クロス集計表の作り方とは?アンケート分析を効率化する5ステップも
<この記事でわかること>
- クロス集計は、属性や設問を掛け合わせることで、全体集計では見えない傾向や違いを把握できる。
- Excelで正しく集計するには、1行1データ、セル結合なし、見出し1行のデータ形式に整えることが重要。
- ピボットテーブルを使えば、行・列・値を設定することで基本的なクロス集計表を効率よく作成できる。
- グラフ化も可能だが、更新や共有が手作業になりやすく、継続運用では属人化しやすい点に注意が必要。
- 集計から分析、施策実行までつなげるには、顧客データと連動できる仕組みを活用すると効率化しやすい。

アンケート結果を集計しても、「全体の傾向はわかったが、誰がそう答えているのかまでは見えない」と感じることは少なくありません。単純集計だけでは、属性ごとの違いや具体的な傾向まで把握しにくく、次の施策に結びつけづらい場面もあります。
本記事では、クロス集計表の基本から単純集計との違い、Excelでの作り方、運用時に押さえておきたい注意点までをわかりやすく解説します。分析の入口でつまずかないための考え方もあわせて紹介します。
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<目次>
クロス集計表とは?単純集計との違いとメリット

アンケートや顧客データを分析する際、「クロス集計表」は欠かせない手法です。ここでは、基本的な集計方法である単純集計との違いや、クロス集計を用いることで得られる具体的なメリットについて詳しく解説します。
単純集計(GT)とクロス集計の違い
アンケート結果をまとめる際、最初に用いるのが単純集計です。これは「はい・いいえ」の割合や、各選択肢が何人に選ばれたかといった、質問ごとの全体的な傾向を把握するための集計方法です。全体の概要をつかむには適していますが、回答者の属性による違いまでは見えません。
一方、クロス集計は、2つ以上の質問項目を掛け合わせて分析する手法です。たとえば、「満足度」という質問に対して、「性別」や「年代」といった別の属性データを掛け合わせます。そうすることで、「男性の20代は満足度が高いが、女性の40代は不満を感じている」といった、単純集計では隠れてしまう具体的な傾向や違いを明らかにできます。
クロス集計を行うメリット
クロス集計を行うメリットは、ターゲットごとの詳細な傾向を把握し、具体的な施策につなげやすくなる点です。
全体としては「新商品に興味がある」という回答が50%だったとしても、クロス集計によって「20代女性の興味関心は80%に達しているが、50代男性は20%にとどまる」といった事実が判明すれば、20代女性に絞ったプロモーションを展開するなど、効果的なマーケティング戦略を立案できます。
仮説の検証にも役立ちます。「このサービスは週末に利用する若年層が多いのではないか」という仮説があれば、「利用頻度」と「年代」のクロス集計を行うことで、その仮説が正しいかどうかをデータで裏付けることができます。
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【重要】作成前の準備:失敗しないデータリストの3つのルール
Excelでクロス集計表を作成する際、元のデータリストの形式が整っていないとエラーや誤った集計の原因になります。ここでは、作業前に必ず確認すべき3つの重要なルールを解説します。
ルール1:1行1データの「リスト形式」にする
クロス集計を行うためには、元データを「1行1データ」のリスト形式にしましょう。データベースの基本構造とも言えますが、1つの行には1件のデータが横一列に並んでいる状態にしなければなりません。たとえば、アンケート結果であれば、1行目にAさんの回答すべてが入力され、2行目にBさんの回答が続く、という構成です。
Excelを帳票や記入用紙のように利用していると、データが1件で複数行にわかれていたり、集計の邪魔になる空行が余白として入っていたりすることがあります。作業前には必ず不要な空白行や列を削除し、データが隙間なく連続した美しいリスト形式に整えましょう。
ルール2:セルの結合は全て解除する
セルが結合されていると、ピボットテーブルがデータの範囲を正しく認識できず、一部のデータが欠落したり、エラーが発生したりする原因になります。
たとえば、「部署名」の列でセルを縦に結合すると、Excel内部では一番上のセルにしかデータがなく、結合した下のセルは「空白」として認識されます。その結果、クロス集計を行う際に「空白」という集計対象外の項目が大量に発生してしまいます。
