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アンケートにおける自由記述の集計・分析方法4選!活用する流れも紹介

<この記事でわかること>

  • 自由記述は、選択式ではわからない「数値の背景」を深掘りできる一方で、回答者の入力負担や集計の手間が増えるという特徴がある。
  • テキストデータを具体的な施策にいかすには、データクリーニング、仮説立て、タグ付け(分類)、属性別のクロス集計という4つのステップで進める。
  • 分析手法はデータ量に合わせて、数十件ならExcel、想定外の意見を細かく拾うならアフターコーディング、数千件規模ならテキストマイニングや外部ツールを選ぶとよい。
  • 自由記述の設問数は3問程度に抑える、AI分析時は個人情報をマスキングするなど、運用時のよくある疑問やトラブルへの対処法を解説している。
  • アンケートの作成から顧客データとの連携、メール配信までを一元管理できる「Synergy!」を活用すれば、手間のかかる自由記述の分析とフォローアップを効率化できる。

アンケートにおける自由記述の集計・分析方法4選!活用する流れも紹介

アンケートの自由記述は、顧客の声を深く理解するために必要な設問形式です。選択式では見落としてしまう予期せぬ不満や課題を発見できる一方で、表記ゆれの修正や分類といった集計作業に時間と手間がかかるという課題もあります。

収集したテキストデータを具体的なマーケティング施策や事業成長の根拠として活用するには、適切な手順に沿ったデータ処理と分析環境の構築が大切です。本記事では、自由記述を活用するための具体的なステップから、分析を効率化するツール選びまでを詳しく解説します。

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自由記述とは

自由記述とは

自由記述とは、回答者が自分の言葉で自由に意見や理由を書き込める設問形式のことです。選択式では拾い上げることが難しい、回答の背景にある事情や熱量を把握しやすいため、サービス改善につながります。

一方で集計には多少の手間がかかるため、目的に応じて選択式と使い分けることで、より効果的なアンケートを実施できます。

選択式と自由記述の違い

選択式は、あらかじめ用意された選択肢の中から選んで回答する形式です。回答者の負担が軽く、スピーディーに集計できるのが特長です。満足度や利用頻度など、基準をそろえてデータを取りたい場合に向いています。

一方の自由記述は、回答者の声がそのまま残るため、背景や理由をより深く掘り下げることができます。ただし、回答内容にばらつきが出やすく、集計に工夫が必要です。

これら2つは対立するものではなく、それぞれ役割が異なります。そのため、目的に合わせて組み合わせるのが最も効果的です。

項目 選択式 自由記述
得意なこと 比較・数値化 理由・具体例の把握
回答負担 低め 高め(入力が必要)
集計 速い 工夫が必要
取りこぼし 起きやすい 起きにくい

自由記述が重要視される理由

自由記述が重要視される理由は、数値データだけでは見えない理由や背景を補足できる点にあります。たとえば、満足度の点数だけを見ても、改善すべき課題が価格なのか、導入の手間なのか、あるいはサポート体制なのかは判断できません。

自由記述によって具体的な場面や言葉のニュアンスがわかることで、改善すべき論点が明確になり、施策の優先順位もつけやすくなります。

また、同じ不満であっても、その背景にある感情(不安、面倒さ、期待外れなど)によって、取るべき対策は大きく変わります。さらに、回答者が実際に使った言葉は、商品ページやよくある質問、サポート文面の改善にそのままいかすことができます。

アンケートの自由記述を設定するメリットとデメリット

自由記述は、設計や運用方法によって得られる価値が大きく変わる設問形式です。良い点は、想定していなかった理由や具体例を引き出し、改善に役立てられることです。その反面、回答者の負担や集計の手間が増え、回答内容に偏りが生じることもあります。

両方の特徴を理解しておくことで、設問を取り入れるべきかどうかの判断がしやすくなります。

メリット

自由記述のメリットは、調査の設計者が想定していなかった論点を発見できることです。具体的なエピソードや他社との比較対象などが寄せられやすくなり、改善案を考えるための材料が豊富になります。

定量的なデータの意味合いをより正確に把握できる点も挙げられます。たとえば「満足」と回答した人でも、具体的にどの部分に満足したのかがわかれば、今後さらに強化すべきポイントが明確になります。

