CRMシステム運用では費用対効果(ROI)のチェックが必須!計測方法や費用対効果を高めるコツなどを解説
<この記事でわかること>
- CRMシステムは長期間での運用が前提となる。そのため「適切にコストを投下できているか?」「理想の成果を残せているか?」を判断するために費用対効果のチェックが必須。
- CRMシステムの費用対効果は「どれくらい ”売上アップ” を実現したか?」「どれくらい ”業務効率化” を実現できたか?」という2軸で判断する。
- 費用対効果を測定する基本的な計算式は以下の通り。
費用対効果(%)=(CRMシステム導入による利益÷投資金額)×100 - CRMシステムの費用対効果を高めるには、「CRMシステムの導入目的を明確化する」「自社に必要なサポートが受けられるツールを選ぶ」「誰でも直感的に操作できるツールを選ぶ」といったポイントを意識する。とくに操作性については、従業員への教育コストにかかわるため、必ずチェックしよう。

CRMシステムで成果を出すには、顧客情報の収集・分析やマーケティング施策の実行、施策の改善などを行うことが必要です。必然的に長期的な運用が求められるため、自社のコストを無駄にしないよう、必ず費用対効果(ROI)を検証し「求める成果を出せているか?」をチェックしましょう。
費用対効果を確認する際は、「どれくらい売上がアップしたか?」「どれくらい業務効率化を実現できたか?」という2軸をチェックすることが大切です。
導入後にツールの費用対効果を高めたいのであれば、「導入目的を明確化して自社に適切な機能を搭載したツールを選ぶ」「直感的に操作できるツールを選んで従業員への教育コストを削減する」といった点を意識しましょう。
本記事では、CRMシステムの費用対効果の重要性や判断基準、具体的な計算式、費用対効果を高めるポイントなどを解説します。
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<目次>
CRMシステムの運用では「費用対効果(ROI)のチェック」が重要!その理由は?

CRMシステムを運用する際は、以下のようにさまざまなアクションを行う必要があります。
- 管理する社内の顧客情報を精査する
- 顧客情報を分析する
- 分析結果をもとに顧客のニーズに沿った施策を実行する
- 実行した施策の結果を分析して次回のアプローチ設計にいかす
上記の流れを繰り返し、データの分析方法や施策の方向性などをブラッシュアップすることで、少しずつ自社が目指す成果へと近付けます。
上記を考慮すると、CRMシステムで成果を出すうえでは「長期的な運用」が必要です。必然的に稼働期間が長くなるため、運用に必要なコストも大きくなるでしょう。
こうした多額のコストを投下する以上は、企業としても「本当に費用に見合う成果を残せているか?」という点を把握したいところです。もし、長期的な費用対効果(ROI)が期待できないCRMシステムを使い続けると、自社のリソースが無駄になるかもしれません。
さらに「費用対効果が悪い=望んだ成果につながらない」ということは、顧客ニーズにマッチしないアプローチを実行してしまっている可能性が考えられます。例えば「購買意欲が高くないユーザーへ過剰に販促メッセージを送ってしまう」というイメージです。こうしたニーズにマッチしないアプローチを実施してしまうと、顧客満足度を低下させて、長期的な信頼関係に悪影響を与えるかもしれません。
このように、コスト面および顧客満足度に影響を与える部分であるため、CRMシステムの運用では費用対効果を入念にチェックすることが大切です。
CRMシステムにおける費用対効果(ROI)の判断軸は2つ!
CRMシステムの費用対効果を判断する際は、主に以下2つの軸をチェックしましょう。
- どれくらい「売上アップ」を実現したか?
- どれくらい「業務効率化」を実現できたか?
どれくらい「売上アップ」を実現したか?
まずは具体的な「売上アップの成果」をチェックしましょう。
CRMシステムを導入する際は、「顧客満足度のアップ」を掲げるケースがあります。顧客情報を分析してニーズを把握し、相手が必要なタイミングで適切なフォローを実施すれば、満足度を向上できるでしょう。
そして、この顧客満足度の向上を目指す先には「売上アップ」という目標が定められています。どれだけコストが安いCRMシステムを導入しても、具体的な売上アップにつながらなければ「費用対効果が悪い」と判断せざるを得ません。そのため、必ず具体的な売上アップへの貢献度合いをチェックしましょう。
「売上アップに貢献した」と判断できるシーンとして、例えば以下が考えられます。
- 通販サイトで定期購入につながった
- サンプル商品を取り寄せた顧客が初回購入してくれた
- 普段の購入商品と一緒に別商品も購入してくれた(クロスセル)
- 契約プランのグレードを上げてもらい顧客単価を高められた(アップセル)
- 顧客が自発的に周囲の友人へ口コミでサービスを広げて、評判を聞いた人が新規購入した
どれくらい「業務効率化」を実現できたか?
