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保険代理店でCRMシステムが必要な理由は?保険業界の課題や導入時のポイントなどを解説

保険代理店でCRMシステムが必要な理由は?保険業界の課題や導入時のポイントなどを解説

新規契約者数の増加が鈍化している保険業界では、新規顧客の獲得に向けた施策が必要です。もちろん既存顧客のフォローも欠かせないため、「リソースを上手に配分すること」が保険代理店にとって考えるべきポイントになるでしょう。このリソース配分が上手くいかず以下のような状態になると、新規開拓だけでなく既存顧客へのフォローも実施できず、売上が伸び悩むかもしれません。

  • 保険の更新連絡対応に追われてしまう
  • 顧客情報が共有されておらずアフターフォローに活用できていない
  • 失注した顧客へのアプローチタイミングがわからず何もアクションできていない

上記のような課題を解消するために、CRMシステムの導入も検討しましょう。CRMシステムを導入することで、各顧客に合わせてフォローを実施できるようになり長期的な関係性を構築できます。

本記事では、保険代理店でCRMシステムが必要な理由や具体的に解消できる課題、ツールを導入する際のポイントなどを解説します。

そもそもCRMとは?身近な企業の事例で学ぶ、CRMの活用例

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「集める」「管理する」「顧客を知る」「伝える」というCRMの基本を抑えて施策を実施した5つの事例を紹介しています。

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保険業界が抱える現状の課題

保険業界が抱える現状の課題

保険業界は大きく以下のような課題を抱えています。

  • 顧客のライフスタイルやニーズが多様化しており個別の対応が求められる
  • 新規契約者数の増加割合が鈍化している
  • 対面営業を実施する難易度が上がっている

顧客のライフスタイルやニーズが多様化しており個別の対応が求められる

現在は顧客のライフスタイルや価値観などが多様化しています。例えば、従来と異なり「ひとつの企業に定年まで勤める」以外の働き方を選択することもあるでしょう。また「生涯独身生活を楽しみたい」という選択をする方もいます。このように多様化する顧客の細かいニーズに応えて、保険商品も柔軟にカスタマイズすることが重要です。

さらに顧客ニーズが多様化したことで、従来のマスマーケティングによるアプローチでは、自社商品の魅力が響かない可能性もあります。そのため、全員に同一のアプローチを行うのではなく、One to Oneマーケティングによって顧客の細かいニーズに合わせた施策や提案を行う重要性が高まっているのです。

新規契約者数の増加割合が鈍化している

保険業界では新規契約者数の増加が鈍化傾向にあります。2021年の一般社団法人生命保険協会の調査結果によると、個人保険の新規契約数は2020年より増加しましたが、直近5年間のピーク時には達していません。

個人保険の種類別新契約数の推移※(出所)一般社団法人生命保険協会 | 2022年版生命保険の動向 p.4に基づき作成

また、企業などで導入されている団体保険の新規契約数は、年々減少しています。ちなみに以下のグラフ中の「名寄せ被保険者数」とは、複数会社による共同引受契約の重複分を調整した被保険者数のことです。

団体保険の新契約の推移※(出所)一般社団法人生命保険協会 | 2022年版生命保険の動向 p.15に基づき作成

さらに総務省の発表によると、(新規契約ではありませんが)日本の保険業界で大きなシェアを誇るかんぽ生命の保有契約数も減少中です。

(かんぽ生命)契約の状況~保有契約研修~※(出所)株式会社かんぽ生命保険 | 個人投資家向け会社説明会 p.13に基づき作成

このように保険業界全体で新規契約数の成長が鈍化しており、今後どのように伸ばせるかが大きな課題となっています。

対面営業を実施する難易度が上がっている

新型コロナウィルスの影響もあり対面での営業が難しくなったことから、保険業界でも非対面の事業運営を求められる機会が増えました。

しかし保険業界においては「診断書など紙の書類が必要になる」「非対面の体制を整備したが実績は乏しい」など、業界慣習として非対面での契約作業が難しい一面もあります。こうした要因も重なり、上記で解説したように保険の新規契約増加割合は鈍化傾向にあるといえるでしょう。

参照:金融庁 | 2023年保険モニタリングレポート

保険業界の課題解消にCRMシステムが有効な理由

保険業界の課題解消にCRMシステムが有効な理由

上記で解説した保険業界の課題を解消するためには、CRMシステムの導入が有効です。とくに保険代理店では、顧客のライフプランや資産などに合わせた柔軟な提案とサポートが必要になるため、顧客情報を管理できるCRMシステムの重要度は高いでしょう。

導入が有効な理由は以下の4つです。

  • 顧客情報を管理し状態に合わせて適切なアプローチを実施できる
  • 業務効率を改善できる
  • 新規顧客へのアプローチにリソースを投下できる
  • リアルタイムで正確な情報を保管して業務の品質を改善できる

