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化粧品業界ではCRMシステムが重要!具体的な導入のメリットやツールの選び方、導入事例などを解説

化粧品業界ではCRMシステムが重要!具体的な導入のメリットやツールの選び方、導入事例などを解説

化粧品業界は新型コロナウィルスの影響もあり、一時期市場規模が縮小していました。とくに、化粧品業界は非接触が推奨されたことで、従来まで行っていた対面販売が難しくなりました。しかし、時間経過に伴い外出自粛が緩和され、化粧をする機会が増えたこともあり、市場は回復の兆しを見せています。

この市場規模の回復に伴い、実店舗での販売に加えて、ECサイト運営に参入する企業の割合も増加しました。とくにオンラインを活用した購買行動が当たり前になった現在では、売り上げを伸ばすにはECサイトの活用が必須です。

しかし、従来の化粧品業界では「対面で顧客の要望を聞きながら販売する」という方法が一般的でした。そのため、「ECサイトでは今までのようなニーズに沿った提案ができないのでは?」と感じる方もいるでしょう。

そうした悩みを解消するツールが「CRMシステム」です。CRMシステムを活用することで、実店舗と同じように顧客の声を吸い上げながら、最適な提案を実現できます。

本記事では、CRMシステムによって「化粧品業界のECサイト運営への参入をどのようにサポートするのか?」という点を中心に解説します。ツールの選び方や具体的な導入事例もまとめているので、合わせてご確認ください。

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<目次>

化粧品業界の現状

化粧品業界の現状

最初に化粧品業界の現状を確認しましょう。2022年の化粧品業界の市場規模は「約8,500億円」となり、2021年の「約8,400億円」よりわずかに回復しています。

新型コロナウィルスによって、マスク着用や外出自粛が呼びかけられた直後は化粧をする機会が減少し、市場規模も大きく低下しました。とくに化粧品業界は、「対面で商品を試してもらう」という接客が一般的だったため、外出自粛の影響は大きかったでしょう。

しかし、以下のグラフからもわかるように、国内市場規模は「2021年:約8,390億円→2022年:約8,540億円」と時間経過に伴い徐々に回復しています。

化粧品の市場規模

画像引用:経済産業省 | コロナ禍の化粧品出荷、輸出状況を2022年中心にふり返る

化粧品業界が成長するには「ECサイト運営への参入」が重要

化粧品業界が成長するには「ECサイト運営への参入」が重要

このように化粧品業界は、市場規模が落ち込んだ時期もありましたが、徐々に回復の兆しを見せています。こうした市場の回復に伴い、化粧品業界における「ECサイト運営への参入」も増えてきました。

化粧品業界における市場規模とEC化率の推移は、以下の通りです。

平成29年度 5,670億円 5.27%(※1)
平成30年度 6,136億円 5.8%(※2)
令和元年度 6,611億円 6%(※3)
令和2年度 7,787億円 6.72%(※4)
令和3年度 8,552億円 7.52%(※5)
令和4年度 9,191億円 8.24%(※6)

*市場規模については、厳密には「化粧品、医薬品」という括りです。

市場規模自体だけでなく、業界内におけるECサイトの導入割合を表す「EC化率」も年々増加しています。

ECサイトの​​市場規模自体は、以前から少しずつ伸びていました。そうしたもともとの成長に加え、新型コロナウィルスの影響により「非対面の接客」が推奨されたことで、ECサイト運営に参入する企業が増えたと考えられます。

参照:
(※1)経済産業省 | 平成29年度我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備 p.38
(※2)経済産業省 | 平成30年度我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備 p.49
(※3)経済産業省 | 令和元年度内外一体の経済成長戦略構築にかかる国際経済調査事業 p.52
(※4)経済産業省 | 令和2年度産業経済研究委託事業 p.52
(※5)経済産業省 | 令和3年度電子商取引に関する市場調査 p.54
(※6)経済産業省 | 令和4年度電子商取引に関する市場調査 p.51

さらにインターネットが普及したことで、「顧客自身で商品の情報を調べる→比較・検討する→そのままオンラインで購入する」という流れが一般的になりました。つまり、わざわざ実店舗へ行く必要性が薄れているのです。

こうした状況下で化粧品業界が利益を伸ばすためには、「ECサイト運営への参入」が必須といえるでしょう。

化粧品業界がECサイト運営へ参入する際の課題

化粧品業界がECサイト運営へ参入する際の課題

化粧品業界がECサイト運営へ参入するにあたり、以下のような課題を抱えるケースがあります。

  • 対面と同じように入念なカウンセリングを行えない
  • 実店舗メインで運営してきた企業では「ECサイトの情報をアプローチ施策へ活かす知見」が不足している可能性が高い