ルール3:見出し行は1行のみにする
データの最上部にある見出し行は、必ず「1行のみ」にまとめましょう。ピボットテーブルは、1行目のテキストを「項目名」として認識し、集計の基準とします。もし見出しが2行以上にまたがっていると、Excelはどちらの行を項目名として扱えばよいか判断できず、ピボットテーブルの作成自体がエラーで弾かれてしまいます。
また、見出し行に空白セルがあるのもNGです。すべての列に「氏名」「年齢」「Q1_満足度」などの具体的な項目名が漏れなく入力されているか、事前にしっかりと確認しましょう。
クロス集計表の作り方
データの準備ができたら、いよいよExcelの「ピボットテーブル」機能を使ってクロス集計表を作成します。主な作り方の手順は以下の通りです。
1. データ範囲を選択する
2. ピボットテーブルを挿入する
3. 行と列に項目をドラッグして「クロス」を作る
4. 値フィールドの設定で「個数」を集計する
5. 結果を確認する
それぞれのステップを解説します。
STEP1:データ範囲を選択する
クロス集計表を作成するための最初のステップとして、まず準備したデータリスト内のセルをどこか1つクリックしてアクティブにします。この状態でピボットテーブルの作成を開始すると、Excelが自動的にデータの範囲を認識します。
ただし、データ中に空白の行や列があると、そこでデータの区切りと判断されてしまうため、注意が必要です。範囲を確実に指定したい場合や特定の範囲のみを集計したい場合は、見出し行を含めた表全体をマウス操作でドラッグするか、手動で選択するようにしましょう。
STEP2:ピボットテーブルを挿入する
データ範囲が正しく選択された状態で、Excel画面上部の「挿入」タブをクリックし、リボンの左端にある「ピボットテーブル」のボタンを選択します。すると、「ピボットテーブルの作成」というダイアログボックスが表示されます。
この画面では、2つの確認を行います。1つ目は「テーブルまたは範囲」の項目で、STEP1で選択したデータ範囲が正しく指定されているかを確認します。2つ目は、作成したクロス集計表をどこに配置するかです。通常は「新規ワークシート」が選ばれていますが、基本的にはそのまま新規シートに作成する方が、元データと混ざらず見やすいため推奨されます。
設定を確認して「OK」ボタンを押すと、新しいシートが立ち上がり、左側に空のピボットテーブルの枠組み、右側に「ピボットテーブルのフィールド」という作業ウィンドウが表示されます。
STEP3:行と列に項目をドラッグして「クロス」を作る
画面右側に表示された「ピボットテーブルのフィールド」ウィンドウには、元データの見出し行に入力されていた項目名が一覧で表示されています。これらの項目を、下部にある「行」「列」「値」というボックスにマウスでドラッグ&ドロップして配置していきます。
クロス集計を行うためには、「行」と「列」にそれぞれ違う項目を配置します。たとえば、「行」のボックスに「年齢」を、「列」のボックスに「満足度」をドラッグしてみましょう。すると、左側のシート上で、縦(行)に年代、横(列)に満足度の評価が並んだクロス集計表の枠組みが作成されます。
行と列の配置は自由に入れ替えることができます。「どちらを行にした方が見やすいか」「分析の主軸はどちらか」を考えながら、目的に応じて項目を動かして最適なレイアウトを探ってみてください。
STEP4:値フィールドの設定で「個数」を集計する
行と列の枠組みができたら、その交差するセルに数字を入れる設定を行います。右側のウィンドウで、集計したい項目を右下の「値」ボックスにドラッグ&ドロップします。
アンケートの回答数を集計する場合、数値の「合計」ではなく、データが何件あるかという「個数(カウント)」を集計する必要があります。もし、値ボックスに入れた項目の名前が「合計 / ○○」となってしまった場合は、その項目をクリックして「値フィールドの設定」を開いてください。「集計の方法」というタブの中から「個数」を選択してOKを押します。
STEP5:結果を確認する
最後に、完成したクロス集計表の数値が正しいか、見やすい状態になっているかを確認します。表の右端と下端には「総計」が表示されているはずです。この数値が、元データの件数と一致しているかをチェックしましょう。もし件数が合わない場合は、元データの範囲選択が間違っていたり、空白セルが影響していたりする可能性があります。