さらに、定量的データだけでは見えにくい、回答者の属性や利用状況ごとの評価の観点や、機能への期待値の違いを発見できます。また、回答者が使用した生の言葉は、広告の訴求文やWebサイトの導線改善にそのまま応用可能です。

デメリット

自由記述のデメリットとして、まず回答者の負担が増加する点が挙げられます。文字の入力が手間に感じられると未回答が増加し、強い不満を持つ人ばかりが記入するといった意見の偏りも起こりやすくなります。

次に、集計作業に時間がかかる点があります。言葉の表記ゆれや同じ意味の異なる表現が混在するため、読み手によって解釈が分かれることも少なくありません。

さらに、個人情報や機密情報が書き込まれるリスクにも注意が必要です。皮肉や遠回しな表現が含まれている場合、単純なキーワードでの集計では回答者の意図を誤解してしまう恐れもあります。

アンケートの自由記述を活用する流れ

アンケートの自由記述を活用する流れは、主に次のとおりです。

1. データクリーニングする
2. 全体を俯瞰して仮説を立てる
3. 目的に応じた分類・タグ付けの実践を行う
4. クロス集計を用いて属性ごとの傾向をあぶり出す

それぞれのステップについて、詳しく解説します。

STEP1:データクリーニングする

自由記述の分析は、事前のデータクリーニングが重要です。はじめに表記ゆれを統一し、不要な空白や重複回答を削除します。次に、氏名やメールアドレスなど個人を特定できる情報を確認して匿名化しておけば、社内共有やツールでの分析がスムーズに進みます。

あわせて、わからない、特になしといったノイズになりやすい回答の扱い方や、サービス名・機能名の置換ルールも事前に決めておきましょう。最後に回答を1行ずつ整理し、回答IDや属性データと紐付けられる状態にしておきます。

STEP2:全体を俯瞰して仮説を立てる

次に、回答全体に目を通し、大まかな傾向を把握します。最初から細かく分類すると基準がブレやすいため、まずは30〜50件ほどをざっと読み、頻出する単語や状況をメモするのが効果的です。

価格、導入、操作、サポートといった大枠のテーマが見えてきたら、調査目的に合わせて仮説を立てます。たとえば、低評価の原因は導入時の初期設定にあるのではないか、といった具合です。ただし、この仮説を結論と決めつけず、反対意見や例外も拾い上げながら後の工程で検証する姿勢を持つことで、分析の偏りを防げます。

STEP3:目的に応じて分類・タグ付けを行う

全体の傾向をもとに回答の分類を進めましょう。どのような観点で分けるかを決めるのが重要で、改善点の抽出が目的なら、テーマと評価を分けてタグ付けすると集計がスムーズです。タグは最初から細分化せず、10〜20個ほどの大まかな分類から始めると効率よく作業できます。

同時に、タグの定義と例文をまとめた簡易ルール表を作成しておけば、分類基準のブレを防げます。判断に迷う回答は、優先するタグのルールを適用するか、一旦その他に分類して後で再確認します。

STEP4:クロス集計で属性ごとの傾向を把握する

タグ付けが完了したら、回答者の属性データや別の設問と掛け合わせて傾向を分析します。たとえば、導入が難しいというタグが、初回利用者に多いのか、特定の業種に偏っているのかを確認しましょう。このプロセスを経て、初めて改善策が具体化します。

集計にはピボットテーブルやクロス表を用い、比率で比較すると違いが明確になります。サンプル数が少ない項目は参考値にとどめ、代表的なコメントをいくつか添えて社内共有すれば、現場も具体的なアクションを起こしやすくなります。

自由記述の集計・分析方法

自由記述の分析は、データ量と目的に合わせて手法を選ぶと効率的です。少数の場合はExcelで対応できるものの、件数が増えると手作業では限界を迎えるでしょう。

ここでは、代表的な集計・分析方法を具体例とともに解説します。

Excel

数十から数百件程度の自由記述であれば、Excelでも十分に分析可能です。フィルタで回答を絞り込み、キーワード検索を活用しながら手作業でタグを付けるのが基本です。

タグ用の列を設ければ、COUNTIF関数やピボットテーブルを用いて件数や比率を算出できます。表記ゆれの統一には置換機能やSUBSTITUTE関数、不要な空白の削除にはTRIM関数が便利です。

