スポーツ観戦への集客方法は?施策成功のポイントや具体的な事例などを解説
<この記事でわかること>
- スポーツ観戦へ新規ファンを集客する施策としては、「パブリックビューイングやライブ配信」「選手とオフラインでコミュニケーションが取れるイベント」「会場に来たファンだけが楽しめる特別コンテンツの企画」などが挙げられる。
- 上記と合わせて、既存ファンをリピーターへ引き上げる施策(既存ファンに絞ったプレミアム度が高い企画など)を実行することも大切。
- スポーツ観戦への集客を成功させるには、「集客したいターゲット層を明確化する」「ファンを巻き込める集客方法を検討する」といったポイントを押さえよう。
- 「全員を無料招待」といったインパクトが強い施策は、あまり頼りすぎてはいけない。実行するなら「子供のみ無料にして家族連れに好印象を持ってもらう」というように、使い所を間違えないよう意識する。
スポーツ観戦へ新規ファンを集客するには、以下の施策を実行しましょう。
- パブリックビューイングやライブ配信
- 選手とオフラインでコミュニケーションが取れるイベント
- 会場に来たファンだけが楽しめる特別コンテンツの企画
- スポーツ体験イベント
- 会場周辺の施設や地元企業などとの連携
さらに、既存のファン向けに「メールや公式LINEを通じた定期的な接点作り」といった施策も合わせて実行することで、よりチームに愛情を持ってもらい安定した集客を実現できるでしょう。
こうした施策を成功させるには、集客したいターゲット層を明確化したうえで、ファンを巻き込める方法を考えることが大切です。ターゲットにマッチした施策を行い、チームとの一体感を生み出すことで、勝ち負けに関わらず安定的に応援してくれるファンを集客できるでしょう。
本記事では、スポーツ観戦への集客方法や施策を成功させるポイント、成功事例などを解説します。
<目次>
スポーツ観戦へ新規を集客するための方法
前述した通り、スポーツ観戦へ「新規顧客」を集客する施策としては具体的に以下が挙げられます。
- パブリックビューイングやライブ配信
- 選手とオフラインでコミュニケーションが取れるイベント
- 会場に来たファンだけが楽しめる特別コンテンツの企画
- スポーツ体験イベント
- 会場周辺の施設や地元企業などとの連携
- SNSとの連動施策
パブリックビューイングやライブ配信
「パブリックビューイング」とは、スタジアムや公園、映画館などに設置されたスクリーンでチームの試合を大規模に放映するイベントのことです。会場へ行かなくても試合をリアルタイムに観戦できるため、「会場に行ったことはないが興味はある」といった層へチームの魅力をアピールできるでしょう。
また、同じ場所でパブリックビューイングを観戦する人と得点のたびに一緒に喜んだり、選手の魅力を聞いたりもできるため、自然と「今度は現地で熱気を体感したい」という気持ちを抱きやすくなり、足を運ぶきっかけになるかもしれません。
選手とオフラインでコミュニケーションが取れるイベント
以下のように、選手とオフラインでコミュニケーションが取れるイベントを開催することも効果的です。
- トークショー
- ディナーショー
- 写真撮影会
- サイン会
- ハイタッチ会
実際に選手と触れ合い人柄を知ってもらうことで、親近感が生まれて「この人がいるなら応援してみようかな」と感じてもらえるかもしれません。
会場に来たファンだけが楽しめる特別コンテンツの企画
試合会場で来場者だけが楽しめる特別コンテンツを用意すると、「現地でしか体験できない」という点が希少性を生み出し、集客につながりやすいでしょう。