CRMシステムを導入して「既存顧客のアフターフォローの効率を高める」などを実現することで、業務効率化を図り新規営業に費やすリソースを増やせます。

顧客情報を管理し状態に合わせて適切なアプローチを実施できる

CRMシステムで顧客情報を管理することで、適切にリストを活用できます。

例えば「一定条件に該当する見込み顧客に再度アプローチしたい」という場合、CRMシステム上で以下のようなセグメント抽出が可能です。

  • リストの追加日が直近1年以内の顧客を抽出する
  • 一度商談をした顧客を抽出する
  • 見積もりを提出したことがある顧客を抽出する
  • 検討したが契約に至らなかった顧客を抽出する

膨大な顧客データの中から特定条件で情報を抽出できるのは、CRMシステムの大きな魅力です。とくに「契約を断られた」という顧客については、現状の関係性が途切れていることも多いでしょう。しかしCRMシステムを活用し、データベース化されているリストから「顧客と最後にやり取りした日およびその内容」をスムーズに確認できれば、再度プランを作成して別角度からのアプローチも可能です。

このように、抽出セグメントに合わせてプランを作成しアプローチすることで、申し込みなどへの転換率が高まるでしょう。

業務効率を改善できる

保険代理店では、既存顧客へのアフターフォローが欠かせません。例えば「保険の定期更新の連絡」「契約内容の変更の有無確認」などを行い、長期的に最適な保険内容を提案する必要があります。

こうした定期更新情報などをハガキやメール、電話、LINEなどさまざまな方法で連絡する代理店も多いです。しかし多くの顧客を抱える保険代理店では、個別の顧客情報を正確に把握して、それぞれに合わせた対応を行うには膨大な時間がかかります。

CRMシステムを導入することで、「定期更新の案内」「変更の有無確認」などの定型業務を自動化して業務を効率化できます。例えば保険の更新連絡であれば、CRMシステムによって以下のように自動化が可能です。

  • 保険更新連絡の配信日時を設定して自動配信する
  • メールが未開封の顧客に、件名を変更したメールを自動配信する

また、顧客情報や商談内容などをCRMシステム上に蓄積できれば、情報をスムーズに確認できるため業務効率化につなげられます。例えば、顧客との初回商談時に必要なヒアリングシートをCRMシステム上でフォーム化することで、顧客の基本情報や保険の検討理由などを保存し、代理店内でスムーズに共有可能です。

他にもCRMシステム上で顧客情報を管理することで、以下のような形で業務を効率化できます。

  • 必要な情報を素早く検索できる
  • 異動や退職などによる担当変更があっても対応できる
  • 時間や場所を問わず顧客情報を確認できる

顧客へのプラン説明のために外出する機会が多い保険代理店では、上記のような細かい場面での効率化を積み重ねることが大切です。

新規顧客へのアプローチにリソースを投下できる

上記のように、CRMシステムによって既存顧客へのアプローチや業務効率全体を改善することで、新規契約獲得に向けたリソースを確保しやすくなります。

従来は「既存顧客の対応」と「新規契約獲得」に費やす時間は、トレードオフの関係でした。もちろん新規契約獲得にも力を入れなければなりませんが、1:5の法則からもわかるように、コスト削減の意味では既存顧客へのフォローも重要です。

CRMシステムの導入によって業務全体の効率化を図るだけでなく、既存顧客への対応の質も改善した上で、新規契約獲得に向けて自社のリソースを投下できます。

リアルタイムで正確な情報を保管して業務の品質を改善できる

CRMシステムを活用して「初回の商談顧客への確認点」「よくある質問」などをフォーム項目に設けることで、ヒアリング中は該当項目にチェックを入れるだけでデータ化が完了します。これにより記入の手間が減るだけでなく、リアルタイムで正確な情報を保管できるため、より顧客のライフプランや資産などに合わせた提案を実施しやすくなり業務品質も向上するでしょう。

保険代理店がCRMシステムを導入する際のポイント

保険代理店がCRMシステムを導入する際のポイント

保険代理店がCRMシステムを導入する際は、以下のポイントを意識しましょう。

  • 現状の業務を整理して導入目的とゴールを設定する
  • 顧客情報をこまめに最新版へ更新する
  • 操作性を確認する
  • 導入後のサポート体制をチェックする
  • スモールスタートで導入する

CRMシステムの導入には、手間と費用がかかります。導入後に後悔しないよう、ポイントを押さえて自社に合ったCRMシステムを選びましょう。

現状の業務を整理して導入目的とゴールを設定する

まずはCRMシステムの導入目的とゴールを設定しましょう。導入目的やゴールを設定することで、自社に合う機能を搭載したCRMシステムを選べるようになります。ゴール設定のためには、自社の課題を把握した上で「何を改善し何を実現したいのか?」を明確にすることから始めましょう。

実際に目的やゴールを設定する際は、具体的に以下のような項目を検討します。

  • 現状のどの業務を改善するのか?
  • 空いた時間でどのような仕事に取り組むのか?
  • 数値や顧客満足度をどれくらい改善するのか?

