保険代理店でCRMシステムが必要な理由は?保険業界の課題や導入時のポイントなどを解説
<この記事でわかること>
- 保険業界には「新規契約者数の増加割合が鈍化している」「対面営業を実施する難易度が上がっている」といった課題がある。
- 上記の課題を解消するには、CRMシステムの導入が有効。とくに保険代理店では、顧客のライフプランや資産などに合わせた柔軟な提案とサポートが必要になるため、顧客情報を管理できるCRMシステムの重要度は高い。
- 保険業界でCRMシステムを導入する際は、「現状の業務を整理して導入目的とゴールを設定する」「顧客情報をこまめに最新版へ更新する」「操作性を確認する」などのポイントを押さえることが大切。
新規契約者数の増加が鈍化している保険業界では、新規顧客の獲得に向けた施策が必要です。もちろん既存顧客のフォローも欠かせないため、「リソースを上手に配分すること」が保険代理店にとって考えるべきポイントになるでしょう。このリソース配分が上手くいかず以下のような状態になると、新規開拓だけでなく既存顧客へのフォローも実施できず、売上が伸び悩むかもしれません。
- 保険の更新連絡対応に追われてしまう
- 顧客情報が共有されておらずアフターフォローに活用できていない
- 失注した顧客へのアプローチタイミングがわからず何もアクションできていない
上記のような課題を解消するために、CRMシステムの導入も検討しましょう。CRMシステムを導入することで、各顧客に合わせてフォローを実施できるようになり長期的な関係性を構築できます。
本記事では、保険代理店でCRMシステムが必要な理由や具体的に解消できる課題、ツールを導入する際のポイントなどを解説します。
<目次>
保険業界が抱える現状の課題
保険業界は大きく以下のような課題を抱えています。
- 顧客のライフスタイルやニーズが多様化しており個別の対応が求められる
- 新規契約者数の増加割合が鈍化している
- 対面営業を実施する難易度が上がっている
顧客のライフスタイルやニーズが多様化しており個別の対応が求められる
現在は顧客のライフスタイルや価値観などが多様化しています。例えば、従来と異なり「ひとつの企業に定年まで勤める」以外の働き方を選択することもあるでしょう。また「生涯独身生活を楽しみたい」という選択をする方もいます。このように多様化する顧客の細かいニーズに応えて、保険商品も柔軟にカスタマイズすることが重要です。
さらに顧客ニーズが多様化したことで、従来のマスマーケティングによるアプローチでは、自社商品の魅力が響かない可能性もあります。そのため、全員に同一のアプローチを行うのではなく、One to Oneマーケティングによって顧客の細かいニーズに合わせた施策や提案を行う重要性が高まっているのです。本記事では保険業界を中心に解説しますが、CRM施策の進め方についてはブログ記事「CRM施策とは?定義やおすすめの方法、成功におけるポイントを事例付きで解説!」も、あわせて参考にしてみてください。
新規契約者数の増加割合が鈍化している
保険業界では新規契約者数の増加が鈍化傾向にあります。一般社団法人生命保険協会の2024年調査結果によると、個人保険の新規契約数は一時期盛り返す傾向にありましたが、2023年には若干減少しました。
画像参考:一般社団法人生命保険協会 | 2024年版生命保険の動向 p.7
さらに総務省の発表によると、(新規契約ではありませんが)日本の保険業界で大きなシェアを誇るかんぽ生命の保有契約数も減少中です。
画像参考:総務省|第Ⅱ部 情報通信分野の現状と課題
このように保険業界全体で新規契約数の成長が鈍化しており、今後どのように伸ばせるかが大きな課題となっています。
対面営業を実施する難易度が上がっている
新型コロナウィルスの影響もあり対面での営業が難しくなったことから、保険業界でも非対面の事業運営を求められる機会が増えました。
しかし保険業界においては「診断書など紙の書類が必要になる」「非対面の体制を整備したが実績は乏しい」など、業界慣習として非対面での契約作業が難しい一面もあります。こうした要因も重なり、上記で解説したように保険の新規契約増加割合は鈍化傾向にあるといえるでしょう。
保険業界の課題解消にCRMシステムが有効な理由
上記で解説した保険業界の課題を解消するためには、CRMシステムの導入が有効です。とくに保険代理店では、顧客のライフプランや資産などに合わせた柔軟な提案とサポートが必要になるため、顧客情報を管理できるCRMシステムの重要度は高いでしょう。
導入が有効な理由は以下の4つです。
- 顧客情報を管理し状態に合わせて適切なアプローチを実施できる
- 業務効率を改善できる
- 新規顧客へのアプローチにリソースを投下できる
- リアルタイムで正確な情報を保管して業務の品質を改善できる
CRMシステムを導入して「既存顧客のアフターフォローの効率を高める」などを実現することで、業務効率化を図り新規営業に費やすリソースを増やせます。
