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MAのシナリオとは?設計のメリットや具体的な手順などを解説

<この記事でわかること>

  • MAにおける「シナリオ」とは、見込み顧客へ最適なフォローを提供するための筋書きのことを指す。具体的には「見込み顧客の特定の行動を起点として、事前の計画に沿って設定しておいたアクションを実行する」というイメージ。
  • MAで適切なシナリオを設計することで、「見込み顧客のニーズや状態に合わせて最適なアプローチを提供できる」「見込み顧客の意欲を高めて営業活動の負担を軽減できる」といったメリットが受けられる。
  • MAにおけるシナリオの設計手順は、以下の通り。
    Step.1 達成したい目的や解決したい課題などの「ゴール」を設計する
    Step.2 自社がアプローチすべきペルソナを設計する
    Step.3 ペルソナが購買に至るまでのプロセス(カスタマージャーニー)を設計する
    Step.4 ペルソナに合わせてシナリオ(分岐点や配信タイミングなど)を設計する
    Step.5 定期的にPDCAサイクルを回してシナリオを改善する
  • 適切なMAのシナリオを設計するには、「顧客に不快感を与えないタイミングで配信する」「データクレンジングを行い顧客情報の質をブラッシュアップしておく」といったコツを意識する。

MAのシナリオとは?設計のメリットや具体的な手順などを解説

MAにおける「シナリオ」とは、見込み顧客へニーズにマッチしたフォローを提供するための計画をまとめた筋書きのことです。見込み顧客の行動に合わせて、事前に設定した計画に沿って適切なアクションを起こしていきます。

このシナリオが、見込み顧客のニーズにマッチした適切な内容であれば、スムーズに購買意欲を高めて積極的に営業活動を仕掛けられる状態を作り出せるでしょう。

MAでシナリオを作る際は、以下の手順を参考にしてください。

Step.1 達成したい目的や解決したい課題などの「ゴール」を設計する
Step.2 自社がアプローチすべきペルソナを設計する
Step.3 ペルソナが購買に至るまでのプロセス(カスタマージャーニー)を設計する
Step.4 ペルソナに合わせてシナリオ(分岐点や配信タイミングなど)を設計する
Step.5 定期的にPDCAサイクルを回してシナリオを改善する

本記事では、MAにおけるシナリオの概要や設計するメリット、設計手順の詳細などを解説します。

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MAにおける「シナリオ」とは?

まずMAの定義を簡単に確認しましょう。MAとは、見込み顧客の「獲得〜育成〜選別」という一連のプロセスを自動化し、マーケティング活動を効率化するツールのことです。見込み顧客のニーズや状態を踏まえ適切なアプローチを提供することで、購買意欲や自社への興味度合いを高め、成約可能性が高い状態で営業担当者へ引き継げるようになります。

MAの具体的なメリットや運用手順などは、以下の記事で詳しく説明しています。必要に応じて参考にしてください。

そしてMAにおける「シナリオ」とは、上記のような最適なフォローを提供するための筋書きのことを指します。具体的には「見込み顧客の特定の行動を起点として、事前の計画に沿って設定しておいたアクションを実行する」というイメージです。

事前に定めたシナリオに沿って見込み顧客がアクションを起こし、一定の条件を満たしたら「ホットリードとして積極的に営業を仕掛けてよい」というように判断できます。

MAのメール配信シナリオ分岐の実例図。開封やセミナー参加などの顧客行動に応じてステップを分け、ホットリードを判定するフローチャート

シナリオを活用できるシーンとしては、たとえば以下が挙げられます。

アプローチの開始タイミング(トリガー) アプローチ内容
料金ページを頻繁に閲覧している より詳細な商品資料を送る
詳細な商品資料をダウンロードした 現状のお伺いメールを配信する
過去のウェビナー開催報告ページを頻繁に閲覧している 次回ウェビナーへの案内を配信する
一定期間、メルマガのリンクをクリックしていない 別途でクーポンなどの特別コンテンツを配信して、自社への興味を生み出す

MAで適切なシナリオを設計するメリット

MAで適切なシナリオを設計するメリットは、以下の通りです。

  • 見込み顧客のニーズや状態に合わせて最適なアプローチを提供できる
  • 見込み顧客の意欲を高めて営業活動の負担を軽減できる
  • アプローチすべき見込み顧客に優先順位をつけられる
  • 長期的な視点でのLTV向上につなげられる

