メルマガの成功事例8選!共通するポイントや運用のコツを解説
<この記事でわかること>
- 実際に成果を出した8つの企業事例から、業種を問わずメルマガは工夫次第で売上・予約・お問い合わせ増加につながることがわかる。
- 成功事例に共通するポイントは「セグメント配信」「配信タイミングの最適化」「件名の工夫」であり、読者に“自分ごと”と感じさせる工夫が重要。
- 一方で、スパム判定・配信頻度のズレ・セグメント設定ミスといった失敗は、開封率低下や読者離れを招く。
- 成果を最大化するには、ABテストやデータ分析を繰り返すPDCA運用、限定特典の活用、読者目線での設計が欠かせない。
- 配信管理から効果測定・セグメント設定までを一元化できる「Synergy!」を活用すれば、効率的で成果につながるメルマガ運用を実現できる。
メールマガジンは、低コストで始められ、顧客との接点を継続的に築けるマーケティング手法として、多くの企業に活用されています。しかし、思うように成果が出ず「効果が見えにくい」「読まれない」と悩む担当者も少なくありません。では、成果を出している企業はどのようにメルマガを運用しているのでしょうか。
本記事では、実際に売上や予約数、お問い合わせ件数を大きく伸ばした8つの成功事例を紹介するとともに、そこから見えてきた共通ポイントや、ありがちな失敗パターン、さらに効果を最大化するための運用のコツを解説します。
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メルマガの成功事例8選
メルマガは企業のマーケティングにおいて強力なツールですが、成果を出すには工夫が欠かせません。ここでは、実際に成果を上げた8つの成功事例を紹介します。
【サービス/旅行業】株式会社チョイスホテルズジャパン|メルマガ経由のホテル予約が130%UP
株式会社チョイスホテルズジャパン(全国にコンフォートホテルを展開)は、HTMLメールエディタ機能を活用し、メルマガ運用を大きく改善しました。最大の成果は作業効率の向上で、従来は丸1日かかっていたメルマガ作成が、わずか2時間で完了できるようになっています。
効率化によって配信頻度も向上し、週1回だった配信を週2〜3回へ増やすことが可能になりました。単に回数を増やすのではなく、内容面にも工夫を凝らしています。1通に情報を詰め込みすぎるのではなく、ジャンルごとに整理して複数回に分けて配信することで、読者にとって受け取りやすく、理解しやすいメルマガを実現しました。
結果として、メルマガ経由のホテル予約はコロナ禍前と比べて130%アップしました。開封率も安定して25%前後を維持しています。
【サービス/旅行業】株式会社阪急交通社|メール配信で集客率が7倍に
国内トップクラスのシェアを誇る総合旅行会社・株式会社阪急交通社は独自の「編集長制」を導入し、最大で週35通という大量のメルマガ配信を実現しました。
成功の鍵となったのは、「1コンテンツ×1ターゲット」という明確な配信戦略です。従来のように1通に複数の情報を詰め込み全員に送るのではなく、特定の読者に響く情報だけを届ける手法を採用しました。そのために、顧客のクリック履歴や旅行申込みデータを細かく分析し、最適なコンテンツを配信しています。
従来型のメルマガに比べて開封率は3倍、クリック率は4倍、旅行申込み率は4〜7倍に増加。さらに、不要な情報を排除したことで解除率も半分にまで改善されました。
【サービス/IT】株式会社グリーゼ|開封率が30〜40%で安定!
株式会社グリーゼは、BtoBメルマガにおいて業界平均を大幅に上回る開封率を実現しています。お客様の欲しい情報を厳選して配信することに徹底的にこだわっており、開封率30〜40%という高水準を安定して維持しています。
特徴的なのは、配信解除のタイミングをジャーナルメールで検知し、どの内容で解除されたかを振り返って改善につなげるという仕組みです。過去にはセグメント分けして4種類のメルマガを配信していた実績もあり、常に読者のニーズに合わせた情報提供を心がけています。
【製造業】タカノ株式会社|月のお問い合わせ数が約3倍に
タカノ株式会社はBtoB製造業としてデジタルマーケティングに積極的に取り組み、大きな成果を上げています。成功の基盤となったのは、綿密なペルソナ設定です。
具体的なお客様像を詳細に描き出し、その人物に向けてメール内容とタイトルを最適化することで、平均メール開封率を24%から35%まで向上させることに成功しました。さらに、ステップメールやリターゲティングメールを効果的に活用し、読者が興味を持った内容に合わせて自動でメールを送り分ける仕組みを構築しています。
成果として、月のお問い合わせ数が20件から71件へと約3倍に増加しました。
【製造業/メーカー】サラヤ株式会社|メールとLINEでお客様とのコミュニケーションが充実
サラヤ株式会社はメールとLINEの違いを理解し、効果的に使い分けることで顧客との関係強化を実現しています。メール配信ではコアファンが多いという特長をいかし、ブランドごとに特化した深い情報を提供しています。一方、LINEでは登録者の多くがライト層であることを踏まえ、どのような見せ方をすれば興味を持ってもらえるかをチーム全員で検討して配信しています。
