リターゲティングメールとは?事例も交え効果と具体的な使い方を解説
<この記事でわかること>
- リターゲティングメールとは、ユーザーの特定アクション(自社サイトへのアクセスやメールの開封、本文内のリンククリックなど)をきっかけとして、配信側が定めたタイミングでメールを配信する手法。自社商品やサービスに対し能動的にアクションを起こしたユーザーに絞り、適切なタイミングでアプローチできる。
- リターゲティングメールを実施するメリットには、「メールの開封率および本文内リンクのクリック率向上」「離脱率・退会率・解除率の低下」などが挙げられる。
- リターゲティングメールは、「特定の商品に興味のあるユーザーへ購入を促す」「サンプルを請求したユーザーへ最適なタイミングで購入を促す」など、さまざまなシーンで活用できる。

リターゲティングメールとは、「ユーザーの特定アクション(自社サイトへのアクセスやメールの開封など)」を起点として、配信側が希望したタイミングでメールを配信する手法のことです。「商品ページを閲覧した」というように、自社へ積極的にアクションを起こしたユーザーに絞ってアプローチできます。
リターゲティングメールを実施することで、「メールの開封率および本文内リンクのクリック率を向上できる」「ニーズにマッチした情報を提供し「離脱率・退会率・解除率」を低下できる」といったメリットを実現可能です。さらに、ユーザーのニーズにマッチしたメッセージを配信することで、最終的な売上アップも目指せるでしょう。
本記事では、リターゲティングメールの概要や効果、実施のメリット、具体的なユースケースなどを解説します。
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<目次>
リターゲティングメールとは?

リターゲティングメールとは、ユーザーの特定アクション(自社サイトへのアクセスやメールの開封、本文内のリンククリックなど)をきっかけとして、配信側が定めたタイミングでメールを配信する手法のことです。自社商品やサービスに対し能動的にアクションを起こしたユーザーに絞り、適切なタイミングでアプローチできるため、コンバージョンの見込みが高いユーザーと効率的に接点を作れるでしょう。
リターゲティングというと、ディスプレイ広告で聞き覚えのある人もいらっしゃるかと思います。具体的には「特定商品のWebページを見てから別のWebページへ移動した際、先ほどチェックした商品のディスプレイ広告を掲載する」というイメージです。上記の場合は、「商品ページに訪問した」というアクションをトリガーとしてターゲットを追跡(リターゲティング)し、ディスプレイ広告を表示しているという仕組みになります。
リターゲティングメールを実施する4つのメリット

リターゲティングメールを実施するメリットは、主に以下の4つです。
- メールの開封率および本文内リンクのクリック率を向上できる
- ニーズにマッチした情報を提供し「離脱率・退会率・解除率」を低下できる
- 自社で顧客へ対応する手間を軽減できる
- 最終的な自社の売上アップを実現できる
メールの開封率や本文内リンクのクリック率、退会率、CVRなどに影響を与えると押さえておきましょう。
メールの開封率および本文内リンクのクリック率を向上できる
リターゲティングメールでは、以下のようにユーザーの行動に応じてタイムリーなメールを配信できます。
- 特定の商品ページを閲覧した見込み顧客へ、関連商品の紹介メールを配信する
- 期間限定キャンペーンの応募ページへアクセスした人に、リマインドメールを配信して応募を促す
- 一定期間ECサイトでの商品購入がない離脱間近の顧客へ、特別なオファーを記載したメールを配信し再利用を促す
上記のように、ユーザーのニーズや状況にマッチしたメールを配信できれば、受信時に相手の興味・関心を刺激し、メールを開封するフックとなり得ます。
また、メールを開封した時点で、一定の関心が高まっていると考えられるため、ニーズにマッチした文面やオファーを掲載できていれば、本文内のクリック率も改善できるでしょう。
ニーズにマッチした情報を提供し「離脱率・退会率・解除率」を低下できる
一斉配信で全員に同じ文面のメールを配信すると、ニーズにマッチしていないユーザーは「無関係の情報ばかり送られてくるので煩わしい」と感じるため、メルマガ解除や退会者などが発生しやすくなります。
リターゲティングメールであれば、自社へ興味がないユーザーへメールを届けてしまう心配が、ほぼありません。そのため、顧客に嫌われないマーケティング施策を実行して「離脱率・退会率・解除率」の低下を実現できます。
自社で顧客へ対応する手間を軽減できる
リターゲティングメールでは、最初に「どの条件を満たしたユーザーに・どのようなメールを配信するか?」という内容を設定して自動配信します。そのため、「自社で都度ユーザーの情報をチェックし文面を作成して配信する」という手間が省けます。作業の手間を軽減しつつ、高い効果を残しやすい適切なアプローチを実施できるというのは、企業からすると魅力的です。
最終的な自社の売上アップを実現できる
上記で解説したように、リターゲティングメールを活用することで、ユーザーのニーズや状態を踏まえて最適なアプローチを仕掛けられます。ユーザーが求めているアプローチを実施し自社の商品・サービスに興味を持ってもらえれば、購入の可能性が高まり最終的な売上アップにつながるでしょう。
とくに「ECサイトでカート内に入れたままの商品があるユーザーへリマインドメールを配信する」「購入履歴をもとに関連商品を紹介する」といった形で、購買意欲の高いユーザーへスピーディーにアプローチできれば、より購入してもらえる可能性は高くなります。
リターゲティングメールの具体的なユースケース