一般的に多くの保険代理店では、会社独自の基幹システムやインターネットサービスを導入していることが多く、商品提案や見積もりの際はその独自システムを使うこともあります。CRMシステムを導入すると、独自システムで慣れていた操作を覚え直す必要があるため、新たな製品の利用には消極的な方が多いかもしれません。

しかし、現状すでに「既存顧客への対応に時間が取られ新規契約獲得に手が回らない」という状態になっているのであれば、運用中のシステムに課題がある可能性は高いです。CRMシステムを導入することで、以前から使っている基幹システムとCRMシステムの機能を併用できるため、結果として業務効率を高められます。

顧客情報をこまめに最新版へ更新する

CRMシステムに蓄積する顧客情報は、こまめに最新版へ更新しましょう。

現在では「終身雇用が当たり前ではない」「必ずしも持ち家を購入するわけではない」というように価値観が多様化しているため、一度決めたライフプランが大きく変化する可能性も十分あり得ます。ライフプランが変化すれば短期的に必要な資産額も変動しますし、それに応じて将来の貯蓄額などにも影響が出るでしょう。

上記のように顧客のライフプランが変更になっても、その都度適切な契約を提案できるよう、こまめに契約者の状況を確認して最新版に更新しておきましょう。

操作性を確認する

CRMシステムの操作性を確認しておきましょう。どんなに高機能な製品でも、操作が難しく現場で運用しにくければシステム本来の力を発揮できず、自社の想定通りに業務を効率化したり顧客情報を管理したりできません。

具体的には、CRMシステムに慣れていない方でも直感的に操作できる製品が理想です。とくに保険代理店では、顧客へのプラン説明のために外出する機会も多いでしょう。そのため、出先でも直感的に操作できる製品を導入することがオススメです。

導入後のサポート体制をチェックする

CRMシステム導入後のサポート体制を確認しておきましょう。

システム導入後のサポート体制は製品ごとで異なります。とくに導入時の初期設定や日々の運用方法について疑問が出た際に、その都度解消してくれることが理想です。製品によっては以下のように手厚いサポートを実施しています。

・専属トレーナーがヒアリングを行い顧客に合わせた運用方法を提案してくれる
・製品の不具合や疑問点があった際に電話で解消してくれる
・実際の製品を使いながら操作セミナーを開催してくれる

こうしたサポート体制の手厚さによって、自社でCRMシステムを有効活用できるかが左右されるため必ず事前にチェックしておきましょう。

スモールスタートで導入する

CRMシステムはスモールスタートで導入することが大切です。

いきなり全社で新しいシステムを導入すると、業務フローを大幅に変更する必要があるため現場の混乱を招きます。しかも導入初期は、保険代理店側の担当者であっても、CRMシステムの使い方を熟知しているわけではありません。担当者の知識が身に付いていない状態で現場の利用者から質問が来ても、スムーズに回答できないでしょう。

上記のような混乱を防ぐためにも、最初は「部署を限定する」などスモールスタートで取り組むことが大切です。とくに保険代理店の中には紙で管理している企業も多いため、いきなり新しい操作が必要なシステムを大規模に導入すると、現場の戸惑いも大きくなるかもしれません。

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CRMシステムを導入して新規顧客獲得と既存顧客フォローを両立させよう

CRMシステムを導入して新規顧客獲得と既存顧客フォローを両立させよう

保険業界では新規契約数の増加が鈍化傾向にある上、保険契約に対する顧客ニーズも多様化しています。そうした状況に対応するには、業務を効率化して少しでも新規契約獲得にリソースを割いたり、顧客情報を分析してニーズに合わせたプランを提案したりすることが大切です。

CRMシステムであれば、既存顧客への業務の一部を自動化しつつ、契約者のライフプランに合った提案を作成したり対応を実施したりできます。ニーズに合わせた対応を実施できれば、既存顧客の満足度を高めながら業務を効率化し、新規契約獲得に向けたリソースを確保できるでしょう。また、顧客情報をデータベース化することで、見込み客や過去の失注顧客に対してもアプローチが可能となり、営業先の選択肢を増やせます。

こうした保険業界のニーズを満たすCRMシステムとして「Synergy!」の導入もご検討ください。「Synergy!」は直感的な操作性が特徴のCRMシステムです。14日間の無料トライアルを実施しているため、管理画面の操作性や運用方法を事前に確認してから導入できます。

さらに本格的な導入後は、専属トレーナーによる「導入目的の設定」「運用状況にあった活用方法の提案」などのサポートを受けられます。製品を使いこなせるようになるまで手厚いフォローを受けられるため、初めてCRMシステムを使う企業でも安心です。

「Synergy!」の機能については、ぜひ以下の製品資料でご確認ください。
https://form.synergy-marketing.co.jp/webapp/form/18784_mubb_9/index.do

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※記載されている内容は掲載当時のものであり、一部現状とは内容が異なる場合があります。ご了承ください。

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