アンケートの5段階評価とは?作り方・メリット・注意点をわかりやすく解説
<この記事でわかること>
- 5段階評価は回答者の心理的負担が少なく、途中離脱を防ぎながら高い回答率を維持できる。
- 「どちらともいえない」という中立的な選択肢を置くことで、無理な二択を迫るストレスを軽減する。
- 回答が真ん中に集まる中心化傾向を防ぐには、設問の前提をそろえたり「わからない」という選択肢を別で用意したりする工夫が必要になる。
- 顧客満足度や利用頻度など、調査のシーンに合わせて選択肢の言い回しを最適化することで、回答者の迷いを減らして精度の高いデータを取得できる。
- CRMシステム「Synergy!」を活用すれば、アンケート結果を顧客データと直接紐付けて蓄積し、効果的なフォロー施策に素早くつなげられる。

アンケートを作成する際、回答者の負担を減らしつつ精度の高いデータを集めるためには、適切な回答尺度の設定が不可欠です。なかでも「5段階評価(リッカート尺度)」は、直感的に答えやすく、集計後のデータ分析にも適しているため、多くの調査で幅広く活用されています。
本記事では、5段階評価を採用するメリットや回答が真ん中に集まる中心化傾向への対策から、そのまま実務で使える目的別の選択肢テンプレートまで、効果的なアンケート設計のポイントを具体的に解説します。
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<目次>
アンケートの「5段階評価(リッカート尺度)」とは?基礎知識

アンケートでよく使われる5段階評価(リッカート尺度)は、顧客満足度(CS)調査などで非常に役立ちます。調査の際は、単に総合的な満足度を聞くだけでは「なぜその評価になったのか」という理由が把握しにくいため、「何に対する満足度か」を細かく分けて聞くのがポイントです。
また、漠然と聞かれるよりも項目が具体的な方が、回答者にとっても直感的に判断しやすいというメリットがあります。
アンケートで5段階評価を採用する3つのメリット
アンケートでよく使われる5段階評価は、回答者が直感的に選びやすく、集計する側にとってもデータとして扱いやすいバランスの取れた評価尺度です。選択肢が細かすぎず粗すぎないため、幅広い目的の調査に適しています。
ここでは、アンケートに5段階評価を採用する具体的なメリットについて解説します。
回答者の心理的負担が少なく回答率を維持しやすい
選択肢が多すぎると、回答者は「自分の気持ちはどれが一番近いか」を考える負担が大きくなり、途中で回答をやめてしまう原因になります。その点、5段階評価は選択肢がわかりやすく、短時間で判断できるため、最後まで回答してもらいやすいのが特長です。
特にスマートフォンからの回答では、迷う時間が長いほど回答者が離脱したり、適当な選択肢を選んだりする傾向があるため、直感的に選べる設計が非常に重要になります。また、「強い・弱い・中間」というニュアンスを自然に表せるため、回答者のストレスを軽減できます。
「どちらともいえない」という中立的な意見を拾える
5段階のような奇数の評価尺度では、中央に「どちらともいえない」という中立の選択肢を置けます。賛成でも反対でもない場合や、どちらかに決めにくい場合でも、その気持ちを無理に二択へ当てはめる必要がありません。回答者にとっても判断を強制される感覚が少なく、答えやすい形式といえます。
ただし、「どちらともいえない」は必ずしも中立の意見だけとは限りません。「よくわからない」「そもそも関心が薄い」といった回答が集まることもあります。中立の選択肢を設ける場合は、本当に中立の意見として扱うのか、それとも「わからない」「未経験」といった回答を別の選択肢として分けるのかを、事前に考えておくことが大切です。
数値化(スコアリング)による統計的な分析がしやすい
5段階評価は、集まった回答を1から5までの点数に置き換えやすく、平均点や分布、過去からの推移などを分析するのに向いています。たとえば「新しい施策を打った前後で平均点がどう動いたか」「4や5の高評価をつけた人の割合がどれくらい増えたか」といった客観的な見方ができるため、現場の意思決定に直結しやすいのが特長です。
自由記述のコメントだけでは全体像や変化の度合いがつかみにくいですが、数値化されていれば明確な比較が可能になります。さらに、これまで解説してきた「属性データ」と掛け合わせることで、「どの年代が高評価をつけていて、どの層が伸び悩んでいるか」がはっきりと見えてきます。
5段階評価のデメリットと「中心化傾向」への対策