費用対効果は、業務効率化の達成度合いの計測にも活用できます。例えば以下のようなイメージです。
- 商談報告書やプレゼン資料、見積書などの作成時間を週で◯◯時間削減できた
- 営業パーソンが1日に回れる客先数を△△件増やせた
- 必要な内容をすり合わせつつ、1回の商談時間を□□分短縮できた
- 顧客からの問い合わせに対応するまでの時間を××時間短縮できた
- マーケティング施策の設計に必要な顧客情報を探す時間を〜〜時間短縮できた
- 顧客情報の分析時間を短縮することで、コアな営業戦略の立案に◇◇時間を投下できた
- 新人教育に投下する時間を◎◎時間短縮できた
「何時間を短縮できたか?」「何時間を別の業務に回せるようになったか?」というように、具体的な数値ベースで変化を把握することで、業務効率化という定性的な内容でも正しく費用対効果をチェックできます。
上記のような業務効率化を達成できれば、同じリソースでより多くの業務をこなせるようになるでしょう。そして、空いた時間で営業や商品開発といった本来のコア業務へ取り組めるようになれば、最終的な売上アップにもつながりやすくなります。
CRMシステムの費用対効果(ROI)を測定する方法

費用対効果を測定する基本的な計算式は、以下の通りです。
費用対効果(%)=(CRMシステム導入による利益÷投資金額)×100
※利益は「得られた効果」に置き換えても可
上記に数値を当てはめて「数値が大きいほど費用対効果が高い」ということがわかります。
このように、費用対効果を求める基本の計算式自体はシンプルです。しかし「どのような数値を当てはめるか?」は、計測する際の軸によって異なります。
それでは、以下2つの軸ごとで、具体的な計測方法をチェックしましょう。
- 「売上」を軸にした場合の計測方法
- 「業務効率化」を軸にした場合の計測方法
「売上」を軸にした場合の計測方法
売上を軸にして費用対効果を計測する場合は、シンプルに利益額や投資金額を当てはめましょう。
例えば、1年間の売上および投資金額が、以下のように変化したとします。
・CRMシステム導入前の月間売上:500万円
・CRMシステム導入後の月間売上:800万円
・初期費用:10万円
・毎月の運用費用:10万円
この場合の計算式は、
・CRMシステム導入による利益
=(800万×12ヶ月)ー(500万×12ヶ月)
=3,600万円
・投資金額
=10万+(10万×12ヶ月)
=130万円
そのため、
・費用対効果
=(3,600万円÷130万円)×100
≒2,770%
もちろん実際の利益を求める際は、ここから人件費や原価などを差し引く必要があります。とはいえ、基本的な形は上記をイメージすればよいでしょう。
「業務効率化」を軸にした場合の計測方法
業務効率化を軸にする場合、売上額や原価と同じように「数値で表せる指標」を当てはめることが必要です。例えば、以下のような指標を計算式に当てはめるとよいでしょう。
- 短縮できた顧客対応時間
- 短縮できた報告書の作成時間
- 短縮できた会議の時間
- 短縮できた商談時間
- 短縮できた指導時間
例えば「事務作業時間を削減したことで生まれた費用対効果」をチェックする際は、以下のようなイメージで計算します。
・CRMシステム導入前の事務作業時間:20時間/週
・CRMシステム導入後の事務作業時間:10時間/週
・従業員の平均時給:4,000円 ・従業員の人数:5人
・初期費用:10万円 ・毎月の運用費用:10万円
この場合の計算式は、
・毎週の利益(削減できた事務作業時間)
={(20時間ー10時間/週)×4,000円}×5人
=20万円/週
・年間の利益
=20万円/週×50週
=1,000万円
・投資金額
=10万+(10万×12ヶ月)
=130万円
そのため、
・費用対効果
=(1,000万円÷130万円)×100≒769%
CRMシステムの費用対効果(ROI)を高めるポイント
CRMシステムの費用対効果を高めるには、導入・運用の際に以下のポイントを意識しましょう。
- CRMシステムの導入目的を明確化する
- 「料金・想定利用人数・料金体系」を照らし合わせる
- 自社に必要なサポートが受けられるツールを選ぶ
- 誰でも直感的に操作できるツールを選ぶ
- 外部システムと柔軟に連携できるツールを選ぶ
CRMシステムの導入目的を明確化する
