事例
株式会社ビオスタイル

EC×店舗のデータ統合で、NEMOHAMOが取り組むパーソナライズ施策の実践

インタビュー参加者

写真右より

圓城寺 麻衣
シナジーマーケティング株式会社 クラウド事業本部 CX部 第2エージェントG

樽井 みずき
シナジーマーケティング株式会社 クラウド事業本部 デジタルマーケティング部 第1デジタルマーケティング営業G マネージャー

永友 紫穂 氏
株式会社ビオスタイル NEMOHAMO事業部 マネージャー

李 金崧 氏
株式会社ビオスタイル NEMOHAMO事業部 リーダー

高橋 甲樹 氏
株式会社ビオスタイル NEMOHAMO事業部 シニアマネージャー

※部署名・役職は取材当時(2026年7月)のものです

植物由来の素材にこだわったスキンケア・ヘアケアブランド「NEMOHAMO」を展開する株式会社ビオスタイル。自然と調和したライフスタイルを提案する複数事業を持つ同社において、NEMOHAMOはEC販売を主軸にコアなファンに支えられながら成長を続けるブランドです。
ECサイトの運用が本格化する中、担当者が課題として感じていたのが「購買データを活かしたコミュニケーションができていない」という点でした。既存のECシステムだけでは、お客様一人ひとりの購買状況や関心に合わせたメールを届けることが難しく、画一的な配信に留まっていました。
そこで、元々ご利用されていた「futureshop」と自動連携可能なCRMツール「Synergy!」を導入。受注データや顧客情報をリアルタイムで一元管理できる環境を整えました。購買履歴に基づくセグメント配信や、タイミングを最適化したメール・LINE施策を次々と展開できるようになっていきます。
今回は、EC×CRMの連携によってパーソナライズ施策を強化してきた取り組みのポイントと成果について、株式会社ビオスタイル NEMOHAMO事業部の皆様にお話を伺いました。

1. セグメント配信の限界と、データ分断という2つの壁

樽井 まずは「NEMOHAMO」の事業内容について教えてください。

永友氏 NEMOHAMOは、自社農園などで育てた植物の根、葉、茎、花などを丸ごと低温真空抽出して作られた、京都発のサステナブルオーガニックコスメブランドです。化粧水などは水を一切使わず、植物生体水100%で処方しているのが特徴です。現在は40代〜60代を中心としたコアなお客様に支えられており、中には定期購入の回数が50回を超える方もいらっしゃいます。天然由来の成分で「自分の肌の力を取り戻していく」という実感を持っていただけることが多く、長く使い続けてくださるお客様が多いです。

樽井 開業から6年とのことですが、現在のブランド運営はどのような体制で行われているのですか?

高橋氏  店舗とオンラインとそれぞれ展開していますが、この6年では新型コロナの時期を挟んだ影響もあり、現在店舗は京都本店のみです。そのため新規顧客獲得はオンラインのECサイト経由が中心です。ECサイトは「futureshop」を使って運用しており、それら含めたデジタルマーケティングは現在4名体制で運営しています。

樽井 限られた人員でのデジタルマーケティングの運営において、どんな課題がありましたか?

永友氏 大きく2つの課題がありました。 1つ目は、セグメント配信の限界です。「定期購入」と「単品購入」の出し分けをした配信が行えず、定期のお客様にも単品購入と同じメールを送ってしまう状態になっていました。また除外条件との組み合わせのセグメントが作れず、「○○していない人」を絞り込むような引き上げの配信設計ができなかったことも課題に感じていました。
2つ目は店舗顧客とオンライン顧客のデータの分断です。オンラインの購買データと店舗での接客・購買データが分断されており、お客様にシームレスなCRMを提供できていませんでした。
初歩的なCRMの施策は実行できていましたが、更に施策を拡大していくにはEC・店舗の購買データとシームレスに連携でき、簡単に配信設計の組み込みと配信実績の確認ができるツールが必要でした。人員も限られていたので、システムのインターフェースがわかりやすく、HTMLの知識がなくても担当者が自走して施策設計~振り返りまで実現可能な仕組みがあればいいなと感じていました。