5段階評価は便利ですが、回答が真ん中に集まりやすいなど、設計次第で結果がゆがむことがあります。弱点を理解しておくと、集計後に困りにくくなります。ここではデメリットと中心化傾向への対策について解説します。
中立的な選択肢に集中する可能性がある
「どちらともいえない」が多いと、満足なのか不満なのか判断しづらくなります。真ん中に集まる現象は中心化傾向と呼ばれ、強い意見を避けたい心理や、考える手間を減らしたい行動で起こりやすいとされます。特に質問が抽象的だったり、回答者が経験不足だったりすると、「とりあえず真ん中」が増えがちです。
対策としては、まず設問の前提をそろえることが有効です。たとえば「直近1か月の利用体験を思い出して」と対象期間を指定すると、判断材料が増えます。加えて「未利用/わからない」を別選択肢として用意すると、中立に混ざっていた「判断不能」を分離できます。中立を置くなら、何を中立として扱うのかを、設問設計の段階で決めておくと安心です。
選択肢の多さが回答者の負担になる
7段階や10段階に比べれば軽いとはいえ、5段階でも設問数が多いと回答者は疲れます。疲労が進むと、同じ番号を連打する、真ん中を選び続けるなど、データの質が落ちる行動が出てきます。特に満足度調査で「各項目を5段階で評価」が大量に並ぶと、単調さが強まりやすい点に注意が必要です。
負担を抑えるには、設問を「目的に直結する最小数」に絞るのが基本です。どうしても項目が多い場合は、セクションごとにテーマを分け、似た質問が連続しないように並べ替えると回答リズムが改善します。
さらに、重要な評価項目は5段階で数値化し、補足は自由記述や単発の選択式にするなど、形式を混ぜると単調さが減ります。
回答結果にゆがみが生じる可能性がある
5段階評価は、設問文や選択肢の言い回しによって印象が変わり、結果がゆがむことがあります。たとえば否定形が混ざる、選択肢の強さが左右で対称になっていない、文言が曖昧で基準が人によって違う、といった状態は要注意です。質問の意図が伝わらないと、回答者は「自分基準」で解釈してしまいます。
ゆがみを減らすには、まず選択肢の対称性をそろえます。「非常に満足/満足/どちらともいえない/不満/非常に不満」のように、強弱のバランスが取れているかを確認しましょう。
次に、評価対象を具体化します。「サポートの回答速度」「操作のわかりやすさ」など、判断軸が明確だと回答のブレが減ります。可能なら事前に少人数でテストし、迷う箇所がないか確かめると堅実です。
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【シーン別】そのまま使える5段階評価の項目・選択肢テンプレート
5段階評価は、目的に合わせて選択肢の言葉を変えると、回答者の迷いが減ってデータが読みやすくなります。ここでは、よくある利用シーン別に使いやすいテンプレートについて解説します。
顧客満足度(CS)調査:「非常に満足」から「非常に不満」
顧客満足度(CS)調査では、まず「何に対する満足度か」を分けて聞くことで、改善ポイントが特定しやすくなります。
総合的な満足度だけでは理由がつかみにくいため、接客、品質、価格、納期といったように、顧客体験を構成する要素ごとに分解して質問すると、実務で直接いかせる結果が得られます。
<テンプレート>
【商品(サービス)の満足度】
設問:〇〇の総合的な満足度を教えてください
選択肢:非常に満足/満足/どちらともいえない/不満/非常に不満
【価格の納得感】
設問:〇〇の価格についての納得感を教えてください
選択肢:非常に納得/納得/どちらともいえない/あまり納得できない/全く納得できない
【サポート対応】
設問:サポート窓口の対応について、どの程度満足していますか
選択肢:非常に満足/満足/どちらともいえない/不満/非常に不満
意識・態度調査:「そう思う」から「そう思わない」
意識調査では、設問文の「主語と条件」をそろえることで回答者が読み取りやすくなります。たとえば「私は〜だと思う」といった形式に統一しておけば、回答者はテンポよく判断を進められます。
逆に、1つのアンケート内に肯定的な表現と否定的な表現が混ざると読み間違いが増える原因になるため、表現はできるだけ同じ方向でそろえるのが安全です。
<テンプレート>
【推奨意向(人に勧めたいか)】
設問:私はこのサービスを親しい人に勧めたいと思う
選択肢:そう思う/ややそう思う/どちらともいえない/あまりそう思わない/そう思わない
【価値の納得感】
設問:私はこのサービスには料金に見合う価値があると思う
選択肢:そう思う/ややそう思う/どちらともいえない/あまりそう思わない/そう思わない
