ロイヤルティープログラムとは
ロイヤルティープログラムとは、顧客のリピート購入やブランドへの忠誠心を高めるために設計された特典制度である。ポイント還元、会員ランク、限定キャンペーンなどを通じて、顧客の継続利用を促進する仕組みである。
価格競争が激化する中、顧客を囲い込む手段としてロイヤルティープログラムの重要性は増している。プログラムを通じて収集される購買履歴や行動データは、CRMやマーケティング施策の高度化にも資する。エンゲージメントを強化し、LTV(ライフタイムバリュー、顧客生涯価値)最大化を目指すには、戦略的に設計されたロイヤルティープログラムの導入が不可欠である。
ロイヤルティープログラムを成功させるための10のヒント
- 明確な目的を設定する:プログラムで「何を達成したいか」を明文化する。たとえば「リピート率を20%改善」「平均購入単価を引き上げる」などの具体的な目標を決める。
- 顧客理解:ロイヤルティープログラムの目的は顧客の自社への愛着や信頼を深めることである。そのためにまず企業がやるべきことは、ロイヤルカスタマーのことを知り、顧客が何度も貴社を利用してくれるほど魅力的なものは何なのかを理解する必要がある。
- インセンティブは魅力的かつ実用的にする:顧客がプログラムに参加したくなるような魅力的なインセンティブを用意する必要がある。ロイヤルティープログラムで提供するインセンティブは、「今まで利用してきて良かった」と感じてもらえる優れた顧客体験でなければならない。割引やポイント還元だけでなく、限定グッズや体験型の特典など、感情に訴えるものも含める。魅力的なインセンティブは、顧客に購入を続ける動機を与えるが、期待はずれなインセンティブは自社から離脱する契機となるおそれがある。
- プログラムを知ってもらうための宣伝をする:ロイヤルティープログラムの特典内容は、一部の顧客に限らず多くの方に知ってもらえるように宣伝をする。特典内容に惹かれた既存顧客がロイヤルカスタマーに育つ、新規顧客の獲得に繋がる、といったメリットを得やすくなる。
- データにもとづいたパーソナライゼーションを行う:多くのブランド・サービスがロイヤルティープログラムを提供する中、顧客のパーソナライゼーションへの期待値は高まっている。行動履歴や関心に応じて、最適なタイミングと内容でアプローチする必要がある。
- オムニチャネルで一貫性を持たせる:オンラインとオフライン、アプリやSNSなど、すべてのチャネルでプログラムがシームレスに機能するよう設計する。
- 参加を容易にし、障壁を低く保つ:登録の手間を最小限にし、簡単に始められるようユーザーエクスペリエンス(UX)を重視する。
- 感情的価値(共感・つながり)も訴求する:顧客の「好き」や「共感」に訴えるストーリーやブランド体験を設ける。
- メンバー限定の特典や情報を提供する:「会員だけが得られる」情報や体験を通じて、特別感を演出する。
- 効果測定とPDCAサイクルを徹底する:プログラム開始後もKPIを追跡し、改善点を特定して継続的に最適化する。効果測定や、ときには顧客フィードバックの結果も参考にして、特典の陳腐化や制度疲れを防ぐように更新する。
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