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Salesforceで、リードの名寄せ(重複のマージ)を楽にするアプリをつくりました。

こちらは古いバージョンのアプリの紹介記事となります。最新のバージョンはこちらになります。ご留意ください。


Salesforceを利用している方から、「似たようなリードが多くて整理したいんだけど…」という名寄せ(マージ)に関する話をよく聞きます。

「リードの名寄せ作業がもっと楽にできないか」ということで、メールアドレスが重複するリードを検索し、リードのカスタム項目「重複フラグ」をONにするアプリケーションをつくりました。

このアプリ、無料です。また、非管理パッケージであるため自由に改変できます。ただ、アプリケーションのご利用は各自の責任でお願いします(当社は一切の責任を負いかねます)。また、再販・転売もご遠慮ください。

さて、このアプリケーションの利用イメージは以下の通りです。

  1. 当アプリケーションの「重複リードチェック」ボタンをクリックする。
    →バッチ処理により、リードのカスタム項目「重複フラグ」をONにする。処理が完了後、あらかじめ登録したメールアドレスに完了メールが送信される。
  2. 「重複フラグ」がONになっているレコードをSalesforce標準機能で名寄せする。
  3. 「重複フラグ」ONのレコードで、フラグをOFFにする。

以下、インストール方法、セットアップ方法、操作方法、アンインストール方法、補足事項を説明します。

1. インストール方法

1-1. 以下のURLにアクセスします。

AppExchangeの非管理パッケージのURLです。パッケージ名は「重複リードチェック」です。
https://login.salesforce.com/packaging/installPackage.apexp?p0=04t10000000Uzik
※Salesforceにログインしていない場合はログインを促されます。インストール対象のSalesforce.com組織のユーザ名とパスワードを入力し、ログインします。

1-2. 基本的に、デフォルトのまま[次へ]をクリックしていき、アプリケーションをインストールします。

なお、「セキュリティレベルの選択」では適切なプロファイルに設定します。ここでは、画面の文言通り、「セキュリティ設定の選択」で任意のプロファイルに設定されることをお薦めします。

パッケージのインストーラ:セキュリティレベルの選択

パッケージのインストーラ:セキュリティレベルの選択

※アプリケーションのインストールに関する詳細は、Salesforceのヘルプ「パッケージのインストール」をご参考ください。

2. セットアップ方法

2-1. アプリケーションで利用するカスタム設定項目を設定します。

2-1-1. [設定] | [カスタム設定]で「重複リードチェックバッチ用」の[Manage]をクリックします。

カスタム設定

カスタム設定

2-1-2. [新規]をクリックします。

カスタム設定:重複リードチェックバッチ用

カスタム設定:重複リードチェックバッチ用

2-1-3. 各項目に値を設定し、「Save」をクリックします。

重複リードチェックバッチ用の情報

重複リードチェックバッチ用の情報

上記画像にある、①「Apexジョブ登録処理時のメッセージ」から⑨「送信先メールアドレス」について、概要とサンプルを以下に示します。

①「Apexジョブ登録処理時のメッセージ」

  • 概要:本アプリケーションは、データの一括処理を行うため、「Apexジョブ」というバッチ処理のスケジュール登録を行うことで処理を実行します。設定ボタンをクリックした直後に必ずバッチ処理が開始されるわけではありません(基本的にはすぐにバッチ処理は開始されますが、Salesforce.com組織の状態によっては若干遅れることもあります)。本項目は、そのApexジョブ登録処理自体が正常に実行できた場合にダイアログ表示する文言です。※バッチ処理が正常に実行できた場合の文言ではありません。
  • サンプル:Apexジョブへの登録処理をおこないました。[設定] | [ジョブ] | [Apexジョブ] のApex クラス「DuplicateLeadCheckBatch」にて状況を確認できます。なお、カスタム設定「重複リードチェックバッチ用」で「送信先メールアドレス」項目にメールアドレスを設定している場合、処理完了後に通知メールが配信されます。

②「本文(処理対象件数が多く一部処理を見送ったデータが存在する時)」

  • 概要:バッチ処理は正常終了しましたが、処理途中で重複するメールアドレスの件数がSalesforceの処理制限(ガバナ制限)に抵触する状態であったため、一部処理を見送った場合に送信するメールの本文内容です。一部処理を見送っただけであるため、再度「重複リードチェック」ボタンをクリックすれば問題ありません。
  • サンプル:重複リードチェックバッチ処理で重複データ量が多く、一部処理を見送ったデータが存在します。再度実行してください。

③「本文(処理異常終了時)」

  • 概要:バッチ処理が異常終了した場合に送信するメールの本文内容です。
  • サンプル:重複リードチェックバッチ処理で異常が発生しました。詳しくは、以下のURLから「Apex クラス」列の「DuplicateLeadCheckBatch」をご参照ください。 https://ap.salesforce.com/apexpages/setup/listAsyncApexJobs.apexp

④「本文(処理正常終了時)」

  • 概要:バッチ処理が正常終了した場合に送信するメールの本文です。
  • サンプル:重複リードチェックバッチ処理が正常に終了しました。

⑤「送信元名」

  • 概要:バッチ処理が終了した場合に送信するメールの送信元の名称です。
  • サンプル:重複リードチェックバッチ実行者

⑥「Apexジョブ登録処理中止時のメッセージ」

  • 概要:Apexジョブは最大で5つまで同時実行できます。本項目は、その同時実行数がオーバーしてしまうために登録処理を中止した場合に、ダイアログ表示する文言内容です。現在実行されているApexジョブが完了してから、設定ボタンを再度クリックすれば問題ありません。
  • サンプル:現在実行中のApexジョブが5本存在するため、新たなApexジョブ登録の処理を中断しました。実行中のApexジョブが4本以下の状態で再度実行してください。

