スポーツマーケティングの定義とは?実施の効果やポイント、成功事例なども解説
<この記事でわかること>
- スポーツマーケティングとは、スポーツを活用して行うマーケティング活動のこと。「運営チームの試合への集客数増加」「自社商品の売上アップ」などを実現できる。
- 「運営スポーツチームにおける最終的な売上アップを目指す」「企業が『スポーツコンテンツ』を活用し自社商品・サービスの売上アップを目指す」の2パターンがある。
- ファンやターゲットのニーズにマッチした施策を実行することで、「成長中のスポーツ関連市場にいるターゲットへアプローチできる」「世代・性別・国などを超えて幅広いターゲットへアプローチできる」といったメリットを実感できる。
- スポーツマーケティング施策を成功させるには、「 ”ファンを巻き込むこと” を意識する」「アプローチしたいターゲットを明確化しておく」などのポイントを踏まえることが大切。
スポーツマーケティングとは、スポーツを活用したマーケティング手法のことです。大きく以下の2パターンがあります。
- スポーツチームにおける最終的な売上アップを目指す
- 企業が「スポーツコンテンツ」を活用して商品・サービスの売上アップを目指す
「どの立場で・どのようなターゲットにアピールしたいのか?」という点によって、スポーツマーケティングの適切な施策は異なります。幅広いターゲットへアプローチしたりブランドイメージを向上したりするためにも、自社の目的とマッチしているか必ずチェックしましょう。また、スポーツマーケティング施策を実行する際は、細かいテクニックだけでなく「ファンを巻き込んで一緒に作り上げる」という意識を持つことも大切です。
本記事では、スポーツマーケティングの定義や実施の効果、成功のポイント、具体的な事例などを解説します。
<目次>
スポーツマーケティングとは?定義や種類を解説!
「スポーツマーケティング」とは、スポーツを活用して行うマーケティング活動のことです。さまざまな施策を通じてターゲットへアプローチし、つながりを強化することで、「運営チームの試合への集客数増加」「自社商品の売上アップ」などを実現できます。
このスポーツマーケティングの実施には、大きく以下の2パターンがあります。
- パターン1:運営スポーツチームにおける最終的な売上アップを目指す
- パターン2:企業が「スポーツコンテンツ」を活用し自社商品・サービスの売上アップを目指す
パターン1:運営スポーツチームにおける最終的な売上アップを目指す
ひとつ目は「運営スポーツチームにおける最終的な売上アップを目指す」というパターンです。企業が運営するスポーツチームや各種スポーツ協会などが、以下のような目的達成に向けた施策を実行していきます。
- チームの認知度を高めて新規ファンを獲得する
- 既存ファンとの関係性を深めてリピーターになってもらう
- 離脱したファンを再び呼び戻せる体制を整える
上記のような目的を達成することで、試合の集客数やグッズ売上、ファンクラブ加入数などがアップし、最終的なチームの収益改善につながるでしょう。
具体的な施策としては、例えば以下が挙げられます。
- チームをイメージしたオリジナルグッズを販売する
- チームと親和性が高い企業(スポーツグッズの販売企業など)とのコラボ商品を販売する
- 人気漫画やアニメなどとコラボして特別イラストを公開する
- 地元企業のイメージキャラクターに就任して「チームの地元愛」をアピールする
- 既存ファンに向けた特別イベント(選手トークショーやスポーツ体験会など)を実施する
パターン2:企業が「スポーツコンテンツ」を活用し自社商品・サービスの売上アップを目指す
ふたつ目は「企業が『スポーツコンテンツ』を活用し自社商品・サービスの売上アップを目指す」というパターンです。一般企業がスポーツを絡めた施策を実行することで、「コラボしたチームのファン」「スポーツに興味がある人」などから認知度を高めて、最終的な売上アップを目指します。
この「一般企業」は、必ずしもスポーツと関連している必要はありません。
具体的な施策として、例えば以下が挙げられます。