来場者限定の特別コンテンツとしては、例えば以下が挙げられます。
- 来場者向けにプレゼントを配布する
- マスコットキャラクターや有名アーティストなどによるパフォーマンスを披露する
- アニメとコラボしたスペシャルアニメーションを上映する
- 事前配布のチラシを持参した人へオリジナルグッズをプレゼントする
- 試合終了後にハイタッチ会を開催する
- 会場内でスタンプラリーを開催する
- フォトスポットを設置して記念撮影を促す
- 現地のファンのみが参加できるプレゼント抽選会を開催する
とくに、アーティストやアニメといった「別コンテンツとコラボした特別企画」を実施すれば、そのコンテンツのファンが会場へ訪れて試合を観戦し、チームのファンになってもらえる可能性があります。
スポーツ体験イベント
スポーツ体験イベントで選手と一緒にスポーツを楽しんでもらうことも有効です。スポーツ自体を好きになってもらうことで、後日会場まで試合を見に来てもらえる可能性が高くなります。また、上記のトークショーや撮影会などのように選手と直接触れ合えるため、個人の人柄を知ってもらうチャンスにもなるでしょう。
会場周辺の施設や地元企業などとの連携
集客するにあたって、チームと親和性が高い地元の周辺施設や企業などとのコラボも有効です。具体的には、以下のような施策が挙げられます。
- 地域の学校やスポーツ教室を選手が訪問して生徒と交流する
- 地元の商店街にのぼりを設置してもらう
- スポンサー企業と選手のコラボ商品を会場で販売する
- 会場付近のキッチンカーで限定メニューを販売する
選手訪問やコラボ商品の販売などを通じ、周辺の施設や企業を普段から利用する顧客へアプローチすれば、スポーツへの関心が低い層にもアプローチできるようになります。そして最終的には、「スポーツ教室で話して好印象だったので試合を見てみよう」「自分が愛用する商品とコラボしている選手に興味が湧いた」というイメージで、会場への集客につながるでしょう。
また、「選手自身が普段から愛用している商品とコラボする」といった形で連携すれば、チームのブランドを守りながら集客につなげられます。
SNSとの連動施策
近年では世代を問わず、X(旧Twitter)やFacebook、InstagramといったSNSを利用する層が増加しています。そのため、SNSとの連動施策を実行することで、幅広い世代へアプローチできるでしょう。
とくにSNSでは、リプライやDMでのやり取りを通じて、フォロワーと気軽にコミュニケーションが取れます。選手の存在を身近に感じ親近感を覚えてもらうことで、最終的に会場へ足を運ぶきっかけとなるかもしれません。
チームによるSNS連動施策としては、「試合の予定や結果を発信する」「プレゼントキャンペーンを行う」といった一般的なものはもちろん、以下のようにスポーツ観戦ならではの内容も挙げられます。
- 指定のハッシュタグを付けて応援メッセージを投稿すると会場のスクリーンに投影される
- X(旧Twitter)やLINEと連動したオールスター投票やMVP投票を実施する
- ライブ配信を通じて試合前のトレーニングの様子を公開する
- 地元企業とのタイアップ動画を配信する
- インフルエンサーを会場へ招待し、試合前〜試合後の様子をリアルタイムに発信してもらう
ハッシュタグを付けた投稿や投票施策については、実際に参加するのは既存のファンであることが多いでしょう。しかし、参加者が増えてSNS上でバズり多くの人の目に留まることで、自然とファン以外からも注目を集められることが期待できます。
既存のファンをリピーターへ引き上げる施策も重要!