顧客情報を管理し状態に合わせて適切なアプローチを実施できる
CRMシステムで顧客情報を管理することで、適切にリストを活用できます。
例えば「一定条件に該当する見込み顧客に再度アプローチしたい」という場合、CRMシステム上で以下のようなセグメント抽出が可能です。
- リストの追加日が直近1年以内の顧客を抽出する
- 一度商談をした顧客を抽出する
- 見積もりを提出したことがある顧客を抽出する
- 検討したが契約に至らなかった顧客を抽出する
膨大な顧客データの中から特定条件で情報を抽出できるのは、CRMシステムの大きな魅力です。とくに「契約を断られた」という顧客については、現状の関係性が途切れていることも多いでしょう。しかしCRMシステムを活用し、データベース化されているリストから「顧客と最後にやり取りした日およびその内容」をスムーズに確認できれば、再度プランを作成して別角度からのアプローチも可能です。
このように、抽出セグメントに合わせてプランを作成しアプローチすることで、申し込みなどへの転換率が高まるでしょう。
業務効率を改善できる
保険代理店では、既存顧客へのアフターフォローが欠かせません。例えば「保険の定期更新の連絡」「契約内容の変更の有無確認」などを行い、長期的に最適な保険内容を提案する必要があります。
こうした定期更新情報などをはがきやメール、電話、LINEなどさまざまな方法で連絡する代理店も多いです。しかし多くの顧客を抱える保険代理店では、個別の顧客情報を正確に把握して、それぞれに合わせた対応を行うには膨大な時間がかかります。
CRMシステムを導入することで、「定期更新の案内」「変更の有無確認」などの定型業務を自動化して業務を効率化できます。例えば保険の更新連絡であれば、CRMシステムによって以下のように自動化が可能です。
- 保険更新連絡の配信日時を設定して自動配信する
- メールが未開封の顧客に、件名を変更したメールを自動配信する
また、顧客情報や商談内容などをCRMシステム上に蓄積できれば、情報をスムーズに確認できるため業務効率化につなげられます。例えば、顧客との初回商談時に必要なヒアリングシートをCRMシステム上でフォーム化することで、顧客の基本情報や保険の検討理由などを保存し、代理店内でスムーズに共有可能です。
他にもCRMシステム上で顧客情報を管理することで、以下のような形で業務を効率化できます。
- 必要な情報を素早く検索できる
- 異動や退職などによる担当変更があっても対応できる
- 時間や場所を問わず顧客情報を確認できる
顧客へのプラン説明のために外出する機会が多い保険代理店では、上記のような細かい場面での効率化を積み重ねることが大切です。
新規顧客へのアプローチにリソースを投下できる
上記のように、CRMシステムによって既存顧客へのアプローチや業務効率全体を改善することで、新規契約獲得に向けたリソースを確保しやすくなります。
従来は「既存顧客の対応」と「新規契約獲得」に費やす時間は、トレードオフの関係でした。もちろん新規契約獲得にも力を入れなければなりませんが、1:5の法則からもわかるように、コスト削減の意味では既存顧客へのフォローも重要です。
CRMシステムの導入によって業務全体の効率化を図るだけでなく、既存顧客への対応の質も改善した上で、新規契約獲得に向けて自社のリソースを投下できます。
リアルタイムで正確な情報を保管して業務の品質を改善できる
CRMシステムを活用して「初回の商談顧客への確認点」「よくある質問」などをフォーム項目に設けることで、ヒアリング中は該当項目にチェックを入れるだけでデータ化が完了します。これにより記入の手間が減るだけでなく、リアルタイムで正確な情報を保管できるため、より顧客のライフプランや資産などに合わせた提案を実施しやすくなり業務品質も向上するでしょう。
保険代理店がCRMシステムを導入する際のポイント
保険代理店がCRMシステムを導入する際は、以下のポイントを意識しましょう。
- 現状の業務を整理して導入目的とゴールを設定する
- 顧客情報をこまめに最新版へ更新する
- 操作性を確認する
- 導入後のサポート体制をチェックする
- スモールスタートで導入する
CRMシステムの導入には、手間と費用がかかります。導入後に後悔しないよう、ポイントを押さえて自社に合ったCRMシステムを選びましょう。
現状の業務を整理して導入目的とゴールを設定する
まずはCRMシステムの導入目的とゴールを設定しましょう。導入目的やゴールを設定することで、自社に合う機能を搭載したCRMシステムを選べるようになります。ゴール設定のためには、自社の課題を把握した上で「何を改善し何を実現したいのか?」を明確にすることから始めましょう。
実際に目的やゴールを設定する際は、具体的に以下のような項目を検討します。
- 現状のどの業務を改善するのか?