- 自社商品やサービスと関連が深いスポーツ選手をイメージキャラクターに起用する
- 選手とのコラボグッズを販売する
- チームのスポンサーに入って資金援助を行う
- コラボチームの人気選手を広告に起用する
スポーツマーケティングを実施するメリット
上記のスポーツマーケティングを実施することで、チームや企業は以下のメリットを実感できます。
- 成長中のスポーツ関連市場にいるターゲットへアプローチできる
- 世代・性別・国などを超えて幅広いターゲットへアプローチできる
- チームや企業のブランドイメージを向上できる
成長中のスポーツ関連市場にいるターゲットへアプローチできる
三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社と株式会社マクロミルが共同調査でまとめた「スポーツマーケティング基礎調査」によると、スポーツ関連市場は増加傾向にあります。
例えばスポーツ参加市場規模(※)は、昨年比24%の増加である「1兆7,257億円」という規模に到達しました。とくにスタジアム観戦の市場規模については、昨年比57%の増加である「8,151億円」に到達しています。
また、スポーツに関心を持っている層については、2019年を含め6年連続で以下のように約7割をキープしています。
- 2019年:71.9%
- 2020年:70.9%
- 2021年:68.6%
- 2022年:64.2%
- 2023年:68%
- 2024年:68%
上記からわかるように近年では、スポーツ関連市場は安定して大きな規模を維持し続けています。こうした一定の規模を持つスポーツ市場でターゲットへアプローチできれば、新たな顧客を開拓し、スポーツチームであれば「観戦者数の増加」、企業であれば「最終的な売上アップ」という理想の成果を実現できるでしょう。
※:スタジアム観戦や用品購入など、過去1年間にスポーツ活動へ参加するために支出した金額の規模
世代・性別・国などを超えて幅広いターゲットへアプローチできる
「スポーツ観戦に興味がある」「スポーツをやることが好き」という層に、決まった世代や性別、国籍などはありません。そのため、スポーツマーケティングを通じ「運営チームでファン感謝祭を開催する」「自社製品と親和性が高い選手とコラボする」といった施策を実行することで、新たなターゲット層へリーチできる可能性が高まります。
例えば「沖縄の旅行会社が沖縄を拠点に活動する野球チームとコラボする」という施策を実行すれば、チームのファンから「この旅行会社は好きなチームを応援してくれる!」と好印象を持ってもらい、今後旅行の際に利用されやすくなるかもしれません。また、メジャーリーガーのような海外で活躍する選手とコラボすれば、企業が海外進出に乗り出す際のきっかけになり得るでしょう。
このように「今までリーチできていなかった層」へアプローチできるというのは、チーム・企業の双方にとって魅力的です。
チームや企業のブランドイメージを向上できる
適切なスポーツマーケティングを行い、チームのファンや自社ターゲットへ適切にアプローチすることで、ブランドイメージの向上につなげられます。
上記で紹介した「沖縄の旅行会社が沖縄を拠点に活動する野球チームとコラボする」も、企業のブランドイメージ向上につながった例のひとつです。ファンからすると、自分の好きな球団をサポートしてくれる企業というのは、同じ仲間のように感じるもの。仲間意識が強くなることでブランドイメージが高まり、長期的に商品・サービスを利用してもらえる可能性が高まるでしょう。
また、運営するスポーツチームで「事前のチケット購入者へ試合当日に使えるフードの特別クーポン券を配布する」という施策を実行すれば、ファンから「とても気遣いができるチームだ!」と好印象を抱いてもらえるようになり、今後も継続して会場で観戦したりグッズを購入したりしてもらいやすくなるでしょう。
スポーツマーケティングを成功させるポイント
スポーツマーケティングを成功させるためのポイントは、以下の4つです。
- 「ファンを巻き込むこと」を意識する
- アプローチしたいターゲットを明確化しておく
- チームや企業のイメージにマッチする施策を実行する
