すことを途中であきらめ、購入しないままWebサイトを閉じてしまうことにつながります。

このように、ユーザビリティーが低いとコンバージョンされる率(この場合は商品Aを購入される率)が下がり、Webサイトの目的が達成できなくなるのです。これは、商品購入だけでなく、会員登録や問い合わせなどでも同じことが言えます。

顧客との優良な関係を継続する(=CRM)ためにも、そのことで成果を出す(=CVR向上)のためにも、WebサイトやWebフォーム、配信するメールのユーザビリティーは非常に重要です。スマートフォン対応を行うことで、このユーザビリティーを向上できます。

3. 顧客管理(CRM)にはデータ管理と活用が必須だから

個人情報やWebサイトのアクセスログ・購買履歴・ポイント数など、様々なデータを管理し、分析を行い、その結果をもとに何かアクションを起こし、改善する、というPDCAを回すことは顧客管理の基本ですが、何かインターネットを活用した施策を行う際、「ユーザーエージェント(UA)情報」が利用できれば、より効果的な施策の実施が可能になります。
※顧客管理(CRM)の基本については「初めての『顧客管理』 Vol.1~顧客管理のWhat~」をご参照ください。

「ユーザーエージェント(UA)情報」とは、Webサイトへのアクセスの際に使用されるプログラムの内容のことです。UA情報には、Webサイトを表示するためのブラウザ名、利用している基本ソフト(OS)などが含まれます。
例)iOS、Android、Internet Explorer、Google Chrome、Firefoxなど。

このUA情報を取得し、それを個人情報に紐付けて管理できれば、どの顧客が何を使ってWebサイトにアクセスしたり、Webフォームを利用したり、メールを見ているのかがわかるようになるので、顧客とのコミュニケーションを円滑にし、顧客にとってユーザビリティーの高いアプローチが行えるようになるのです。

UA情報は、Google Analyticsなどのアクセス解析サービスや一部の広告効果測定システム、または対応しているデータベース・メール配信システムを利用することで、簡単に把握できます。

UA情報が取得できるシステムは、大きく分けて2タイプあります。

①UA情報の取得はできるが、あくまでサマリーでしか確認できないタイプ

例えば、任意のページへのアクセスに対するUAの内訳が確認できるようなタイプです。

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②メールアドレスや会員IDなどと紐付く形でUA情報が取得できるタイプ

このタイプの場合、メールがどんなデバイスやOSで見られているのか、ということが配信したメールアドレスごとにわかるようになります。また、取得したUA情報をもとにメールを送りわけるなど、メールのスマートフォン対応としてできることの選択肢が大幅に広がります。特にメール配信のスマートフォン対応を行う場合は、このタイプのシステムの利用をおすすめします。

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4. すぐにスマートフォン対応できるシステムがあるから

スマートフォン対応の機能があるシステムは、続々現れています。

また、Webサイトを自動的にスマートフォン対応サイトに変換してくれるサービスも、複数提供されています。このようなサービスは、提供元によってその機能や内容のバリエーションが幅広く、利用に必要なコストも無料のものから有料のものまで、多種多様です。パソコンサイトをスマートフォン変換するタイプのもの、携帯サイトをスマートフォン変換するタイプのもの、どちらもサービス化されているようです。

これらのようなスマートフォン対応を自動化したり効率化する機能を搭載したシステムは、他にもたくさんリリースされています。ガラケーよりスマホの方がユーザーが増えているという時流に応じて、ゼロからではなく、すぐに簡単にスマートフォン対応ができる環境になっているのです。

※余談ですが……
弊社の事例では、このようなシステムを使ってスマホ対応しただけでは、スマホでのパフォーマンスが上がるどころか逆に下げてしまったということがありました。単純に、パソコンサイトをそのままスマホ対応すればいい、というだけのことでもなさそうです。改めて、ユーザーの環境に合わせて導線設計を考える、コンテンツの取捨選択を行う必要がありそうですね。

では、何から始める?

上記のとおり、一般的にはスマートフォン対応が必要な流れではありますが、はたして自社にとって本当に必要なのでしょうか。やみくもにスマートフォン対応を始めるまえに、まずは自社の現状を把握し、そもそもスマートフォン対応が必要なのか、必要であればどこまで何をするべきかを明確にしましょう。その方法については、次回からご紹介していきます。お楽しみに! 

※記載されている内容は掲載当時のものであり、一部現状とは内容が異なる場合があります。ご了承ください。

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