会場へ新規顧客を集客する施策には、上記のようにさまざまな種類があります。
そして集客を行う際は、新規へのアプローチだけでなく「既存のファンをリピーターへ引き上げるためのフォロー施策」を実行することも大切です。
既存のファンはすでに会場へ足を運んでいるため、チームへ一定の魅力を感じています。そのため、定期的にフォローを行うことで「グッズの購入回数や来場回数が増える」「自発的に周囲へチームの魅力を発信し新規顧客を呼んでくれる」というように、チームへよい影響を与える存在となってくれるでしょう。
リピーターへ引き上げる施策としては、例えば以下が挙げられます。
- メールや公式LINEなどによる定期的な接点作り
- 既存ファンに絞ったプレミアム度が高い企画の実施
メールや公式LINEなどによる定期的な接点作り
既存のファンをリピーターへ引き上げるには、試合以外で定期的な接点を持つことが重要です。メルマガや公式LINE、ファンクラブなどで定期的にコミュニケーションを取っておき、タイミングに合わせニーズにマッチした情報を届けることで、「いつも自分を見てくれているチームだ」と感じてもらえるようになり、さらなる愛情を抱くようになるでしょう。
接点作りの具体的な例としては、以下が挙げられます。
- ファンの誕生日に「バースデーメール」「会場で使える特別クーポン」をプレゼントする
- 「ファンクラブ会員限定のライブ配信」といった企画を定期的に実施する
- ファンクラブ会員を選手とのオフラインイベントへ招待する
- 公式LINEで定期的に選手のオフショットを発信して人柄も好きになってもらう
- 「オフシーズンに過去の試合の名シーンを配信する」などを行い、試合が開催されない期間も飽きさせないよう工夫する
とくにスポーツの場合は、試合が開催されないオフシーズンがあります。オフシーズンにもファンへアプローチしておかないと、気付いたら心が離れてしまうかもしれません。そのため、日頃から上記のようなアプローチを実施して接点を作り、チームへの気持ちを離さないことが大切です。
既存ファンに絞ったプレミアム度が高い企画の実施
上記で紹介した新規顧客向けの集客施策には、体験型イベントやトークショーといったコンテンツが含まれていました。こうしたイベントは打ち出し方次第で、「既存のファンにプレミアム感を持ってもらいチームへの愛情を高める施策」へブラッシュアップすることができます。
プレミアム度を高める方法としては、例えば以下が挙げられます。
- 人数を絞ったディナーショーを行い、もっと近い距離で選手と話せるようにする
- ファン感謝祭を開催して、参加者全員が選手と楽しめるようにする
- 一定の基準をクリアしたファン限定で特注グッズをプレゼントする
熱心なファンのみが体験できる企画を提供することで、ファンは応援し続けるメリットを実感し、より強い愛情を持ってチームを支えてくれるでしょう。
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スポーツ観戦の集客施策を成功させるポイント
スポーツ観戦への集客を成功させるには、以下のポイントを押さえましょう。
- 集客したいターゲット層を明確化する
- ファンを巻き込める集客方法を検討する
- オンライン・オフラインを組み合わせた施策を実行する
- 施策の成果を毎回測定して次回以降に改善する
集客したいターゲット層を明確化する
集客施策を実行する際は、まずアプローチすべきターゲット層を明確化しましょう。チームのファン層を洗い出しておくことで、正しい方向性で適切な施策を設計できます。
例えば「家族で観覧するファンが多い」ということであれば、「先着◯名までの子供は観覧無料」というイベントを実施し、スポーツ観覧に興味を持つ家族連れの層を後押しできるでしょう。あるいは「地元在住のファンが多い」ということであれば、地元企業とコラボし、店舗でのチラシ配りやコラボ商品の販売などを実施することで、見込み顧客へアピールできるかもしれません。
ファンを巻き込める集客方法を検討する
スポーツは一般的な商品やサービスと異なり、「勝ち負けがある」という特徴を持ちます。勝てればファンはより熱狂できますが、負けが多いと徐々に心がチームから離れてしまうかもしれません。
しかし、当然ですが、スポーツにおける勝ち負けを完全にコントロールすることは不可能です。そのため、仮にチームが負けてもファンに愛情を持ち続けてもらえるよう、ファンを巻き込める施策を中心に設計することが大切です。
例えば、選手と定期的にコミュニケーションを取れるイベントを開催し、「技術的には未熟だが人柄に魅力を感じたので応援したい」と思ってもらうことで、勝ち負けに関わらず応援されやすくなるでしょう。
もちろん、大前提として「チームが勝てるよう努力する」ということは忘れないでください。
オンライン・オフラインを組み合わせた施策を実行する
スポーツ観戦へ集客する際は、「選手と直接コミュニケーションが取れる」といったオフラインでのつながりが大切です。
とはいえ、今では多くの人がSNSをはじめとしたオンラインに慣れ親しんでいるため、両者を掛け合わせた施策を実行するとよいでしょう。具体的な施策の例としては、以下が挙げられます。
- スマホ上で抽選を行って景品は会場で受け取る
- 指定のハッシュタグを付けて応援メッセージを投稿すると、会場スクリーンに投影される
- チーム公式アカウントで紹介した地元企業の名産品を会場で販売する
- SNSでの投稿キャンペーンの参加者に、会場でオリジナルチームグッズをプレゼントする
- 会場でデジタルスタンプラリーを実施する
こうしたオンラインとオフラインを掛け合わせた施策は「OMO(Online Merges with Offline)」と呼ばれています。オンラインとオフラインの区別を付けず、両者を一体化させた施策を行うことで、より効果的に集客へとつなげられるでしょう。
OMOの概要や具体的なメリットなどは、以下の記事で詳しく解説しています。
施策の成果を毎回測定して次回以降に改善する
集客施策を実行したら、毎回必ず効果測定を行ってください。成果を数値で振り返り「想定通りの集客につながった(orつながらなかった)要因」を洗い出すことで、次回以降の施策を改善して、正しい方向性でブラッシュアップできます。
「お試しで無料招待」のような施策は過度に実行しないよう注意!
