メルマガは時代遅れ?「一通入魂」の罠と成果を出す5つの最新戦略
<この記事でわかること>
- SNSの普及やメールの氾濫により、メルマガは開封されにくくなっている。そのため、担当者の労力が成果に結びつきにくく「時代遅れ」と見なされがち。
- それでも、顧客リストは企業の資産となり、低コストで繰り返し直接アプローチできる点で、メルマガは他チャネルにない強みを持つ。
- CRMと連携することで、一斉配信からパーソナライズへ進化し、顧客に「選ばれ続ける仕組み」として機能するようになる。
- 成果を高めるには「短く多くの配信」「件名や絵文字の工夫」「未開封者への再送」「価値観に基づくセグメント」「仕組み化による継続」が効果的である。
- 実際に「Synergy!」を活用した企業では、売上・予約数・開封率などが大幅に改善しており、メルマガは今も成果につながる有力な施策である。

SNSやLINEが主流となり、「メルマガはもう時代遅れでは?」と感じているマーケティング担当者の方も多いのではないでしょうか。毎日多くのメールが届く中で開封率は下がり、心を込めて作った“一通入魂”のメルマガも、実は8割の顧客には届いていないかもしれません。
しかし、それはメルマガが終わったことを意味するわけではありません。むしろ、顧客を深く理解し、一人ひとりに最適化されたメッセージを送る「新しいメールマーケティング」は、今なお強力な武器となります。
この記事では、メルマガが時代遅れと言われる本当の理由と、その常識を覆すための最新CRM戦略を、シナジーマーケティングが提唱する実践的なメソッドを交えて徹底解説します。
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<目次>
メルマガは時代遅れ?“良かれと思って”が裏目に出る3つの理由

メルマガ施策がうまくいかない背景には、環境の変化だけでなく、担当者が陥りがちな「良かれと思って」の思い込みがあります。ここでは、メルマガが時代遅れと感じられてしまう3つの根本的な理由を解説します。
SNSやLINEの台頭で、メールは埋もれてしまう
FacebookやInstagram、LINEといった即時性の高いチャネルの普及により、ユーザーの注意はメールから離れつつあります。特に若年層を中心に、日常的な情報収集やコミュニケーションはSNSに移行しており、メールは「見なくても困らない情報源」として後回しにされがちです。
さらに、顧客が1日に受け取るメールの量は増加しており、平均で数十件にも及ぶケースは珍しくありません。受信ボックスに並ぶ大量のメッセージに埋もれ、内容以前に「開封すらされない」という現象が日常的に発生してしまうのです。
開封率は2割が現実。「一通入魂」の努力が報われない
多くの担当者は「顧客に価値を届けたい」という思いから、1通のメルマガに多くの情報を詰め込み、細部までこだわった原稿を作成します。しかし現実は厳しく、一般的なメルマガの開封率は20%前後にとどまり、実に8割以上の読者には見られていません。つまり、どれだけ時間と労力をかけても、その大半が読まれない可能性が高いのです。
結果として、担当者は「これだけ頑張ったのに成果が出ない」と疲弊しやすくなり、社内でもメルマガの意義が疑問視されやすくなります。過度に「一通入魂」にこだわることは、費用対効果を低下させ、長期的な施策の継続を難しくする大きな要因となります。
担当者や社内での認識のズレが、施策を迷走させる
メルマガの目的が社内で共有されていないことも、施策が迷走する一因です。特に、顧客との関係性を管理するCRMの定義や活用方法が部署ごとに異なっている場合、マーケティングは「リード育成」、営業は「商談創出」、サポートは「顧客満足度向上」といったように、目指すゴールがバラバラになります。この状態では、メルマガの企画や配信方針が一貫せず、施策全体が迷走するリスクが高まります。
さらに、KPIの設定や評価基準が共有されていないと、効果検証すら曖昧になり、改善につなげることも困難です。このように組織内で目的と役割を統一できないことも、メルマガ施策を非効率化し、時代遅れと感じさせる要因の1つです。
それでもメルマガが重要な理由
メルマガが抱える課題はありますが、本質的な価値は失われていません。むしろ、正しく活用すれば、他のどのチャネルよりも強力な武器となります。ここでは、今なおメルマガが重要である3つの根拠を解説します。