- 空いた時間でどのような仕事に取り組むのか?
- 数値や顧客満足度をどれくらい改善するのか?
一般的に多くの保険代理店では、会社独自の基幹システムやインターネットサービスを導入していることが多く、商品提案や見積もりの際はその独自システムを使うこともあります。CRMシステムを導入すると、独自システムで慣れていた操作を覚え直す必要があるため、新たな製品の利用には消極的な方が多いかもしれません。
しかし、現状すでに「既存顧客への対応に時間が取られ新規契約獲得に手が回らない」という状態になっているのであれば、運用中のシステムに課題がある可能性は高いです。CRMシステムを導入することで、以前から使っている基幹システムとCRMシステムの機能を併用できるため、結果として業務効率を高められます。
顧客情報をこまめに最新版へ更新する
CRMシステムに蓄積する顧客情報は、こまめに最新版へ更新しましょう。
現在では「終身雇用が当たり前ではない」「必ずしも持ち家を購入するわけではない」というように価値観が多様化しているため、一度決めたライフプランが大きく変化する可能性も十分あり得ます。ライフプランが変化すれば短期的に必要な資産額も変動しますし、それに応じて将来の貯蓄額などにも影響が出るでしょう。
上記のように顧客のライフプランが変更になっても、その都度適切な契約を提案できるよう、こまめに契約者の状況を確認して最新版に更新しておきましょう。
操作性を確認する
CRMシステムの操作性を確認しておきましょう。どんなに高機能な製品でも、操作が難しく現場で運用しにくければシステム本来の力を発揮できず、自社の想定通りに業務を効率化したり顧客情報を管理したりできません。
具体的には、CRMシステムに慣れていない方でも直感的に操作できる製品が理想です。とくに保険代理店では、顧客へのプラン説明のために外出する機会も多いでしょう。そのため、出先でも直感的に操作できる製品を導入することがオススメです。
導入後のサポート体制をチェックする
CRMシステム導入後のサポート体制を確認しておきましょう。
システム導入後のサポート体制は製品ごとで異なります。とくに導入時の初期設定や日々の運用方法について疑問が出た際に、その都度解消してくれることが理想です。製品によっては以下のように手厚いサポートを実施しています。
- 専属トレーナーがヒアリングを行い顧客に合わせた運用方法を提案してくれる
- 製品の不具合や疑問点があった際に電話で解消してくれる
- 実際の製品を使いながら操作セミナーを開催してくれる
こうしたサポート体制の手厚さによって、自社でCRMシステムを有効活用できるかが左右されるため必ず事前にチェックしておきましょう。
スモールスタートで導入する
CRMシステムはスモールスタートで導入することが大切です。
いきなり全社で新しいシステムを導入すると、業務フローを大幅に変更する必要があるため現場の混乱を招きます。しかも導入初期は、保険代理店側の担当者であっても、CRMシステムの使い方を熟知しているわけではありません。担当者の知識が身に付いていない状態で現場の利用者から質問が来ても、スムーズに回答できないでしょう。
上記のような混乱を防ぐためにも、最初は「部署を限定する」などスモールスタートで取り組むことが大切です。とくに保険代理店の中には紙で管理している企業も多いため、いきなり新しい操作が必要なシステムを大規模に導入すると、現場の戸惑いも大きくなるかもしれません。
保険業界向け!オススメのCRMシステム4製品を詳しく比較
それでは保険業界でオススメのCRMシステムを紹介します。本記事では、弊社が提供する「Synergy!」+3製品を比較する形で紹介しているため、ぜひツール選びの参考にしてください。
- Synergy!
