アンケートの「属性」とは?項目例・聞き方・分析へのいかし方を解説
<この記事でわかること>
- アンケートで属性情報を取得することで、クロス集計による詳細な分析が可能になり、ターゲット層の解像度を高め、回答データの偏りや信頼性を確認できる。
- アンケートで活用すべき属性は、基本情報(デモグラフィック)、地域(ジオグラフィック)、心理面(サイコグラフィック)、行動(ビヘイビアル)の4つに大別される。
- 回答率を下げないためには、属性の質問を目的に合う範囲に絞り、答えにくい項目は任意にしたうえで、アンケートの後半に配置する工夫が必要である。
- 収集した属性データは、男女・年代別の傾向の可視化や、似た行動・価値観を持つ集団のグループ化などに用いることで、マーケティング施策の具体的な根拠となる。
- 作成から分析までを一元管理できるCRMシステム「Synergy!」を活用すれば、顧客データとアンケート結果を紐付け、特定の属性に対する迅速なアプローチが可能になる。

アンケートを実施しても、「全体的に満足度が高い」といった表面的な結果しか得られず、具体的な施策に落とし込めないという課題は少なくありません。集めた声を本当の意味で事業成長にいかすためには、属性を正しく把握することが重要です。
本記事では、アンケートにおける属性の重要性から、基本となる4つの分類、そして回答者を離脱させないための具体的な聞き方やテンプレートまでを体系的に解説します。
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<目次>
アンケートにおける「属性」とは

アンケートにおける「属性」とは、回答者がどのような人物なのかを示す情報のことです。一般的には、性別や年齢、居住地といった基本的な情報を指します。
ただし、属性はそれだけではありません。価値観や関心、これまでの利用状況などを含めて把握することで、回答の背景をより正確に理解できるようになります。
こうした情報を組み合わせることで、単純な集計だけでは見えない傾向を読み取ることが可能です。たとえば「どの層にどのような特徴があるのか」「どの属性の組み合わせで差が生まれているのか」といった分析ができるようになります。
なぜアンケートで属性を聞く必要があるのか?
アンケートは全体の傾向を把握するだけでも役立ちますが、回答の背景は人によって異なります。属性を把握しておけば、特定の層で何が起きているのかが明確になり、施策の優先順位も決めやすくなるでしょう。ここでは属性を聞く理由について解説します。
クロス集計による詳細な分析が可能になる
単純集計だけでは、「賛成意見が多い」「満足度が高い」といった全体の傾向を把握することにとどまりがちです。しかし、属性データを取得しておけば、性別と年代、居住地と利用頻度などを組み合わせて比較でき、同じ満足度でも層によって理由が異なるといった違いを見つけられます。
こうした違いが明確になれば、「誰に向けて何を改善すべきか」という具体的な対策につなげやすくなります。また、全体の数値を漠然と眺める時間が減り、検証すべき仮説を整理しやすくなる点もメリットです。
ターゲット層(ペルソナ)の解像度を高められる
商品やサービスの改善が行き詰まるのは、「誰の不満を優先すべきか」が曖昧になってしまうときです。属性情報があれば、回答のボリュームゾーンとなる層の輪郭が見え、どのような言葉でアピールすべきかも考えやすくなります。
たとえば同じ年代であっても、価値観や関心が違えば、効果的な訴求方法は変わります。属性情報は、設定したペルソナが実態に合っているかを検証し、より具体的で現場で活用できるペルソナ像に磨き上げるための材料といえます。
回答データの偏りを検知し信頼性を担保できる
アンケートの結果は、回答者の集合体によって決まります。もし回答者が特定の年代に偏っていたり、ヘビーユーザーばかりだったりすると、全体の傾向を判断する材料としては危ういものになります。
あらかじめ属性を把握しておけば、どの層の回答が少なく、どの層の意見が強いのかを早期に確認でき、追加のアンケート回収や告知先の調整といった対応をとることができます。結果を過大評価することなく、現実に即してデータを読み解くための安全装置として機能します。
【保存版】アンケート属性の主要4分類と具体的な項目例