対面と同じように入念なカウンセリングを行えない

化粧品販売では、肌トラブルや悩み、肌の状態などを入念にカウンセリングしたうえで、顧客の状況に合わせた商品を提案することが重要です。とくに化粧品の効果や使い心地は個人差が大きいため、直接意見を聞きながら商品を試してもらえる実店舗は、重要な存在です。

一方、ECサイトでは実店舗のようなカウンセリングはできません。もちろん「問い合わせフォームからの質問受け付け」などで、ある程度の疑問は回答できます。しかし、「顧客のニーズをリアルタイムで把握し適切な化粧品を提案する」というアクションをECサイトで実現するのは、ハードルが高いでしょう。

実店舗メインで運営してきた企業では「ECサイトの情報をアプローチ施策へ活かす知見」が不足している可能性が高い

実店舗であれば、以下のような顧客の要望やニーズ、悩みを直接引き出せます。

  • もっと◯◯に効く化粧品はないか?
  • 自宅で××という化粧品を使っているのだが、あまり効果が感じられない
  • 他の化粧品も試したいから試供品だけ欲しい

こうした実店舗でのヒアリング内容を各店舗で記録しておけば、「◯◯に効く化粧品が新発売されたので公式LINEで知らせる」「試供品を渡してから数日後にお伺いメールを送る」といった個別のアプローチを実施できます。

一方でECサイトの場合、顧客へアプローチする際は、サイトに集まった多くの顧客情報を分析したうえで、フォロー施策に落とし込むスキルが必要です。どれだけECサイトに大切な顧客情報を蓄積できても、そもそも顧客フォローへ活かす知見がなければ、意味がありません。

今まで実店舗メインで運営していた企業であれば、なおさらECサイトの情報を活かすイメージを持ちにくいでしょう。

化粧品業界でスムーズなECサイト運営を実現するには「CRMシステム」が有効!

化粧品業界でスムーズなECサイト運営を実現するには「CRMシステム」が有効!

上記のような課題を解消し、化粧品業界でスムーズなECサイト運営を実現するには「CRMシステムの活用」がオススメです。

そもそも「CRM」とは、顧客に適切なフォローを提供して満足度を高め、信頼関係を構築する考え方のことです。信頼関係を構築することで、最終的に自社のファンとなってくれるでしょう。

このCRMの考え方を実際のビジネスに反映させるツールが「CRMシステム」です。CRMシステムでは、顧客に関する幅広い情報(氏名・住所・年代・購買履歴・接客履歴など)を一元管理しています。この一元管理した情報を活用することで、「顧客との関係性構築に向けた施策」を実行できるのです。

CRMシステムの重要性や詳細な機能、導入メリットなどは以下の記事をご確認ください。

それでは、化粧品業界でこのCRMシステムを活用することで、どのようにスムーズなECサイト運営を実現できるのでしょうか?具体的なメリットを確認しましょう。

  • 実店舗の接客に近いOne to Oneのコミュニケーションを実現できる
  • CRMシステムのデータを「アプローチ施策の改善」「商品改良」に活かせる
  • 顧客満足度を高めてリピート率を高められる

実店舗の接客に近いOne to Oneのコミュニケーションを実現できる

CRMシステムでは、氏名や住所、年齢などの基本情報をはじめとして、以下のように幅広い顧客データを管理できます。

  • ECサイト閲覧履歴
  • ECサイト上における購入履歴
  • 問い合わせ履歴

このように顧客行動を細かく把握・分析することで、実店舗のヒアリングと同じ感覚でニーズを把握し、One to Oneのコミュニケーション施策を実現できます。

施策の例は以下の通りです。

  • 顧客がECサイトで頻繁に閲覧している化粧品と関連したポップアップを表示する
  • 化粧品の購入履歴をもとに、公式LINEやメールで関連商品のクロスセルを行う
  • 初回購入に合わせて「購入のお礼→使い心地のお伺い→効果的な化粧品の使い方→関連商品情報」というステップメールを送る
  • チャットボットでの「顧客とのやり取り」を保管して詳細な顧客ニーズの把握に役立てる
  • 問い合わせ履歴から顧客の要望を分析して商品改良に活かす