必ずツールの導入目的を事前に明確化しましょう。導入目的としては、例えば以下が挙げられます。
- ターゲット層を踏まえてメールマーケティング施策を中心に実行したいので、メール配信機能が充実しているツールを選ぶ
- より多くの顧客の声を集めて商品改善にいかしたいので、幅広い方式でアンケートを作成できるツールを選ぶ
- 顧客の行動に合わせて最適なポップを自動で出し分けて効率的にアピールしたいので、ポップアップ機能が充実したツールを選ぶ
上記のような導入目的を明確化しておくことで、CRMシステムを選ぶ際に「目的にマッチした機能を搭載しているか?」という点を踏まえ、最適な判断を下せます。
もし目的を明確化しないまま曖昧にツールを選ぶと、「高機能なツールを導入したが自社では使いこなせずコストばかりかかる」「安さを優先して選んだが自社の施策に必要な機能があまり充実していない」となってしまい、最終的な費用対効果が低下するため注意しましょう。
「料金・想定利用人数・料金体系」を照らし合わせる
費用対効果を高めるには、(目的にマッチしているツールを使うことを前提としつつ)リーズナブルな料金設定のCRMシステムを選ぶことが大切です。リーズナブルなツールを使って支出を抑えられれば、費用対効果を高めやすくなるでしょう。
実際に選ぶ際は、料金そのものだけでなく「料金体系」もチェックしましょう。CRMシステムの中には「利用人数が増えるごとに課金する従量課金タイプ」があります。従量課金の場合、全国に支社や店舗があり利用人数が増えると、コストが大きく膨らんでしまいます。もしツールが自社の状況にマッチしておらず、目指す成果を残せなければ、支出ばかり増えてしまうでしょう。
なるべく費用対効果を高めるには、利用人数が増えても料金が変わらないタイプのCRMシステムを選ぶことがオススメです。
自社に必要なサポートが受けられるツールを選ぶ
ツールの提供会社によるサポート体制は、以下のようにそれぞれで異なります。
- 電話やチャットサポートのみ対応している
- 運用定着までマンツーマンサポートが受けられる
- マーケティング施策の運用代行を依頼できる
自社の状況やニーズにマッチしたサポートが受けられなければ、CRMシステムを有効活用できず、費用対効果が低下しかねません。例えば「CRMシステムの導入が初めて」という企業が、電話やチャットサポートのみしか受けられないと、そもそもデータの分析やマーケティング施策の設計などを実行できず、上手く活用できないでしょう。
誰でも直感的に操作できるツールを選ぶ
なるべく誰でも簡単に操作できるCRMシステムを選びましょう。具体的には「ドラッグ&ドロップでサクサク操作できる」「操作箇所を直感的に判断できる」といったツールであれば、幅広い従業員が使えます。
もし従業員が手軽に操作できるツールでないと、利用が浸透するまで「使い方を教育する手間」が発生します。確かに、個人単位では大きな負担にはならないかもしれません。しかし、教育する相手が大人数になるほど、全社的に大きな負担となるでしょう。
こうした育成コストが膨らむと、せっかくリーズナブルで自社にマッチした機能を搭載するツールを導入しても、成果が出るまで時間がかかり最終的な費用対効果が低下するかもしれません。とくに社内の教育コストについては、費用対効果を判断する際に見落とされがちな要素です。想定外の部分で費用対効果の低下を招かないよう、ツールの操作性は必ずチェックしましょう。
外部システムと柔軟に連携できるツールを選ぶ
CRMシステムごとで、連携できる外部システムの種類は異なります。例えば以下の通りです。
上記のように、さまざまな外部システムと手軽に連携できるツールであれば、顧客情報をさらに活用して、実行する施策の幅を広げられるでしょう。
例えばECシステムと連携すれば、顧客が実店舗へ訪れた際、ECサイトの購入履歴を参照し好みにマッチした商品を提案できます。顧客ニーズにマッチした提案を行いやすくなるため、売上アップを達成し長期的な費用対効果を高められるでしょう。
CRMシステムと外部システムを連携するメリットなどは、以下の記事で詳しく解説しています。
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「必要な機能のみを選べるCRMシステム」なら費用対効果(ROI)に大きなインパクトを与えられる!