顧客リストは自社の「資産」になる
メルマガが今なお重要なのは、メールアドレスという顧客リストが、プラットフォームに依存しない自社の貴重な「資産」になるからです。SNSや広告プラットフォームは、運営側の仕様変更やアカウント停止といった外部要因に左右されやすく、フォロワーを直接顧客に変換するのが難しいケースもあります。
一方、メールアドレスは企業が独自に保有でき、プラットフォームに依存せずに顧客へ直接アプローチできます。
コストパフォーマンスが圧倒的に高い
メルマガは、他の広告手法と比較して非常に高いコストパフォーマンスを誇ります。一度獲得した顧客リストに対しては、広告費をかけずに何度でも情報発信できるため、低コストで繰り返しアプローチが可能です。
例えば、SNS広告や検索連動型広告では1回のクリックや表示ごとに費用が発生しますが、メルマガなら同じリストに対して追加費用をかけずに配信を重ねられます。このようにROI(投資対効果)の観点から見ても、メルマガは優れたチャネルであり、他の手法と併用することで全体のマーケティング効率を向上させられます。
CRMとの連携で「選ばれ続ける仕組み」に進化する
かつてのメルマガは一斉配信が主流で、すべての顧客に同じ内容を届けるスタイルが一般的でした。しかし現代のメルマガは、CRMと連携することで大きく進化しています。
CRMの本質は、単なるツールではなく「顧客に選ばれ続ける理由を仕組みとして続けること」。この「戦略」と「システム」を両輪で回すことで、メルマガは単なる情報配信から、顧客一人ひとりに最適化されたコミュニケーションを実現する仕組みへと進化します。
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脱・時代遅れ!明日からできるメルマガ最新テクニック5選
メルマガで成果を出すには、古いやり方を捨て、新しい常識を取り入れる必要があります。ここでは、動画でも解説されている、明日からすぐに実践できる具体的な5つのテクニックを紹介します。

「一通入魂」から「短く、多く」へ発想を転換する
これまでのメルマガ運用では「1通でできるだけ多くの情報を届けよう」と考えがちでした。しかし現代の読者は、長文メールを最後まで読む余裕がなく、内容が詰め込みすぎだと逆に敬遠されてしまいます。
そこで重要なのは、「短く、頻度高く」という考え方です。具体的には「1コンテンツ1メール」を原則とし、多くても3つまでに絞り込むことが効果的です。こうすることで、読者は要点をすぐに理解でき、開封やクリックのハードルが下がります。
配信数が増えても解除率は一般的に1%未満にとどまるケースが多いため、心配しすぎる必要はありません。むしろ情報接触の機会が増え、読者との接点を最大化できます。大切なのは「一通に魂を込める」のではなく、「多くのタッチポイントを作る」ことなのです。
開封率を激増させる「件名」と「絵文字」の活用法
メルマガの成否を大きく左右するのは、開封されるかどうかです。そこで重要なのが「件名」です。理想的な件名の文字数は13文字前後とされ、スマートフォンでも途中で途切れずに表示されやすい点が理由です。加えて、【】や《》といった括弧を効果的に使うことで、一覧画面で目立たせられます。
さらに注目したいのが「絵文字」の活用です。BtoCではもちろん、最近はBtoB領域でも視認性を高める手段として積極的に取り入れられています。件名の先頭に📢や✨などのシンプルな絵文字を配置するだけで、他のメールと差別化でき、開封率向上につながります。
ツールを使いこなし、8割の未開封者にアプローチする
多くのメール配信ツールには「未開封者に再送信する」機能が搭載されており、件名を少し工夫して再配信するだけでも結果は大きく変わります。例えば「セミナー案内」という件名を「【明日締切】セミナー参加のご案内」に変えると、緊急性が伝わり開封率の向上につながります。
さらに、アンケートやキャンペーンの際には、あらかじめ「リマインドメール」を設定しておくことで、反応率を大幅に改善できます。これらの施策はツールの自動化機能を活用すれば簡単に実行でき、担当者の負担を増やすことなく効果的な接点を追加することが可能です。
属性ではなく「価値観」で顧客を捉え、パーソナライズを深化させる