新商品情報の配信では、内容に合わせてメールとLINEの両方を活用するなど、柔軟な運用を実践しています。お客様の登録情報に応じたセグメント配信も可能になり、より精密なコミュニケーションが実現されています。
【小売業】ヒラキ株式会社|メール経由の受注件数が4倍に
「靴のヒラキ」として親しまれるヒラキ株式会社は、One to One施策を中心としたメール改善により成果を上げています。成功要因は、平常時からメールの勝ちパターンを綿密に構築していたことにあります。
日頃からPDCAサイクルを回し続け、効果的な施策を蓄積していたからこそ、予期せぬ需要の変化にも柔軟に対応することができました。さらに、LINEのID連携を積極的に進め、多チャネルでのコミュニケーション基盤を整備していたことも大きな要因となっています。
結果として、メール経由の受注件数が昨年対比で4倍という驚異的な成長を達成し、LINE1通あたりの売上も10倍という成果を記録しました。
【建設業】竹中工務店|ペルソナの見直しで開封率30%に
日本を代表する総合建設会社・竹中工務店は、部署を横断したプロジェクトでペルソナ設計を行い、メルマガの効果を大幅に高めました。ペルソナの作成に十分な時間をかけ、何度も修正を重ねたうえで最終的な人物像を決定しています。
当初は「できるだけ多くの人に届けたい」という考えから、万人受けするメルマガを目指していました。しかし、「特定の人物を思い描き、その人に向けてメッセージを届ける」というペルソナの本質を理解したことで、戦略を大きく転換。誰にでも当たり障りなく伝えるのではなく、特定の人に響くメッセージに絞り込むことで、より効果的な情報発信を実現しました。
その結果、わずか4通の配信で開封率30%、クリック率も15%前後という好成績を達成。さらに、このペルソナが部署横断での共通認識として機能し、組織全体のマーケティング活動に一貫性をもたらしました。
【サービス/イベント】株式会社西日本新聞イベントサービス|セグメント配信の実現で開封率が平均で40%程度
株式会社西日本新聞イベントサービスは、オフラインからオンラインへの販売シフトを契機に、効果的なメルマガ運用を実現しました。
成功のポイントは、チケット購入者情報を活用した精度の高いセグメント配信です。顧客の利用履歴をもとに、興味や関心に合わせて情報を発信。イベントカテゴリや券種データを用いて細かく送り分けを行っています。たとえば、日本画の展覧会を開催する際には、過去に日本画展のチケットを購入した方だけに案内を配信するといった具合です。
この取り組みにより、平均開封率は約40%と高水準で安定しています。さらに、オフライン販売では把握できなかった顧客データの分析が可能になり、イベントによっては3〜5割のリピーターが存在することや、イベント内容や客層ごとに関連情報への関心度が異なることなど、新たな発見も数多く得られています。
メルマガの成功事例から見える3つの共通ポイント
効果的なメルマガ施策には、業種を問わず共通する成功要因があります。ここでは、成果を上げている企業の事例から見えてきた、特に重要な3つのポイントを解説します。
顧客ニーズに合わせたセグメント配信を活用する
セグメント配信とは、読者を年齢や性別、地域、購入履歴、閲覧履歴などの情報で分類し、それぞれに最適な内容を届ける方法です。たとえば、ある通販会社では、年齢・性別・購買履歴などに基づいて商品紹介の内容を調整したところ、開封率とクリック率がともに向上しました。
「自分のための情報だ」と感じられると、メールの開封率やクリック率は大きく向上します。逆に、関心のない内容ばかり届けば、「また自分には関係ないメールか」と思われ、開封されなくなったり、最悪の場合は配信停止につながります。
セグメント配信については、以下の記事で詳しく解説しています。
最適な配信時間・曜日を見極める
配信のタイミングを工夫するだけで、開封率が大きく変わるケースは少なくありません。たとえば、BtoCでは平日の夜や週末の朝など、読者がスマホを見る余裕のある時間帯が狙い目です。
一方で、BtoBの場合は業務の合間に確認されることが多いため、平日の午前中や昼前が効果的です。ある人材系企業では、曜日ごとの開封率を分析し、水曜午前の配信に集中させた結果、クリック率が前月比で30%以上向上したという報告もあります。配信後のデータをもとに検証を重ね、読者の行動傾向に合ったタイミングを見極めましょう。
開封を促す魅力的な件名を工夫する
メルマガの成果を大きく左右するのが「件名」です。どれだけ本文の内容が優れていても、件名で関心を引けなければ開封されることはありません。効果的な件名を作るポイントはいくつかあります。まず、文字数は20〜30文字程度に収め、一覧表示で切れない長さにしましょう。
次に、読者にとってのメリットを訴求する言葉を盛り込みましょう。「今だけ30%OFF」「先着100名様限定」「送料無料クーポン配布中」など、具体的なベネフィットやお得感、緊急性のあるフレーズは特に有効です。また、「人気商品TOP5」「3分で登録完了」といった数値を入れることで、内容をイメージしやすくなります。