リターゲティングメールは、さまざまなシーンで活用できる手法です。そのため、自社の抱える課題から逆算して、効果的なリターゲティングメールを設計・実行することが大切です。
具体的なユースケースとしては、例えば以下が挙げられます。
- ケース1.特定の商品やキャンペーンに興味のあるユーザーへ購入や参加を促す
- ケース2.サンプルなどを請求したユーザーへ最適なタイミングで購入を促す
- ケース3.メールへのリアクションがないユーザーへ別角度からオファーを送る
- ケース4.解約の兆候があるユーザーを洗い出して適切にフォローする
なお、紹介した4つのユースケースについては、各章のそれぞれに「設計書」のダウンロードリンクをまとめています。自社でリターゲティングメールを設計する際に、ぜひご活用ください。
ケース1.特定の商品やキャンペーンに興味のあるユーザーへ購入や参加を促す
見込み顧客に対しては、なるべく早めにアクションを促すことが大切です。ユーザーへアクションを促すためのアプローチに時間が空いてしまうと、以下のような事態が発生し、せっかくの見込み顧客を逃す原因になります。
- キャンペーンページを見て興味を持ったが、応募しようと思って忘れてしまう
- 時間が経って商品自体への興味が薄れてしまう
- 他社と比較検討した結果、別の商品やサービスに流れてしまう
上記は企業にとっても機会損失です。
そのため、サイト訪問者が自社に興味を持っている間に、「商品ページのURLをクリックしたユーザーへ期間限定クーポンを即時配信する」「キャンペーン期日をリマインドメールとして送る」といったオファーを実施し、アクションできるよう後押ししましょう。

ケース2.サンプルなどを請求したユーザーへ最適なタイミングで購入を促す
Webフォームからサンプルや資料などを請求したユーザーに対しては、お礼メールだけでなく「適切なタイミングでのフォローメール配信」が必要です。
具体的には、例えば「サンプル請求者が後日に商品サイトを閲覧する→購入に至らないまま離脱した」という場合、閲覧の24時間後(翌日の同時刻)に自動で割引クーポンを配信することで、購入を促せるでしょう。見込み顧客は目的があってサンプル請求までしているため、適切なタイミングで優れたオファーを送れば、購入までつなげられるはずです。

ケース3.メールへのリアクションがないユーザーへ別角度からオファーを送る
「メルマガを送っているが反応はない」というユーザーには、別のアプローチで訴求してみましょう。例えば「普段と異なるサービスを案内する」「インセンティブ付きのアンケートを配信し回答してもらう」といったイメージです。
とくにアンケートを活用すると、「こういう機能をご存じですか?」「気になるポイントはありますか?」といった設問から商品への理解を深めてもらい、ユーザーのニーズを把握したうえで自然な形で購買を促せるでしょう。

ケース4.解約の兆候があるユーザーを洗い出して適切にフォローする
「ユーザーが解約手続きに関するページを閲覧した」など、メルマガ登録者やユーザーに解約の兆候が見られた場合、いち早く検知してフォロー施策を行いましょう。具体的には、解約の兆候が見られたタイミングでサポート部門や担当営業などに通知メールが届くよう設定しておけば、ユーザーの熱が冷め切らないうちに素早く的確にフォローできます。