⑦「件名」

  • 概要:バッチ処理が終了した場合に送信するメールの件名です。
  • サンプル:重複リードチェックバッチ処理完了通知

⑧「Apexクラステスト用項目」

  • 概要:Apexクラスのテスト用に利用している項目です。設定は不要です。
  • サンプル:不要です。

⑨「送信先メールアドレス」

  • 概要:バッチ処理が終了した場合に送信するメールの送信先メールアドレスです。
  • サンプル:任意のメールアドレスをご設定ください。

2-2. リードリストビューにカスタムボタン「重複リードチェック」を追加します。

2-2-1. [設定] | [リード] | [検索レイアウト]で、「リードリストビュー」の[編集]をクリックします。

リード検索レイアウト

リード検索レイアウト

2-2-2. [設定] | [リード] | [検索レイアウト]から、リードリストビューにカスタムボタン「重複リードチェック」を追加します。

カスタムボタン

カスタムボタン

2-3. 「重複リード」を表示するビューを作成します。

2-3-1. 「リード」タブの[新規ビューの作成]をクリックします。

新規ビューの作成

リード:新規ビューの作成

2-3-2. 以下の値を設定し、[保存]をクリックします。

  • 「ビュー名」:重複リード
  • 「追加項目別に絞り込み(省略可能)」の重複フラグ:「次の文字列と一致する」:True
  • その他の項目は任意の値を設定します。
リード:新規ビューの作成

リード:新規ビューの作成

3. 操作方法

3-1. 「リード」タブから任意のビューを開き、[重複リードチェック]をクリックします。

[重複リードチェック]をクリック

[重複リードチェック]をクリック

上記カスタム設定でサンプル通りに設定された場合は、下記の様なダイアログが表示されます。

確認ダイアログ:ページ https://ap.salesforce.com の記述:

確認ダイアログ

3-2. しばらく待つと、上記の「送信先メールアドレス」で設定したメールアドレス宛に処理完了のメールが送信されます。

メールを確認します。

3-3. 「リード」タブで、上記で作成したビュー「重複リード」を選択します。メールアドレスが重複しているリードが一覧表示されます。

ビュー:重複リード

ビュー:重複リード

3-4. 名寄せをおこないたいリードを選択し、詳細画面からSalesforce標準機能の[重複の検索]をクリックし、「リードのマージ」をおこないます。

重複の検索

重複の検索

「重複の検索」ボタンをクリックしたあと、「リードのマージ」を実施します。

リードのマージ

リードのマージ

※Salesforce標準機能「重複の検索」と「リードのマージ」については、Salesforceのヘルプ「重複するリードのマージ」をご参照ください。

3-5. 当該リードのカスタム項目「重複フラグ」をOFFに更新します。

4. アンインストール方法

4-1. 一旦故意にアンインストール設定をおこない、エラーを発生させます。

これによりリードリストビューで利用されているカスタムボタン「重複リードチェック」を表示させることができ、そこから設定解除をおこないます。

4-1-1. [設定] | [インストール済みパッケージ]から、「重複リードチェック」の[アンインストール]をクリックします。

インストール済みパッケージ

インストール済みパッケージ

4-1-2. 以下の項目をチェックし、[アンインストール]をクリックします。

  • このパッケージのデータのコピーを、アンインストールしてから48時間保存します
  • はい。このパッケージをアンインストールして、すべての関連コンポーネントを永久に削除します
アンインストール

アンインストール

4-1-3. リードリストビューでカスタムボタン「重複リードチェック」が利用されているため、エラーが発生します。

「DuplicateLeadCheckLink」をクリックします。その後、エラーが発生せず正常にアンインストールが設定できれば、以降の作業は不要となります。

パッケージをアンインストールできません。

パッケージをアンインストールできません。

4-1-4. 「使用場所」をクリックします。

使用場所

使用場所

4-1-5. 使用されている場所が一覧表示されます。「リストビュー」をクリックします。

リストビュー

リストビュー

4-1-6. 「選択したボタン」欄の「重複リードチェック」を選択し、[削除]をクリックすることで、「利用可能なボタン」欄へ移動させます。その後、[保存]をクリックします。

カスタムボタン

カスタムボタン

4-2. 再度、上記「4-1-1. [設定] | [インストール済みパッケージ]から「重複リードチェック」の[アンインストール]をクリックします」をおこない、アンインストール作業をおこないます。これで正常にアンインストールが完了します。

5. 補足事項

  • 処理できるデータの件数は最大5万件です。
  • 処理の都合上、5万件未満であっても途中で一部処理を中断することもあります。
  • 当アプリケーションは非管理パッケージとなりますので、自由にプログラムを改変できます。注意事項としては、Sandboxから本番組織への移行には非管理パッケージを使用せず、変更セットをご利用ください。詳しくは以下のSalesforceのヘルプをご参考ください。
    [ パッケージの概要 ]
    [ 変更セット ]
  • Salesforce標準機能のマージ後、「重複フラグ」を一括でOFFするには、別のアプリケーション「Mass Edit + Mass Update + Mass Delete」等を利用すると作業を効率化できます。
  • 英語版のみとなりますが、無償の重複除外アプリケーションとして「DupeCatcher」があります。

※記載されている内容は掲載当時のものであり、一部現状とは内容が異なる場合があります。ご了承ください。

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