アンケートメールの回答率を上げる5つのコツ|例文と作成ツールも紹介
<この記事でわかること>
- アンケートメールは「目的明確・所要時間提示・わかりやすいURL・特典案内・信頼感ある署名」という基本構成で、読者の負担を減らすほど回答率が上がる。
- 開封・回答を伸ばす実務ポイントは、対象者の精緻なセグメント、読者の生活リズムに合わせた送信タイミング、適度なパーソナライズ、設問数の最適化、件名のABテスト。
- 手作業運用は抽出・差し込み・集計でミスと遅延を招きやすく、結果が改善施策に結びつきにくい。データ連携基盤の整備が必要。
- CRM「Synergy!」を使えば、購買/属性での自動抽出、パーソナライズ配信、回答の自動紐付け・集計まで一気通貫で行え、アンケート施策の効率と精度を高められる。

アンケートメールは顧客の声を集め、商品やサービス改善の大きな手がかりとなる施策です。しかし、ただ送るだけでは十分な効果は得られません。件名や本文の工夫によって開封と回答を促すこと、対象者や配信タイミングを適切に設計することが成果を左右します。
また、設問数や特典の提示方法など、回答者の負担を減らす配慮も欠かせません。本記事ではアンケートメールの基本的な構成と例文、開封・回答率を上げる具体的なテクニック、さらに効果を伸ばす配信方法やCRM活用のポイントについて解説します。
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<目次>
そもそもアンケートメールとは?目的とメリット

アンケートメールとは、顧客に質問を投げかけ、その回答を通じてサービスや商品の改善点を探るコミュニケーション手法です。単なる調査にとどまらず、顧客との信頼関係を深める働きも持っています。
ここではアンケートメールの目的とメリットについて解説します。
アンケートメールの目的
アンケートメールの目的は、顧客の声を収集し、サービスや商品、対応の質を改善することにあります。来店後や購入後に送ることで、利用直後の率直な意見を得られやすく、満足度や不満点を可視化できます。また、回答内容を分析すれば、再来店につながる施策や離脱の要因を明らかにでき、マーケティング戦略の精度向上にも貢献します。
さらに、アンケートを通じて「意見を聞いてもらえた」という顧客の実感が生まれ、ロイヤルティーの向上にもつながります。ただし、質問項目が多すぎたり、回答の手間が大きいと離脱されやすいため、目的を明確にしたうえで、シンプルかつ答えやすい設計にすることが重要です。
このようにアンケートメールは多くの目的を果たしますが、その効果を最大化するには、メール作成だけでなく、アンケート全体の設計や分析といった周辺業務のノウハウも不可欠です。成果を出すために必要なアンケート業務のノウハウについては、以下の資料で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
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アンケートメールを送るメリット
アンケートメールには、企業にとって多くのメリットがあります。まず、顧客の声に耳を傾ける姿勢を示すことで「自分の意見が尊重されている」と顧客が感じ、ロイヤルティーの向上につながります。
次に、離脱の兆候や不満を早期に察知できるため、解約率の低下や不満層のフォローアップにも有効です。また、集めたデータを基にサービス改善や新商品開発の意思決定ができるため、社内の判断に説得力を持たせる材料にもなるでしょう。
さらに、顧客と双方向のコミュニケーションが生まれることで、単なる一方通行の販売ではなく、信頼関係を築く接点としても機能します。
回答率が上がるアンケートメールの基本構成【例文付き】
アンケートメールは、設計次第で回答率が大きく変わります。件名や依頼文、リンクの設置方法など、基本構成を整えることで読者の心理的負担を減らし、自然な回答を促せます。ここでは、回答率を高めるためのアンケートメールの基本構成について解説します。
件名:思わず開封したくなる工夫
件名は、メールを開封するかどうかを左右する最初の接点です。どれほど内容に力を入れても、件名で関心を引けなければ本文まで読まれることはありません。そのため、何のアンケートかを瞬時に理解できる表現を心がける必要があります。