詳しい件名や本文の作り方については、以下の資料を参考にしてください。
メルマガでありがちな失敗事例
メルマガの効果を最大限に引き出すためには、成功例だけでなく失敗事例からも学ぶことが大切です。よくある失敗には、配信ミスや読者離れを招く原因が潜んでいます。ここでは代表的な3つの失敗とその背景を紹介します。
スパム判定によるメールの未達
メルマガが届かない、読まれないという悩みの背景には、スパム判定による未達があります。特に過度に射幸心を煽るような言葉が多用されると、迷惑メール扱いされやすくなるため注意が必要です。また、画像やボタンなどHTMLの装飾が過剰だと、スパムフィルタにかかる可能性も高まります。
加えて、送信元アドレスが曖昧だったり、エラーメールの処理を放置したりするなど、技術的な不備も要因のひとつです。読者にとって有益な情報であっても、メールが届かなければ意味がありません。内容と技術の両面から「届くメルマガ」を意識した改善が求められます。
配信タイミングや頻度が読者ニーズとズレている
メルマガは、どの時間に、どの頻度で配信するかによって、読者の反応が大きく変わります。読者の生活リズムや業態(BtoB/BtoC)を考慮せずに送ってしまうと、開封されずにスルーされる確率が高まります。さらに、配信頻度が高すぎると迷惑に感じられ、購読解除の原因にもなります。
一方で、メールの内容が薄かったり、宣伝ばかりだと、いくら頻度を抑えても信頼を失うリスクがあります。たとえば週1回でも情報が的確であれば「読む価値がある」と感じてもらえますが、そうでなければ配信自体が逆効果になりかねません。読者目線での最適なタイミングと中身の質を両立させることが大切です。
セグメントの設定ミス
セグメント配信はメルマガの精度を高める有効な手段ですが、設定を誤ると逆効果になります。たとえば、関西限定のキャンペーンを関東在住の読者に送ったり、主婦層にビジネス系の情報を配信したりすると、「自分には関係ない」と思われて開封されず、配信停止される可能性も高くなります。
セグメントの粒度が粗すぎたり、属性情報が古いままだと、せっかくの施策も台無しになりかねません。定期的なデータの見直しや属性情報の更新を行い、読者に「自分のための情報だ」と思わせる配信を心がけることが重要です。
成果を最大化するメルマガ運用のコツ
メルマガの効果をさらに高めるには、単なる配信にとどまらず、継続的な改善と戦略的な運用が欠かせません。ここでは、成果につながる実践的な運用の工夫を紹介します。
テストと分析を繰り返す
メルマガの効果を高めるうえで欠かせないのが、定期的なテストと分析です。たとえば、件名・配信時間・本文構成などのABテストを行うことで、読者の反応が大きく変わることがあります。
開封率やクリック率、CVR(コンバージョン率)といった指標をKPIとして定点観測し、日々の変化をチェックすることが重要です。数値の変化を分析することで「なぜ効果が出たのか」「どこに課題があるのか」といった仮説が生まれます。
こうしたテストと分析を繰り返すことで、メルマガは着実に進化していきます。PDCAを回し続けることこそが、成果を支える土台となるのです。詳しい効果測定のチェックポイントなどは、以下の記事を参考にしてください。
メルマガ限定の特典を設ける
メルマガの登録数や開封率を高めるには、「登録する理由」や「読む理由」を明確に示すことが必要です。その1つが、限定特典の提供です。たとえば、割引クーポンや先行予約、読者限定のプレゼント企画などは、読者の行動を後押しするきっかけになるでしょう。
特に「このメルマガだけの特典」といった限定感を演出すると、定期的に開封するモチベーションにもつながります。ただし、特典だけで終わらせるのではなく、有益な情報を届け続けましょう。
読者視点の設計を意識する
メルマガで成果を出すには、配信者目線ではなく読者目線で構成を考えることが大切です。たとえば、自社の製品やサービスをただ宣伝するのではなく、読者の悩みや関心に寄り添った内容にすることで、自然と反応は高まります。
また、見た目の印象も重要です。HTML形式のメルマガでブランドイメージに沿ったビジュアルを整えると、読みやすさや世界観の統一感も生まれます。特にスマホで読む読者も多いため、読みやすいレイアウトやCTAの配置など、視覚的な配慮も欠かせません。
まとめ
メルマガは、読者の視点で設計と改善を重ねることで大きな成果を生み出せます。しかし現実には、到達率の低下や配信ミス、読者ニーズとのズレといった課題に直面することも少なくありません。成果を最大化するためには、戦略的な設計と安定した運用体制が不可欠です。
これらの課題を解決し、戦略的な運用をサポートするのが当社の「Synergy!」です。配信管理からセグメント設定、効果測定までを一元化し、煩雑な作業やミスを減らしながら、読者に響くメルマガ運用を実現できます。
「Synergy!」を提供するシナジーマーケティング株式会社は、CRMやMAを含む幅広い領域で企業のマーケティング活動を支援してきました。長年の知見と実績をもとに、企業の課題解決と成果創出をサポートしています。
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