- 必ずPDCAサイクルを回して改善する
「ファンを巻き込むこと」を意識する
スポーツというものは、一般的な商品・サービスと異なり「不確実な部分が多い」という特徴があります。
一般的な商品・サービスの場合、「美味しくなる」「操作性が改善される」「機能が追加される」といったイメージで、クオリティが高くなるほど顧客から選ばれやすくなるでしょう。
しかしスポーツの場合、ファンクラブのデザインをリニューアルしたりチケットの特別クーポンを配信したりしても、チームが連敗し続ければファンは離れていく可能性があります。このように、スポーツマーケティングを実行する際は、「勝ち負け」という不確実性が高い要素を考慮しなければなりません。
不確実性が高い中で効果的なスポーツマーケティングを実施するには、ファンを巻き込む意識が重要です。単なる観戦者ではなく、ファンに「チームと強く結びついている」と実感してもらうことで、仮に試合で負けてもチームへの強い愛着を持って応援し続けてもらえるでしょう。
ファンを巻き込むための施策としては、例えば以下が挙げられます。
- オフラインでファン感謝イベントを開催し、選手と直接コミュニケーションが取れる場を用意する
- 選手が成長していく様子をSNSを通じリアルタイムに配信していく
- ファンがSNSに投稿した応援メッセージを会場のスクリーンに表示して紹介する
もちろん、ファンにとってスポーツの勝ち負けが重要な要素であることは間違いありません。そのため、引き続きチームとして勝てるよう環境を整備しつつ、上記のようにファンを巻き込んでいける仕組みを構築しましょう。
アプローチしたいターゲットを明確化しておく
スポーツマーケティングに限らずですが、まずはアプローチしたいターゲットを明確化しましょう。チームや企業としてアプローチすべき相手が明確になっていれば、以下のような要素を把握し正しい方向性で施策を設計・実行できるようになります。
- 来場者にはどんな年齢層が多いのか?
- 試合会場へ到着するまでにどんなアクションを起こすのか?
- 何を求めてチームを応援してくれているのか?
- どんな選手に憧れを持っているのか?
例えば「運営チームの試合を観戦する層には家族連れが多い」という場合、子供が気軽に来場できるよう小中学生を無料招待するといった施策を行うとよいでしょう。
また、試合前日から会場到着までのファンの動きを予測し、以下のように適切なタイミングでメールを配信することで、当日まで応援のモチベーションを維持してもらえます。
前日に周辺のオススメ飲食店情報を配信する
↓
会場に到着したら来場ポイントを付与する
↓
試合結果に合わせてグッズ販売を告知する
↓
帰宅時間に合わせて次回のチケット情報を配信する
チームや企業のイメージにマッチする施策を実行する
スポーツマーケティングで行う施策は、チームや自社のブランドイメージにマッチしていることが理想です。イメージとマッチした施策を行うことで、ファンや企業のターゲットに違和感なく施策を受け入れてもらえるでしょう。
例えばチームで企業とのコラボ施策を行う場合、「メンバーが普段から愛用しているシューズを販売している企業とコラボ」すれば、ファンからしても違和感なく施策を受け入れられます。また、普段から栄養ドリンクを愛飲している選手と、そのドリンクの販売メーカーがコラボするのもよいでしょう。
一方で、どれだけ高い成績を残す選手であっても、コラボによってブランド価値を低下させるケースがあるため注意しましょう。例えば、世界ランキング上位の実績を持つスポーツ選手であっても、たびたび言動が問題になったり私生活でトラブルがあったりすると、イメージとマッチしないだけでなく、企業ブランド価値の低下を招くかもしれません。
必ずPDCAサイクルを回して改善する
スポーツマーケティングで実行した施策は、一度目で予想通りの成果を出せるとは限りません。「思ったより来場者が伸びない」「コラボグッズの売上が芳しくない」となるケースもあるでしょう。
そのため、施策を行うたびに数値を測定し「何が想定と違ったのか?」を振り返り、次回以降の改善へつなげましょう。
単なる協賛ではなく「一緒に作り上げる意識」が大切!