具体的には【アンケートのお願い】といった括弧付きで用件を明示し、迷わず開封できるようにします。さらに、「所要時間:約3分」や「回答で〇〇ポイント進呈」といった情報を組み合わせると、回答のハードルを下げやすくなります。読者が「短時間で終わる」「得られるものがある」と感じれば、開封への心理的抵抗は自然と薄まります。
受信者の名前を差し込むなどパーソナライズ要素を盛り込むのも有効です。大量のメールの中で「自分宛て」と認識してもらえることで、開封率は高まります。件名は短く簡潔にしつつ、要件・時間・特典・個別性の要素を意識して設計することがポイントです。
依頼文:目的と所要時間を明記
依頼文は、アンケートに協力してもらえるかどうかを決定づける重要なパートです。ここで伝えるべきは「なぜ回答をお願いするのか」という目的と「どのくらい時間がかかるのか」という所要時間です。たとえば「〇〇サービスの改善のために、皆様の率直なご意見を伺いたい」といった形で、回答内容がどのようにいかされるのかを具体的に示しましょう。
加えて「所要時間は約3分です」といった時間の目安を正確に伝えることも大切です。どれくらい負担がかかるのかわからないと、人は行動を先延ばしにしがちです。短時間で終わることを示せば、気軽に取り組んでもらいやすくなります。
依頼文では、感謝の言葉を添えることで誠実さを伝えることも忘れてはいけません。「お忙しい中恐れ入りますが」といったクッション言葉や「ご協力に心より感謝申し上げます」といった表現を用いると、読者の心理的負担を和らげる効果があります。
アンケートURL:迷わずクリックできる配置
アンケートメールの本文において、URLの設置は読者を回答ページへと自然に導く重要な要素です。リンクが埋もれていたり、どこをクリックすべきかが不明瞭であれば、その時点で離脱につながってしまいます。
大切なのは「わかりやすさ」と「視認性」です。テキストの中に長いURLをそのまま貼り付けるのではなく、「アンケートに回答する」といった行動を直接促す文言にリンクを設定すると、クリック率は向上します。
ボタン形式で目立たせるのも効果的です。PCとスマートフォンの両方で見やすく設計し、誤クリックや見落としを防ぐことが大切です。また、メールの冒頭と末尾に同じリンクを設けておくと、スクロールの手間を感じさせずに行動を後押しできます。
謝礼・特典:協力への感謝を示す
アンケートへの協力はあくまで任意であり、読者にとって直接的な利益はありません。そのため、謝礼や特典を提示することは、回答意欲を高める大きな要因となります。「回答者全員に〇〇ポイントを進呈」「抽選でAmazonギフト券をプレゼント」といった具体的な内容を示すと、読者は行動に移しやすくなるでしょう。
重要なのは、その特典がどのように受け取れるのかを明確に伝えることです。受け取り方法が複雑だと逆にハードルとなり、効果は半減します。メール本文では「回答完了後にメールでお送りします」「〇月末に自動付与されます」といった形で、手間なく受け取れる安心感を与えることが大切です。
また、特典の有無を超えて「ご協力に心より感謝申し上げます」という言葉を添えることも忘れてはいけません。謝礼はきっかけであっても、感謝の気持ちが伝わることで次回以降のアンケート協力にもつながります。
締め・署名:企業の信頼性を示す
メールの最後にあたる締めと署名は、形式的に思われがちですが、読者に安心感を与える重要な役割を持っています。アンケートは個人の意見を収集する行為であり、情報の扱いに不安を感じる人も少なくありません。
その不安を和らげるのが、丁寧な挨拶と明確な署名です。たとえば「お忙しいところご協力いただきありがとうございます」といった一文を添えると、誠実な印象を残せます。さらに、企業名・担当部署・担当者名・連絡先を記載することで、メールの信頼性が高まります。特に問い合わせ先のメールアドレスや電話番号を明記しておけば、読者は安心して回答できるでしょう。
また、プライバシーポリシーや個人情報の取り扱いに関する案内へのリンクを署名部分に加えるのも効果的です。これによって「回答内容は適切に管理される」というメッセージを伝えられます。署名は単なる形式ではなく、企業姿勢を象徴する要素です。
例文
件名:[回答謝礼あり] ○○に関するアンケートご協力のお願い
○○様
いつも大変お世話になっております。○○株式会社です。
