CRMのプロが書く
マーケティングBLOG

メール配信で画像を使うメリット・デメリット解説!埋め込む際のポイントも

<この記事でわかること>

  • メールに画像を挿入すると、視覚的な訴求力やクリック率を高め、複雑な情報もわかりやすく伝えられるという大きなメリットがあります。一方で、受信環境によっては画像が表示されなかったり、メール容量が重くなってスパム判定されたりするデメリットもあるため、両面を理解することが重要です。
  • 配信効果を高めるには、ロゴやCTA画像などを目的に応じて使い分けることが有効です。また、画像を埋め込む際は、URLを「絶対パス」で指定したり、画像が表示されない場合に備えて「ALT属性」を設定したりといった技術的なポイントを押さえることで、トラブルを防ぎ、成果を最大化できます。
  • メールに画像を挿入するには、「HTMLメール」という形式で作成するのが基本です。HTMLメールはデザインを自由に設計できる反面、専門知識が必要ですが、メール配信システムを使えば、誰でも簡単に高品質な画像付きメールを作成・配信できます。

メール配信で画像を使うメリット・デメリット解説!埋め込む際のポイントも

画像入りのメールは、視覚的に華やかでわかりやすい印象を与えるため、多くの企業で活用されています。しかし、実際にどのような効果があるのか、具体的なメリットまでは知らない方も多いのではないでしょうか。

本記事では、画像付きHTMLメールのメリット・デメリットを解説しながら、効果を高める画像の使い方や、専門知識がなくても画像を挿入できるツールについて紹介します。

読んでもらえるメール配信のポイントを紹介!

読んでもらえるメール配信のポイントを紹介!

メールを作成するときに一緒に確認してほしい、読んでもらいやすいメール作成のTips集。

資料をダウンロードする

メール配信で画像を使うには「HTMLメール」が基本

メール配信で画像を使うには「HTMLメール」が基本

そもそも、メールに画像を埋め込むためには、「HTMLメール」という形式で作成する必要があります。HTMLメールとは、HTMLタグを使って記述されたメールです。Webページの作成に利用されるマークアップ言語「HTML」に、タグと呼ばれる目印を使い文章構造を表現します。

一般的なテキストメールは装飾のないテキストのみで構成されるため、重要箇所が他の情報に埋もれてしまったり、味気ない印象を与えたりすることが懸念点です。

HTMLタグを使うことでWebページのように文字色・フォントサイズ・画像挿入など、メールの見た目を装飾できます。代表的なHTMLタグは、以下のとおりです。

HTMLタグ 意味
<h1> 見出し
<img> 画像
<p> 段落
<strong> 強調(太字)
<a> リンク

HTMLメールがメール配信で利用される理由は、開封率などのデータを取得できるようになり、マーケティング施策の効果測定に役立つためです。

また、テキストメールやリッチテキストメールと異なり、HTMLメールはより自由にデザインできます。受信者に伝えたい情報をわかりやすい形で提供できるため、企業のメルマガや販促メールで多用されています。

メール配信に画像を使うべき理由

画像を使ったHTMLメールはテキストメールと比較して、視覚的に情報をわかりやすく伝えられるため、訴求力が高いと考えられています。画像によりブランドや商品のイメージを正しく、効果的に伝えることができ、クリック率や売上の向上が期待できます。

アメリカのHubSpot社が1,000人以上の専門家を対象に実施した調査によると、テキストメールを好むと回答した人は36%に留まりました。一方で、画像を含めたHTMLメールを好むと答えた人の割合は約64%を占めており、テキストメールより好まれる傾向にあることがわかります。受信者に好まれる形式で配信することは、開封後のエンゲージメントを高めるうえで不可欠です。

以上の理由から、メール配信では画像を使ったHTMLメールの活用が重要といえます。

HTMLメールに効果的な画像サイズ

HTMLメールで使う画像の横幅は、一般的に600〜700pxが推奨サイズです。メール配信の画像サイズを決める際は、受信者がメールを読むデバイスに合わせることが大切です。

また、ロゴ・ブランド名・文章を含めたヘッダーは大きめのサイズに設定して目立たせることで、印象度のアップにもつながります。600〜700pxの画像はスマートフォンの画面幅に合っており、縮小表示されても画像が鮮明なままで視認性が高いとされています。