アンケートで聞くべき「属性」にはさまざまな捉え方がありますが、大きく4つの分類に整理しておくと設計に迷いません。あらかじめ「今回の調査にはどの属性情報が必要か」を明確にすることで、質問数がむやみに増えるのを防ぐことができます。
ここでは、アンケート設計の基本となる主要な4分類と、具体的な項目例について解説します。
デモグラフィック属性(人口統計学的属性):性別・年齢・職業
デモグラフィックは、回答者の基本的なプロフィールを把握するための属性です。代表的な項目には、性別・年代・職業・家族構成などがあり、データを分析する際の最初の切り口としてよく使われます。
ただし、年収や学歴といった踏み込んだ項目は、回答者に心理的な抵抗感を与えやすいため注意が必要です。質問を設定する際は、「今後の施策を決めるうえで本当に必要な情報か」を基準に検討しましょう。
ジオグラフィック属性(地理学的属性):居住地・勤務地
ジオグラフィックは、地域ごとの特性や違いを分析するための属性です。実店舗の商圏分析や、エリアごとにニーズが異なる商材の調査などで特に有効です。
質問する際のポイントは、細かく聞きすぎないことです。市区町村などの詳細な住所を求めると、回答者の離脱につながる可能性があります。そのため、多くの場合は都道府県や地方区分までで十分です。
サイコグラフィック属性(心理学的属性):価値観・趣味・ライフスタイル
サイコグラフィックは、年齢や居住地といったデータだけでは見えてこない、ユーザーの「選ぶ理由」を掘り下げたいときに役立つ属性です。価値観や関心事は、デモグラフィックだけでは説明できない違いを生み出します。
聞き方としては、自由記述を増やしすぎず、選択式や尺度法を中心に設計するのがおすすめです。たとえば「価格よりも品質を重視する」といった文章を提示し、「当てはまる〜当てはまらない」の5段階評価などで答えてもらう形にすれば、回答の負担も少なく、結果の比較・分析も容易になります。
ビヘイビアル属性(行動学的属性):利用頻度・購入経験
ビヘイビアルは、ユーザーの実際の行動をベースに分類したいときに用いる属性です。購入経験の有無や利用頻度、利用シーン、比較検討した選択肢などを把握することで、なぜ満足(あるいは不満)しているのかが具体化します。
たとえば未購入者が抱く不安と、既存顧客が抱える不満とでは質が異なります。利用頻度で分けて分析すれば、「ライト層は操作のわかりやすさでつまずいている」「ヘビー層は機能面やサポートに不満を感じている」といった傾向が見えてきます。
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回答率を下げないための属性項目の聞き方とテンプレート
属性情報の取得は分析に便利ですが、聞き方を間違えると途中で離脱される原因になります。そこで、ここでは回答率を下げないための具体的な聞き方とテンプレートを解説します。
「居住地・勤務地」の聞き方
居住地については、細かすぎる住所ではなく、都道府県や地方ブロックでざっくりと聞くとスムーズに回答してもらえます。勤務地を聞く場合は、テレワークの普及といった働き方の多様化に合わせて「在宅中心」という選択肢を加えておくと、回答者が迷わずに済みます。
詳細な住所や郵便番号は、プレゼントの配送や当選連絡といった明確な目的がある場合に限り、その理由を明記したうえで任意の設問にするのが無難です。
<テンプレート>
【居住地】
設問:お住まいの地域を選んでください
選択肢:北海道/東北/関東/中部/近畿/中国/四国/九州・沖縄/回答しない
【勤務地】
設問:主に働いている地域を選んでください
選択肢:北海道/東北……(各地域名)/在宅中心/回答しない
「価値観・趣味・ライフスタイル」の聞き方
心理的な側面を聞く設問は答えにくさを感じやすいため、断定的な表現を避け、短い設問に分けるのがコツです。「次の項目はどの程度当てはまりますか」という5段階評価の設問形式にすると、回答しやすくなります。
趣味を聞く場合は、用意した選択肢だけでは当てはまらないケースも多いため、「その他(自由記述)」を設けておくと安心感が出ます。
<テンプレート>
【価値観・ライフスタイル】
設問:以下の項目について、ご自身の考えにどの程度当てはまりますか
(項目例:新しいものを試すのが好き/情報収集はSNSが多い)
選択肢:とても当てはまる/やや当てはまる/どちらともいえない/あまり当てはまらない/全く当てはまらない
【趣味】
設問:休日の過ごし方や趣味として当てはまるものを教えてください