この度、今後のサービス向上や商品開発のためにアンケートを実施することとなりました。ぜひ○○様のご意見をお聞かせください。
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○○に関するアンケートご協力のお願い
▼回答はこちら
https://your-survey-url.com
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お忙しいところ恐縮ですが、所要時間は約○分程度で、主に選択式の簡単な内容です。
ご回答いただいた方には、ささやかながら謝礼をご用意しております。
ご協力いただき誠にありがとうございました。今後とも○○株式会社(または○○サービス)をよろしくお願い申し上げます。
※いただいた情報は弊社プライバシーポリシーに基づき適切に管理し、サービス向上以外の目的では使用いたしません。
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○○株式会社
https://your-company-website.com
お問い合わせ先
配信停止の案内
配信元企業名
配信元住所
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なお、こちらの資料にアンケート依頼メールのテンプレートを用意しています。「どのように作ればいいかわからない」という方は、ぜひご活用ください。
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アンケートメールの回答率をさらに高めるコツ
アンケートメールの回答率を伸ばすには、基本構成に加えて配信方法の工夫が重要です。対象者の選び方や送信のタイミング、本文の設計次第で大きな差が生まれます。ここでは、より高い回答率を実現するための実践的な工夫について解説します。
配信対象者を絞り込む
アンケートメールはすべての顧客に一律で送るのではなく、関心や利用状況に応じて対象を限定しましょう。たとえば、新商品の満足度調査であれば実際に購入した人だけに送る、サービス改善に関する意見であれば直近で利用した顧客に絞るといった工夫が有効です。無関係な人に送ると「自分には関係ない」という気持ちを抱かせ、開封されずに終わる恐れがあります。
一方、対象者を適切にセグメントすれば、読者は「自分に向けた依頼」と感じやすくなり、協力的な姿勢を取りやすくなるでしょう。顧客データベースを活用すれば、購入履歴や来店履歴、問い合わせ内容といった情報を基に対象を抽出できます。
配信タイミングを最適化する
メールはいつ送るかによって開封される確率が大きく変わります。BtoB向けの場合は平日の始業前や昼休みといった「メールチェックの習慣がある時間帯」に送ると開封されやすく、BtoC向けであれば通勤時間帯や夜のリラックスタイムが効果的です。対象となる読者の生活リズムを意識し、実際の開封データを分析しながら調整することが望ましいでしょう。
また、アンケート内容に期限がある場合は、締め切りの数日前に一度、さらに前日や当日朝にリマインドを行うなど段階的な設計が有効です。複数回送る場合も、しつこさを感じさせないよう件名や本文の表現を変えるなどの配慮が求められます。単に送る回数を増やすのではなく「読者が行動しやすい瞬間」に合わせることで、回答への自然な導線を作り出せます。
パーソナライズで「自分ごと化」する
アンケートメールにおいて「自分宛てである」と実感してもらうことは、回答率向上に直結します。そのために有効なのが、顧客の名前や利用履歴を本文に組み込むパーソナライズです。たとえば「〇〇様、先日ご購入いただいた商品について〜」と具体的に呼びかけることで、相手は自分に関係のある依頼だと直感的に理解できます。
また、サービスの利用時期やプラン名などを差し込むことで、内容への関心を高めやすくなります。単なる一斉送信の依頼と感じさせない工夫が重要です。ただし、過度に細かい情報を盛り込むと「監視されている」と感じられる場合もあるため、伝える情報は適度に絞る必要があります。
設問数を最適化し負担を減らす
アンケートの設問数は、回答者のモチベーションを左右する最も大きな要因の1つです。質問が多すぎると「途中でやめよう」と思われやすく、逆に少なすぎると知りたい情報が十分に得られません。そのため、聞きたいことを精査し、本当に必要な設問だけに絞り込むことが大切です。