ECサイトの行動履歴をもとに最適なアプローチを設計し、実行まで繋げられる点がCRMシステムの魅力です。具体的に「どの機能を使うと上記の施策を実行できるか?」については、化粧品業界で活用できる主なCRMシステムの機能の章で解説しています。

CRMシステムのデータを「アプローチ施策の改善」「商品改良」に活かせる

CRMシステムで実施したアプローチ施策の結果は、ツール上で数値管理できます。管理できる内容は、例えば以下の通りです。

  • 公式LINEやメールの開封率
  • メール本文に設置したURLのクリック数
  • アクセスが多いデバイス
  • 反応率が良い時間帯
  • 会員登録者数の推移
  • 施策をもとに購買へ繋がった数

施策の結果を数値で管理できれば、成果達成に向けた改善箇所を客観的に判断できます。例えば以下のようなイメージです。

  • 関連商品を公式LINEで提案したがあまり購入に繋がっていないので、別の化粧品を提案する
  • お知らせメールのクリック率が低いため、送信する時間帯を変更してベストなタイミングを見つける
  • 次回購入へ繋がる割合が低いため、ステップメールの送信タイミングを見直す

また、チャットボットのやり取りや顧客からの問い合わせ内容を分析すれば、商品改良にも活かせます。顧客からの要望をもとに商品を改良できれば、よりニーズにマッチした化粧品を開発できるでしょう。

顧客満足度を高めてリピート率を高められる

上記のように、CRMシステムを活用することで「顧客ニーズにマッチしたアプローチの実施」「施策や商品の改善」を実現できます。化粧品のクオリティを高めつつ顧客へ最適なフォローを提供できれば、必然的に満足度は高まり、リピーターになってくれる可能性も上がるでしょう。

もちろん、新規顧客の獲得も重要です。しかし「1:5の法則」でもいわれているように、新規顧客獲得には既存顧客フォローの5倍のコストがかかります。とくに化粧品は単価が低い傾向にあるため、毎回高いコストをかけて新規顧客を開拓すると企業に負担をかけるでしょう。

こうした状況下で利益を生み出すには、顧客のリピート率を高め自発的に購入してもらう状態を構築することが重要です。

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CRMシステムの顧客情報を活かすことで「実店舗」の接客や提案の質も改善できる

CRMシステムの顧客情報を活かすことで「実店舗」の接客や提案の質も改善できる

CRMシステムで管理した顧客情報は、以下のように実店舗でも活かせます。

  • ECサイトの購入履歴をもとに顧客の好みにマッチしそうな化粧品を提案する
  • ECサイトの買い物で貯めたポイントを実店舗で使う
  • 複数店舗で顧客情報を共有し、「どの店舗でも満足度の高い接客を提供できる」という状況を作る

このように、オンラインとオフラインの情報を連携させることで、実店舗でもより顧客の状態やニーズにマッチした接客を実行できるでしょう。

こうしたオンラインとオフラインを連携させて接客などに活かすことを「OMO」と呼びます。現代では「公式LINE(オンライン)のクーポンを実店舗(オフライン)で使う」というように、両者を連携させる機会も多いでしょう。そのため、オンラインとオフラインの境目を意識させることなく、スムーズな接客や施策を行う重要性が高まっています。

OMOの具体的なメリットや取り入れられている場面などは、以下の記事をご確認ください。

化粧品業界で活用できる主なCRMシステムの機能

化粧品業界で活用できる主なCRMシステムの機能

CRMシステムにはさまざまな機能がありますが、とくに化粧品業界で活用しやすいものとしては以下があげられます。

  • 管理項目のカスタマイズ機能
  • メール・LINE配信機能
  • 問い合わせ管理機能
  • アンケート機能

管理項目のカスタマイズ機能

企業が管理する顧客情報の項目は、以下のように業界ごとで異なります。

  • 化粧品業界:肌質や悩んでいる肌トラブル
  • アパレル業界:顧客の服装の好み
  • 不動産業界:問い合わせてきたポータルサイトや家賃の出入金管理

こうした業界ごとで必要な情報を管理する際は、項目のカスタマイズ機能を活用しましょう。情報を簡単に記録・管理できるだけでなく、必要に応じて「顧客が悩んでいる肌トラブル」など化粧品業界ならではのデータを抽出し、具体的なフォロー施策の設計にまで繋げられます。

すでに導入しているデータベースがあるなら、既存の情報と簡単に連携できるCRMシステムを導入しましょう。連携が簡単であれば、過去の情報を引き続き施策の設計や接客などに活用できます。