利用頻度・行動調査:「いつも利用する」から「全く利用しない」
利用頻度を聞く際、「いつも」や「たまに」といった言葉だけの表現だと、人によって基準が曖昧なため解釈がズレてしまいます。可能であれば「週に〇回」「月に〇回」のように具体的な数字の幅を設定した方がデータの精度は上がります。
どうしても定性的な表現を使う場合は、「直近1か月で」といった前提となる期間を指定しましょう。
<テンプレート>
【サービスの利用頻度】
設問:直近1か月で、〇〇のサービスを利用しましたか
選択肢:よく利用した/利用した/どちらともいえない/あまり利用していない/全く利用していない
【商品の購入頻度】
設問:直近3か月で、同カテゴリの商品を購入しましたか
選択肢:頻繁に購入した/購入した/どちらともいえない/あまり購入していない/全く購入していない
理解度・セミナー評価:「よく理解できた」から「全く理解できなかった」
セミナーや研修の理解度は「どの部分の理解度なのか」を分けて聞くことで、次回の改善点が見えやすくなります。たとえば「内容全体の理解度」と「実務で使えるイメージが湧いたか」という2つの軸を用意するのは、セミナー評価で非常に扱いやすい組み合わせです。
また、5段階評価で理解度を聞くだけで終わらせず、最後に「とくにわかりにくかった点」を自由記述で添えてもらうと、具体的な改善につなげることができます。
<テンプレート>
【内容の理解度】
設問:本日のセミナー内容は理解できましたか
選択肢:よく理解できた/理解できた/どちらともいえない/あまり理解できなかった/全く理解できなかった
【実務での活用イメージ】
設問:本日の内容について、実務での活用イメージは湧きましたか
選択肢:とても湧いた/湧いた/どちらともいえない/あまり湧かない/全く湧かない
重要度・ニーズ調査:「非常に重要」から「全く重要ではない」
重要度を聞く設問は、ユーザーからの要望に「優先順位」をつけるために有効です。ただし、どの機能も重要に見えてしまうようなテーマでは高得点ばかりが並びやすいため、選択肢の言葉は強弱がはっきり出るようにそろえるのがコツです。
重要度を聞いた直後に「現状の満足度」もあわせて聞く構成にしておくと、優先的に着手すべき課題がより鮮明に見えてきます。
<テンプレート>
【機能の重要度】
設問:この機能はあなたにとって重要ですか
選択肢:非常に重要/重要/どちらともいえない/あまり重要ではない/全く重要ではない
【改善の優先度】
設問:この改善は優先して進めてほしいですか
選択肢:強くそう思う/そう思う/どちらともいえない/あまりそう思わない/そう思わない
アンケートの分析なら「Synergy!」

アンケートは単に回答を集めるだけのものではありません。顧客の基本情報や実際の行動データと結びつけて、初めて具体的な「次の打ち手」に変わります。
アンケートを有効活用する際におすすめなのが、当社の「Synergy!」です。ここでは「Synergy!」を使ったアンケートの活用方法について解説します。
「Synergy!」とは
「Synergy!」は、顧客データベースを中心に、Webフォームやアンケート、メール配信などを一元的に組み合わせて運用できるCRMです。アンケートの回答をその場限りの集計で終わらせず、顧客の基本属性や過去の履歴と紐付けて蓄積できる点が大きな特長です。
たとえば、「誰がどのような評価をしたのか」という情報がデータベースに残るため、まだ回答していない人へのリマインドメールを送ったり、回答内容に応じた個別のフォロー施策を行ったりといった対応をスムーズに進めることができます。
さらに、誰でも回答できるオープンアンケートと、特定の人だけが回答できるクローズドアンケートを柔軟に使い分けられるのも特長です。不特定多数に向けたキャンペーンから、既存顧客への詳細な調査まで幅広く対応できます。
参考記事:CRM・顧客管理システム「Synergy!(シナジー)」
「Synergy!」の特長・強み
「Synergy!」のアンケート機能の大きな強みは、回答データがそのまま顧客データベースに紐付く点です。そのため、分析から次の施策までの距離が非常に近く、アンケート結果をすぐに実際のマーケティング施策へいかせます。
たとえば、アンケートで高い満足度を示した顧客にだけ紹介キャンペーンを案内したり、逆に満足度が低かった顧客には改善状況を個別に知らせたりといった、細かなコミュニケーションの出し分けが可能です。単にデータを集計して終わるのではなく、その後の顧客フォローまで同じシステム上で運用できる点が大きなメリットです。