入力のブレを防ぐには、タグをプルダウン形式に設定すると運用がスムーズになります。重要なのは、最初から複雑な分類を避けることです。まずは「テーマ」や「良し悪し」といった大まかな軸で整理し、必要に応じて分類を細分化していくのがよいでしょう。

アフターコーディング

アフターコーディングとは、回答内容を一通り読んだ後に分類の基準を作成し、それぞれの記述に当てはめて集計する手法です。事前に選択肢を固定しないため、予期せぬ意見や要望にも柔軟に対応できる強みがあります。

具体的な手順として、まずは一部の回答を読んで仮のコードを作成し、次に残りのデータへ割り当てながら微調整を繰り返します。最後にコードごとの件数や代表的なコメントをまとめるのが一般的な流れです。

1つの回答に対して複数のコードを付与するのか、メインのコード1つに絞るのかは事前にルール化しておきましょう。

テキストマイニング

テキストマイニングは、文章を単語レベルまで分解し、出現頻度や単語同士の結びつきから全体の傾向を読み解く手法です。数千件を超えるような大規模なデータの場合、人がすべてに目を通すのは現実的ではないため、全体像を素早く把握する用途に適しています。

テキストマイニングの主な出力形式には、頻出語ランキング、単語間の関連性を示す共起ネットワーク、感情分析などが挙げられます。分析精度を高めるためには、データの前処理が重要です。具体的には、同義語の統一、不要な単語の除外、固有名詞の取り扱いルールの事前定義が必要です。

ただし、単語のみを抽出すると前後の文脈が失われやすく、皮肉や否定的な表現を取り違えるリスクも伴います。数値化された結果のみに頼るのではなく、特に出現頻度の高いテーマについては必ず原文を確認してください。

外部ツール

外部ツールを導入すると、データのクリーニングから可視化、テキストマイニングまでの工程を一貫して処理できます。アンケートツール自体に分析機能が備わっているケースもあり、タグ付けや頻出語の抽出などをスムーズに行えるのが特長です。

近年は生成AIを活用して、要約や分類の原案を作成する運用も普及してきました。しかし、入力用データに個人情報が混入しないよう厳重な管理が求められます。

ツールを選定する際は、元データのCSV出力機能、タグや辞書ルールの保存機能、そして分析過程のログ記録機能が備わっているかを確認するとよいでしょう。

機能別チェックリスト「アンケート編」

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「Synergy!」と他社アンケートシステム4製品の機能比較表です。最適なアンケートシステムを選ぶときの参考に!

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アンケートの分析なら「Synergy!」

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自由記述には、選択式だけでは拾えない本音や背景が詰まっています。一方で、回答の表記ゆれやデータ量の多さから、Excelでまとめてもすべてを把握しきれない状態に陥りやすいでしょう。

「Synergy!」を利用すれば、アンケートの回収から整理、実際の活用までを1つの流れで設計できます。ここでは「Synergy!」の概要、強み、活用事例について解説します。

「Synergy!」とは

「Synergy!」は、顧客情報を一元管理するデータベースを中核として、Webフォームやメール配信、アンケートなどを同一の管理画面で扱える国産のクラウド型CRMです。アンケートの回答は顧客の基本情報や履歴と結びつけて蓄積できるため、誰が何に困っているのか、どの層の満足度が高いのかを後から簡単に追跡できます。

簡易的な質問から、マトリクス型や態度尺度型といった本格的な設問まで対応しており、複数ページにまたがる構成や条件分岐の設定も可能です。単発の調査で終わらせず、回答内容に応じたフォローアップを設計したい企業に適したシステムです。

▼Web上で公開できるアンケートを簡単なステップで作成

「Synergy!」アンケート機能のフロー

Web上での公開にとどまらず、メールでの案内と組み合わせて配信し、得られた結果を次回のコミュニケーションにいかす運用もできます。

参考記事:CRM・顧客管理システム「Synergy!(シナジー)」

「Synergy!」の特長・強み

自由記述を扱う際、課題となるのが回収後のデータ整理です。「Synergy!」であれば、クリック操作のみで直感的にフォーム作成を進められ、スマートフォンにも対応した画面を簡単に用意できるのが特長です。集まった回答は自動でデータ化され、CSV形式で書き出してExcel上で集計するといった使い方も可能です。