メール・LINE配信機能

顧客をフォローするうえで、メールやLINEによるアプローチは欠かせません。顧客の購買履歴や属性などを踏まえ、適切なタイミングでメッセージを配信することで、効果的にフォローできるでしょう。

メールやLINEを活用できる場面として、例えば以下があげられます。

  • 化粧品の定期便を申し込んでいる顧客に公式LINEで特別クーポンを配信する
  • ECサイトで一定金額以上を購入した顧客に限定クーポンを配信する
  • 初回の化粧品購入から一定期間が経過した顧客にお礼付きのアンケートメールを送信する

CRMシステムであれば、「配信タイミングの事前設定」「配信先の自動絞り込み」「予備知識無しでのHTMLメール作成」「メールの開封状況に合わせたシナリオメールの送信」などが可能です。自社の手間を減らしつつ、顧客の状態に合わせて効果的にアプローチできるのは企業にとっても魅力的でしょう。

問い合わせ管理機能

CRMシステムでは、メールやフォーム、電話、実店舗などを経由して寄せられた問い合わせを一元管理できます。購入した化粧品への要望やクレームなどを一覧でチェックできるため、「担当者が不在で対応できない」「二重対応してしまう」といったリスクを減らし、顧客満足度の低下も防げるでしょう。

アンケート機能

アプローチ施策の改善や化粧品の改良を行うには、顧客への直接アンケートも必要です。簡易的な設問だけでなく、回答によって次の質問が変わる「条件分岐型」など複雑なアンケート作成に対応しているCRMシステムも多いため、顧客の意見を細やかに吸い上げられます。

もちろん、すでにアンケートシステムを単体で使っている企業があるかもしれません。確かに顧客の意見を吸い上げるだけなら、アンケートシステム単体でも十分です。しかし、CRMシステム内のアンケート機能を活用し顧客情報と回答データを紐付けることで、「特定の回答を記入した顧客へLINEを配信する」といった具体的な施策の実行にまで繋げられます。

化粧品業界でCRMシステムを選ぶ際のポイント

粧品業界でCRMシステムを選ぶ際のポイント

実際にCRMシステムを選ぶ際は以下のポイントを意識しましょう。

  • 自社の目的に応じた機能を搭載しているか?
  • 化粧品業界で必要な項目をカスタマイズして管理できるか?
  • サポート体制は充実しているか?
  • 直感的に操作できるか?

自社の目的に応じた機能を搭載しているか?

CRMシステムの導入時は、必ず自社の目的を踏まえましょう。

ツールを導入する際は、解消したい課題や悩みといった目的があるはずです。そうした目的を踏まえずにCRMシステムを導入すると、「ひとまず高価格で多機能なツールを購入したが自社には不要な機能ばかりだった」となってしまうかもしれません。

費用対効果を高めるためにも、必ず自社の目的に応じたツールを導入しましょう。例えば「化粧品の改良に顧客の意見をもっと役立てたい」という目的なら、アンケート機能が豊富なツールを選ぶべきです。「初回購入者を適切なタイミングでフォローしてリピートに繋げたい」という場合は、メール配信機能が充実したツールが良いでしょう。

化粧品業界で必要な項目をカスタマイズして管理できるか?

化粧品業界では、顧客の肌質や悩んでいる肌トラブル、アレルギーといった情報の管理が必要です。とくに化粧品は直接肌に触れる商品であるため、アレルギーや使い心地については抜け漏れなく把握しなければなりません。そうした「業界ならではの項目」をカスタマイズして管理できるCRMシステムを選びましょう。

サポート体制は充実しているか?

ツールの導入後に受けられるサポート体制は、CRMシステムの提供会社ごとで以下のように異なります。

  • 電話やメールサポートのみ
  • ユーザー向けにツールの使い方セミナーを開催してくれる
  • マンツーマンで運用定着までサポートしてくれる
  • メール配信のシナリオ作成を代行してくれる

「最低限のサポートがあれば十分」「化粧品の売り上げを伸ばす施策まで一緒に考えてほしい」など、自社の要望に合わせて適切なサポートを提供しているツールを選びましょう。

直感的に操作できるか?

