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DM開封率を上げるには?メルマガとの違いも解説

DM開封率を上げるには?メルマガとの違いも解説

折り込みチラシとも、メールマガジン(以下、メルマガ)とも異なる広告メディアに「DM(ダイレクトメール)」があります。DMの開封率はメルマガと比べて、どれくらい違いがあるかご存じでしょうか。また、メルマガとDMそれぞれの特徴や、DM開封率を上げる方法も気になるところです。
ここでは、歴史がありながらも新しい手法であり続ける、DMについて解説します。

DMは、宣伝・販売促進を目的とした郵送の印刷物のこと

DMは、企業が個人や世帯、企業の担当者あてに郵便で送る宣伝・販売促進目的の印刷物のこと。種類としては通常のポストカードサイズのはがき、A4サイズはがき、圧着はがき、封書、大型封書などがあります。
多くの場合、DMは過去に商品やサービスを利用したことのある顧客、あるいは会員登録をしている会員に向けて送付します。

メルマガに加えてSNSやLINEを使った販促が行われるようになった現在でも、DMのニーズは健在です。紙というリアルな媒体で送られてくるDMを新鮮と感じる若い顧客もいるため、他社との差別化ツールとして利用されている側面もあります。

DMはメルマガより読まれている?開封率調査からDM開封率をひもとく

DMの開封率は、メルマガよりも高いというデータがあります。ここでは、一般社団法人日本ダイレクトメール協会の研究開発委員会による「DMメディア実態調査2021」をもとに、DM開封率について見ていきましょう。

DM開封率(閲読率)は約80%

「DMメディア実態調査2021」によれば、世帯に届くDMの開封率(閲読率)は67.6%、自分あてのDMに限定した閲読率は79.5%と、非常に高い数字を示しています。

メルマガの開封率は一般的に20%前後といわれていますので、この差はかなり大きなものです。PCやスマートフォンに日常的に送られてくるメルマガよりも、郵送で届くオフラインのDMのほうが、つい開封して読んでしまう確率が高いのかもしれません。

行動喚起率は21%

同調査によると、本人あてのDM総数に対する行動喚起率は、21.0%とも報告されています。これも、メルマガの場合と比較するとかなり高い割合です。
行動喚起の内容としては、「購入した」「資料請求した」「問い合わせた」などに加えて、「インターネットで調べた」「話題にした」「来店した」などがあります。

「受け取りたい」と思われやすいのは顧客へのDM

同調査によると、受け手がDMを「受け取りたい」と感じるかどうかは、どこから来たDMかによるという興味深い結果も示されています。
この調査では、受け手との取引関係のタイプ別に、「顧客」「会員システムからの紹介(代行リスト)」「取引なし先(名簿リスト)」「無宛名」の4つについて、「DM受取意向」を5段階評価してもらうという調査も行っています。

その調査によると、顧客、つまり商品を購入した企業や会員になっている企業からのDMであれば、「受け取りたい」と「まあ受け取っても良い」と答えた人の合計は、実に74.0%に達しています。
これに対し、会員システムからの紹介の場合は51.5%、取引なし先の場合は19.0%、無あて名の場合は15.5%です。
DMを受け取りたいかどうかは、受け手とDM送信元との関係によって大きく異なるようです。

メリットが感じられる内容ほどよく読まれる

本人あて受取DMの内容は、「新商品・サービスの案内」36.1%、「特売・セール・キャンペーンの案内」16.6%、「商品・サービスの利用明細・請求書」16.3%がトップ3です。

また、よく開封・閲読されている企業からのDMは、「クーポンの案内・プレゼント」や「特売・セール・キャンペーンの案内」などとなっています。ほかに、「修理や定期点検のお知らせ」「新商品・サービスの案内」「イベントの案内」「試供品の案内・プレゼント」「保険などの更新・見直しの案内」なども、比較的よく読まれているようです。
これは、受け手がメリットを感じられる内容のDMほど、読まれやすいことを示しています。

DMとメルマガの違いとは?

顧客にメリットがある内容の情報を届けるという点では、メルマガもDMと同じことができます。では、DMとメルマガには、それぞれどのような特徴があるのでしょうか。項目別に両者の違いを見ていきましょう。

コストの違い

DMは紙代、印刷代、郵送代のほか、デザイン料や原稿料を含む制作費がかかります。さらに、封書の場合は、封筒への宛名印刷と印刷物を封筒に入れる封入作業のための発送作業費も必要です。これらは通常、代行業者に依頼することが多いでしょう。つまり、DMは大量に制作して印刷・郵送すればするほどコストがかさむということです。

目安として、1万通のはがきサイズDM(両面カラー)を発送する場合、デザインを含む作業代、印刷代、郵送代を合わせた費用は70万~80万円程になります。
一方、メルマガも制作から配信までを運用代行業者に依頼すれば、月額数万円から数十万円の費用がかかります。しかし、メルマガの運用費は、DMよりは抑えられるのが一般的です。

メルマガは自社で制作から配信までを行えば、さらにコストを安くできます。ただ、自社で運用するにしても、配信にはメール配信システムやCRM(顧客関係管理)システムを使ったほうが便利です。特にメルマガだけではなく、ターゲティングメールやステップメールといった、より精度の高いメールマーケティングを行うならCRMシステムの導入を考えるべきです。ですから、どんなシステムを導入するかによって、コストは変わってきます。