セグメント配信の限界と、データ分断という2つの壁について語られる

2. futureshop×Synergy!の自動連携と伴走支援で、準備開始からたった1か月で施策移行

樽井 元々別ブランド「GOOD CACAO」のブランドサイト制作を行わせていただいており、その後NEMOHAMO事業をfutureshopで運営されていることをお伺いして、「Synergy!」とfutureshopの自動連携をご提案させていただきました。futureshopの受注データと顧客属性データが自動連携され、サイト訪問者の興味関心や購買履歴に基づいた柔軟なメール・LINE施策の配信設計が可能になりました。当時店舗データを管理されていたcrosspointも連携実装し、EC・店舗それぞれの購買データを活用したCRM施策が実行可能になりました。

futureshop×Synergy!の自動連携のイメージ図

永友氏 「Synergy!」導入の決め手は、それぞれの実現できていなかった施策が実現可能であり、更に柔軟な施策展開ができそうだと思った点と、シナジーマーケティングのサポート体制です。導入にあたって実現したい施策をどう設計するかスムーズな回答をいただけたことが決め手になりました。

樽井 既存施策の運営と新しい施策の準備を同時に進めるには限られた人員では早期の切り替えが課題になると考え、自動連携の仕組みの提供だけでなく、施策設計の初期支援も行わせていただきました。「Synergy!」設計のスペシャリストが伴走支援し、構築期間中に施策準備を終わらせることを目標に進行いたしました。当社の支援はいかがでしたか?

高橋氏 圓城寺さんのサポートのおかげで、準備開始から実質1か月という短期間で「Synergy!」での施策を稼働させることができました。通常、新しいツールを導入すると導入に関わった担当者が一人で抱え込んで作業に追われることが多いのですが、今回のフォローアップ体制があったおかげで即座に疑問を解決でき、スムーズな移行ができました。弊社のような少数精鋭でサービスを継続しながらツールの切り替えを行う企業にはこのプランの導入を強くおすすめします。

futureshop×Synergy!の自動連携と伴走支援で、準備開始からたった1か月で施策移行について語る

圓城寺 新しいシステムへの乗り換えは、機能を覚えることよりも「自社の課題に合わせてどう設計するか」がハードルになりがちです。ヒアリングをもとに要件に合ったデータベース設計や配信条件の提案を行い、担当者が迷わず動き出せる状態を一緒に作ります。「運用支援プラン」を提供しました。今回は、トリガー配信の複雑な設計案の作成と設定内容のレビュー、配信シナリオのテスト実施支援などを行いました。

3. メール制作工数は 1/4まで削減。有効施策へリソース投下するCRM実行体制を実現

樽井 EC・店舗のデータと自動連携した「Synergy!」を導入後、どのような変化がありましたか?

永友氏 導入後は、購買データと会員データをひも付けたデータを扱えるようになり、メール・LINEそれぞれで「単品購入から2回目を購入していない方」などの細かいセグメント配信が可能になりました。また解約やスキップをしている方へのアプローチもできるようになっています。
新しい施策追加だけでなく、既存の施策の運用工数も大幅に圧縮されました。例えば、バースデーメールや毎月特定日のキャンペーン配信など、これまでは毎月制作していましたが、1回の制作で毎月自動配信ができています。
また、「Synergy!」の管理画面からいつでも確認可能な配信実績レポートのおかげで、各担当者が自分自身で施策効果を確認し、データに基づいた意思決定と施策の取捨選択ができるようになりました。それによって前任からの引継ぎでなんとなく続けていた施策の継続可否を判断し、効果のある施策に集中できています。

樽井 デザイナーの李さんはメールのクリエイティブ制作から配信まで担当されているとのことですが、「Synergy!」の操作性についてはいかがですか?