見込み顧客のニーズや状態に合わせて最適なアプローチを提供できる

MAのシナリオでは、以下のように見込み顧客のニーズや状態に合わせたアプローチを実行します。

  • 資料をダウンロードしており「検討度合いが高い」と思われる見込み顧客へ、商談の打診メールを配信する
  • セミナー情報ページを頻繁に閲覧している見込み顧客へ、次回のウェビナー情報を案内する
  • 特定の商品ページを頻繁に閲覧している見込み顧客へ、関連商品の広告を表示する

このように、見込み顧客にとってベストなタイミングで必要な情報を提供することで、満足度や自社への信頼性を高めて、自然と購買意欲を高められるでしょう。

見込み顧客の意欲を高めて営業活動の負担を軽減できる

上記のように適切なアプローチを実施できれば、見込み顧客の購買意欲や自社への興味を高められます。「すでに商品の基本情報を把握している」「購入を検討しはじめている」という状態の見込み顧客を営業担当者へ引き継ぐことができれば、本格的なセールスを開始した際に担当者の負担を軽減できるでしょう。たとえば「基礎的な商品説明の時間を省略できる」といったイメージです。

上記のような作業を省くことで、見込み顧客のニーズを掘り起こす工程に時間を取れるため、より要望にマッチする提案を設計できるでしょう。提案の質に直結する踏み込んだ内容に時間を割けるというのは、企業にとって魅力的です。

営業活動へ投下できるコストや人員などのリソースが限られている企業であっても、時間や人員を有効活用して高い成果を残せるでしょう。

アプローチすべき見込み顧客に優先順位をつけられる

MAのシナリオを設計することで、「◯◯のアクションまで起こした見込み顧客は購買意欲が高い」といった判断基準を作れます。

こうした基準を設けておくことで、「商談につながる可能性が高いので優先的にメールを配信する」「新規契約へ結びつく可能性が低いので一般的なフォローと同じようにアプローチする」というように、アプローチを行う際の優先順位を的確に判断できるでしょう。

やみくもに人員やコストを投下するリスクを抑えれば、より効率的に自社のリソースを活用できるようになります。

長期的な視点でのLTV向上につなげられる

上記のようにMAでシナリオを設計し、見込み顧客の状態に合わせたアプローチを実行できる仕組みを整えることで、成約確度が高い見込み顧客を効率的に囲い込めます。とくに、将来的な優良顧客へ成長する可能性がある見込み顧客も逃さず囲い込めるようになれば、長期的に自社へ大きな売上をもたらしてくれることが期待できるでしょう。

確かに、購買につながるまではある程度時間をかけて育成する必要があるため、短期的にはMAの運用コストが大きくなるかもしれません。しかし時間をかけて信頼関係を構築し、長期的に自社の商品やサービスを利用してもらえるようになれば、短期的なコストは十分回収できるでしょう。

さらに自社に魅力を感じた優良顧客が、自発的にSNSやオフラインで口コミを拡散してくれれば、新規開拓のコストを割かずとも新規顧客を獲得できる可能性があります。

このように「優良顧客が繰り返し利用してくれる+新規顧客の開拓コストを抑えられる」という2つを実現できれば、効率的にLTVの向上を実現できるでしょう。

LTVを向上させる具体的なポイントなどについては、以下の記事で詳しく解説しています。

MAを活用したシナリオの具体的な設計手順

それでは、MAにおけるシナリオの設計手順を確認しましょう。

Step.1 達成したい目的や解決したい課題などの「ゴール」を設計する
Step.2 自社がアプローチすべきペルソナを設計する
Step.3 ペルソナが購買に至るまでのプロセス(カスタマージャーニー)を設計する
Step.4 ペルソナに合わせてシナリオ(分岐点や配信タイミングなど)を設計する
Step.5 定期的にPDCAサイクルを回してシナリオを改善する

Step.1 達成したい目的や解決したい課題などの「ゴール」を設計する

まずはMAのシナリオを通じて達成したいゴールを設定しましょう。以下のようなイメージで、達成したい目的や解決したい課題を意識することが大切です。

  • 展示会で獲得した名刺の情報を有効活用して商談へつなげたい
  • 資料をダウンロードした見込み顧客へのアフターフォローを強化したい
  • 特定のページを頻繁に閲覧している見込み顧客へ詳細な資料を配信し、自社への興味を強めたい
  • セミナー開催情報を閲覧した顧客へ今後のウェビナー情報を共有し接点を作りたい