現代では、同じ年齢や性別でも関心事や購買動機は大きく異なり、属性だけでは十分な精度が得られません。そこで注目されているのが「価値観」に基づくセグメンテーションです。顧客が何を大切にし、どのような行動原理を持つのかを把握することで、より心に響くパーソナライズが可能になります。
例えば「新しいものを試したいタイプ」「コスト重視のタイプ」といった心理的な傾向に応じてメッセージを変えましょう。当社の「ソシエタス・マッピング」のようなフレームワークを活用すれば、顧客像を可視化し、チーム全体で共通理解を持ちながら精度の高いコミュニケーションを実現できます。
属人化を防ぎ「継続できる仕組み」を構築する
メルマガを効果的に活用するには「継続」こそが最大のポイントです。しかし現場では、担当者の異動や退職によって施策が中断されるケースが少なくありません。
これを防ぐためには、施策を属人化させず「仕組みとして残す」ことが重要です。具体的には、配信のルールやツールの操作手順、効果測定の方法などをドキュメント化し、誰が担当しても再現できる状態にしておくことです。
また、ペルソナ設計やターゲット像をまとめた資料を準備しておけば、外部の制作会社と連携する際もスムーズに進められます。こうした体制を整えることで、メルマガは一時的な施策ではなく、継続的なCRM施策として機能し続けます。
【成功事例】CRM活用でメルマガの効果を最大化した事例

実際にCRMを活用してメルマガ施策を成功させた企業の事例を見ていきましょう。「Synergy!」を導入したことで、具体的な成果につながった2つの事例をご紹介します。
事例1:ヒラキ株式会社|データ分析に基づくOne to One施策で売上が2倍に
ヒラキ株式会社は、既存顧客のリピート促進と離脱防止を目的に、2016年にCRM戦略を開始しました。当社の「Synergy!」を活用し、顧客の購買分析に基づき、一人ひとりにパーソナライズしたメールを展開。メール経由の売上が前年比2倍に成長しました。
また、一斉配信のメールマガジンも改善し、件名への絵文字差し込みやHTMLテンプレートの改修により、開封率が4ポイント向上、クリック率1.6倍、受注額1.8倍を達成。さらに、会員登録時にポップアップでメール受信のメリットを訴求することで、登録者が2倍に増加しました。
事例2:株式会社チョイスホテルズジャパン|「使いやすさ」で施策の量が増え、予約数が130%向上
株式会社チョイスホテルズジャパンも「Synergy!」を活用し、メルマガ施策で著しい成果を上げています。導入以前のHTML直接記述の課題を、直感的に操作できるエディタ機能で解決。メール作成時間が1日から約2時間へ大幅に短縮され、週1回だった配信頻度を週2〜3回に増加させることができました。
クーポンや新メニュー、ホテルのオープン情報などを定期的に配信するメルマガによって、メール経由の予約数はコロナ禍前と比べて130%以上増加し、開封率もおよそ25%を維持しています。また、フォーム機能を活用し、会員限定の「コンフォートライブラリーカフェ」チケットを配信。チケットの利用状況を詳細に計測し、顧客ニーズの把握につなげています。
まとめ
メルマガは「時代遅れ」と言われがちですが、実際には顧客リストという資産を育て、低コストで繰り返しアプローチできる強力なチャネルです。SNSや広告に依存せず、自社が直接顧客とつながる仕組みを持てる点は大きな強みであり、CRMと組み合わせることで一斉配信からパーソナライズ施策へと進化させることができます。
当社が提供する「Synergy!」は、顧客データベース、フォーム、メール配信を統合的に管理し、開封率やクリック率を詳細にレポート化。CRM連携によるOne to One施策や、入力補助機能付きフォームで登録率を高める仕組みも備えています。実際に導入いただいた企業では、売上や予約数の大幅な向上など、成果に直結する事例が多数生まれています。
「Synergy!」を展開するシナジーマーケティングは、メルマガ運用からCRM戦略まで、企業の顧客コミュニケーションを総合的に支援してきました。時代に合ったメルマガ施策を継続的に成果へつなげたいとお考えの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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