- カスタマーリングス
- Salesforce Sales Cloud
- HubSpot CRM
※各製品の説明は「2025年6月時点」の情報をもとにまとめています。
Synergy!
【基本情報】
運営会社 | シナジーマーケティング株式会社 |
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月額参考価格(税抜) | 20,000円〜 |
初期費用 | 11万8,000円 |
導入実績 | 8,700件以上 |
主要な機能 |
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無料トライアルやデモの有無 | 14日間の無料お試しあり |
【各項目の評価】
評価項目 | 評価 |
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費用対効果の高さ | 【総合評価:5】 利用人数の増加による追加料金の負担を心配することなく、手厚いサポートを受けつつ使える |
操作性の良さ | 【総合評価:5】 「どこをどのように操作すればよいか?」を直感的に判断できるため、初心者でも使いやすい |
外部サービスとの連携の充実度合い | 【総合評価:5】 社内の基幹システムやECシステム、CDPはもちろん、アプリプラットフォームや動画配信プラットフォームなど、幅広い外部システムと連携できる |
連携作業の手軽さ |
【総合評価:4】
|
セキュリティの堅牢さ |
【総合評価:5】
|
顧客情報の活用のしやすさ | 【総合評価:5】 外部システムも含めた社内のあらゆる顧客情報を、メール・LINE配信やアンケート設計、アプリプッシュ通知など、幅広いマーケティング施策へ応用できる |
サポート体制の充実度 |
【総合評価:5】
|
「Synergy!」は、シンプルな操作性が魅力のCRMシステムです。ドラッグ&ドロップといった直感的な操作のみで「メールデザインのカスタマイズ」「Webサイト上におけるターゲットに合わせたコンテンツの出し分け」などの操作ができます。出先で顧客の話を聞きながら記録する際も、その場でサクサク操作できるため記入漏れが起きる心配もないでしょう。
管理項目のカスタマイズにも柔軟に対応。既存のデータベースなどで管理している情報も簡単に移行できるため、「自社独自の項目で契約顧客を管理している」という企業でも、従来と変わらぬ使い勝手でデータを管理可能です。
また、顧客情報のスムーズな抽出も可能。データベース連動型の配信システムという強みをいかし、「リストの追加日が直近1年以内の顧客を抽出する」「見積もりを提出したことがある顧客を抽出する」といったアクション結果と紐付けて、特定条件の顧客を簡単に抽出できます。
とくに、保険契約は継続的な支払いが発生する商材であるため、顧客もすぐに契約を決断するとは限りません。「顧客の要望をヒアリングしながら幅広いプランを提供する」といった長期的なフォローが必要になりやすいため、上記のように細かい条件で抽出できるのは魅力的です。
また、ツールの利用人数が増加しても追加料金は発生しません。そのため「顧客数が膨大なので従業員を追加して管理したい」といった企業でも、コストを気にせず導入できるでしょう。
【利用がオススメな企業】
- 直感的な操作で自社独自の管理項目にカスタマイズしたい企業
- 顧客の前で契約プランを説明しながらサクサク操作できるCRMシステムを使いたい企業
- 検討中の顧客も含めて見込みの情報を逃さず管理したい企業
- 追加料金を気にせずツールの利用者を増やして、膨大な数の顧客を管理したい企業
カスタマーリングス
【基本情報】
運営会社 | 株式会社プラスアルファ・コンサルティング |
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月額参考価格 | 要問い合わせ |
初期費用 | 要問い合わせ |
導入実績 | 累計800社 |
主要な機能 |
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無料トライアルやデモの有無 | 無料のデモあり |
【各項目の評価】
評価項目 | 評価 |
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費用対効果の高さ | 【総合評価:4】 見積もりが必要であり、高価格な可能性が高い。しかし、「分析〜データ統合〜施策の実行」までオールインワンで対応できる |
操作性の良さ | 【総合評価:3】 平均的な使いやすさ |
外部サービスとの連携の充実度合い | 【総合評価:5】 POSデータや広告データ、コールログ、接客メモなど、さまざまな外部サービスで管理している情報と連携できる |
連携作業の手軽さ | 【総合評価:3】 SQLといったプログラミング知識は不要で連携できる |
