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メルマガの到達率とは?到達率を決める要因や改善する方法を解説

<この記事でわかること>

  • メルマガの到達率とは、配信メールが受信者の受信ボックスに正常に届いた割合を指し、迷惑メールフォルダに入ったものは含まれない。配信成功率とは異なる指標であり、開封率やクリック率の前提となる重要な数値である。
  • 到達率を左右する要因には、送信元のレピュテーション(IPやドメインの信頼度)、SPF・DKIM・DMARCといったメール認証の設定状況、リスト管理や配信運用の精度などがある。不適切な設定や運用は、迷惑メール扱いやブラックリスト登録につながるリスクを高める。
  • 改善のためには、認証設定の正確な実装、スパムトラップや無効アドレスの排除、最適な配信頻度とタイミングの選定、解除しやすい配信設計の導入、配信元IPの分散などが効果的。とくにスパム報告や配信エラーを防ぐ運用が重要となる。
  • 安定した到達率を維持するには、専用のメール配信システムの活用も有効。信頼性ある配信環境や細かな設定が可能なツールを活用することで、マーケティング成果の最大化につながる。

メルマガの到達率とは?到達率を決める要因や改善する方法を解説

メルマガ施策において、読者に情報を届けるうえで欠かせないのが「到達率」という指標です。開封率やクリック率といった成果につながる前提として、まず配信メールが受信ボックスに届いているかどうかを把握する必要があります。

しかし、迷惑メールフォルダへの振り分けや配信エラーなど、到達を阻害する要因は少なくありません。そこで本記事では、到達率の正しい意味や配信成功率との違い、目安となる数値を解説したうえで、到達率に影響を与える主な要因と具体的な改善策を詳しく紹介します。

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メルマガの到達率とは?

メルマガの到達率とは?

到達率とは、配信したメールが実際に読者の受信ボックスに届いた割合のことです。配信成功率とは異なり、実際に「届いたかどうか」を正確に示すため、開封率やクリック率に大きく影響します。

マーケティング施策としての信頼性を維持するためにも、到達率の維持・改善は非常に重要です。

到達率の計算方法

メルマガの到達率は、「(到達数 ÷ 配信総数)× 100」で算出できます。例えば、1万通配信して9,000通が読者の受信ボックスに届けば、到達率は90%です。また、エラーメールの割合から「100% - エラー率」として逆算する方法もあります。

注意すべきは「配信成功率」との違いです。配信成功率はメールが相手のサーバに受理された割合を指しますが、迷惑メールフォルダへの振り分けも含まれます。一方、到達率は実際に受信箱に届いた割合を示すため、より実態に近い指標と言えます。つまり、配信成功率が高くても迷惑メールフォルダに入っていては読まれず、ビジネスチャンスを逃している可能性があるのです。

メルマガの到達率

到達率の目安

メルマガの到達率は、理想として95%以上、最低でも90%を維持することが目標です。もし90%を下回る状態が続く場合、送信元ドメインがスパム判定を受けたり、ブラックリストに登録されたりしている可能性が高まります。

エラー率としては5%未満が健全な基準とされ、5%を超える場合は配信リストの質や配信環境に問題があると考えられます。原因を特定し、送信ドメイン認証の設定見直しや、信頼性の高い配信システムへの切り替えといった対策を速やかに検討する必要があります。

メールの到達率を決める要因

メールが正しく届くかどうかは、いくつかの技術的・運用的な要因によって決まります。ここでは、メールの到達率に大きく影響する3つの主要要素について解説します。

送信元のレピュテーション

メールの到達率は、送信元IPアドレスやドメインの「レピュテーション(信頼度)」に大きく左右されます。レピュテーションとは過去の配信実績に基づきISP(プロバイダ)が評価するスコアで、スパム報告やエラーが多いと低下します。

特に、新しいIPから突然大量のメールを送信すると迷惑メールと判定されやすいため、徐々に配信数を増やす「IPウォームアップ」が重要です。また、ドメイン自体にも評価があり、過去に悪用された履歴があるとブラックリストに登録され、到達率が著しく悪化する原因となります。

メール認証の設定

送信ドメイン認証(SPFDKIMDMARC)の設定は、送信者が正当であることを証明し、「なりすましメール」ではないことを示すための重要な技術です。SPFは送信元IPアドレスを、DKIMはメールが改ざんされていないことを保証し、DMARCはこれらの認証に失敗したメールの扱いを定めます。例えば、「認証に失敗したメールは受信拒否する」「迷惑メールとして隔離する」といった指示を、送信者側から受信サーバに伝えることができます。