上記のようなゴールを定めることで、より適切なシナリオを設計できます。

Step.2 自社がアプローチすべきペルソナを設計する

次に自社がアプローチすべきペルソナを設計しましょう。ペルソナとは、自社の見込み顧客を具体的に1人の人物が思い浮かぶレベルまで詳細に落とし込んだターゲット像のことです。

サービスの種類や業種によっても異なりますが、基本的に以下のような項目を洗い出してペルソナを明らかにします。

BtoC
  • 年齢
  • 性別
  • 職業
  • 年収
  • 趣味嗜好
  • 家庭環境
  • 性格
  • 抱える悩み
  • 購買行動の傾向
  • 週末の過ごし方
  • 通勤時の過ごし方
BtoB
  • 企業規模
  • 所属部署
  • 部署の人数
  • 現在の課題
  • 役職
  • 決裁権の有無
  • 企業方針
  • 情報収集で使ってるデバイス

ペルソナの具体的な設定手順やポイントなどは、以下の記事で詳しく解説しています。

Step.3 ペルソナが購買に至るまでのプロセス(カスタマージャーニー)を設計する

上記のペルソナが購買に至るプロセス(カスタマージャーニー)を設計しましょう。カスタマージャーニーとは、「顧客が自社商品・サービスを認知する〜購入する〜リピートする」という一連の顧客体験を表したものです。

顧客が自社商品やサービスを認知して購入し、ファン化するまでの一連のプロセスにおける具体的な顧客行動や心理の変化

このカスタマージャーニーを詳細に可視化し、以下のように地図の形で表現したものを「カスタマージャーニーマップ」と呼びます。

シナリオ作成の基礎となるカスタマージャーニーマップの例。見込み顧客の悩み、行動、思考のプロセスを時系列で地図のように可視化した図

カスタマージャーニーマップを作成し、以下のようなポイントを可視化することで、次のステップで具体的なシナリオを作成する際に役立つでしょう。

  • 見込み顧客の悩みが発生するタイミングはどこか?
  • 一番悩みが深い瞬間はどこか?
  • 悩みを抱えた見込み顧客が次に起こすアクションは何か?
  • いつ頃自社商品に興味を持つのか?

カスタマージャーニーマップの作成手順や今すぐ使えるテンプレートなどは、以下の記事で詳しく紹介しています。

Step.4 ペルソナに合わせてシナリオ(分岐点や配信タイミングなど)を設計する

カスタマージャーニーを参考にしつつ、具体的なシナリオを決めましょう。シナリオについては、以下の4点を中心に設計してください。

「どんな対象者に・どのタイミングで・どんなコンテンツを・どのチャネルで」配信するか?

それぞれについて、具体的に解説します。

どんな対象者に

(先ほど決めたペルソナに沿っていることを前提としつつ)さらに細かくアプローチ先の対象者を決めましょう。たとえば以下のようなイメージです。

  • 資料をダウンロードしたが、その後にアクションがない人
  • 「セミナーの開催報告ページ」「料金ページ」などの特定ページを頻繁に閲覧している人
  • 一定期間メルマガを開封していない人
  • 「資料ダウンロード+料金ページの閲覧」というように、検討度合いが高いと思われるがまだアクションを起こしていない人
  • 展示会で名刺交換をしたが、その後にとくにアクションを起こしていない人

どのタイミングで

対象者の行動を踏まえて、具体的にアプローチすべきタイミングを決めましょう。

たとえば「サイト内の特定ページを頻繁に閲覧している人」が対象なのであれば、以下のようなタイミングを検討するとよいでしょう。

アプローチの開始タイミング ※トリガー 一定回数以上セミナーの開催報告ページを閲覧した
時間帯 1日の業務が落ち着くであろう18時
共有する内容 次回のセミナー開催情報
頻度 2回(1回目で情報を通知して、開催日が近づいてきたらリマインドを送る)