メール制作工数は 1/4まで削減。有効施策へリソース投下するCRM実行体制を実現、について語られる

李氏 ブランドの世界観にあわせたメール制作のため、デザインにこだわったメールを制作していますが、これまではHTMLの記述にかなりの時間をかけていました。「Synergy!」のメールデザインエディタを活用してから直感的なエディタ画面からHTMLメールを作成できるようになりました。
またテンプレートも柔軟に作れる点も助かっています。選択肢の幅が広いのでテンプレートを複数設けられており、基本的にはコンテンツの差し替えだけで施策運用ができる状態になりました。
その結果、以前はHTMLのメール制作に1本あたり1日かけて作業を行っていましたが、半日で2本制作できるようになり、大幅に工数削減できています。浮いたリソースを本来注力すべき施策の設計や内容の検討に充てられるようになりました。

樽井 素晴らしい変化ですね。メールやLINEの施策実行以外に「Synergy!」導入によって行えている新規施策はありますか?

メールやLINEの施策実行以外に「Synergy!」導入によって行えている新規施策について語る

高橋氏 店舗の集客やマーケティングにも活用しています。以前は店舗内でチラシを配ってイベント告知を行っていたのみの取り組みが、メルマガとフォームでの事前申し込みを加えた動線設計により、直近来店者以外にも案内ができるほか、事前予約による在庫管理や集客最大化にもつながりました。

圓城寺 「Synergy!」のフォーム、メール配信の活用において、わかりやすく施策を追加していけるようにするには最初のデータベース設計が重要です。お打ち合わせにて現在の活用と今後の活用の両面からヒアリングし、設計や運用上の注意点の洗い出しを行わせていただきました。

高橋氏 おかげさまでデジタルを活用した店舗集客や新しいユーザー体験の提供につながっています。自社においてはNEMOHAMO以外の事業においても施策で「Synergy!」を活用できると感じており、「Synergy!」の権限管理機能を活用して複数部門で運用できる状態にしています。閲覧権限や範囲を柔軟に組めることから、これまでデジタルの活用ができていなかった部門も安心して活用できるようになり、社内のデジタル活用範囲が拡大してきていると感じています。

デジタルを活用した店舗集客や新しいユーザー体験の提供につながっている、と語られる

4. パーソナライズ可能な仕組みとデータを武器に、次のステージへ。店舗接客とデジタルをシームレスにつなぐOMO戦略へ着手

樽井 最後に、今後「Synergy!」を活用して実現したいことや取り組みたいことを教えてください。

永友氏 NEMOHAMOは現在ブランドリニューアルを予定しており、リニューアルを機に店舗の拡大も視野に入れています。店舗接客も強みであるこのブランドなので、リアルの接客とデジタルのコミュニケーションをシームレスにつなぐ体験設計を実現したいです。
店舗での接客履歴をオンラインデータとひも付け、パーソナライズされたアフターフォローをオンラインでお届けできれば、リアルとデジタルが融合した本当の意味でのOMOが実現できると思っています。

李氏 ブランドリニューアル後は新しいビジュアルに合わせた配信デザインの刷新はもちろん、より細やかな自動配信シナリオとの連携も行っていきたいです。同じ内容の配信でも、配信のタイミングや見せ方でお客様への届き方は変わると考えています。ブランドリニューアル後の新クリエイティブを活かしながら、自動配信施策でもひとつひとつの施策のクオリティを上げていきたいです。

高橋氏 NEMOHAMOの商品は対話を通じて初めて深く理解していただけるという側面があります。だからこそ、オンライン上でいかに店舗接客の価値を含んだ要素を取り込むか、そのコミュニケーションを「Synergy!」で作り込んでいくことが、今後の大きなテーマだと考えています。
またこのデジタルマーケティングの施策で得たノウハウを店舗にどう還元できるかも重要です。店舗接客のきっかけになるようなデータを扱えるようになることも目指していきたいです。

パーソナライズ可能な仕組みとデータを武器に、次のステージへ。店舗接客とデジタルをシームレスにつなぐOMO戦略へ着手について語られる

樽井 このブランドは、本来のOMOに取り組む価値がある商材だと感じています。それを実現できる仕組みは整ったので、これからの活用でよりよい顧客体験が実現できるよう引き続きサポートさせていただきます。

※記載されている内容は取材当時のものであり、一部現状とは異なることがありますが、ご了承ください。