また、冒頭で「全5問・所要時間3分程度」と明記しておくと、見通しが立ちやすく安心して取り組んでもらえます。
ABテストで件名を改善する
良い件名を探る方法として有効なのがABテストです。同じアンケート依頼でも、たとえば「【3分で完了】サービス改善アンケートのお願い」と「ご利用体験に関する簡単なアンケートのご案内」では、どちらがより開封されるかは実際に配信してみなければわかりません。
そこで、対象リストの一部に2種類の件名を分けて送信し、開封率を比較します。これにより、どちらの表現がより効果的だったかをデータで判断でき、次回のアンケート配信にいかすことができます。仮説ではなくデータに基づいて最適な件名を導き出せるのです。さらに、件名の長さや記号の使い方、所要時間や特典の有無など、検証ポイントを少しずつ変えて繰り返すことで精度を高められます。
アンケートメールの効果を最大化するならCRMが不可欠

アンケートメールの効果を最大化するには、配信そのものを支える仕組みが重要です。データを活用できなければ工夫が空回りし、施策は持続しません。ここでは、なぜ手作業では限界があるのか、そしてCRMを活用することでどのように改善できるのかを解説します。
なぜ手作業では限界があるのか?
アンケートメールを配信する際、対象者のリスト作成から文面の差し込み、回答データの整理までをすべて人手で行うのは現実的ではありません。たとえば「特定の商品を購入した人だけに送りたい」と考えた場合、販売履歴や顧客情報を一つひとつ確認し、該当するリストを抽出するだけで膨大な時間がかかります。
さらに、顧客ごとに名前を差し込んだり、利用サービス名を挿入したりといった処理を加えると、人的なミスが避けられません。配信が遅れれば機会損失につながり、誤配信は顧客の信頼を損ないます。
また、回答結果を集計しても、それを個々の顧客データと突き合わせる作業が追いつかず、分析にいかせないまま時間だけが過ぎてしまうことも多く見られます。結果として「せっかくアンケートを取っても改善に結びつかない」という事態に陥りやすくなります。
「Synergy!」ならアンケート施策がもっと楽になる
当社が提供するCRMツール「Synergy!」は、こうした課題を解消する仕組みを備えています。最大の特長は、顧客データベースとメール配信機能がシームレスに連携している点です。
たとえば「初めて購入した顧客」や「セミナーに申し込んだが未参加の顧客」などを瞬時に抽出できます。抽出された対象に対しては、直感的な操作で作成したアンケートメールをすぐに送信でき、名前やサービス名を自動で差し込むことも可能です。
さらに、回答データは顧客情報と自動的に紐付き、集計や分析をワンクリックで行えるため、改善施策にスムーズにいかせます。担当者はリスト作成や手動の整理に追われる必要がなくなり、本来注力すべき分析や戦略立案に時間を使えるようになります。詳しい機能については、以下の資料をご覧ください。
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まとめ
アンケートメールは、顧客の声を集めて商品やサービスの改善につなげるだけでなく、双方向のコミュニケーションを通じて信頼関係を深められる施策です。件名や依頼文、リンク設計、謝礼などの基本構成を整え、対象者や配信タイミングを工夫することで、開封率や回答率を大きく伸ばすことができます。
こうした取り組みを効率的に進めるには、顧客データベースと連携できるCRMの活用が効果的です。当社の「Synergy!」は、購買履歴や属性情報から対象者を瞬時に抽出し、アンケートメールを自動でパーソナライズして配信できます。さらに、回答結果を顧客データと自動で紐付けて集計・分析できるため、改善施策にすぐにいかせます。
「Synergy!」を提供するシナジーマーケティングは、メルマガ配信やCRMを軸に、顧客とのコミュニケーションを総合的に支援しています。アンケートメールの効果を高めたい、施策を効率化したいとお考えの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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