このように、スポーツ観戦への集客を成功させるには、キャンペーンの実施やイベント開催など、さまざまな施策を実行することが大切です。新規・既存の両方にアピールできる施策を実行できれば、安定した集客を実現できるでしょう。
ただし「全員を無料招待」といったインパクトが強い施策は、あまり実行しすぎないよう注意しましょう。
確かに無料招待のようなインパクトが大きい施策は、短期的に新規ファンを集客しやすいかもしれません。しかし、あまりこうした施策に頼りすぎると「頻繁に無料イベントを開催しているからそのタイミングで行けばよい」というように、ファンが悪い意味で慣れてしまう可能性があります。
そのため「子供のみ無料にして家族連れに好印象を持ってもらう」「熱心なファンに限り実行する」というように、使い所を間違えないよう十分に注意しましょう。
どのような集客施策を実行する場合もファン層は明確化しておこう!
上記のようにスポーツ観戦への集客施策には、以下のように多くの種類があります。
- パブリックビューイングやライブ配信
- 選手とオフラインでコミュニケーションが取れるイベント
- 会場に来たファンだけが楽しめる特別コンテンツの企画
- スポーツ体験イベント
- 会場周辺の施設や地元企業などとの連携
- SNSとの連動施策
いずれの集客施策を実行するにしても、先ほども解説したように必ずファン層を明確化しておきましょう。ファン層を把握しておくことで、以下のように「ファンには◯◯が多いので△△という施策を実行する」という点を正確に設計できます。
- 家族連れの来場者が多いので、「小学生以下は無料キャンペーン」を行って類似属性の見込み顧客へアプローチしよう
- 選手のパーソナリティーに惹かれて応援しているファンが多いので、プライベートな一面を楽しんでもらえるコンテンツを定期的に配信しよう
- 「チームによる地元愛」に好印象を持たれているので、地元企業とのタイアップを実行しよう
また、ファン層にマッチした施策を設計することで、人的・コスト的なリソースを適切に分配できます。そのため、必要以上に労力を割かずとも、チームに大きな成果をもたらすことが期待できるでしょう。
ファン層を明確化し施策を設計・実行するには「顧客情報の活用」が必須!
上記のように、ファン層を明確化し最適な施策を設計・実行するには、「チームで保有する顧客情報の活用」が必須です!