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リターゲティングメールを実施する際の注意点

リターゲティングメールを実施する際は、以下の点に注意しましょう。
- ユーザーの迷惑にならないタイミングで配信する
- 同じユーザーへメールを送りすぎないよう意識する
- 「リターゲティングメールである」という旨を文面で強調しない
ユーザーの迷惑にならないタイミングで配信する
リターゲティングメールでは、確かにユーザーの購買意欲や自社への興味が冷めないうちにアプローチすることが大切です。とはいえ、アクションがあったユーザーへ「いつでも必ずすぐに配信する」ということは避けましょう。
例えば「深夜の23時に気軽な気持ちで商品ページを閲覧した直後に営業メールが届く」という場合、ユーザーの睡眠を妨げてしまうかもしれません。見込み顧客へホットなタイミングでアプローチしたい気持ちはわかります。とはいえ、まずは「ユーザーの迷惑にならないか?」という点を第一に考えて配信することが大切です。
上記のケースであれば「22時〜翌朝9時までは配信しない」といった設定を行うことで、ユーザーのプライベートに配慮しつつアプローチできます。
同じユーザーへメールを送りすぎないよう意識する
同じターゲットに何通もリターゲティングメールが届かないよう注意しましょう。「特定のページを閲覧するたびに何度も同じメールが配信される」という仕組みになっていると、ユーザーは煩わしさを感じます。また、メール配信のきっかけとなるポイントが多すぎても、ユーザーへ届くメールの量が増えてしまうでしょう。
ユーザーに煩わしさを感じさせず、適切に自社からのメッセージを届けられるよう、メールの送り過ぎには十分注意してください。
「リターゲティングメールである」という旨を文面で強調しない
以下のような文言が書き込まれたメールを受け取った場合、人によっては「いつの間にそんなデータを取得していたのか?」と、不信に思われる可能性があるため注意しましょう。
- ◯◯のページをご覧いただき、ありがとうございます。
- このメールは、△△のURLを5回以上クリックした人に配信しています。
人とのコミュニケーションにおいては、「あえて言う必要のない言葉」もあります。リターゲティングメールでも、上記の考え方は同じです。読者はすでに自社商品やサービスに興味を持っているため、ユーザーの気持ちを冷まさないよう、(必要がない限りは)リターゲティングメールである旨をわざわざ書くことはありません。
せっかくメールを見てもらえているので、「商品を利用するメリット」「サービスがマッチしている理由」などを優先的にまとめ、購買行動を後押しすることを意識しましょう。
リターゲティングメールと合わせて活用すべきメールマーケティングの手法

ここまで解説したリターゲティングメールは、メールマーケティングの手法のひとつです。
「メールマーケティング」とは、メール配信を通じて顧客のニーズを満たすアクションを実行し、見込み顧客の育成や既存顧客のフォロー、離脱しそうな顧客へのフォローなどを行う手法のことです。ユーザーのニーズや状態にマッチしたメッセージを配信することで、顧客満足度を効率的に高めて、自社の目的を達成しやすくなります。
メールマーケティング手法の種類は、リターゲティングメールを含めて以下の4つです。
| 手法 | 概要 |
|---|---|
| ターゲティングメール | 特定の属性を持つ顧客に限定して配信するメールのこと。年齢や性別、居住地、興味のある事柄などの属性に分類し、「東京エリア在住の女性に該当イベントの案内を配信する」といったアプローチを行うイメージ |
| ステップメール | 「商品の初回購入」「資料請求」など、顧客が特定のアクションを行った日付を起点として、事前に設定したスケジュールに沿ってメールを配信すること |
| シナリオメール | ステップメールと同様に、顧客の特定アクションを起点に配信するメールのこと。ステップメールは購入日や資料請求日など「日付のみ」を起点にするが、シナリオメールでは日付だけでなく、メール開封やフォーム登録、自社サイト訪問といった「具体的なアクション」も起点にできる |
| リターゲティングメール | 顧客の特定のアクションを起点に配信するメールのこと。「商品サンプルを請求したが購入に至らなかったユーザーへ期間限定クーポン情報を配信する」など、「商品に関心はあるが購入を迷っている顧客を後押しする」「解約を検討しているユーザーを思い留まらせる」といった場面で活用できる |
手法ごとで活用シーンが異なるため、自社がアプローチすべき顧客の特徴に合わせて最適な方法を選ぶことが大切です。
メールマーケティングの基礎知識については、以下の記事で詳しく解説しています。
リターゲティングメールなどのメール施策を実行するなら「CRMシステム」の導入を検討しよう