PCでの閲覧に合わせる場合は、横幅850pxにすることも選択肢の1つです。ただし、850pxの画像をスマートフォンで表示すると横スクロールが発生したり、文字が読みにくくなったりする可能性があります。

そのため、HTMLメールで使用する画像は、レスポンシブ対応させることが重要です。レスポンシブデザインを採用することで、読者が見やすいサイズに自動調整されるため、デバイスの違いによる表示崩れを防げます。

メールに画像を挿入するメリット

メールに画像を挿入するメリット

HTMLメールはテキストメールと比べて視認性の高い内容を作成できる特長があります。特に画像を挿入することで、次のようなメリットが期待できます。

  • 視覚的な訴求力が向上する
  • クリック率(CTR)やエンゲージメントが向上する
  • 複雑な情報をわかりやすく伝えられる
  • 受信者の感情に訴えかけて共感してもらえる

それぞれのメリットを詳しくみていきましょう。

視覚的な訴求力が向上する

テキストだけのメールと比較して、画像を入れることで視覚的な訴求力を大幅に高める効果が期待できます。

人間の脳は視覚情報を優先的に処理したり、文字より画像を優先して記憶したりすると考えられています。そのため、テキストだけのメールより画像を含むメールのほうが受信者の注意を引きやすくなります。

特に読者の直感に訴えかけることに優れており、商品やサービスの魅力を素早く伝えられるため、第一印象の強化につながることがメリットです。

HTMLメールとテキストメールの比較

クリック率(CTR)やエンゲージメントが向上する

画像のように視覚的な要素は、受信者の興味を引いて行動を促す効果が期待できます。

GetResponseのベンチマークレポートによれば、画像を含むメールのクリック率(CTR)は11.22%であるのに対し、テキストメールのCTRは4.58%と約2.5倍の差が見られました。この結果から、テキストベースのメールより画像を含むほうがCTRが向上するといえます。

例えば、商品画像にリンクを設置して詳細ページへ誘導したり、バナー画像を通じてキャンペーン情報を伝えたりすれば、テキストメールより高いCTRを達成できます。

また、画像を活用するとメールの内容が視覚的に整理され、受信者が情報を理解するのを助けるため、エンゲージメントを高められることもメリットです。

複雑な情報をわかりやすく伝えることができる

配信するメールに画像を挿入すると、テキストで表すのが難しい情報をわかりやすく伝えられます。

例えば、製品の使用方法やサービスの利用手順をテキストで説明する場合、文量が多くなり正しい情報を伝えるのが難しくなるだけでなく、最後まで読んでもらえない可能性も高まります。図解によって情報を端的に示し、直感的な理解を助けられます。

また、データをグラフやチャートで示すことで、受信者が情報を正しく迅速に把握できるようになります。

受信者の感情や共感に訴えかけられる

メールに画像を活用すれば、受信者の感情に訴えて共感を醸成できることもメリットです。感情を喚起する画像を用いることで、メッセージの伝達力が高まります。

具体的には、笑顔の人物や心温まるシーンを表した画像などを挿入すれば、ブランドや製品・サービスに対してポジティブな感情を与えられます。また、ストーリー性のある画像を使ってブランドの価値観や理念を伝えることで、受信者との感情的なつながりを深められることも魅力の1つです。

メールに画像を挿入するデメリット

画像をメールに活用することには多くのメリットがある一方で、次のようなデメリットにも注意が必要です。

  • 画像が表示されない
  • 容量が重いと到達率が下がる
  • スパム判定されやすい

ここでは、メールに画像を挿入するデメリットを解説します。

画像が表示されないケースがある

HTMLメールに画像を挿入する場合、受信者の設定によっては画像が正しく表示されない点がデメリットです。例えば、OutlookやYahoo!メールなどの一部のメールクライアントでは、セキュリティの都合で画像の自動表示が無効になっていて表示されないことがあります。

また、スマートフォンのキャリアメールや特定のメールアプリでは、画像が制限されて表示されないこともある点に注意が必要です。

訴求力を高めるために画像を使っているのに、正しく表示されなければ逆効果になってしまいます。送信前に表示確認したり、レイアウトが崩れにくいシンプルな構成にしたりすることで、リスクをある程度低減できます。

容量が重いと到達率が下がる

画像の使い方によっては、メールの容量が大きすぎると、受信サーバ側で受信を拒否されたり、迷惑メールと判定されたりする可能性があるため、到達率が低下する可能性があります。