ツールは、ECサイトの担当者や実店舗の化粧品販売員など、幅広い従業員が活用します。そのため、多くの人が直感的かつ手軽に利用できるCRMシステムを選ぶことが大切です。とくに実店舗の販売員が使う場合、入力方法が複雑だと接客中にスムーズに利用できず、顧客への対応が遅れるかもしれません。

ツールによっては、導入前に無料期間やデモ体験の機会を設けています。そうした際にツールを従業員に体験してもらい、「この項目も管理したい」「もっと簡単に記入したい」といった感想を共有すれば、より現場の実情にマッチしたCRMシステムを選べるでしょう。

CRMシステムの運用を成功させるポイント

CRMシステムの運用を成功させるポイント

CRMシステムなどのツールは、「導入して終わり」ではありません。自社の目的達成に向けて、運用定着のための取り組みを行うことが重要です。以下のポイントをおさえることで、CRMシステムを効果的に運用できます。

  • 社内でもサポート体制を整備する
  • 最初は小規模な範囲から導入する
  • 効果測定を繰り返して施策を改善する

社内でもサポート体制を整備する

CRMシステムの提供会社によるサポートを受けるだけでなく、社内でも利用定着に向けた取り組みを整備しましょう。社内での取り組みとしては、例えば以下があげられます。

  • 専用の部署を設置してCRMシステム運用の知見を蓄積する
  • CRMシステムの提供会社によるサポート内容を従業員に共有して、誰もが利用できるようにする
  • 社内で定期的に勉強会を開催する

社内でもサポート体制を整備しておけば、将来的に自社のみでCRMシステムを運用できるようになるでしょう。

また、専用部署を設置すれば、知見を蓄積できるだけでなく、担当者を明確化してわかりやすい運用体制を構築できます。とくにCRMシステムなどのツール導入時は、誰が何を行うのか曖昧なまま運用してしまい、成果に繋がらないケースもあります。そのため、運用体制を明確に整備することも重要です。

勉強会では、ツールの使い方だけでなく「店舗でヒアリングしてほしい項目」なども共有すると、現場から細かいデータを吸い上げ正確な顧客情報を蓄積できます。

最初は小規模な範囲から導入する

CRMシステムなどのITツールに慣れていない企業がいきなり全社で導入すると、現場に混乱を招くかもしれません。そのため、最初は「特定の販売店舗のみ」など小規模な範囲から導入しましょう。小規模からはじめて知見を蓄積し、慣れてきたら適用範囲を広げることがオススメです。

効果測定を繰り返して施策を改善する

CRMシステムの施策は、一度目で狙い通りの成果を出せるとは限りません。理想の結果を残すには、施策を行うたびに改善点や良かったポイントなどを洗い出し、次のアクションへ活かすことが重要です。とくにCRMシステムは、メールのクリック率や会員登録数の推移などを数値でチェックできるため、改善にも繋げやすいでしょう。

化粧品業界でCRMシステムを活用したいなら「Synergy!」がオススメ!具体的な導入事例を紹介

化粧品業界でCRMシステムを活用したいなら「Synergy!」がオススメ!具体的な導入事例を紹介

このように、化粧品業界がECサイトを運営する際はCRMシステムの導入が必要です。CRMシステムで管理した顧客情報を活用することで、実店舗のようなOne to Oneのコミュニケーションを実施し、顧客満足度を高められるでしょう。

CRMシステムの利用を考えている方は、ぜひ「Synergy!」の導入もご検討ください。「Synergy!」は、化粧品業界をはじめとして、幅広い業界や業種での顧客管理に対応したCRMシステムです。管理項目のカスタマイズ機能やメールおよびLINE配信機能など、化粧品業界で必要な機能が搭載されているため、ECサイト運営はもちろん実店舗の接客改善も実現できるでしょう。

実際の「Synergy!」導入事例として、アルペンローゼ株式会社様の事例を紹介します。同社は「植物が持つ生命力と癒し」をコンセプトに掲げ、ナチュラル化粧品「ラ・カスタ」の製造および販売を行う企業です。「ラ・カスタ」は直営店およびECサイトで販売されています。

同社は、もともと「ラ・カスタ」を百貨店やバラエティショップのみで販売していました。しかし「直接接客して対面で販売したい」という思いから、2008年に直営店をオープン。直営店では、単なる商品販売だけではなくカウンセリングを実施し、来店者の髪や頭皮の状態に合わせたケア方法まで提案していました。

そして、直営店が順調に増え顧客からカウンセリングを評価される機会が多くなる中で、次第に「ECサイトでもカウンセリングに近い接客を実現できないか?」と考えるようになります。その際に導入いただいたツールが、弊社の「Synergy!」です。One to Oneのコミュニケーションを行えるメール・LINE配信機能が搭載されている部分に、興味を持っていただきました。