上記のようにスポーツマーケティングでは、ファンや企業のターゲットを踏まえ、ブランド価値を崩さないよう意識することが大切です。単純に「スポンサーにお金を出してもらう」「コラボ商品を販売する」といったビジネスライクな考えだけで動くのではなく、「どんなアクションを起こすとチーム・企業・ファンの全員が幸せになれるか?」という観点を持つことで、全員の満足度を高めながら観戦者数アップや売上増加などを実現できるでしょう。
一緒に作り上げる意識を醸成するには「ファンエンゲージメント」のアップが必須!
ファンと一緒に作り上げられるスポーツマーケティングを実行するには、「ファンエンゲージメントの向上」を目指すことが大切です。
ファンエンゲージメントとは、チームとファンとの間に構築された「非常に強いつながり」を指します。このファンエンゲージメントが高いほど、ファンは「頻繁に試合を観戦する」「多くのグッズを購入する」といったアクションを起こすようになり、最終的なチームや企業の売上アップを実現しやすくなります。さらにエンゲージメントの高いファンが、自発的にチームの魅力を周囲へ語り観戦を呼びかけるケースもあるため、新規集客にもつながるでしょう。
このように、ファンが深い愛情を持って応援する状況を生むことで、一緒に作り上げる意識を共有しスポーツマーケティングを成功に導けるでしょう。
ファンエンゲージメントを高めてファンとの関係性を深めるには?
このように、スポーツマーケティングを成功させるには、ファンエンゲージメントを高めて深い関係性を構築し、ファンを巻き込める環境を整備することが大切です。
具体的にファンエンゲージメントを高めるには、よりターゲットにマッチしたアプローチを行うことが欠かせません。本記事で解説したような「ファンの試合当日までの動きに合わせてメールでフォローする」「来場者層に合わせて無料招待を行う」といったアプローチを実施することで、ファンの満足度が高まりチームへ深い愛情を抱くようになるでしょう。
そして、上記のようなファンにマッチした施策を設計・運用するうえでは、「顧客情報の活用」が必須です。以下のような多岐にわたる顧客情報を分析し、傾向に合わせて最適なフォロー施策を実行することで、自然と満足度が高まりファンエンゲージメントの向上を実現できるでしょう。
- ファンクラブの登録者情報
- 試合会場に来場したファンのデータ
- コラボ商品の購入者層
- イベントへの参加者属性
ファンエンゲージメントを向上することで、ファンとさらなる深い関係性を構築できます。
ファンとの関係性をさらに深めたいなら「CRMシステム」の導入を検討しよう!
チームや企業が保有する顧客情報を活用して上記のようなマーケティング施策を設計し、ファンとの関係性を深めたいのであれば、ぜひ「CRMシステム」の導入を検討しましょう。
まず「CRM」とは、顧客ニーズにマッチしたアプローチを実行して信頼を獲得し、長期的に良好な関係性を構築するためのビジネスにおける考え方のことです。ファンエンゲージメントでも「ファンと強い結びつきを構築すること」が重視されており、スポーツマーケティングにおいても重要性が高い考え方といえるでしょう。
そして、このCRMの考え方をビジネスの現場に落とし込むためのツールが「CRMシステム」です。CRMシステムでは、取引先の基本情報や連絡先、問い合わせ履歴、商談履歴といった幅広い顧客情報を一元管理できます。
スポーツビジネスであれば、例えば以下のような情報が該当するでしょう。
- ファンクラブの登録者情報
- 通算の来場履歴
- グッズやコラボ商品の購入履歴
- 好きな選手の情報
- イベントへの参加履歴
etc
上記のような情報を分析してニーズを洗い出し、最適なスポーツマーケティング施策を実行することで、ファンエンゲージメントが高まり深い関係性を構築できます。
CRMシステムの具体的な概要やメリット、選び方のポイントなどは、以下の記事で解説しています。
スポーツマーケティングで活用するなら「Synergy!」がオススメ!成功事例も紹介
スポーツマーケティングで活用できるCRMシステムをお探しなら、ぜひ弊社が提供するCRMシステム「Synergy!」の導入をご検討ください。
