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NDRメールとは?放置してはいけない理由と対策を一覧で解説

<この記事でわかること>

  • NDRメールは、送信したメールが相手に届かなかった理由を知らせる「不達通知メール」であり、配信環境の健全性を示す重要な指標である。
  • 放置すると、IPレピュテーションが低下し、メール全体の到達率が悪化、さらには機会損失や無駄なコスト発生につながる。
  • 原因は主に、宛先が存在しない、受信容量や通信の一時的問題、スパム判定、サーバ障害などに分類される。
  • NDRメールの原因を手動で判別・修正するのは非効率で、人為的ミスや技術知識の不足により正確な対応が困難。
  • CRMやメール配信システムを使えば、NDRの自動分類、リストクリーニング、認証設定の最適化を通じて到達率を高め、運用負荷とコストを大幅に削減できる。

 

メール配信において「NDRメール」とは、送信したメールが相手に届かなかった際に、その理由を知らせる通知メールを指します。送信エラーを示す英語のメッセージが返ってくるため、見慣れないうちは戸惑う方も多いかもしれません。

しかし、NDRは単なるエラーメッセージではなく、配信環境の健全性を保つために欠かせない重要な指標です。本記事では、NDRメールの基本的な仕組みやバウンスメールとの違い、そして放置によって生じるリスクとその対処法について、わかりやすく解説します。

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NDRメールとは

NDRメールとは

まず、NDRメールの基本的な仕組みと種類について解説します。同じような意味として用いられる「バウンスメール」についても説明します。

NDRメールとバウンスメールの違い

まず、用語の違いを整理しておきましょう。「NDRメール」と「バウンスメール」は、現場ではほぼ同じ意味で使われますが、厳密にはニュアンスが異なります。

NDRメールはメールサーバが配信失敗を検知した際、その理由や状況を詳細に記載して送信元へ返す技術的なレポートを指します。一方、バウンスメールは「メールが跳ね返ってきた」という一般的な表現で、エラー通知そのものを指すカジュアルな呼び方です。

つまり、NDRメールは技術的な正式名称、バウンスメールは現場での通称と理解するとわかりやすいでしょう。どちらも意味する内容は同じですが、文脈によって使い分けられています。

NDRの2つの基本タイプ

NDRメールは、ハードバウンスとソフトバウンスの2種類に分けられます。

ハードバウンスとは「メールアドレスが存在しない」「ドメイン名が間違っている」など、エラーの原因が恒久的で、今後も回復の見込みがない致命的なエラーです。ハードバウンスとなったメールアドレスは、直ちに配信リストから削除する必要があります。

ソフトバウンスは「相手のメールボックスが一杯」「メールのサイズが大きすぎる」など、一時的な問題が原因でメールが届かないケースです。時間を置けば解消される可能性もありますが、繰り返し発生する場合は、そのアドレスが実質的に使われていない可能性も疑うべきです。

NDRを放置してはいけない3つの理由

NDRを「よくわからない英語のメール」として無視し、エラーの出たアドレスにメールを送り続ける行為は、以下のような深刻なリスクを招きます。

IPレピュテーションが悪化する

IPレピュテーションとは、送信元サーバの信頼度を評価する、いわば「インターネット上の信用スコア」です。存在しないアドレスへメールを繰り返し送信するなど、NDRを多発させると、スコアが著しく低下します。

一度レピュテーションが低下すると、「スパムメールを送る疑いのある送信元」とみなされ、正常なメールであってもブロックされる可能性が出てきます。信頼回復には時間がかかるため、日常的にエラーメールを確認し、早めに対処することが重要です。

メール全体の到達率が低下する

IPレピュテーションの低下は、メール到達率の悪化に直結します。メールサービス事業者(ISP)は、信頼性の低い送信元からのメールを受け取らない、もしくは自動的に迷惑メールフォルダへ振り分けています。そのため、本来なら問題なく届くはずの顧客宛メールまでもが届かなくなり、マーケティング全体の成果が下がってしまう可能性があるでしょう。

イベント案内や商品リリースなど、タイミングが重要なメールでは致命的です。配信品質を維持するためには、NDR発生率を定期的に確認し、不要な宛先をリストから除外する運用が欠かせません。

機会損失とコストの無駄につながる

NDRを放置したまま配信を続けると、当然ながら届かないメールが増え、見込み顧客との接点を逃す結果になります。単なるシステム上の問題ではなく、潜在顧客との関係構築のチャンスを失う「機会損失」につながりかねません。