上記のメールマーケティングを実施する際は、「CRMシステム」というITツールを活用することがオススメです!
まずCRMシステムについて簡単に説明しましょう。そもそも「CRM」とは、顧客のニーズにマッチしたアプローチを行って信頼を獲得し、長期的な関係性を築くという考え方のことです。顧客と強いつながりを結ぶことで、自社商品やサービスを積極的に使ってもらえるようになり、最終的な企業の利益拡大を実現できます。
このCRMの考え方をビジネスの現場で実現するツールが「CRMシステム」です。CRMシステムでは、顧客の基本情報(氏名・年齢・性別など)や連絡先(電話番号・メールアドレス)、商品の購入履歴、問い合わせ履歴といった情報を一元管理できます。こうした情報を分析し、「◯◯のニーズを持つ顧客には△△でのアプローチが効果的だ」ということを洗い出すことで、適切なマーケティング施策を設計できます。
そしてCRMシステムでは、上記のような顧客情報をもとにリターゲティングメールなどを実行できる「メール配信機能」を搭載していることが一般的です。自社で管理しているデータをもとにユーザーのニーズや状態、要望などを把握することで、以下のようにリターゲティングメールを含めさまざまな形式で配信できるでしょう。
- 商品の初回購入者へ「購入のお礼→使用感について質問→商品のお得な情報→利用し続けるメリット→次回購入の促し」という順番でメールを配信し、無理に売り込まず信頼関係を築きながら購買へつなぐ
- 「ECサイトで買い物カゴに商品を入れたがうっかり放置している顧客」へリマインドメールを配信することで、買い漏れを防いで自社の売り上げを高められるだけでなく顧客からも感謝される
- 休眠から復活した顧客の特徴を分析し該当顧客へ特別クーポンを配信することで、再度の購入を促す
より具体的に「リターゲティングメールを含めたメール配信でCRMシステムを活用すべき理由」を知りたい場合は、以下の記事をご覧ください。
CRMシステムはメール配信以外の施策を実行する際にも活用できる!
もしかすると「メール配信に特化したシステムでリターゲティングメールを実行してもよいのでは?」と考える人もいるでしょう。確かにメール配信特化型のシステムであれば、機能を絞っている分、よりリーズナブルにリターゲティングメールを配信できるかもしれません。
しかし当然ですが、メール配信特化型のシステムで実行できる施策は「メール配信」のみです。そのため、もし自社のターゲットやリソースなどを踏まえた結果、「メール配信以外の施策を行う必要がある」という結論が出た場合、特化型システムでは対応できません。別途でツールを導入する必要があるため、むしろコストが増大するでしょう。
CRMシステムの場合、一元管理した顧客情報をいかして、メール配信だけでなく以下のように幅広い施策を実行できます。
- 公式LINEの運用
- オウンドメディアの制作
- 広告運用
- 閲覧したコンテンツに応じたポップアップの出し分け
ツールによっては、自社で必要な施策に応じて使う機能をカスタマイズできます。そのため「状況の変化に合わせて柔軟に使い分けられるツールを導入したい」という場合にもオススメです。
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おすすめメール配信システム「Synergy!」の機能詳細を紹介!
「Synergy!」メール配信機能の特長をご紹介した資料です。まずは機能詳細を理解し、自社の課題解決に適しているかご検討ください。
リターゲティングメールを実施するなら「Synergy!」がオススメ!成功事例も紹介