CRMシステムの費用対効果を高めるには、上記で解説したように「導入目的を設定する」「直感的に操作できるツールを選ぶ」といったポイントを意識することが大切です。
とくに費用対効果を高めたいのであれば、「必要な機能のみを選んで導入できるCRMシステム」を利用するとよいでしょう。「公式LINEの配信に注力したい」「いろんな方式のアンケートを作成して顧客の声をたくさん集めたい」といったニーズに合わせて必要な機能を取捨選択できれば、使わない部分にコストを投下する必要がないため、効率的に費用対効果を高められます。
また、必要な機能を絞れるツールには「メール配信数が◯◯通までなら〜〜円」というように、一定ラインまでは料金が変動しないケースもあります。こうしたツールなら、利用回数が少ない場合はコストカットできるため、より効果的に費用対効果を高められるでしょう。
費用対効果(ROI)の高いCRMシステムを選ぶなら「Synergy!」も検討しよう!

上記のようなポイントを踏まえてチェックすることで、自社に高い費用対効果をもたらせるCRMシステムを選べるでしょう。
こうしたポイントを満たして、費用対効果を高められるCRMシステムをお探しであれば、ぜひ「Synergy!」の導入もご検討ください!
※価格は「2025年9月時点」の情報です。
「Synergy!」は、以下のように費用対効果が高いツールに必要な条件を満たしたCRMシステムです。
- リーズナブルな料金で利用できる
- 自社に必要な機能のみを選べる
- 手厚いサポートが受けられる
- 直感的に操作できるため教育コストを抑えられる
「Synergy!」は、月額20,000円〜利用できます。初期費用は11万8,000円であるため、導入時の負担はそこまで大きくありません。
以下のように幅広い機能から自社に必要なものだけをピックアップできるため、最低限のコストを投下すればOKです。
- メール配信
- LINE配信
- アプリプッシュ通知
- ポップアップ
- アンケート
- 問い合わせ管理
サポート内容も充実しており、以下のような内容から自社にマッチしたものを自由に活用できます。
- 電話やチャットでの有人サポート
- 「Synergy!」の操作セミナーへの参加
- 運用定着までのマンツーマンサポート
- メール配信やライティング、広告運用といった施策の代行
とくにCRMシステムの運用経験がない企業の場合、自力で顧客情報の分析や施策の設計などを行う必要があるため、成果が出るまで時間がかかってしまうでしょう。
しかし、上記のサポートを活用し弊社スタッフが持つプロの知見を反映できれば、施策の成功率を高め最終的な費用対効果を改善することが可能です。
また、ツールはドラッグ&ドロップで直感的に操作できるため、マニュアルをある程度読めば迷わず使えます。教育コストがほとんどかからないため、こちらも費用対効果アップの一因となるでしょう。
「Synergy!」を導入して高い費用対効果(ROI)を残した事例を紹介!