「一定期間メルマガを開封していない人」が対象なのであれば、以下のようなタイミングを検討するとよいでしょう。

アプローチの開始タイミング ※トリガー 1週間メルマガを開封していない
時間帯 業務前にメールを確認するであろう9時
共有する内容 現状の悩みなどをお伺いするメール
頻度 1回(あまりしつこく思われないよう回数を減らす)

もちろん上記のトリガーなどは、あくまで一例です。業種や見込み顧客の属性などによって、コミュニケーションが取りやすい時間帯や適切なアプローチ内容は変わるため、仮説を立てながら施策を繰り返していきましょう。

どんなコンテンツを

上記のタイミングごとで、アプローチに使うコンテンツを決めましょう。活用しやすいコンテンツの例としては、以下が挙げられます。

  • ホワイトペーパー
  • 自社製品の詳細な資料
  • ウェビナー資料
  • ウェビナー動画のハイライト
  • クーポン
  • 無料デモ
  • 自社製品の成功事例

上記のようなコンテンツを配信して、見込み顧客のニーズを満たし満足度を高めていきましょう。

どのチャネルで

見込み顧客へアプローチする手段としては、主に以下が挙げられます。

  • メール
  • 公式LINE
  • 広告
  • 紙のDM
  • 電話
  • SNS
  • スマホアプリ

どのチャネルを使ってアプローチすべきかは、ターゲットの属性によって異なります。たとえば「メインターゲットの年齢層が高いので紙のDMのほうが見てもらいやすい」「購買意欲が高いターゲットへアプローチするので電話で直接話しても問題ない」というようなイメージで、自社にマッチしたチャネルを活用しましょう。

Step.5 定期的にPDCAサイクルを回してシナリオを改善する

MAのシナリオでは、見込み顧客を営業担当者へ引き継ぐフェーズまでを担っています。そのため、実際に「売上につながったのか?」「どのくらい優良顧客へ育成できたか?」といった成果が明確にわかるまでは、時間がかかるでしょう。

上記のような長期的な結果を改善するためにも、「メールの返信率」「直近のウェビナーへつながった数」といった短期的な指標もチェックしつつ、施策の実行後にPDCAサイクルを回していきましょう。

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適切なMAのシナリオを設計するためのコツ

適切なMAのシナリオを設計するためのコツ

適切なMAのシナリオを設計するためのコツは、主に以下の通りです。

  • 顧客に不快感を与えないタイミングで配信する
  • データクレンジングを行い顧客情報の質をブラッシュアップしておく
  • シンプルなシナリオ設計から試す
  • 外部システムの顧客情報も活用してシナリオを設計する

顧客に不快感を与えないタイミングで配信する

見込み顧客へアプローチする際は、必ず「相手に不快感を与えていないか?」という部分に配慮しましょう。

ビジネスにおける機会損失を減らすには、確かに見込み顧客の温度感が高い状態を逃さないよう、素早くフォローすることが大切です。だからといって、以下のように距離感を見誤ったアプローチを実行すると、見込み顧客に不快感を与えるかもしれません。

  • 情報収集のつもりで気軽に資料をダウンロードした人にいきなり電話で商談を打診する
  • 返信をもらえていない相手に、間を空けず複数回の催促メールを配信する
  • 資料ダウンロードへのお礼メールを、夜中や早朝などに自動配信してしまう

アプローチのタイミングが少しずれただけで、自社へ興味を持った見込み顧客を逃してしまうのは企業としても避けたいところです。そのためアプローチのタイミングは、回数や時間帯を含めて細やかに設計しましょう。

データクレンジングを行い顧客情報の質をブラッシュアップしておく

MAのシナリオ設計では、以下のように「これまで蓄積した社内の顧客情報」を分析したうえで、適切な計画を作っていきます。

  • LINE公式アカウントの登録者
  • メルマガの登録者
  • ウェビナーの参加者
  • 優良顧客の特徴
  • 商談履歴
  • 資料ダウンロードの際に入力した情報
  • 交換した名刺の情報

上記のような情報を分析することで、成約につながりやすい見込み顧客の特徴や予測されるアクションなどを理解して、よりターゲットにマッチしたシナリオを設計できるでしょう。

こうした分析の精度を高めるには、データクレンジングを実行し、以下のように細かい部分におけるデータの品質を高めることが重要です。

  • 前株と後株を正確に記載する
  • 「(株)or株式会社」「旧字体or新字体」「半角or全角」などの表記揺れを統一する
  • 法人名を正式名称へ修正しておく
  • 住所を最新版に更新しておく