CRMシステムを活用し、効果的なリターゲティングメールを配信したいなら、ぜひ弊社が提供するツール「Synergy!」の導入をご検討ください!「Synergy!」は、リターゲティングメールはもちろん、ステップメールやプランニングメールなど、幅広い形式での配信に対応したツールです。
配信設定については、ウィザードに従って配信日時や件名、差出人、対象者などを選ぶだけで簡単に設定できます。さらにHTMLメールの作成にも対応。コードの知識は不要で、画像を挿入したりデザインを変更したりできます。配信後はレポート形式で、クリック数やアクセスデバイス、開封時間帯などをチェックできるため、次回以降の改善に役立てられるでしょう。
実際に「Synergy!」をご活用いただき、効果的なリターゲティングメールを配信した事例として、以下2つを紹介します。
- 京都芸術大学様
- タカノ株式会社様
京都芸術大学様
京都芸術大学様は、「芸術立国(芸術と文化による人間精神の復興と世界平和をめざす)」を建学の理念に掲げる私立大学です。4年制芸術系大学として初めて通信教育課程を設置しており、在学生数は約1万5,000人で国内最大級を誇ります。
現在では「社会人の学び直し」の気運の高まりに伴い、多くの大学や企業が通信教育事業に参入しています。しかし一方で、大学通信教育における学生数は、2005年度をピークに減少傾向にあるというのが現実です。そうした中で、忙しい社会人に自身の大学の通信教育を受講してもらうには、資格やスキルの修得に留まらない「大学で学ぶ価値」を具体的に示さなければなりません。
同大学では上記のような厳しい状況を勝ち抜くため、教授陣と協力して魅力的なカリキュラムを開発しつつ、「入学者を増やすマーケティング施策」に取り組みます。
従来まで同大学は、出願に必要な会員組織(※)への登録や入学説明会への参加を促す際に、新聞広告やDM、Web広告などを活用していました。
※出願時に登録が必須となるもの。学習の進め方や事務手続きなどの情報がまとめられている。
しかし「説明会は満員御礼だが出願者数が増えてない」という課題が発生。そこで改めて調査したところ、以下の事実が明らかになります。
- 出願者の6割が説明会に参加していない
- Web検索などをきっかけに京都芸術大学様の存在を知った出願者が多い
- 9割の出願者が会員組織への登録後3か月以内に出願している
そこで上記の結果を踏まえ、説明会という形にこだわらず、Web上のコミュニケーション設計の見直しを実施。その結果、「大学に興味を持った資料請求者がアクションを起こした(=興味度合いが高まった)タイミングで集中的にWebコミュニケーションを行うほうが出願者数増加にインパクトを与えるのでは?」という考えに至ります。
この結論をもとに、同大学では大きく以下2つの施策を実行します。
①リターゲティングメールを活用したコミュニケーションの実施
このリターゲティングメール施策で、弊社「Synergy!」のメール配信機能をご活用いただきました。今回は、主に以下2つの場面でリターゲティングメールを実行します。
(1)会員登録後に初めて会員ページにログインした際、会員ページの使い方を伝えるメールを配信する
(2)出願フォームにアクセスしたが出願しなかった場合、その1時間後に出願の流れについてまとめたメールを配信する

上記の取り組みにより、メールの開封率は「17.3%→67.4%」、クリック率は「2.1%→26.7%」と、それぞれで以前よりも高い成果を残しました。しかも、メール購読の解除は0件です。
会員ページや出願フォームにアクセスするなど、入学検討者が何らかのアクションを起こした瞬間の気持ちを想像し、「何に困っているのか?」「どのような情報があれば便利に感じてもらえるか?」という点を顧客目線で考え、適切なシナリオを考えたからこその成果といえるでしょう。
ちなみに、リターゲティングメール以外のメールも合わせると、出願フォーム登録総数の約4分の1(59件)がメール経由で発生しています。
②Facebook広告を活用したコミュニケーションの実施
過去にもエリアや年代などの属性情報でセグメント分けして、広告配信は行っていました。しかし今度は、セグメントを「会員組織へ登録しているがまだ出願していない人」に絞り、出願訴求のメッセージ性が強い広告を出稿することにします。
会員のニーズが高まったタイミングで「出願時期が迫っている旨」を知らせることで、出願を促進。その結果、25件の出願へつなげることに成功します。