項目の並び順にも注意が必要です。たとえば、「非常に満足・満足・普通・不満」のような評価項目は、自動で五十音順に並び替えられ、「不満」が先頭に表示されることがあります。必要に応じて手動で順番を変更しましょう。
クロス集計表をグラフ化する方法
クロス集計表の数値だけでは傾向を掴みにくいため、グラフ化して視覚的にわかりやすく表現することが一般的です。ここからはクロス集計表をグラフ化する方法について解説します。
ピボットテーブルで作成した場合
ピボットテーブルで作成したクロス集計表は、「ピボットグラフ」という機能を使って簡単にグラフ化できます。作成したピボットテーブル内の任意のセルをクリックした状態で、上部の「ピボットテーブル分析」タブから「ピボットグラフ」を選択します。
クロス集計の結果を比較しやすい「100%積み上げ縦棒グラフ」や「集合縦棒グラフ」を選ぶと良いでしょう。表側で行や列の項目を入れ替えたり、フィルター機能で特定の条件に絞り込んだりすると、グラフの形も瞬時に変化します。
関数で作成した場合
COUNTIFSなどの関数を使ってクロス集計表を自作した場合は、通常のExcelグラフを作成することになります。表のデータ範囲を選択し、「挿入」タブから希望のグラフ種類を選択して挿入します。
関数で作った表から作成する標準グラフのメリットは、デザインやレイアウトの自由度が圧倒的に高いことです。しかし、元データに新たな回答が追加された場合、関数の範囲指定やグラフのデータ選択範囲を手動で修正・拡張する手間が発生します。
エクセルでクロス集計表をグラフ化するデメリット
Excelは身近で便利なツールですが、継続的なアンケート運用や深い顧客分析において、クロス集計表のグラフ化をExcelだけで完結させるには、運用面や機能面でいくつかの限界とデメリットが存在します。
更新・反映が手作業になり、運用が重くなる
Excelでクロス集計表をグラフ化すると、データを更新するたびに再集計が必要になります。ピボットテーブルも、元データを変えただけでは反映されず、手動で更新しなければなりません。
そのため、最新データの確認やファイル管理に手間がかかり、更新漏れやミスも起こりやすくなります。継続運用するなら、自動で集計・反映できる仕組みを取り入れることが重要です。
ピボットグラフは制約があり、表現が頭打ちになる
ピボットグラフは便利ですが、自由に調整しにくい面があります。ピボットテーブルと強く連動しているため、通常のグラフのように「この行とこの列だけを使う」といった細かな設定がしづらいからです。
報告書用に見せ方を変えたい場面では、別シートにデータを貼り付けてグラフを作り直す必要が出てくることがあります。切り口が増えるほど作業も増えやすく、更新やデザイン調整が担当者任せになりやすい点にも注意が必要です。
「誰の回答か」を追えず、施策につながりにくい
Excelで集計した結果は、基本的に数字の一覧として扱われます。そのため、どの回答がどの顧客のものかを確認したい場合は、別途データを照合する作業が必要です。さらに、ファイルで共有する運用では、入力ミスや権限管理、版の違いといったトラブルも起こりやすくなります。
「Synergy!」のようなCRMシステムであれば、回答データを顧客情報と紐付けて管理できます。レポート画面でクロス集計をすぐに確認できるうえ、CSV出力や未回答者へのリマインド、特定の回答者への追跡調査まで、同じ仕組みの中で進めやすくなります。
アンケートの分析なら「Synergy!」

Excel集計の手間や属人化を解消し、集計結果をスピーディに施策へつな 繋げるなら、CRMシステム「Synergy!」のアンケート機能がおすすめです。ここでは「Synergy!」の特長と具体的な導入メリットをご紹介します。
「Synergy!」とは
「Synergy!」は、シナジーマーケティング株式会社が提供するクラウド型の国産CRMシステムです。顧客情報の管理を中心に、メール配信やLINE配信、アンケートフォームの作成など、マーケティングに必要な機能をまとめて利用できます。

特長は、アンケートの回答データを顧客データベースと連携して管理できる点です。そのため、回答結果を集計するだけでなく、既存の顧客属性と組み合わせた分析も行いやすくなります。
また、セキュリティ面にも配慮されており、個人情報を安全に管理しながら、情報収集から分析、アプローチまでを1つの仕組みで進められます。
参考記事:CRM・顧客管理システム「Synergy!(シナジー)」
「Synergy!」の特長・強み