「Synergy!」は、情報の管理項目を自由にカスタマイズできるツールです。上記で解説したファンクラブの登録者情報や通算の来場履歴など、運営チームや企業で必要な項目に合わせて柔軟に変更できます。
メール・LINEへの配信やアプリプッシュ通知、ポップアップなどの機能も搭載されているため、「ファンの行動に合わせてメール配信でアプローチする」といったイメージで、状況に合わせ幅広いマーケティング施策を実行できるでしょう。
また、導入後のサポートも充実。顧客情報の集約作業やファンとのコミュニケーション施策の設計など、具体的な実行に至るまで手厚いサポートが受けられるため、CRMシステムの導入が初めてのケースでも安心です。
それでは具体的な「Synergy!」の導入事例を、今回解説した「スポーツチーム」「一般企業」という2つの視点に基づき紹介しましょう。
- スポーツチームによる活用事例:千葉ジェッツ様
- 一般企業による活用事例:沖縄ツーリスト株式会社様
スポーツチームによる活用事例:千葉ジェッツ様
千葉ジェッツ様は、Bリーグ所属の男子プロバスケチームです。「千葉ジェッツふなばしを取り巻く全ての人たちと共にハッピーになる」という理念を掲げて活動しています。
同チームが所属するBリーグは、地域密着型を掲げて活動しているため、どうしても商圏人口(チームのファンになり得る人が住んでいる地域の総人口)が限られます。そのため、来場経験があるファンをリピーターに引き上げることが必須です。
とくに、2024年春には新しいホームアリーナ開業を予定(取材当時)していたこともあり、ファンとのつながりを強め、何度もアリーナで試合を楽しんでもらえる状況を作ることが必要でした。
しかし、こうしたアプローチの重要性は認識しているものの、以下のように情報が分散していたこともあり、「具体的な顧客行動を洗い出すために手作業でデータをつなぎ合わせなければいけない」という点がネックになっていました。
- チケット購入
- ファンクラブ
- 物販・飲食
- 招待リスト
そこで、上記の課題を解決して顧客層を適切に把握し、ニーズに合わせたリピート施策を実行するためにCRMシステムの導入を検討。最終的に「データの集約」「分析基盤の構築」「データを活用したコミュニケーション基盤の構築と実施」という3点に関するデータ設計と活用方法のイメージが湧いたことが決め手となり、「Synergy!」をお選びいただきます。
実際に取り組んだ施策は、主に以下の2つです。
①CDPと連携してデータを一元管理する
まずは、チケットやファンクラブ、グッズ購入などの情報をCDPに集約。そして、顧客IDを軸にデータの集計・加工を実施した後、加工後のデータを「Synergy!」へ連携します。
こうして顧客情報と購買情報を紐付けた連携データを基に、各施策のセグメントを設定。セグメントに応じたメールマーケティングを「Synergy!」で実施します。
②メール配信を活用した「ファンとのコミュニケーション施策」を実行する
まずは「 ”ファンクラブ認知〜入会〜会員継続” までにおけるタッチポイント」と「施策の実行ポイント」を明確化。そして、各実行ポイントに紐付く施策(ターゲットと訴求内容)を設計します。
上記を基にしつつ、ファンに「試合を楽しんでもらうこと」を目的として、以下3つのメール施策に取り組みました。
- 試合前日メール:試合の見どころや準備物・楽しみ方などを配信する
- 試合当日メール:「来場待ってます!」のメッセージや会場でのQA集リンクなどを配信する
- 試合翌日メール:アンケートやファンクラブの案内、今後のイベントスケジュールを配信する
このようにデータ統合~アプローチの実行までをワンストップで構築できた結果、「来場者の動向を基にした施策の設計」「成果の振り返り」をスムーズに実行することに成功。今後はデータを基にメールマーケティング以外の施策を強化し、より多くの人にバスケットボールの魅力を感じてもらえるよう活用していく予定とのことです。
千葉ジェッツ様の事例詳細については、以下の記事をご確認ください。
一般企業による活用事例:沖縄ツーリスト株式会社様