上記のように顧客情報を揃えておくことで、分析時の抜け漏れを減らし、より見込み顧客の状態にマッチしたシナリオを作成できます。

シンプルなシナリオ設計から試す

MAの運用経験がない状態で「条件分岐が多い」「配信本数が多い」といった複雑なシナリオを設計すると、具体的にチェックすべきポイントや改善の方向性などを判断しにくくなり、上手に運用できないかもしれません。

そのため、まずは以下のようにシンプルな形でシナリオを設計しましょう。

  • 条件分岐しないシナリオを設計する
  • アプローチ先を「優先度が高い見込み顧客」へ絞る
  • 特定の部署のみで運用する

シンプルな状態でシナリオ設計をスタートさせて、知見が蓄積されてきたら、複雑な条件を混ぜたり適用の規模を広げたりするとよいでしょう。

外部システムの顧客情報も活用してシナリオを設計する

MAの中には、以下のようにさまざまな外部システムと連携できるツールがあります。

  • CRMシステム
  • SFA
  • CDP
  • DMP
  • 名刺管理システム
  • 自社ECサイトの運営システム
  • LINE公式アカウント
  • チャットボット
  • ビジネスチャットツール
  • ウェビナーの管理ツール
  • BI(ビジネスインテリジェンス)ツール

こうした外部システムに蓄積された顧客情報を活用すれば、幅広い観点で見込み顧客のニーズを見極められるようになり、より正確なシナリオを設計できるでしょう。

たとえばSFAと連携して、直近で新規顧客になった顧客との商談履歴をチェックすれば、「見込みから新規へ引き上げられた顧客の特徴」を把握できます。

MAと連携できる外部システムの具体例や連携成功のポイントなどについては、以下の記事で詳しく解説しています。

見込み顧客へ刺さるシナリオを作成するなら「Synergy!LEAD」の導入を検討しよう!

見込み顧客へ刺さるシナリオを作成するなら、ぜひ「Synergy!LEAD」の導入をご検討ください。「Synergy!LEAD」は、マーケティング初心者向けに作られたMAです。Salesforceと連携して利用可能であり、複雑な操作をすることなく直感的に顧客情報を活用できます。

「Synergy!LEAD」の主な機能は以下の通りです。

・フォーム機能:資料請求や問い合わせ、新規登録、更新登録など、さまざまなパターンのフォームを作成できる機能です。
・メール配信機能:「100万通/時」というスペックで大量にメール配信できる機能です。「特別な知識は不要でHTMLメールを作成できる」「配信後にエラー判定されたアドレスを個別で取得できる」など、豊富な機能が搭載されています。
・Webトラッキング機能:Salesforce上の⾒込み顧客や既存顧客における、Web上の⾏動情報などを一元管理できる機能です。一定条件で顧客情報を抽出できるため、「製品詳細ページを過去3⽇以内に閲覧した顧客を架電リストとして洗い出す」といったアクションにも応用可能です。

このような「Synergy!LEAD」の豊富な機能を活用し、効果的なシナリオを設計した事例として、株式会社トキワ様の事例を紹介します。同社は、国内・海外の大手化粧品メーカーのプレステージブランド向け製品を中心に、化粧品の開発・製造を行う企業です。小ロット&短納期でオリジナルブランドを立ち上げられる「TOKIWA KOBO」というサービスを展開しており、新規参入系やプロモーション系の顧客獲得を目指しています。

同社が上記の「TOKIWA KOBO」を新規事業として立ち上げるにあたっては、顧客の新規開拓が必要でした。理由としては、ターゲットが既存事業と異なり「新規参入企業やプロモーションを目的としている企業」であるためです。

そこで「新規顧客の獲得」「顧客へのアプローチ」を実現できるリードナーチャリング用のツールを検討。最終的に、同社が顧客データ管理にSalesforceを導入していたこともあり、親和性が高い「Synergy!LEAD」をお選びいただきました。

親和性以外では、以下の点も魅力に感じたとのことです。

  • 必要な機能がシンプルに揃っており、1からリードナーチャリングの体制を作って仕組み化しやすいと感じた
  • 機能がシンプルで使いやすいため、運用に向けてリソースを多めに割いたり社内体制をガッツリ構築したりする必要がない。そのため、同社が置かれている「少人数でマーケティングの成果を積み上げていくフェーズ」にマッチすると判断した