さらに、メール配信ツールの多くは送信件数に応じて課金されるため、無効なアドレスに送信を続けることは、無駄なコストを支払い続けているのと同じです。

【原因別】NDRの主要エラーメッセージ一覧

NDR(配信エラー通知)に記載される英語のエラーメッセージは、一見難解に見えますが、その内容を正しく読み取れば、問題の原因と取るべき対処が明確にわかります。ここでは、代表的なNDRエラーメッセージを原因別に整理し、それぞれの意味と対応のポイントについて解説します。

主なNDRエラーメッセージと対策一覧

宛先アドレスが存在しない(ハードバウンス)

対処を急ぐべきなのがこのケースです。退職やサービス退会により、メールアドレスそのものが存在しなくなっています。

  • 代表的なエラーメッセージUser unknown, Host unknown, Invalid recipient

メールアドレスのユーザー名(@より前)やドメイン名(@より後)が存在しないか、形式が間違っています。発見次第、配信リストから削除、または配信停止ステータスに変更しましょう。

相手の受信環境の問題(多くはソフトバウンス)

受信者側のメールボックスやサーバ設定が原因で、一時的にメールを受け取れない状態です。

  • 代表的なエラーメッセージMailbox full, Message size exceeded

相手のメールボックスの容量が一杯で空きがないか、こちらが送信したメール(特に添付ファイル)のサイズが、相手サーバの受付上限を超えています。

これらは一時的なエラーであるため、多くのメール配信システムは自動で数回の再送を試みます。担当者としては、何度も同じソフトバウンスを繰り返すアドレスがないかを定期的にチェックすることが重要です。

数ヶ月にわたって同じエラーが続くアドレスは、実質的に使われていない可能性が高いため、ハードバウンスと同様にリストからの除外を検討しましょう。

迷惑メール(スパム)と判定された

自社のメールが、受信サーバのセキュリティ機能によって迷惑メールと判断され、受信を拒否されている状態です。

  • 代表的なエラーメッセージBlocked, Rejected as spam, Connection refused

送信元のIPアドレスがブラックリストに登録されている、またはメールの件名や本文の内容が迷惑メールのパターンと一致したため、ブロックされました。

このエラーは、自社の「送信元としての信頼性」が問われているサインです。まずは、SPFDKIMDMARCといった「送信ドメイン認証」が正しく設定されているか、技術担当者に確認しましょう。

そのうえで、件名に過度な煽り文句を使わない、本文のURLを減らすなど、迷惑メールと判定されにくいコンテンツ作りを心がける必要があります。

参考記事:SPFの仕組みと設定方法
参考記事:DKIMの仕組みと設定方法
参考記事:DMARCの仕組みと設定方法

一時的なサーバ/通信エラー(ソフトバウンス)

自社・相手どちらかのサーバや、ネットワーク経路で一時的な問題が発生しているケースです。

  • 代表的なエラーメッセージConnection timed out, Temporary failure

これは送信者側で直接対処することが難しいエラーです。通常は時間を置けば解消されるため、優れたメール配信システムであれば、自動的に間隔を空けて再送を試みます。

頻発する場合は、利用している配信システムの障害情報などを確認しましょう。

なぜ手動でのNDR対策は失敗するのか?

NDRへの対策には、エラー内容の判別やリストの更新、技術的な設定の確認など、多岐にわたる専門的な作業が必要です。しかし、これらを手作業で行うことには、以下のような限界があります。

膨大な時間と手間

一度に数千~数万件のメールを配信した場合、返ってくるNDRの数も膨大になります。手作業で一つひとつのエラー内容を確認し、配信リストや設定に反映させていくのは非常に困難です。

さらに、送信失敗の原因が「単なる入力ミス」だったり、技術的に複雑な構成に関連する場合もあり、対応のためのスキルや知識も必要です。こうした状況では、人的処理のみでは対応しきれず、自動化や専門ツールの導入が求められます。

ヒューマンエラーの発生

リストを手動で更新していると、「削除し忘れ」や「誤って有効なアドレスを削除してしまう」といったヒューマンエラーが起きやすくなります。NDRメールに記載されたエラー内容を正確に読み取り、適切に対応するには一定の技術知識も必要です。

担当者の理解や判断にばらつきがあると、重要な設定を誤ったり、スパム判定を避けるための対応を見落としたりするリスクが生じます。結果として、配信対象の誤削除や設定ミスなど、ビジネス全体に影響を及ぼす重大なトラブルへ発展する可能性があるでしょう。