チーム内には、以下のようなファンの情報が豊富に蓄積されています。
- ファンの基本情報(氏名や住所、連絡先、性別、世帯人数など)
- 試合の累計観戦回数
- グッズの累計購入金額
- 具体的なグッズの購入内訳
- ファンクラブへの加入履歴
- 好きな選手
- 過去のイベントやキャンペーンへの参加履歴
etc
こうしたファンの情報を分析し、「今後来場の可能性がある見込み顧客の特徴」「熱心なファンになってくれる人の特徴」などを洗い出すことで、チームがアプローチすべき適切なターゲットを把握できます。
そして洗い出したターゲット像をもとに、上記で紹介したファン層に合わせた施策を設計・実行することで、効果的にファンへアプローチできるようになるでしょう。
チームの顧客情報を集客に活用するなら「CRMシステム」の導入を検討しよう
上記のように、チームの顧客情報を分析して集客へいかすのであれば、CRMシステムの導入を検討しましょう。
まず「CRM」とは、顧客の要望にマッチしたアプローチを行って満足度を高め、長期的な信頼関係を構築する考え方のことです。企業が自分のニーズにマッチした方法でフォローしてくれれば、顧客は「この企業は自分を見てくれている」と好印象を抱き、継続的に利用してくれやすくなります。
このCRMの考え方をビジネスでいかすためのツールが「CRMシステム」です。CRMシステムには、上記で解説したような「ファンに関する情報」を一元管理できる機能が搭載されています。
- ファンの基本情報(氏名や住所、連絡先、性別、世帯人数など)
- 試合の累計観戦回数
- グッズの累計購入金額
- 具体的なグッズの購入内訳
- ファンクラブへの加入履歴
- 好きな選手
- 過去のイベントやキャンペーンへの参加履歴
etc
上記のようなファンの情報を分析したうえで、ツールに搭載されたメール配信機能や公式ライン機能、ファンの行動履歴に合わせてコンテンツを出し分けできる「ポップアップ機能」などを活用して、具体的な施策の設計・実行まで落とし込める点が魅力です。
CRMシステムによっては、実行後の効果測定まで取り組めます。そのため、ひとつのツールのみを活用し、ワンストップで効果的に集客施策を実行できるでしょう。
CRMシステムのメリットや選び方などは、以下の記事で詳しく解説しています。
スポーツの集客施策に活用するなら実績豊富な「Synergy!」がオススメ!
スポーツチームが集客施策にCRMシステムを導入するなら、ぜひ弊社が提供する「Synergy!」もご検討ください。「Synergy!」は、メール配信をはじめとして幅広い機能を搭載したCRMシステムです。集客施策の実行に必要な機能を揃えているため、自社のニーズに合わせてさまざまな戦略を設計できるでしょう。とくにメールについては、「400万通/時・配信数3億通/月(2025年9月時点)」という大規模配信も安定的に実行できる点が魅力です。
「Synergy!」を導入し集客施策に活用した事例として、公益社団法人 日本プロサッカーリーグ様を紹介します。同団体は、「日本サッカーの水準向上・豊かなスポーツ文化の振興・国際社会における交流や親善への貢献」という3つの理念を掲げ、プロリーグであるJリーグを運営する組織です。誰もが気軽にスポーツを楽しめる環境を作り、スポーツを通じて豊かな社会を作ることを目的に活動しています。
同団体に所属する各クラブは従来まで、個別で独自のツールやExcelなどを活用し、ファンに関する幅広い情報を管理していました。
しかし「ファンに関する情報を一元管理し活用する」という動きが活発化したことに伴い、ほぼ同時期に大きく以下2つのプラットフォームの運用を開始します。
- Jリーグデジタル共通基盤:全60クラブの顧客データを集約したプラットフォーム。ファンやサポーターのニーズにマッチしたマーケティング施策を実行できる環境をクラブへ提供している
- JリーグID:Jリーグの各種サービスで利用できる共通の会員IDサービス。JリーグID限定キャンペーンやJリーグチケットなど、Jリーグ提供の各種サービスを同じIDで利用できるようになる
上記のサービスで蓄積した会員情報や利用履歴をもとに、Jリーグおよびクラブに向けたマーケティングプラットフォームとして、レポート生成やセグメントメール配信、マーケティングオートメーションといった施策を実行するツールの開発・運用も行っています。
こうしたツールを活用し実際にマーケティング施策を行うのは、従来までは各クラブの裁量に任されていました。しかし、各クラブのリソースだけでは対応が難しいケースが出てきたことで、Jリーグ側で「ツールを運用できる人材を育成する講座」を開催。その結果、クラブ側から「より細かい集客施策を実行したい」という要望が寄せられるようになり、「Synergy!」にMAやDMPを組み合わせながら運用することになります。