画像は情報を伝える際に役立つ要素ですが、高解像度の画像や多量の画像を挿入すると、メール容量が大きくなって送信や受信に時間がかかってしまいます。利用しているメールサーバによっては、メールの受信自体を拒否される可能性もあるため、画像の使い方には注意が必要です。

特にモバイルデバイスでの受信や低速なネットワーク環境では、メールの読み込みに時間がかかり、受信者にとってストレスを与える原因になります。画像を使ったメール配信の効果を阻害しないためにも、送信や受信の負担にならないメールを作成することが重要です。

スパム判定されやすい

画像を多用したメールは、スパムメールと判定されるリスクが高まることもデメリットです。特にテキスト量より画像の比率が高い場合や、画像だけで構成されたメールはスパムフィルターに引っかかりやすくなります。

スパムフィルターは、メールの本文や画像内の文字でも判断している点にも注意が必要です。画像内に含まれるテキストがスパムと関連づけられるキーワードを含んでいる場合も、スパム判定される原因となります。

迷惑メールフォルダに振り分けられると受信者に情報が届かないため、画像の多用やスパム判定されるキーワードの使用は避けましょう。

メールで活用できる!効果的な画像の種類と特長

ここでは、より効果的に画像を活用するために、代表的な画像の種類と特長を解説します。

ロゴ

ロゴ画像は、メール配信において送信元企業やブランドを一目で認識させる重要な役割を担う画像です。メールのヘッダーやフッターに配置することで、受信者は誰からのメールかを即座に認識でき、安心感と信頼感を持ってメールを読めるようになります。

メールにロゴ画像を挿入する際は、ロゴを目立たせて気付いてもらいやすくするため、背景色とのコントラストを考慮して視認性の高いデザインを採用するとよいでしょう。

トップ画像(ヒーローイメージ)

トップ画像は、メールを開封したときに最初に表示される大きな画像で、メール全体の第一印象を決定づける重要な要素です。挿入したメールの最も伝えたいメッセージやテーマを視覚的に表現し、受信者の興味関心を惹きつけて、本文を読むモチベーションを高める役割があります。

そのため、トップ画像はクリック率やコンバージョン率など、メールを開封した後のエンゲージメントに大きく影響します。

コンテンツ画像

商品やコンテンツの紹介画像は、具体的な製品・サービス・記事・イベントなど訴求したい内容の魅力を視覚的に伝える画像です。受信者の興味を喚起して、詳細ページへのクリックを促す役割を担います。

例えば、ECサイトのメールであれば商品の質感が伝わる画像、情報サイトならコンテンツのテーマを象徴する画像などが効果的です。コンテンツ画像でテキストでは伝えきれない情報を補い、より具体的に製品・サービスの内容をイメージさせることで、受信者の購買意欲や利用意欲を高められます。

インフォグラフィックや図解

インフォグラフィックや図解の画像は、複雑な情報・手順・メカニズムなどを視覚的にわかりやすく整理し、受信者の理解を助けます。

例えば、新サービスの利用方法や製品の機能比較、調査結果の統計データなどが対象です。テキストだけで表現すると冗長になりがちな情報を簡潔、かつ効果的に伝えられます。

ただし、説明図を作成する際に情報を詰め込みすぎると、かえってわかりにくくなることがあります。伝えたいポイントを絞り込み、シンプルで直感的に理解できるデザインを心がけましょう。

店舗のイメージ写真

店舗や来客、スタッフのイメージ画像は、メールを通じて企業やブランドの雰囲気や親近感、信頼性を伝えるうえで効果的です。

実際の店舗の様子や活気ある来客風景、笑顔のスタッフ写真などを掲載することで、受信者が企業やサービスをより身近に感じて、安心感や好感を抱きやすくなります。特に、実店舗を持つ企業や人的サービスが中心となる企業に有効な手法です。

CTA画像

CTA画像は、受信者に具体的な次の行動を促すために用いられます。例えば、資料請求・商品購入・会員登録・詳細ページの閲覧など、メールで訴求したい行動へとつなげます。視覚的に目立ってクリックしたくなるようなデザインで、テキストリンクよりも強い訴求力を持つことが求められる画像です。