もともと「Facebook経由で登録した会員数が多く相性がよかった」というだけでなく、「すでに会員登録している=尖った訴求内容が刺さる」という仮説が上手く機能した成果といえるでしょう。
上記のような施策が実を結び、最終的な出願数は昨年対比140.8%を達成し、過去最高の数値となりました。ツール自体を活用したことはもちろん、徹底的に顧客視点で施策を考え、適切なシナリオを設計したからこそ高い成果を残せた好例といえるでしょう。
京都芸術大学様の事例詳細については、以下の記事をご確認ください。
タカノ株式会社様
タカノ株式会社様は、ビジネスやエクステリア、育児、食、福祉、医療など、幅広い事業を手がける企業です。「ONETAKANO&Growth」というスローガンを掲げており、グローバル展開を含めた事業発展を目指し活動しています。
同社のBtoB事業部である「エクステリア事業部」は、全国出張が多い部署でありながら、営業担当者は少数精鋭。そのため、どうしても新規開拓になかなか人手を割けず、問い合わせがあった顧客にのみ対応する状況が続いていました。メルマガ配信は実施していましたが、担当者の変更頻度が多いこともあり、定期的に配信する文化が根付かずノウハウもなかなか蓄積されません。
こうした背景もあり、同社ではメール配信に活用できるシステムの導入を検討します。複数社で比較した結果、最終的に以下の点に魅力を感じ弊社「Synergy!」をお選びいただきました。
- 運用にあたって、ペルソナ設定やライティング、システム構築まで包括的にサポートしてもらえる
- ターゲット顧客像の描き方やライティング作成などを講座で学べる
- システム導入時に手厚いサポートが受けられる
導入後は、リターゲティングメールなどを活用し「新製品やサービスをメルマガで案内する→顧客が興味を持った内容に合わせて自動でメールを送り分ける」といった施策を中心に取り組みます。
とくに同社は、複数事業を展開しているため、各事業内容を踏まえた異なるメールマガジンの作成が必要です。「Synergy!」を活用することで、エクステリア事業部だけでなく、各事業に特化したコンテンツを効率的に作成しターゲットのニーズにマッチした情報を提供できるようになりました。
弊社からのサポート(ペルソナ設定やライティング講座の実施など)も提供させていただきつつ取り組んだ結果、メールの開封率を「24%→35%」まで引き上げることに成功。メール開封率の平均が20%程度と言われる中で、1年で35%まで改善できたというのは驚くべき成果です。さらに問い合わせ数は、月平均で「20件→71件」まで増加しました。
弊社ツールだけでなく、サポートもご活用いただいて具体的なペルソナ像を明確化し、「メールの内容やタイトルがターゲットにマッチしているか?」「どういう目線で文章を書けばよいのか?」などを判断しながらリターゲティングメールを配信し、高い成果を残せた好例といえるでしょう。
タカノ株式会社様の事例詳細については、以下の記事をご確認ください。
CRMシステムを活用して効果的なリターゲティングメールを配信しよう!

リターゲティングメールとは、自社サイトへのアクセスやメールの開封といった「ユーザーの特定アクション」をきっかけに、配信側が定めたタイミングでメールを配信する手法のことです。自社に対して能動的なアクションを起こしたユーザーへアプローチすることで、コンバージョンが見込める顧客へ効果的にアプローチできます。
このリターゲティングメールを実施することで、「メールの開封率および本文内リンクのクリック率の向上」「最終的な自社の売上アップの実現」といったメリットを実感できます。特定の商品に興味を持つユーザーへ購入を促したり、解約の兆候があるユーザーをフォローしたりというように、幅広いシーンで活用できる点が魅力です。
実際にリターゲティングメールを配信する場合は、「CRMシステム」を利用するとよいでしょう。CRMシステムには、メール配信機能も搭載されていることが一般的です。そのため、リターゲティングメール以外に、さまざまなメールマーケティング手法を実行できます。メール配信以外の施策も設計・実行できるため、自社の要望に合わせて柔軟に使い分けられるでしょう。
CRMシステムの導入を検討する際は、ぜひ弊社が提供するCRMシステム「Synergy!」もチェックしてください!「Synergy!」であれば、リターゲティングメールはもちろん、オートメールやプランニングメールといった幅広いメール配信施策を実行可能です。配信の設定はウィザードに従って項目やテンプレートを選べばよいため、気軽にお使いいただけるでしょう。
「Synergy!」の具体的な製品機能については、ぜひ以下のフォームから資料をダウンロードしてご確認ください。
CRMシステム「Synergy!」の特長が機能別でわかる資料です!
関連情報
※記載されている内容は掲載当時のものであり、一部現状とは内容が異なる場合があります。ご了承ください。