▼アンケートレポート画面のイメージ

▼アンケート結果を踏まえた個別のコミュニケーションが構築できます。

機能面も充実しており、商品購入者向けのシリアル認証付きアンケートをはじめ、個人を特定しない匿名回答の設定、reCAPTCHAを利用したスパム対策、ファイルアップロード機能など、用途に応じた柔軟な調査設計が行えます。
参考記事:CRM・顧客管理システム「Synergy!(シナジー)」のアンケート機能
「Synergy!」の事例
名古屋グランパス様では、「Synergy!」を活用してファンの声や行動データを一元管理し、CRMの基盤を大きく強化しています。ファンとのさまざまな接点で得られる情報を「Synergy!」のデータベースに集約することで、ファン層ごとの行動特性を把握し、施策の出し分けやコミュニケーションの改善にいかしています。
たとえば、特定の試合終了後に反応の良かったファン層を抽出し、パーソナライズされたメールを配信した結果、メールの開封率やアンケート回答率が大きく向上しました。
さらに、蓄積された行動データをもとにファンの熱量に応じた施策を企画・実施することで、長期的なファン育成やLTVの向上にもつなげています。
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アンケートの5段階評価に関するよくある質問(FAQ)
アンケートで定番の5段階評価ですが、いざ設計するとなると、段階数の選び方や「中立」の扱い、平均点の読み解き方などで迷うことは少なくありません。事前によくある疑問を整理しておくと、設問の設計もその後の分析もスムーズに進みます。
Q. 5段階評価と4段階評価、どちらを選ぶべき基準は何ですか?
大きな違いは「中立(真ん中)の選択肢を置くかどうか」という点です。5段階評価には真ん中があるため、判断を保留したいという回答者の心理を無理なく受け止められます。一方、4段階評価は中立の逃げ道がない分、賛成か反対かを明確にしたい場面でよく使われます。
基準としては、「中立の立場が意味を持つテーマかどうか」を考えると整理しやすくなります。たとえば、個人の好みや態度のように「本当にどちらでもない」という感情があり得る質問なら、5段階にするのが自然です。
Q. 「どちらともいえない」ばかり回答が集まってしまった場合、どう分析すれば良いですか?
まず純粋な「中立」の意見と、「判断不能(よくわからない)」という状態が混ざってしまっていないかを疑ってみてください。質問の聞き方が抽象的だったり、まだそのサービスを十分に体験していない層が回答していたりすると、真ん中の選択肢が「よくわからない」の受け皿になってしまいます。
ユーザーの属性や利用経験のデータと掛け合わせて分析してみると、「どちらともいえない」を選んだ層の特徴が見えてきます。いきなり全体の平均点を見て議論するよりも、回答の分布と内訳をしっかり確認しましょう。
Q. 5段階評価の平均点はどのくらいを目指すべきですか?
目標とすべき平均点は、業界の特性や調査の目的によって大きく変わるため、一律の正解はありません。
重要なのは、平均点という1つの数字だけで結果を判断しないことです。たとえば同じ「平均3.8点」であっても、4や5の高評価が多いのか、それとも2の低評価が一定数混ざっているのかによって、打つべき対策は異なります。
まずは回答の分布(割合)を確認し、満足している層と不満を抱えている層がそれぞれどれくらい存在するのかを押さえる方が、具体的な改善につながります。
まとめ
5段階評価は中立的な意見の扱い方や中心化傾向への対策を適切に講じることで、現場の意思決定に役立つ正確なデータを集められます。しかし、どれほど優れたアンケートを実施しても、集まった回答データをその後の施策に連動させる仕組みがなければ、真の顧客満足度の向上には至りません。
こうしたデータ活用の課題を解決するシステムが、当社の「Synergy!」です。「Synergy!」を利用すれば、アンケートの回答結果を顧客データベースに直接紐付けて一元管理できるため、「誰がどのような不満を持っているのか」「どの層が高評価をしているのか」といった詳細な属性分析が容易になります。
「Synergy!」を提供するシナジーマーケティングは、お客様のCRM活動をトータルでサポートしています。「アンケート結果を具体的なサービス改善に直結させたい」「データに基づいた顧客対応を仕組み化したい」とお考えの際は、ぜひ当社までお気軽にご相談ください。
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