専門知識の不足

スパム判定に関する対応では、メールサーバやドメイン設定に加え、SPF・MTA-STS・DANE・TLS認証などの幅広い知識が求められます。というのも、NDRメールには専門的な技術要因が記載されている場合が多いためです。

NDRに正しく対処するには、メールセキュリティやドメイン構成、SMTPプロトコルに関する深い理解が必要です。一般的なマーケティング担当者だけでは判断が難しく、誤った対応をすると送信ドメインの信頼低下や配信不能などの問題を引き起こす恐れがあるでしょう。

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NDR処理を自動化するCRM/メール配信システムの役割

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このような課題を解決し、メール配信の健全性を維持するために不可欠なのが、専門のCRM/メール配信システムです。

エラー検知と自動分類

CRMやメール配信システムは、受信したNDRを自動で解析し、「ハードバウンス」「ソフトバウンス」「スパム判定」「一時的エラー」といったカテゴリに瞬時に振り分けます。担当者は膨大なエラーメールを一つひとつ確認する必要がなくなり、リスト管理の効率が飛躍的に高まるでしょう。

さらに、システムによる分類は人間の判断より正確であり、誤った削除や見落としを防ぐことができます。特に、SMTP応答コードや拡張状態コードなどの技術的な情報も自動的に読み取り、適切な処理フローに回すことで、配信品質を維持できるでしょう。

リストクリーニングの自動化

配信システムでは、存在しないアドレスへ繰り返し送信してしまうリスクを防ぎ、IPレピュテーションの低下を防止します。手作業でのリスト更新と違い、「ハードバウンスが発生したら即座に配信停止」といったルールを自動化できるためです。

また、ソフトバウンスについても、一定回数以上エラーが続いた場合に「休眠アドレス」として隔離するなど、柔軟なルール設定が可能です。結果として、常にクリーンなリストを保つことができ、マーケティング施策全体の効果が最大化されます。

参考記事:配信リストクリーニング機能とは

到達率改善のための技術サポート

CRM/メール配信システムは送信ドメインの信頼性が高まり、スパム判定を受けにくくなります。多くの場合、単にNDR処理を自動化するだけでなく、メール認証技術やTLS暗号化、さらには新しいMTA-STSやBIMIなどの標準規格にも対応しているからです。

中には、迷惑メールフォルダに振り分けられた件数をトラッキングし、件名や本文の改善にいかす分析機能もあります。単発のメール送信ではなく、長期的な到達率改善を実現できるのが、システム活用の大きな強みです。

参考記事:メールの高い到達率を維持するためのSynergy!(シナジー)の取り組み

コスト削減と業務効率化

自動化によって、NDR対応に費やしていた膨大な時間と人件費を大幅に削減できます。また、無効なアドレスへの配信を避けることで、配信数に応じた課金型サービスを利用している企業にとっては直接的なコスト削減につながるでしょう。

さらに、担当者がNDR処理ではなく「戦略的な施策」や「コンテンツ改善」に集中できるため、業務全体の生産性が向上します。

統合的な顧客データ管理

CRMと連携したメール配信システムでは、NDR情報を単なる「エラー」として処理するのではなく、「顧客データの更新要素」として管理できます。たとえば、メールが届かなくなった顧客に対しては電話やSNSなど別チャネルでの接触を試みる、といったマルチチャネル戦略にいかせます。

NDR処理をCRMに統合することで、リスト品質の改善だけでなく、顧客の満足度を高める一手段としても重要な役割を果たします。

まとめ

NDRは、単なるエラーメールではなく、メール配信の健全性を守るための重要なシグナルです。これを放置すると、IPレピュテーションの低下や到達率の悪化、さらには顧客との接点喪失といった深刻な影響を招きます。特にマーケティング活動では、たった数%の到達率低下が成果全体に大きく響くため、早期の対策が不可欠です。

とはいえ、NDRの原因特定やリストクリーニング、技術的な再設定を手作業で行うのは限界があります。そこで効果を発揮するのが、CRMやメール配信システムによる自動化です。エラーの自動分類やリスト更新、認証設定のサポートにより、安定した到達率と信頼性を継続的に維持できます。
当社が提供する「Synergy!」は、NDR処理をはじめとするメール配信管理を自動化し、配信品質の最適化を支援します。顧客データベースと連携することで、無効アドレスの除外からリマインド配信までを一元化。煩雑な運用を軽減しながら、成果に直結するメールマーケティングを実現します。メール配信の精度を高め、確実に届けたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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