Excelでクロス集計表をグラフ化すると、更新や共有のたびに手作業が発生しやすく、運用の負担が大きくなりがちです。
「Synergy!」なら、条件分岐やマトリクス形式のアンケートにも対応でき、回答結果もリアルタイムで反映されます。クロス集計をすぐに確認できるうえ、回答データを顧客情報と紐付けて管理できるため、分析から次の施策までつなげやすくなります。
さらに、CSV出力や未回答者への再依頼、進捗管理にも対応しており、アンケート運用を効率化しやすい点も特長です。
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「Synergy!」の事例
株式会社エスクリ様は、全国で婚礼施設を展開するブライダル企業です。同社は、設備に依存しない高いオペレーション力を強みとしており、サービス品質を安定して維持するために、顧客満足度を定量的に把握する必要がありました。
そこで、既存のSFAと連携できる点や料金体系の柔軟さを評価し、「Synergy!」のアンケート機能を導入しました。結婚式の準備段階から当日までの間に計3回アンケートを実施し、顧客満足度を細かく測定できる体制を整えています。
アンケート結果は担当スタッフに直接メールで通知され、人事評価にも連動。スタッフの顧客満足度に対する意識やモチベーションが高まり、自発的にサービス改善へ取り組む流れが定着しました。その結果、導入から15年間にわたり顧客満足度は上昇を続け、現在も90%を超える高い水準を維持しています。
よくある質問(FAQ)
クロス集計表の作成やExcelの操作に関して、つまずきやすいポイントやよく寄せられる疑問をまとめました。エラーの原因や意図しない動作の解決策として、ぜひ参考にしてください。
Q. 集計結果の数値がおかしくなる原因は?
最も多い原因は、元データの形式に問題があることです。ピボットテーブルで集計した際、実際のアンケート件数と総計が合わない場合や、「空白」という不要な項目がカウントされている場合は、データリストの中に空行や空列が混ざっていないか確認してください。
また、セルが結合されていると、内部的にはデータが欠落した状態となり、正しい数値になりません。
Q. 項目の並び順が勝手に変わってしまう場合は?
ピボットテーブルの初期設定によるものです。Excelのピボットテーブルは、行や列に項目を追加すると、自動的に「五十音順」や「アルファベット順」で並べ替える仕様になっています。
これを直すには、移動させたいセルの枠線にマウスカーソルを合わせます。カーソルが十字の矢印に変わった状態で、ドラッグ&ドロップすれば自由な位置に入れ替えることができます。
Q. ピボットテーブルを使わずに関数で作るメリットは?
フォーマットを完全に固定できる点と、複雑な表のレイアウトに対応できる点です。ピボットテーブルは直感的で便利ですが、「元データが増減すると表のサイズが勝手に伸縮する」「独自の罫線やデザインを設定しても、更新時に崩れることがある」という特性があります。
そのため、クライアントへの報告書や役員会議の定型フォーマットなど、「絶対に表のレイアウトを崩したくない」場合には、COUNTIFSなどの関数を使って集計枠を自作する方が安全です。
まとめ
クロス集計表を活用すると、単純集計だけでは見えない属性ごとの違いや傾向を把握しやすくなります。誰にどのような反応が出ているのかを具体的に捉えられるため、施策立案の精度を高めるうえで有効です。一方で、Excel運用ではデータ整形や更新、共有のたびに手間がかかり、分析結果を次の施策につなげにくいという課題も残ります。
こうした課題を解決しやすいのが「Synergy!」です。アンケート回答を顧客データベースと連動させながら管理できるため、集計やクロス分析、結果の確認、対象者へのアプローチまでを一つの流れで進めやすくなります。回答後のフォローや追加施策まで同じ基盤で考えられるため、分析で終わらない運用を実現しやすい点も大きなメリットです。
「Synergy!」を提供するシナジーマーケティングは、顧客コミュニケーションやデータ活用を支援してきた実績を持つ企業です。アンケートの実施から分析、施策実行までを見据えた運用設計を検討している場合にも、具体的な形で相談しやすいでしょう。アンケート運用や分析業務をもっと効率化したい場合は、ぜひ一度ご相談ください。
CRMシステム「Synergy!」の特長が機能別でわかる資料です!
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