セキュリティの堅牢さ |
【総合評価:5】
|
顧客情報の活用のしやすさ | 【総合評価:5】 メール配信やWeb接客、レコメンド、郵送DMなど、オンライン・オフライン問わず幅広い施策に顧客情報を活用できる |
サポート体制の充実度 |
【総合評価:4】
|
「カスタマーリングス」は、強固なセキュリティ体制が特徴のCRMシステムです。サーバを国内に設置することで、機密性が高い情報を安全に守る体制を構築。りそな銀行をはじめとして、金融業界でも多数の導入実績があります。保険業界でも顧客の資産状況や支払いプランといったお金に関する機密情報が多いため、安心して導入できるでしょう。
外部サービスとの連携も充実。コールログやアンケート、接客メモなどの幅広い情報を連携・統合できるため、「契約になりそうな顧客からの電話問い合わせ」「紙のアンケートで集めた保険に関する意識調査」といったデータまで抜け漏れなく管理可能です。
商品分析や顧客ランク分析、LTV分析といった、顧客理解に役立つ各種分析機能も充実。幅広い角度から顧客情報を分析できるため、より詳細なニーズを捉えて適切な施策を考える際に役立ちます。
【利用がオススメな企業】
- 金融業界で使われているセキュリティ体制を活かして顧客情報を確実に守りたい企業
- 幅広い外部サービスで管理している情報を活用し、顧客を抜け漏れなく管理したい企業
- 商品分析やLTV分析など、さまざまな角度から情報を分析して顧客理解を深めたい企業
Financial Services Cloud
【基本情報】
運営会社 | 株式会社セールスフォース・ジャパン |
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参考価格(税表記無し) | 保険商品管理:年額2,160万円〜/企業 Service Enterprise:月額36,000円〜/ユーザー Sales and Services Enterprise:月額39,000円/ユーザー など |
初期費用 | 要問い合わせ |
導入実績 | 世界No.1を誇る |
主要な機能 |
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無料トライアルやデモの有無 | 30日間の無料トライアルあり |
【各項目の評価】
評価項目 | 評価 |
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費用対効果の高さ | 【総合評価:4】 高価格だが、高性能・多機能を誇る |
操作性の良さ | 【総合評価:3】 平均的な使いやすさ。ただし、高機能なため少々複雑に感じる部分もある |
外部サービスとの連携の充実度合い | 【総合評価:5】 各種SFAやMAをはじめとして、さまざまな外部サービスと連携できる |
連携作業の手軽さ | 【総合評価:2】 専用ツールを活用した連携作業が必要になる |
セキュリティの堅牢さ |
【総合評価:5】
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顧客情報の活用のしやすさ | 【総合評価:5】 各種マーケティング施策はもちろん、売上予測やワークフローの効率化など、幅広い取り組みへ活用できる |
サポート体制の充実度 | 【総合評価:4】 ヘルプセンターを利用したり専用コミュニティに参加したりできる。ただし英語サポートとなるため、使いにくい場面があるかもしれない |
「Financial Services Cloud」は、世界No.1の導入実績を誇るSalesforceが取り扱っているCRMシステムです。保険をはじめとした金融業界向けにカスタマイズされており、財務目標の策定や財務ファイル作成など、保険業界で必要な業務をサポートしてくれます。
外部のSFAやMAといったサービスはもちろん、関連製品との連携も可能。保険仲介業者などの情報を一元管理する「保険ブローカー向けFinancial Services Cloud」や、金融機関と連携できる「MuleSoft Direct for Financial Services Cloud」などと連携することで、保険に関わる幅広い業務を効率化できるでしょう。
高性能・多機能かつ関連製品の数も多いため、マーケティング施策の幅も広がります。そのため、ある程度CRMシステムの操作に慣れている企業にオススメです。
【利用がオススメな企業】
- 業界最大手が運営するツールを安心して運用したい企業
- CRMシステムといったITツールの運用経験があり、ある程度顧客情報の分析や施策設計への知見がある企業
- 規模が大きく資金や人員のリソースを確保できる企業
HubSpot CRM
【基本情報】
運営会社 | HubSpot Japan株式会社 |