このプラットフォーム上では、全クラブトータルで主に以下のような集客施策を実行しました。
- 毎月2,000回メールを配信する(メール配信通数は延べ6,500万超え ※2024年9月実績)
- 年に複数回(春休み期間、ゴールデンウイーク、夏休み期間など)にわたり大規模プロモーション(テレビCM+大規模招待+デジタル広告)を実施する
- 大規模招待では「Synergy!」の仕組みを活用して、「JリーグIDキャンペーン応募フォーム」を運用する
応募フォームについては「Synergy!」のフォームカスタマイズ機能を活用し、「JリーグIDでログインしないと入力できない」といった仕様を実装することで、新規JリーグID(新規会員)の獲得につながっています。具体的には、延べ約250万件の応募者数の獲得に成功しました。
また「安定して集客施策を実行する」という部分でも、「Synergy!」を活用していただいています。CRMシステムが不安定な状態では「試合当日にメール配信できない」「チケット発売のタイミングでメール配信できない」などのトラブルが発生する可能性があり、チームに大きな機会損失を与えかねません。一方で「Synergy!」は、大規模配信でもエラーが発生せず安定的に稼働できるため、「安心して施策を実行できる」という点を評価していただきました。
また、インターフェースもわかりやすく設計。「誤配信などのセキュリティインシデントが起きにくい」「外部システムと連携しやすい」という点も評価していただきました。
こうして実行した集客施策を、各クラブ間でスムーズに共有できる仕組みも整っています。
同団体ではファンがJリーグIDフォームで応募した際、クラブをお気に入り登録できる仕組みを整備しています。お気に入り登録してもらった際、クラブ側が該当のJリーグIDを管理できるため、「Jリーグ」と「各クラブ」が相互でデータを確認できるのです。
さらに、各クラブにひとりずつリーグ側の担当者がサポーターとして着任。集客施策のサポートはもちろん、他のクラブにおける集客施策の成功事例を共有できる体制を構築したことで、「情報の提供スピード」「施策の実施速度」を向上させました。
このように「Synergy!」の柔軟なカスタマイズ機能や安定性を活用し、各クラブ間でコミュニケーションを取りながら、効果的な集客施策を設計・実行した好例といえるでしょう。
公益社団法人 日本プロサッカーリーグ様の事例詳細については、以下の記事をご確認ください。
会場への集客施策を成功させて安定したチーム運営を実現しよう
スポーツの試合における新規の集客施策としては、主に以下のような種類があります。
- パブリックビューイングやライブ配信
- 選手とオフラインでコミュニケーションが取れるイベント
- 会場に来たファンだけが楽しめる特別コンテンツの企画
- スポーツ体験イベント
- 会場周辺の施設や地元企業などとの連携
- SNSとの連動施策
上記と合わせ、既存のファン向けに「メールなどを通じた定期的な接点作り」「プレミアム度が高い企画の実施」といった施策を行うことで、より効率的に集客できるでしょう。こうした集客施策を成功させるには、「集客したいターゲット層の明確化」「ファンを巻き込める施策の検討」といったポイントを押さえることが重要です。
とくにターゲット層については、必ず明確化しておきましょう。ターゲット層が明確であるほど、「ファンには◯◯が多いので△△という施策を実行しよう」という点を正しく設計し、最適な方法でアプローチできるようになります。
ファン層を明確化し、具体的な施策の設計・実行まで実現するのであれば、ぜひ「CRMシステム」を活用してください。CRMシステム内で一元管理している「ファンに関する情報」を分析したうえで、メール配信機能や公式LINE機能などを活用すれば、1つのツール上で効率的に集客施策を実現できます。
実際にCRMシステムを選ぶ際は、本記事で紹介した「Synergy!」もご検討ください。「Synergy!」には、さまざまなスポーツチームで集客の改善に貢献してきた実績があります。メール配信や公式LINEはもちろん、ファンの行動履歴に合わせてコンテンツを出し分けできる「ポップアップ機能」なども搭載しているため、幅広い角度から適切な施策を設計可能です。
「Synergy!」の具体的な製品機能については、ぜひ以下のフォームから資料をダウンロードしてご確認ください。

CRMシステム「Synergy!」の特長が機能別でわかる資料です!
関連情報
※記載されている内容は掲載当時のものであり、一部現状とは内容が異なる場合があります。ご了承ください。