それでは、具体的に「Synergy!」を活用して高い費用対効果を残した事例を紹介します。「売上アップ」「業務効率化」という2軸での事例を紹介しているため、ぜひ導入を検討する際の参考にしてください。
「売上アップの軸」で高い費用対効果を残した事例
「売上アップの軸」で高い費用対効果を残した事例として、アルペンローゼ株式会社様の事例を紹介します。
同社は「植物が持つ生命力と癒やし」をコンセプトとして、オーガニック植物をいかしたナチュラル化粧品「ラ・カスタ」を販売している企業です。北アルプスの麓・長野県大町市に工場を構えており、地下100mの水脈を流れる清らかな天然水を製品に利用しています。
同社では当初、「ラ・カスタ」を百貨店やバラエティショップのみで販売していました。しかし「直接顧客とコミュニケーションを取りつつ対面で商品を販売したい」という思いを抱き、2008年に直営店をオープンします。直営店では商品販売はもちろん、カウンセリングを通じ顧客の髪・頭皮の状態を把握したうえで、マッチしたケア方法や適切な商品を提案しています。
この直営店が全国に増え、カウンセリングも評価されたことで、次に「ECサイトでカウンセリングに近い接客を実現したい」ということを検討しはじめました。
そして同社は上記を実現するために、以下2つのポイントを中心に満たせるツールの導入を考えはじめます。
- (当時の)ECシステムではメルマガの「一斉配信」にしか対応していないため、顧客のニーズに合わせたメールを案内できるツールを導入したい
- 将来的にLINEを使ったOne to Oneのコミュニケーションも実現したい
上記を踏まえて検討した結果、弊社の「Synergy!」を導入していただくことになります。上記の要件を満たす機能が搭載されていることはもちろん、「初回の打ち合わせから寄り添って支援してくれた」という点も評価していただきました。
導入後はまず、1ヶ月半ほど時間をかけて「5年分の購買データを分析すること」からはじめます。やはりECサイトの顧客の動向を把握するには、施策提案前に細かくデータを分析することが欠かせません。
この購買データ分析を実施した結果、大きく「初回購入者を2回目購入に引き上げる必要性」が課題として浮かび上がります。
前提として、一般的なECサイトにおけるF2転換率の平均は、20~30%程度です。一方で「ラ・カスタ」は、リピート率が40%程度と高め。とくに「2回目購入者の3回目購入率」は80%を超えていました。これは、顧客が積極的に使い続けたくなる高品質な商品だからこその結果です。
そのため「2回購入してもらえれば商品の魅力で引き続き自然と使ってもらえる」という結論に至り、まずは2回目の購入につながっていない顧客へ「ラ・カスタ」の魅力を届けられるアプローチをすべきだと決まりました。
また、「ECサイトで初めて購入する商品がリフィル(詰め替え用商品)である顧客が多い」という結果も明らかになります。この点については、以前に同社が独自でカスタマージャーニー分析を実施した際も、「直営店で購入してからECサイトへ訪問する顧客が一定数いるのでは?」という仮説を立てていたため、それが数字で証明された結果になりました。このリフィル購入者のリピート率も高かったため、「ECサイト上でリフィルを訴求する必要性」にも気付きます。
そして上記の分析結果をもとに、大きく以下2つの施策を実施します。
①初回購入者がリピートしたくなるよう、メールでブランドの魅力を届けるステップメールを配信する
②リフィルと専用ボトルのセット販売企画を行う
まず①の施策について。初回購入者に対して、以下4通のメールを配信することを設計します。
- 1〜2本目→ブランド訴求とお役立ち情報の提供
- 3〜4本目→お得なリフィルセットの訴求
具体的には、1本目で香りや泡など性能面の魅力も含めた「ブランドの特徴の説明」を実施。2本目で予洗いの大切さなどを説明しました。上記の内容で配信した結果、クリック率は1本目で「40%台」、2本目は「50%台」という数値を残し、実際のコンバージョンも生まれました。お試し感覚の購入者に、いきなり販促色が強いメールを配信するのではなく、「まずはブランドを知ってもらい好きになっていただく」という点を重視した結果といえるでしょう。
さらに会員数も、施策開始当時から約5,000人増えましたが、開封率やCTR(クリック率)はほとんど落ちていません。これは「ラ・カスタ」という商品自体が強く信頼されている証しといえます。
そして②の施策について。「売り切れるまでに1年ほどかかる」と思うほどの在庫を用意していましたが、実際には約2ヶ月で完売。「ECサイトのトップページを ”リフィルの訴求導線” に変える」という施策によって、上記のような高い成果を残せました。さらに「リフィルと専用ボトルのセット購入者は他の商品の購入者よりリピート率が10%が高い」という結果も出ており、リピート率が高い新規顧客の獲得施策としても機能しています。