導入後にまずは1か月半ほどの期間をかけて、5年分の購買データを分析することからはじめます。この購買データを分析した結果、「初回購入者を2回目購入に引き上げる必要性が高い」ということが判明します。

ラ・カスタのリピート率は約40%となっており、一般的なECサイトの平均20~30%よりもすでに高い状態でした。とくに、3回目の購入率は80%を超えていました。つまり、一度商品の良さを実感してもらい2回目購入に繋がれば、その後は自然にリピートされるということです。そのため、「2回目購入に繋がっていない顧客へアプローチすべき」という結論に至りました。

また、「ECサイトではじめて購入する商品がリフィル(詰め替え用商品)である顧客が多い」という分析結果も出ました。このリフィルを購入した顧客のリピート率も高かったことから、「ECサイト上でリフィルを訴求する必要性」も明らかになります。

上記を踏まえ、同社では大きく以下2つの施策を開始しました。

  • ラ・カスタの初回購入者がリピートしたくなるようにステップメールでブランドの魅力を届ける
  • リフィルと専用ボトルのセット販売を行う

1つ目のステップメールでは、初回購入者へ以下の合計4本のメールを送ります。

  • 1、2本目:ブランド訴求とお役立ち情報の提供
  • 3本目以降:お得なリフィルセットへの訴求

いきなり販促色の強いメールを送るのではなく、1本目で「ブランドの特徴の説明」、2本目で「シャンプーの正しい洗い方に関する情報提供」というように、徐々に信頼関係を構築していく形です。この施策では、「1本目のクリック率は約40%・2本目は約50%」という高い成果を残しました。実際の購入にも繋がっています。

また、会員数は施策開始当時から5,000人ほど増えたのですが、開封率やクリック率は大きく落ちませんでした。これは、ラ・カスタというブランドが信頼されていることの証しです。

2つ目のセット販売企画については、売り切るまでに1年ほどかかると思われていた在庫が、なんと2か月で完売しました。顧客情報を活用するだけでなく、ECサイトのトップページでリフィルを訴求した点も、この成果に繋がったと考えられます。

とくにセット商品の購入者は、他の商品購入者と比べて「10%リピート率が高い」という結果も出ており、リピート率が高い新規顧客を獲得する施策としても効果を発揮しました。

管理しているデータをもとに顧客のフェーズに合わせたアプローチを行い、高い成果を残した好例といえるでしょう。

アルペンローゼ株式会社様の事例詳細については以下の記事をご確認ください。

CRMシステムを活用してECサイトを運営し化粧品の売り上げアップを狙おう

CRMシステムを活用してECサイトを運営し化粧品の売り上げアップを狙おう

新型コロナウィルスの影響もあり、化粧品業界は一時期、市場規模が縮小しました。しかし現在では、化粧をする機会が復活したことに伴い、市場規模も少しずつ回復しています。

また、一度非接触が推奨されたこともあり、化粧品業界でも「ECサイト運営への参入」が重要になっています。さらに、顧客がオンラインで購買行動を完結させることが多くなった現在では、化粧品の売り上げを伸ばすうえでECサイトの活用は必須といえるでしょう。

しかしECサイトでは、実店舗のように「直接ヒアリングして商品を販売する」ということをなかなか実現できません。そのため、ECサイト運営に踏み出せない企業も多いでしょう。

そうした企業を後押しするツールが「CRMシステム」です。CRMシステムを活用し顧客情報を一元管理することで、さまざまなアプローチ施策の実行に繋げられます。実店舗のヒアリングと同じようにニーズを掴めるため、オンラインでも顧客満足度を高められるでしょう。

このCRMシステムを導入する際は、ぜひ弊社が提供する「Synergy!」もご検討ください。「Synergy!」は、化粧品業界で必要な項目を自由にカスタマイズして管理できるCRMシステムです。管理した情報をもとに「顧客のタイミングに合わせてステップLINEやメールを送る」といった施策を実行できます。アンケート機能も充実しているため「化粧品改良のためにもっと顧客の声を聞きたい」という企業でも活用しやすいでしょう。

「Synergy!」の具体的な製品機能については、ぜひ以下のフォームから資料をダウンロードしてご確認ください。

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※記載されている内容は掲載当時のものであり、一部現状とは内容が異なる場合があります。ご了承ください。