沖縄ツーリスト株式会社様は、沖縄県の魅力を発信しながら活動している旅行会社です。沖縄を知り尽くした社員が、11か所の旅行業拠点・8か所のレンタカー業拠点で活動。沖縄県内の穴場スポット・離島巡りを実施したり、沖縄の顧客を日本各地および海外各地へ案内する旅行商品を提供したりしています。
同社では「東京に出店してから50周年」という節目を迎えたタイミングで、東京での開設記念として企業コラボを検討していました。
そのタイミングで、以下2つの意向がマッチしコラボを実施することになります。
- 沖縄ツーリスト株式会社様:沖縄キャンプをしているヤクルトとコラボしたい
- ヤクルト様:球団が抱えている顧客をスポンサー企業(沖縄ツーリスト株式会社様)に送客したい
とくに同社は、沖縄旅行がメイン商品であるため、顧客が次回予約するまでの期間が長い傾向にあります。また、「沖縄以外の国内・海外旅行の商品」「他社の沖縄旅行の商品」と比較されるところから再スタートするため、リピーター作りに苦労していました。そうした中でヤクルト様とコラボできれば、「好きな球団」という軸をベースに新たな顧客層へアプローチできます。
このコラボをサポートさせていただいたのが「Synergy!」です。今回のコラボでは、大きく以下2つのキャンペーンを展開しました。
①抽選で10組20名に「沖縄ツーリスト One Two Smile ナイター!野球観戦チケット」というタイトルで観戦チケットをプレゼントする(ファンクラブ会員向けメール ”CREW MAIL” で告知)
②試合当日に配布するうちわに記載されたQRコードよりエントリーすると、抽選で5組10名に沖縄旅行がプレゼントされる
上記をファンクラブ会員へ告知した結果、通常のCREW MAILより高い開封率やクリックフィードバック数などを達成。普段は「マスコットや選手と一緒に楽しめるイベント系」に関する内容を告知すると高い反応が返ってくるのですが、今回のコラボでは群を抜いた成果を残せたとのことです。
さらに試合当日は、会場前でブースを出店。ファンクラブ会員に、同社オリジナルキャラクターのガチャ無料券を配布することで、多くの人が訪れました。また、賑わっている様子を見た一般客にも数多く立ち寄ってもらうことに成功します。
このようにスタジアムとイベントを連動させたことで、最終的な応募数は普段のキャンペーンの約3倍に到達。球団からすると「ファンとの信頼関係を強化できた」、企業からすると「自社サービスの利用促進につなげられた」というように、両者が見事にWin-Winの関係性を築けた事例といえるでしょう。
沖縄ツーリスト株式会社様の事例詳細については、以下の記事をご確認ください。
CRMシステムを活用してスポーツマーケティングを成功させよう!
スポーツマーケティングとは、スポーツを活用して行うマーケティング手法のことです。主に「スポーツチームが観戦者数アップなどのために行う」「一般企業が自社商品・サービスの売上アップのために行う」という2パターンがあります。適切なスポーツマーケティングを行うことで、幅広いターゲットへアプローチしたりブランドイメージを向上したりできるでしょう。
スポーツマーケティング施策を実行する際は、「ファンを巻き込むことを重視する」「アプローチしたいターゲットを明確化する」といったポイントを押さえることが大切です。こうしたポイントを押さえることで、「ファンと一緒に作り上げる」という点を実現しながら、理想的な形でファンエンゲージメントを向上できます。
よりファンやターゲットにマッチしたスポーツマーケティングの施策を実行したいのであれば、CRMシステムの導入を検討しましょう。CRMシステムであれば、ファンクラブの会員情報やコラボ商品の購入履歴などのデータを分析して傾向を割り出し、最適なスポーツマーケティングの施策を設計する際に役立ちます。
「Synergy!」のように、スポーツチーム・一般企業、どちらの視点からでも活用できるCRMシステムを導入すれば、より効果的な施策を実行できるでしょう。
「Synergy!」の具体的な製品機能については、ぜひ以下のフォームから資料をダウンロードしてご確認ください。

CRMシステム「Synergy!」の特長が機能別でわかる資料です!
関連情報
※記載されている内容は掲載当時のものであり、一部現状とは内容が異なる場合があります。ご了承ください。