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月額参考価格(税表記無し) | Sales Hub Professional:10,800円〜/シート Sales Hub Enterprise:18,000円〜/シート |
初期費用 | 要問い合わせ |
導入実績 | 25万8,000社以上 |
主要な機能 |
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無料トライアルやデモの有無 | 有効期限無しの無料版あり |
【各項目の評価】
評価項目 | 評価 |
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費用対効果の高さ | 【総合評価:4】 一定のレベルまでは無料で施策を運用できる |
操作性の良さ | 【総合評価:3】 平均的な使いやすさ |
外部サービスとの連携の充実度合い | 【総合評価:5】 SlackやOutlook、Zapier、LinkedIn、Asanaなど幅広い外部サービスと連携できる |
連携作業の手軽さ | 【総合評価:3】 複数ステップによるセットアップが必要になる |
セキュリティの堅牢さ |
【総合評価:5】
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顧客情報の活用のしやすさ | 【総合評価:5】 広告効果の測定や離脱防止フォームの作成、ブログコンテンツの制作、メールマーケティング施策、LP制作など、さまざまな施策へ応用できる |
サポート体制の充実度 |
【総合評価:4】
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「HubSpot CRM」は、無料で手軽にはじめられるCRMシステムです。案件管理および見込み顧客へのフォローを一括で実施できる「取引パイプライン管理」や、マーケティング・営業・カスタマーサービスのデータを一元管理する「ダッシュボード&レポート作成ツール」、AIを活用してメール文面を作成できる「Eメール生成機能」など、幅広い機能を搭載しています。
無料であっても登録できる顧客情報は無制限であるため、検討中や離脱者も含めて多くの顧客を管理する必要がある保険業界でも安心です。コンタクトも最大1,000件まで登録でき、有効期限もないため、費用対効果は高いでしょう。
HubSpot認定パートナーによるサポートも実施しています。海外の製品ではありますが、自社の拠点および言語を踏まえてパートナーを選べるため、英語で対応しなければいけないストレスもありません。
【利用がオススメな企業】
- なるべくコストを抑えてさまざまな施策を実施したい企業
- 料金を気にせず顧客情報を管理したい企業
- 日本語でサポートしてほしい企業
保険業界で導入するならとくに「Synergy!」が有効!具体的な成功事例も紹介
このように、CRMシステムの中には「保険業界ならではの管理項目にカスタマイズできる」「強固なセキュリティ体制を築いている」といったツールもあります。この中でも、保険業界で導入するのであれば、弊社が提供する「Synergy!」もオススメです。「Synergy!」であれば、保険業界ならではの項目にカスタマイズできるのはもちろん、ツールの利用人数が増えても追加料金は発生しないため、規模が大きい企業でもコスト負担を抑えながら利用できます。
それでは、実際に「Synergy!」を導入して高い成果を残した事例を確認しましょう。
本記事では、以下2つの事例を紹介します。
- きらら保険サービス株式会社様
- 保険マンモス株式会社様
きらら保険サービス株式会社様
きらら保険サービス株式会社様は、NTTグループの総合保険代理店として設立された企業です。NTTグループの業務遂行はもちろん、顧客ニーズにマッチした保険を紹介することで、日常生活のリスクに対する適切な備えを提供できるようサポートしています。
同社では、保険に関する悩みを持つ顧客に向けて「オンライン無料保険相談」を実施しています。具体的には、保険商品の上手な活用方法を提案し「顧客の生活のリスクヘッジとなるようなアドバイスを行う」というイメージです。
このサービスを運営する中で、同社は以下2つの要望を抱えていました。
- 「オンライン無料保険相談」のサービスをさらに広めるための企画を実施したい
- 相談後のアンケートでニーズの取得や顧客満足度の計測を行い保険相談の質を高めたい
上記を実現するために、当初は過去に利用していたgiftee(株式会社ギフティが提供するデジタルギフトサービス)の活用を検討していました。しかし「必要な数だけ購入できる」「顧客への送付スキームを自動化できる」などには対応していません。そのため「もっと効率的にデジタルギフトサービスを活用するには?」という点を考えていました。