送信ドメイン認証の設定が正しく行われていないと、受信サーバは送信元を信頼できず、たとえ正当なメルマガであっても迷惑メールフォルダに振り分けられてしまうリスクが大幅に高まります。

配信運用の最適化とリスト管理

技術的な設定に加え、日々の運用方法も到達率に影響します。適切な配信頻度の維持や、配信許諾(オプトイン)の徹底が重要です。特に、配信リストの質を高く保つ「リストクリーニング」は欠かせません。

エラーで不達になったアドレスをリストに残したまま配信を続けると、送信元レピュテーションを著しく悪化させる原因となります。無効なアドレスを定期的に削除し、スパム業者を捕まえるためのおとりアドレスである「スパムトラップ」に誤って送信してしまうリスクを回避することが、高い到達率を保つための基本です。

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メールの到達率を上げる方法

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どれほど優れた内容のメルマガでも、受信者の迷惑メールフォルダに振り分けられたり、そもそも届かなければ意味がありません。

ここでは、メール配信の到達率を上げるために実践すべき3つの具体的な対策をご紹介します。

配信頻度・送信タイミングを最適化する

配信頻度やタイミングを最適化することは、メルマガの到達率や反応率を左右する重要な要素です。あまりに頻繁な配信は、読者に負担を与え、配信停止や迷惑メール報告につながる可能性があります。とくに後者は、送信元ドメインのレピュテーションを下げ、今後の配信全体に悪影響を及ぼしかねません。

読者の属性に合わせて開封されやすい曜日や時間帯をテストし、最適なタイミングを見極めましょう。また、毎週火曜日の朝など安定したリズムで配信を続けることで、ISPからの評価を安定させ、レピュテーション維持につながります。

購読者が迷惑メール報告しないメール設計を心がける

読者が自ら「迷惑メール報告」ボタンを押す状況を避けることが、到達率維持には重要です。大前提として、本人が登録した覚えのないメールを送らないよう、明確な同意を取得しましょう。

そのうえで、もし内容に興味がなくなった場合に、いつでもワンクリックで簡単に配信解除できる導線をメールのフッターなどに分かりやすく設置します。なぜなら、配信停止の手続きが複雑だと、ユーザーは手っ取り早い「迷惑メール報告」ボタンを選んでしまう可能性が高まるためです。

誇大な表現や誤解を招く件名を避け、誠実な情報提供に努めることで、読者との信頼関係を築き、迷惑メール報告のリスクを下げられます。

同一IPからの大量送信を避け、分散配信を行う

大量のメルマガを一度に送信する際は、同一IPアドレスからの一括配信を避けることが重要です。同じIPから短時間に大量のメールを送ると、スパム業者と誤認されるリスクが高まり、到達率が大きく下がる可能性があります。

到達率の低下を防ぐには、配信を複数のIPアドレスに分散させる「分散配信」の仕組みが有効です。レピュテーションが維持されるため、安定した配信環境を保てます。とくに数万件規模の大規模配信を行う企業では、専用のメール配信システムを活用することで、こうしたリスクを抑えつつ、安全かつ確実なメール配信が可能になります。

▼弊社CRMシステム「Synergy!」のメール到達率を高めるための取り組み

弊社CRMシステム「Synergy!」のメール到達率を高めるための取り組み

まとめ

メルマガの成果を高めるには、読者の受信ボックスに確実に届ける「到達率」の改善が不可欠です。到達率は送信元ドメインのレピュテーションや認証設定、配信リストの管理状況など、複数の要因によって左右されます。特に、SPFやDKIMといった認証設定の整備や、無効アドレスの除去など、配信運用の最適化は継続的に行う必要があります。

当社の「Synergy!」は、高い到達率を実現するための機能と柔軟な配信設定を備えたメール配信システムです。送信ドメイン認証への対応はもちろん、配信リスト管理やエラーメール処理の自動化により、安定したメール到達を支援します。企業が信頼性の高い情報発信を継続でき、メルマガの効果最大化につながります。

「Synergy!」を提供するシナジーマーケティングは、20年以上にわたり企業のCRM活動を支援してきました。到達率の改善といった技術的な課題から、成果向上のための戦略立案まで、専門知識を持つスタッフがサポートします。本気でメルマガの成果を高めたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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