選択肢:読書/映画・音楽鑑賞/スポーツ/旅行/その他(自由記述)
「利用頻度・購入経験」の聞き方
ユーザーの行動に関する設問は、期間と頻度の基準を明確にすると回答のブレが少なくなります。購入経験については、「ある/ない」でまず分け、「ない」と答えた人に対しては、次の設問で「購入しない理由」を深掘りすると自然な流れになります。
また、比較検討の有無と選定理由を同時に聞くようなことは避け、「1つの設問につき1つの内容」を心がけることで回答者の負担を減らすことができます。
<テンプレート>
【利用頻度】
設問:直近3か月の〇〇の利用頻度を教えてください
選択肢:週に1回以上/月に1〜3回程度/数回程度/利用していない
【購入経験と理由】
設問1:〇〇を購入したことはありますか
選択肢1:ある/ない
設問2:(設問1で「ない」と答えた方へ)購入しない理由として最も当てはまるものを教えてください
選択肢2:価格が高いから/必要性を感じないから/他社製品を使っているから/その他(自由記述)
収集した属性データをマーケティングにいかす分析手法
属性情報は集めるだけでは意味がなく、どのように活用するかで価値が決まります。最初は高度な分析手法にこだわるよりも、データの可視化と仮説検証を丁寧に繰り返すほうが、結果的にマーケティングの成果につながりやすいです。
ここでは、現場ですぐに実践しやすい分析手法について解説します。
男女別・年代別の傾向を可視化する
まずは、アンケートの重要指標を性別や年代ごとに並べ、傾向に違いがあるかを確認します。もし明確な差が見られた場合は、その指標に関連しそうな別の設問も同じ軸で分析し、「なぜその差が生まれたのか」という理由を探っていきます。
データを可視化する際は、棒グラフや円グラフを使うと直感的に理解しやすく、チーム内での共有や意思統一もスムーズです。
似た属性の集団をグループ化して分析する
複数の属性を組み合わせることで、単なる「年代別」や「性別」だけでは見えない、実際の顧客像に近いグループを作ることができます。たとえば同じ「20代」でも、「ライトユーザー」と「ヘビーユーザー」では、求めているものや改善すべきポイントが大きく異なります。
作成したグループごとに満足・不満の理由を比較すれば、ターゲットに合わせた広告の訴求軸や、サイト内の導線をどう改善すべきかといった具体的な判断がしやすくなるでしょう。
特定の結果に影響を与えた属性要因を探る
全体的に満足度が下がっていたり、解約意向が高まっていたりする場合は、「どの属性の人たちにその傾向が強く表れているのか」を特定します。最初から高度な統計手法を使う必要はなく、一般的なクロス集計で十分です。
ただし、回答者数が少なすぎるグループは、偶然極端な結果が出ている可能性もあります。そのため、必ず人数とあわせてデータを確認するようにしましょう。
アンケートの分析なら「Synergy!」

アンケートは、設問を作り、回答を回収し、結果を分析するまでが一連の流れです。単に回答を集めて終わりにせず、自社が持つ顧客データと結びつけて分析できるようになると、具体的なマーケティング施策への落とし込みが格段に速くなります。
そこでおすすめなのが、当社の「Synergy!」です。ここでは「Synergy!」の活用について解説します。
「Synergy!」とは
「Synergy!」は、顧客情報をもとにさまざまなマーケティング施策を実行できるCRMシステムです。標準搭載のWebアンケート機能では、さまざまな設問形式や複数ページへの分割、条件分岐などを活用して、柔軟に調査を設計できます。
集まった回答結果はそのまま顧客データベースに紐付けられ、顧客の基本プロフィールや過去の行動履歴とあわせて確認できます。これにより、「誰がどのように回答したのか」という文脈を保ったまま分析できるのが大きな特長です。
さらに、CSV形式でのデータエクスポートにも対応しているため、社内での情報共有もスムーズに行えます。
参考記事:CRM・顧客管理システム「Synergy!(シナジー)」
「Synergy!」の特長・強み
「Synergy!」のアンケート機能は、調査の設計から運用まで、現場の担当者が使いやすいように設計されています。たとえば、選択肢の並び順をランダムにして回答の偏りを抑えたり、設問を複数ページに分けて回答者のストレスを軽減したりといった工夫も、簡単に設定できます。
▼Web上で公開できるアンケートを簡単なステップで作成