この中で導入となったのが「Synergy!」です。もともと同社では、問い合わせ管理や保険の見積もり依頼管理などの場面で「Synergy!」を活用していただいていました。その中で「giftee for Business(法人向けのギフト販売サービス)と連携できる」と知り、追加で導入する流れとなりました。
導入後は、まずWebサイト上でgiftee Boxのプレゼント告知を実施します。次にオンライン相談の希望者を集め、実際に商談まで到達した顧客へアンケートURLを案内。そして「Synergy!」の連携を利用し、アンケート回答者へギフト受け取り用URLを自動配信できる仕組みを整えました。
上記の設定は、弊社へご相談いただいてから、わずか2~3週間というスピードで完了しました。
結果として、より効率的なアンケート収集に成功。多くのご意見をもとにサービス改善を繰り返したことで品質も向上し、最終的にオンライン無料相談の希望者は「1ヶ月あたり20%程度」の増加に成功しました。
「Synergy!」と外部サービスとの連携を活用して効率的に顧客の声を集め、サービス改善にいかした好例といえるでしょう。
きらら保険サービス株式会社様の事例詳細については以下の記事をご確認ください。
保険マンモス株式会社様
保険マンモス株式会社様は、保険の見直しや加入を検討している顧客に対し、複数社の保険商品を取り扱えるファイナンシャルプランナー(以下、FP)を紹介している企業です。相談者は数ある保険商品からニーズにマッチしたプランを選ぶことができ、FP側からすると集客の手間が省けます。このように、双方に対して大きなメリットを生み出している点が魅力です。
そんな同社は、従来まで紙やExcelで顧客を管理していました。しかし、顧客数の増加に伴い「管理しきれない」「面談の日程調整やメールでのFPとのやり取り履歴を一元管理できていない」などの点がネックポイントとして浮かび上がります。今後の事業拡大を見据えると、こうした管理方法は早急に改善しなければなりません。
そこで導入となったのが「Synergy!」です。他社とも比較をされていましたが、主に以下のような理由でお選びいただきました。
- ユーザーインターフェースがシンプルで見やすいため、「他社より使いやすそう」と直感で思った
- データベース項目などを柔軟に設計できるため、さまざまな運用に合わせやすい
「今後スタッフを増員しても誰でも理解でき、運用を変更しても対応できる柔軟さ」を主に評価しているとのことでした。
導入後に紙やExcelでの管理から脱した結果、格段の業務効率化に成功。顧客対応スピードも速くなったことで、広告出稿などの集客に投下できるリソースを作れるようになり、生命保険のポータルサイトとして確固たるポジションを築くことに成功しました。また、セキュリティ面も向上し、安心して顧客管理や面談調整など実施できるようになったとのことです。
「問い合わせがあった顧客」「紹介先のFP」という2者とのコミュニケーションが必要なため、運用フローが複雑になる可能性もありましたが、見事最適な形での構築に成功し利益アップにつなげた好例といえるでしょう。
保険マンモス株式会社様の事例詳細については以下の記事をご確認ください。
CRMシステムを導入して新規顧客獲得と既存顧客フォローを両立させよう
保険業界では新規契約数の増加が鈍化傾向にある上、保険契約に対する顧客ニーズも多様化しています。そうした状況に対応するには、業務を効率化して少しでも新規契約獲得にリソースを割いたり、顧客情報を分析してニーズに合わせたプランを提案したりすることが大切です。
CRMシステムであれば、既存顧客への業務の一部を自動化しつつ、契約者のライフプランに合った提案を作成したり対応を実施したりできます。ニーズに合わせた対応を実施できれば、既存顧客の満足度を高めながら業務を効率化し、新規契約獲得に向けたリソースを確保できるでしょう。また、顧客情報をデータベース化することで、見込み顧客や過去の失注顧客に対してもアプローチが可能となり、営業先の選択肢を増やせます。
こうした保険業界のニーズを満たすCRMシステムとして「Synergy!」の導入もご検討ください。「Synergy!」は直感的な操作性が特徴のCRMシステムです。14日間の無料トライアルを実施しているため、管理画面の操作性や運用方法を事前に確認してから導入できます。
さらに本格的な導入後は、専属トレーナーによる「導入目的の設定」「運用状況にあった活用方法の提案」などのサポートを受けられます。製品を使いこなせるようになるまで手厚いフォローを受けられるため、初めてCRMシステムを使う企業でも安心です。
「Synergy!」の機能については、ぜひ以下の製品資料でご確認ください。

伝えたいマーケティングメッセージを、お客様にきちんと届けるために。
統合顧客管理(CRM)システム「Synergy!(シナジー)」
関連情報
※記載されている内容は掲載当時のものであり、一部現状とは内容が異なる場合があります。ご了承ください。