本格的な導入後は、以下のイメージで「Webから新規リードを獲得→インサイドセールスがフォロー→営業担当者へ送客」というシナリオを描いて運用を開始します。

Synergy!LEADを活用した営業連携の運用シナリオ図。Webでのリード獲得からインサイドセールス、営業担当者へ送客するまでの一連の流れ

このシナリオを実行する際に活用した「Synergy!LEAD」の機能は、主に以下の3つです。

  • Webフォーム機能
  • メール配信機能
  • トラッキング機能

(1)Webフォーム機能
以下のようにさまざまなシーンで活用できるフォームを作成しました。

  • ウェビナー申し込み
  • サイトからの問い合わせ
  • ホワイトペーパーのダウンロード用フォーム

フォームからの登録データはSalesforceへ自動連携できます。そのため、顧客情報を打ち込み直す手間を省きながら、Salesforce上で一元管理が可能でした。

(2)メール配信機能
新規リードへ、主に以下のようなメールナーチャリングを実施しました。

  • 過去に何らかの接点があった顧客への定期的なメルマガ配信
  • ウェビナーや展示会参加者へのナーチャリングメール配信

上記ように、メール配信を通じて「継続的に接点を構築する」「獲得リストへメールでアプローチし新規顧客への引き上げを図る」といった施策を行いました。

(3)トラッキング機能
「Synergy!LEAD」のWebトラッキング機能では、獲得リードのWeb上の行動を、Salesforce上の顧客リストへ自動反映できます。この獲得リードの行動履歴を基に「アプローチすべき優先順位」を設定し、以下のような架電リストを用意。優先度の高い顧客として判断し、架電アプローチを行いました。

  • キーとなるWebサイトへのトラッキング履歴があった人のリスト
  • トラッキング履歴をもとに算出したスコアが一定ポイント以上に達した人のリスト

このように、見込み顧客のフェーズに合わせて適切にアプローチできるシナリオを設計した結果、安定的に「TOKIWA KOBO」のリードを獲得できるようになりました。獲得リードへのナーチャリングも効率的に実現できており、継続的な案件創出にもつながっています。

さらに「新規リードを獲得したが保留になってしまった」という場合も「Synergy!LEAD」でアプローチできるようになり、さらなる受注につながったとのことでした。

このように「Synergy!LEAD」の機能をいかしてベストなシナリオを設計し、高い成果を残した好例といえます。

株式会社トキワ様の事例詳細については以下の記事をご確認ください。

見込み顧客のニーズを読み取ってMAで最適なシナリオを設計しよう!

MAにおける「シナリオ」とは、見込み顧客へ最適なフォローを提供できるように設計された筋書きのことです。見込み顧客の特定の行動を起点とし、事前に設計しておいたアクションを実行することで、ニーズにマッチしたフォローを提供していきます。

事前に定めたシナリオに沿って見込み顧客がアクションを起こし、一定条件を満たしたら「積極的に営業を仕掛けてよい」というように判断できるでしょう。

シナリオを設計する際は、以下の手順に従うことがオススメです。

Step.1 達成したい目的や解決したい課題などの「ゴール」を設計する
Step.2 自社がアプローチすべきペルソナを設計する
Step.3 ペルソナが購買に至るまでのプロセス(カスタマージャーニー)を設計する
Step.4 ペルソナに合わせてシナリオ(分岐点や配信タイミングなど)を設計する
Step.5 定期的にPDCAサイクルを回してシナリオを改善する

上記の手順を踏まえつつ、不快感を与えないタイミングで配信したり情報の質をブラッシュアップしたりすることで、より見込み顧客に刺さるシナリオを設計できます。

弊社が提供するMA「Synergy!LEAD」でも、見込み顧客に刺さるシナリオを設計できる仕組みが整っているため、導入の際は是非ご検討ください。Webフォーム機能やメール配信機能、トラッキング機能などを活用し、状況に合わせた適切なフォローを実現できます。

「Synergy!LEAD」の具体的な製品の機能やサポート体制などについては、以下の資料をご覧ください。

Salesforceを使った簡単マーケティングオートメーション

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※記載されている内容は掲載当時のものであり、一部現状とは内容が異なる場合があります。ご了承ください。