また、特定の顧客だけを対象にしたクローズドアンケートを実施し、未回答者にだけリマインドメールを送るといった、きめ細やかなCRM運用をスムーズに行えます。さらに、管理画面のレポート機能ではクロス集計も行えるため、本格的な分析に入る前の段階で、次の施策の方向性を把握することができます。
参考記事:CRM・顧客管理システム「Synergy!(シナジー)」のアンケート機能
「Synergy!」の事例
シスメックス株式会社様は展示会での接点を単なる名刺交換で終わらせるのではなく、iPadを使った来場者アンケートを実施し、属性情報や興味関心といった詳細なデータをその場で収集しました。
回答後にはフォローアップメールを自動で送信し、参加者の反応をトラッキングする仕組みも構築しています。集まったデータは「Synergy!」上で一元管理され、顧客データベースと紐付けた状態で、見込み度の高い層への優先的なアプローチに活用されています。
こうした一連の仕組み化により、展示会経由のリード育成と営業フォローの効率が大きく向上し、最終的には商談化率の改善にもつながっています。
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よくある質問(FAQ)
アンケートの属性設問に、絶対にこれといった正解はありません。調査の目的や対象者、回収方法によって最適な聞き方は変わってきます。ここでは、アンケート設計の際によく迷いがちな論点をQ&A形式で解説します。
Q. 属性項目は最大で何問くらいまでが適切ですか?
「最大何問まで」と厳密に決めるよりも、回答者が途中で離脱せずに最後まで答えてくれる長さに収めるのが現実的です。属性データは分析時に役立つ一方で、アンケートの前半に多すぎると面倒に感じて離脱される原因になります。
そのため、絶対に知りたい必須項目は3〜5問程度に絞り、残りは任意回答にするのが安全です。どうしても追加で聞きたい項目がある場合は「回答しない」という選択肢を設けたうえで、アンケートの後半に配置しましょう。
Q. 氏名や住所などの個人情報は必ず聞く必要がありますか?
必ずしも聞く必要はありません。氏名や詳細な住所などは、プレゼントの当選連絡や営業のフォローアップなど、個人を特定する明確な目的がある場合に限って取得するのが基本です。
もし個人情報に該当する項目を聞くのであれば、利用目的をわかりやすく明記し、本当に必要な範囲だけに絞って運用してください。
Q. センシティブな属性質問に対して回答拒否が多い場合の対処法は?
まずは、回答者に対して「なぜその情報を聞くのか」という理由がきちんと伝わっているかを確認してください。理由が曖昧だと警戒されてしまうため、設問の直前に短い説明文を添え、あくまで任意回答であることを明記するのが効果的です。
そのうえで「回答しない」「わからない」といった選択肢を用意し、無理に答えさせない設計にしましょう。
Q. BtoBアンケートの場合、どのような属性を聞くべきですか?
BtoB(法人向け)の調査では、個人の属性よりも「企業属性」と「回答者の役割」の2点が重要になります。企業属性としては、業種、従業員規模、拠点の地域、既存サービスの導入状況などが基本です。
役割については、担当している業務領域や、導入に対する意思決定への関与度を押さえておくと、相手の熱量や温度感が読み解きやすくなります。
まとめ
アンケートは性別や年代だけでなく、価値観や購買行動といった多様な属性を分析することで、「誰に、どのようなアプローチが有効か」が見えてきます。しかし、属性データの手作業での統合・分析は、施策実行の遅れにつながります。

当社のCRMシステム「Synergy!」なら、Webアンケートで収集した属性データを顧客データベースに自動で紐付け、蓄積できます。細かなセグメント抽出が即座に行え、最適なメールの自動配信など、データ活用マーケティングをスムーズに実現します。
「Synergy!」を提供するシナジーマーケティングは、システムの導入支援だけでなく、設問設計から売上向上に直結する施策立案まで、トータルにサポートいたします。「顧客解像度を上げたい」「アンケート結果を売上にいかしきれていない」とお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
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