さらに、回答内容をもとにターゲットを絞り込み、案内メールやお礼メールを自動送信するなど、分析から具体的なアクションまでを1つの流れで実行できる点も強みです。収集したデータは顧客の属性や過去の接触履歴と掛け合わせて確認できるため、クロス集計の切り口をスムーズに作成できます。

速報値を確認するための単純集計に対応しているほか、運用に迷った際はサポートデスクへ設問設計やレポーティングの支援を相談できる点も安心です。外部ツールを用いたテキスト分析へ進む前の段階として、回答データをきれいに収集し、顧客属性と結びつけておくための基盤作りに適しています。

参考記事:CRM・顧客管理システム「Synergy!(シナジー)」のアンケート機能

「Synergy!」の事例

名古屋グランパス様では、ファンクラブ会員の満足度向上を目的に、「Synergy!」を用いたアンケート分析を行っています。試合観戦や会員特典に関する評価を選択式で集計すると同時に、自由記述を通じて、評価の背景にある理由や具体的な要望を収集しています。

得られた回答結果は会員属性と組み合わせて管理され、年齢層や会員ランクごとの傾向を把握しやすい状態で整理されています。自由記述から寄せられた声は、特典内容や運営方針を検討するための材料として活用され、翌シーズンのコース設計や各種施策の判断基準に反映されました。

よくある質問(FAQ)

自由記述に関して、よくある質問をまとめました。事前に注意点を把握しておけば、調査のやり直しを防ぐことにつながります。

Q. 自由記述の回答率が極端に低いのですが、改善策はありますか?

回答率が低い場合は、書く理由と書きやすさの両方を整えるのが効果的です。まず、質問の範囲を広げすぎず、直前の選択式の回答に紐付ける形で尋ねてみましょう。

たとえば、満足度が低い理由を具体的に教えてほしいといったように対象を限定すれば、回答者が考える負担を軽減できます。次に、入力の手間を省く工夫も必要です。文字数の目安を提示したり、回答欄を適切なサイズに設定したりするのがよいでしょう。

Q. テキストマイニングツールを使わずに、Excelだけで分析は可能ですか?

可能です。データ件数が少なく、主な不満や要望を把握したい、あるいは属性別の傾向を確認したいといった目的であれば、Excelのフィルタ機能やタグ付け、ピボットテーブルを活用して十分に対応できます。

重要なのは、最初から細かく分析しようとしないことです。まずは大まかな分類タグを設定して全体の傾向を把握し、重要と思われる部分だけ原文を読み込む手順が現実的でしょう。

Q. 自由記述の設問数は、1回のアンケートにつき何問くらいが適切ですか?

はじめのうちは少なめの設問数からスタートすると、回答者の負担とデータ回収率のバランスを保ちやすいといえます。自由記述は自分の言葉で考えて入力する手間がかかるため、項目が増えるほど、途中で離脱されたり、空欄のまま提出されたりするリスクが高まります。

どうしても複数の設問を用意したい場合でも、上限を3問程度に抑え、すべての項目を必須回答にしないといった配慮が求められます。

まとめ

自由記述は、顧客の言葉の背景にある理由や感情をすくい上げ、サービス改善の具体的な打ち手を見つけるための強力な手段です。しかし、回答を一つひとつ読み解き、表記ゆれをそろえてタグ付けを行う作業は負担が大きく、分析の途中で挫折してしまうケースも少なくありません。

こうした課題を解決できるのが、当社の「Synergy!」です。「Synergy!」を利用すれば、Webアンケートの作成や回収はもちろん、回答データを顧客情報や過去の行動履歴と自動的に紐付けて管理できます。

「Synergy!」を提供するシナジーマーケティングは、システムの提供にとどまらず、回答率を高める設問の設計から、集まったデータの効果的な分析・活用方法までをトータルで支援しています。「自由記述の集計に手間取っている」「アンケート結果を具体的な売上アップや改善アクションにつなげたい」とお考えの方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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※記載されている内容は掲載当時のものであり、一部現状とは内容が異なる場合があります。ご了承ください。