メルマガは、コストをできる限り抑える方法から、利便性や効果の高さを重視してあえてコストをかける方法まで、多くの選択肢があります。
また、メルマガは配信量を変えても、ほぼコストに差が出ないという点も特徴です。

スピードの違い

DMを送るには、デザインから印刷、発送といった工程があるため、早くても10日程度の日数がかかります。しかも、代行業者に依頼する場合、基本的に納期が短いほど費用は高くなります。

これに対してメルマガは、スピーディーに配信が可能です。原稿さえ用意できていれば、その日のうちに配信することもできるでしょう。自社で文面を作成でき、メール配信システムやCRMシステムを活用できるなら、すぐに配信したいときにも融通がききます。
何か緊急に知らせたいことがある場合でも柔軟に対応できるのは、メルマガのメリットといえます。

効果・訴求力の違い

開封率は、DMのほうがメルマガよりも高いことはすでに述べました。受け手の行動喚起についても、DMはかなり期待ができることは確かです。また、DMにはほかにも、一度に多くの情報を載せやすい、現物を取っておいてもらえる可能性が高いといったメリットがあります。

一方、メルマガにはスピードの速さや、状況に応じて柔軟に内容を変えてメールを配信できるというメリットがあります。受け手のニーズを正しく捉えることができれば、より効果や訴求力の高いメルマガを送ることも可能です。CRMシステムなどを使えば、開封率やクリック率を上げるために、異なる件名や内容のメールを送るABテストを実施するのも容易です。

これらを踏まえれば、一般的な効果・訴求力はDMのほうが高いが、メルマガには多くの施策を考える余地があるといえるでしょう。

DM開封率を上げる3つのポイント

元々開封率が高いDMですが、それをより確実なものにするためのポイントも押さえておきましょう。下記に、DM開封率を上げる3つのポイントをご紹介します。

1 送付する対象を絞る

自社の商品やサービスを使ったことのある既存顧客や会員に対して送るDMの効果が高いのであれば、その中でも内容によって送付する対象を絞れば、さらに効果が上がるはずです。例えば、2回以上商品を購入している顧客のみに絞って商品総合カタログを送付するといったやり方です。送付の対象を絞るマーケティングは効果的なだけでなく、コストカットにもつながります。
なお、DMのターゲットを絞るには、顧客情報の活用がカギとなります。顧客情報は鮮度が命なので、常に最新の情報を参照できるよう管理しておくべきです。

顧客管理とメルマガ配信によく利用されるCRMシステムは、顧客情報をデータベース化して一元管理する機能を備えています。ターゲットを定めたDMによって開封率を上げるためにも、CRMシステムの機能は大いに役立つでしょう。

2 タイミングを見計らう

DMを送付するタイミングを見計らうことも、開封率を上げるために重要です。DMでよく活用されているのは、顧客の誕生日前にプレゼントとしてクーポンなどを送るケースです。また、ボーナス前の時期は消費意欲が高まるので、DMの送付が効果的ともされます。1月、4月、9月は新生活のスタートと合致することが多く、通販業界などでは売上が伸びやすい時期ともいわれています。

顧客ごとのタイミングにさらに注目するなら、直近の購買日からブランクがある休眠顧客に新商品を案内するといったやり方も考えられるでしょう。特定の商品を購入した人に、その商品関連の消耗品のセールの案内をする方法もあります。
この場合も、顧客情報をしっかりと管理できていることがポイントとなります。

3 開封前に中身への興味・関心を引く

メルマガと異なる特徴をいかすなら、実際に届けるDMに、思わず中身を確かめたくなるような工夫を凝らすことも効果的です。

例えば、はがきや封筒の形状を「変形DM」と呼ばれる独特なものにする、小さなサンプル品をプレゼントとして同封するといった方法を試してみましょう。割引やプレゼント交換に使えるクーポン券を同封して、それらの存在が開封前にわかるよう記しておくのも有効です。
デジタルにはない、手に取ったときに伝わるリアルな魅力を押し出していくと、DMならではの訴求力を高めることができます。

まとめ:DMとメルマガの複合施策で効果を最大化するには、CRMシステム「Synergy!」が役立ちます

今回は、DMの開封率やメルマガとの違いについて見てきました。DMとメルマガは、どちらが優れているかを論じるよりも、状況に応じて使い分けを考えたほうが建設的といえます。例えば、下記のような複合的な施策を試してみるのはいかがでしょうか。

<DMとメルマガの複合的施策>

  • 顧客情報から、まだメールアドレスの取得ができていない顧客を抽出してDMを送付し、メール登録に伴う特典を用意してメルマガ会員登録へと誘導する
  • メールアドレスは取得できているが、メルマガの開封やクリックがなされない顧客を抽出し、DMを送って訴求する
  • DMでキャンペーンの告知をし、期日が迫っても応募がない顧客を抽出して、リマインドメールを送る

こうした方法で相乗効果を狙えば、顧客に対してより効果的・包括的にメッセージを届けられるでしょう。

なお、顧客情報管理やメルマガ配信には、クラウドベースの国産CRMシステムである「Synergy!」が役に立ちます。顧客情報を効率的に収集・蓄積して活用するために、「Synergy!」の導入をご検討ください。

「Synergy!」の詳細はこちらをご覧ください。
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※記載されている内容は掲載当時のものであり、一部現状とは内容が異なる場合があります。ご了承ください。

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