このように最初に時間をかけてデータ分析を行い、その後も「Synergy!」のメール配信を中心にさまざまな機能を活用して、高い費用対効果を実現した好例といえるでしょう。
アルペンローゼ株式会社様の事例詳細については以下の記事をご確認ください。
「業務効率化の軸」で高い費用対効果を残した事例
「業務効率化の軸」で高い費用対効果を残した事例として、株式会社クリア様の事例を紹介します。同社は、男性脱毛サロン「メンズクリア」・女性脱毛サロン「ストラッシュ」を全国に約160店舗展開している企業です。
同社のCS(カスタマーサクセス)部では、主に以下2つの業務を行っています。
- 広告経由で連絡した顧客へ電話やメールで対応する
- 店舗へ来店するまでのサポートを行う(仮予約から実来店や本予約へつなげる役割を持つ)
仮予約者へ電話やメールでアプローチし、「予約日程の確定」「実来店の促進」を実現する重要な役割を担っています。
上記の取り組み自体は、「Synergy!」の導入前から実施していました。もともとは別のメール配信特化システムを利用していましたが、主に以下の点に課題を感じるようになります。
- 大量配信の際に料金や工数が上がってしまう
- 社内にシステムに詳しいスタッフがおらず、メール以外の施策へ幅を広げる際にシステムを使い切れない
- メール到達率が不安定になっている
ツールの利用時に工数がかかると、より本格的に配信数を増やしたり施策の幅を広げたりする際に、どうしても時間がかかります。仮に来店や予約へつなげられたとしても、ゴールへ到達するまでの作業効率が下がっていると、どうしても費用対効果は低下するでしょう。
また、メール到達率が不安定だと、「連絡が来ない」という顧客からの問い合わせに対応する時間を取られるため、同社にとって大きな負担となっていました。
上記の課題を解消できるツールを検討した結果、最終的に「Synergy!」を導入していただくことになります。
まず実感していただいた効果が「メール配信作業の効率化」です。従来までは来店前の顧客へリマインドメールを配信する際、各事業体の管理データを見ながら、約1時間かけて手動でリストを作成していました。しかし、全事業体の顧客データを「Synergy!」で一括管理できるようになったことで、メール配信対象者の自動リスト化に成功。作業時間を10~15分程度まで圧縮できました。今では1日1回、朝に全事業体分の顧客データを一括インポートするだけで、対象者を抽出し配信設定できるようになっています。
また、操作性の良さも評価していただきました。ツール検討時に複数社のデモ画面で比較した際、実際に操作するスタッフから「Synergy!が一番使いやすい」という声が多く挙がったとのことです。
さらに、ネックであった「到達率の不安定さ」も解消。社内のテスト配信でも問題なく全員に届き、顧客から「メールが届かない」という問い合わせが来ることもなくなります。また、到達率が上がったことで開封率もアップ。(件名やプリヘッダーに絵文字を使用したことも要因ですが)5%程度は上がりました。
このように「Synergy!」を活用して、顧客アプローチや問い合わせ対応にかかる時間を節約し、最終的な費用対効果を改善した好例といえるでしょう。
株式会社クリア様の事例詳細については以下の記事をご確認ください。
CRMシステムを有効活用して高い費用対効果(ROI)を残そう!
CRMシステムで成果を出すまでには、顧客情報の分析やマーケティング施策の設計、施策の振り返りなどを繰り返す必要があります。長期的な視点での検証が求められるため、自社のコストを正しく投下するためにも、費用対効果の確認が必須です。
費用対効果を確認し、具体的にどのくらい「売上をアップできたか?」「業務効率化を実現できたか」という2軸を把握することで、次回以降に向けて適切に改善できるでしょう。
CRMシステムの費用対効果を高めるのであれば、「導入目的を明確化する」「自社で必要な機能を選んで導入できるツールを選ぶ」といったポイントを踏まえることが大切です。とくに「教育コストがかるか?」という点は、費用対効果を考えるうえで重要な位置を占めるため、合わせてチェックしましょう。
費用対効果の高いCRMシステムを導入するのであれば、ぜひ弊社が提供する「Synergy!」の利用をご検討ください!「Synergy!」は、月額20,000円〜というリーズナブルな料金で利用できるツールです。自社に必要な機能のみを選んで導入できるため、必要最低限のコストを支払うだけでOKです。直感的に操作できるため、教育コストも抑えられるでしょう。
「Synergy!」の具体的な製品機能については、ぜひ以下のフォームから資料をダウンロードしてご確認ください。
CRMシステム「Synergy!」の特長が機能別でわかる資料です!
関連情報
※記載されている内容は掲載当時のものであり、一部現状とは内容が異なる場合があります。ご了承ください。