「詳しくはこちら」「今すぐ購入」といった具体的な行動を促す文言と組み合わせると、より高いクリック率やコンバージョン率の向上が期待できます。

実践できるメールマーケティング”カイゼン”ガイドブック

実践できるメールマーケティング”カイゼン”ガイドブック

メールマーケティングの成果改善ポイントを紹介!再現性の高い手法を解説します。

資料をダウンロードする

HTMLメールに画像を埋め込む際のポイント

HTMLメールに画像を埋め込む際のポイント

効果的に画像を組み込むコツを押さえれば、訴求力の高いメールを誰でも簡単に作成できます。ここでは、HTMLメールに画像を埋め込む際の重要なポイントを紹介します。

絶対パスで画像URLを指定する

絶対パスとは、インターネット上にあるファイルや画像などの位置を、すべての階層を含めてURLで記述する方法です。「https://example.com/images/banner.jpg」のように、「ドメイン」「フォルダ」「ファイル」など、階層ごとの位置を表示します。

絶対パス以外のパスの書き方の1つである相対パスは、現在のファイルを基点として画像の位置をURLで示す方法です。例えば、「/images/banner.jpg」のように、ドメイン名から始まらないことが特長です。

HTMLメールで画像を埋め込むときは、絶対パスを記述すると画像の位置を正しく指定できるため、外部サーバから読み込まれやすくなります。メール内の画像が表示されない不具合を防ぎ、メールの信頼性を保てます。

imgタグの横幅は100%に設定する

埋め込む画像のサイズはHTMLのimgタグで指定すると、デバイスによって画像が正しく表示されない不具合を解消できます。

スマートフォンなど、様々なデバイスの画面幅に合わせて表示させたい(レスポンシブ対応させたい)場合は、横幅を「width=”100%”」に設定すれば、画像が画面幅に合うように調整された状態で表示されます。スマートフォンやパソコン、タブレットなどデバイスによるレイアウト崩れを防ぎ、見やすいデザインを維持できることが特長です。

また、画質の劣化を防ぐため、元の画像はできるだけ高解像度のものを準備しておくと安心です。

画像のALT属性を設定する

ALT属性とは、画像の代わりとなるテキストを表示させるための、HTMLのimg要素の属性です。

画像が重くて表示できない場合や、視覚に障害のある受信者が音声読み上げ機能を利用する場合に画像の代替テキストを表示します。GmailやYahoo!メールなど、初期設定で画像が非表示になってしまっているケースでも、画像の内容を伝えられるメリットがあります。

ALT属性を設定する際は「バナー画像1」のように抽象的な内容ではなく、「お店の外まで見送るスタッフと笑っているお客様」など、より具体的に記述することが重要です。

対応しやすい画像サイズと拡張子を選ぶ

画像が正しく表示されないトラブルを避けるため、デバイスに応じた画像サイズを選びましょう。前述のとおり、スマートフォンが対象なら600〜700px、PCの場合は850pxが一般的です。

また、画像ファイルの拡張子は「JPEG(.jpg)」「PNG(.png)」「GIF(.gif)」など、多くのメールクライアントでサポートされている形式を選びます。一般的でない形式を使用すると、セキュリティ上の懸念からメールクライアントにブロックされたり、正しく表示されなかったりするリスクがあるためです。

まとめ

HTMLメールに画像を活用すれば、視覚的な訴求力を高め、成果につながるメール配信が実現できます。しかし、専門知識や技術的な配慮も求められるため、初心者にはハードルが高く感じられることもあるでしょう。

そこでおすすめなのが、メール配信システム『Synergy!』です。『Synergy!』は、使いやすさを追求した画面デザインで操作性が良く、メール配信システムを使い慣れていない担当者の方でも直感的に画像を埋め込んだHTMLメールを作成できます。

レスポンシブ対応やスパム対策、画像の表示最適化など、効果的なHTMLメール配信を支える機能も充実しています。これから画像付きのHTMLメールに取り組みたい方は、ぜひSynergy!の導入をご検討ください。

CRMシステム「Synergy!」の特長が機能別でわかる資料です!

「Synergy!」の具体的な製品機能については、ぜひ以下のフォームから資料をダウンロードしてご確認ください。

CRMシステム「Synergy!」の特長が機能別でわかる資料です!

資料をダウンロードする

伝えたいメッセージを届けるために。CRM/顧客管理をオールインワンで提供する、総合顧客管理(CRM)システム「Synergy!(シナジー)」

関連情報

※記載されている内容は掲載当時のものであり、一部現状とは内容が異なる場合があります。ご了承ください。